あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
「自然写真大好き」
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本当の『ファーストライト』は波瀾万丈

★本当にやりたかったのはコレ!

先日、木星の撮影でファーストライトを果たした「LRGB同時露光型ビームスプリット装置」ですが、木星撮影以外のところにも「野望」がありまして・・・・。
それは、ズバリ
「星雲星団をビームスプリッタでLRGB同時露光する!」
という奇想天外な遊びです。

・・・という訳で、ウンウン悩みながら惑星用のシステムを星雲星団用に組み替えました。

f0346040_14393403.jpg
今回ビームスプリッタ本体に装着するのは、左から、「LPS-P2フィルタ」、「回転装置」、「レデューサ代わりのACクローズアップレンズNO3」です。というのも純正のレデューサを用いるにはバックフォーカスが長すぎますし、ビームスプリッタの直前にフィルタを付けると醜いゴーストが出そうだったからです。

さて、これらを組み上げると、

f0346040_14415879.jpg
こんな感じのメカが出来上がりました。
VMC260Lへの接続はM60のネジリングで、これが単独でねじ込み作業できるように回転装置を利用します。

・・・・ところが、この「工夫」が後に悲劇を生もうとは・・・・・。


★好事魔多し

カメラ制御用のノートPCとアトラクスを無理なく長時間駆動させるために投入した、suaoki400Wh電源

f0346040_20101991.jpg
絶好調で動きました。
これ、前面のパネルに現在消費している電力がリアルタイムで表示されるので、あとどれくらいでバッテリーが切れそうかが一目瞭然ですね。ちなみに、アトラクスの恒星時駆動では3~5W程度、満充電したノートPCへのAC供給が8~10W程度で収まってましたので、ざっくり言って30時間程度の連続駆動ができそうです♪

これ、さらにアトラクス制御用のサブノートPCに電源供給しても1晩は余裕で持ちそう。
あとは、2台のASI1600カメラの冷却用の電源としてスゴイバッテリーが1台あれば十分です。

f0346040_14514600.jpg
早速VMC260Lにビームスプリットメカを取り付け、初の星雲撮影に臨みます。

これはもう、「大勝利の予感」♪

・・・・などと思っていたら・・・。



「ドスンっ!!」

正直、一体何が起こったのか把握できませんでした。

実は、突然「ASI1600MC-COOLとASI1600MM-COOLを装着したビームスプリッタ」が「丸ごと」地面に落下したのです!

正直、血の気が引きました。

しばし、全身が硬直した後、地面に横たわるビームスプリッタを拾い上げ、緊急撤収します。
装置を軽く振ると
「カランコロン」
と嫌な音がします。

・・・ひょっとして、ここ数ヶ月の努力が水の泡か?!

★不幸中の幸い

 落下の原因は、先述の、鏡筒へビームスプリッタを接続する際の工夫である「回転装置」でした。これ、カメラ側を手に持ったまま、接続リングだけがフリーで回転するので、強固かつ迅速に接続できるアイディアだったのですが、なんと、「接続リングを鏡筒にねじ込む」作業中に「回転装置が上手く作動せず」に「接続リングが緩んだ」のですね。

 ただし不幸中の幸いで、落下場所が周囲よりも柔らかい赤土だったこと、落下体制が良かった(全パーツに均等に撃力が掛かる)ために、外観のキズと若干の光軸ズレ以外はダメージが無さそうです。ちなみに、「カランコロン」の正体は、カメラの空冷装置部分に入り込んだ土砂でした。


★気を取り直してセッティング

一度全パーツをバラして、内部に損傷が無いか確認した後、丁寧に掃除して、再度セットアップします。

f0346040_15483980.jpg

果たして、上手く作動するでしょうか?


★MMとMCで星雲を同時キャプチャー

f0346040_15230765.jpg


 M8を対象にして、プリズムの被害を調べます。(左:MC 右:MM の同時キャプチャー画面)
見たところ、ほとんど光軸のズレは無さそうですし、変な光やノイズは出ていないようです。

 大急ぎで、-ゲイン400+15秒露光で連射し、MMの画像100コマとMCの画像100コマを同時に取得してみました。(撮像温度:-15度、MMは16ビットモノクロ、MCは16ビットRAWのFITSでそれぞれ出力)



★1コマ撮りでMMとMCを比較

同時に撮像した1コマ画像を比較してみます。

f0346040_15263768.jpg
 ※左:MC 右:MM (ともにゲイン400の15秒露光一発撮り)

感覚的には、MMの方が2倍ほど感度が高く、画像も滑らかに感じますね。

では早速、コンポジットしてみましょう!


★100コマコンポジットで比較

f0346040_15295672.jpg

 ※左:MCの100コマコンポジット 右:MMの100コマコンポジット(ダーク減算無し)

おお、どちらもかなり滑らかになりましたが、若干MMの勝ちでしょうか。


 ★LRGB合成してみる

 いよいよ、仕上げです。
MMで撮像したL画像(100コマコンポジット)とMCで撮像したRGB画像(100コマコンポジット)をLRGB合成し、さらにシルキーピクスで色調などを調整してみます。

 すると・・・


・・・ででん!
f0346040_15384557.jpg
 おお!とても良い感じです。
市街地からのニワトリのため、以前遠征してD810A撮影して400コマコンポジットした画像には少し負けているようなきもしますが、これはこれでなかなか見応えがありますね。


※4/24追記※

先日、単体でも稼働できることが分かったNikCollectionのHDRを活用すると、こんな↓方向性もアリですね。
ちと画質が荒れますが、星雲内のウネウネがハンパないです♪

f0346040_21293302.jpg
ちなみに、レデューサ代わりに装填したACクローズアップレンズNo3ですが、画像を実測してみた結果、純正レデューサ(1860mm)よりも少し長めの約1950mmになっていることが分かりました。口径が260mmですから、F値は11.4→7.5まで明るく出来たことになります。青にじみが発生していますが、クローズアップレンズによるものかビームスプリッタによるものかはまだ不明です。


★という訳で結論!

ビームスプリッタで生じた「負の球面収差」とキャンセルするよう「正の球面収差が残っているタイプ」のクローズアップレンズを用いてみたり、ゴースト軽減のフィルタ配置にしたり・・・が功を奏しているかどうかは不明ですが、とりあえず、あぷらなーとの「珍パーツ」:「LRGB同時露光用ビームスプリット装置」は、惑星の撮影でも星雲の撮影でも実用になることが分かりましたっ!!

めでたい♪

※ダークの減算とか諸々の真面目な画像処理は、これからゆっくりと・・・。

# by supernova1987a | 2017-04-24 15:44 | 機材 | Comments(7)

ポータブル電源増強♪

★今年は遠征の機会が増えそうなので

遠征時の悩みは電源の確保ですね。
ちなみに、現在保有しているポータブル電源は下記の通り

 ①メルテックの鉛シール電源「SG3500LED」
 ②システムトークスのリチウムイオン電源「SGB-MDC300LP2」


★①メルテック「SG3500LED」

天文屋さんの『ド定番』ですね。これ、持ってる人かなり多いのでは・・・・。
f0346040_19500913.jpg

f0346040_19505239.jpg
  ※AC電源もシガーソケットDC12Vも各1個づつ取れます

ちなみにメーカー公称だと12V-20Ahの容量を持ちます。
DC12Vだけでなく、いざというときのAC電源やUSB端子も装備していて汎用性高いです。
・・・・が、結構『ヘタレ』が早いような気がしていて、特にAC電源を取るとあっという間にインジケータが減っていきます。よって遠征時はサブ電源を常備しておかないと怖いですね。

ところが、最大の難点は「重い」ことです。
メーカー公称値で8.3kgもありますので、2台持って動き回るとけっこう腰に来ます。


★②システムトークス「SGB-MDC300LP2」

いわゆる「スゴイバッテリー」で、私個人の「おきにいり」です。

f0346040_19581018.jpg
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専用ケーブルによるDC12Vが2口、USBが2口の他、反対側にシガーソケットのDC12V端子もあって・・・・

f0346040_20004317.jpg
もしAC100Vが欲しいときは、専用のインバータ(別売り)をここに接続して運用することになります。

f0346040_20020484.jpg
リチウムイオン電池で、とにかく軽い♪
容量はメーカー公称値で75Ahとされていますが、これはあくまで3.7Vでの表記なので、
もしメルテックの電源(12V表記)と直接比較するなら、

 3.7V×75Ah÷12V = 23.1Ah

となりますので、ほぼメルテックと同等の容量であることが分かります。
ただし、リチウムイオンバッテリーの特性として、実際の運用では使っても使ってもなかなか減らない『ような気』がします。また、鉛電池と異なり、常に満充電にしておく必要がない(むしろ過充電が怖い)点も楽ですね。

ところで、このスゴイバッテリーの最大の長所は「驚異的な軽さ」です。
ほぼ同等の容量を持つメルテック3500が8.3kgあるのに対して、たったの1.9kg(!)しかないのです。
これなら2個持っても軽やかに走り回れます。

f0346040_20021016.jpg
大きさもメルテックの巨大さが冗談に思えるほどコンパクトです♪

・・・・最大の欠点は、少々お高いことでしょうか。もしDC12VとAC100Vで運用しようとすると、
本体:36,896円に加えて、専用のACインバータ:4,418円が必要です(価格はamazonにて)
(このインバータは専用設計で、バッテリー電圧が9Vまで下がっても出力できる優れものらしい)


★最近はリチウム系がお安くなりました
 スゴイバッテリーを買った当初は、他社のリチウムイオン電源は結構お高かったのですが、最近はかなりお安くなってきましたね。

 ちなみに拙ブログにコメントをくれる「常連さん」の間では、suaokiの220Whバッテリーが人気のようです。
11.1V換算で20Ahですから、スゴイバッテリーよりも「ちょい少なめ」ですが、ちょうどメルテック3500と同等の容量を持っていることになりますね。
 これがアマゾンなら(多少の変動はありますが)だいたい2万円前後ですので、スゴイバッテリーの約半額!

 また、かつては10~20万円ほどしていた400Whクラスのリチウムイオン電源も、ずいぶんと安くなってきており、たとえばsuaokiの400Wh電源なら、4万円を切って、スゴイバッテリーと同等のお値段にまで下がってきています。


★というわけで・・・・・

 最近気になって仕方が無かったsuaokiの400Wh電源、ポチってみました。

f0346040_20101991.jpg
400Wh電源ですから、さすがにちと大きいですが、それでもメルテックと比べると軽いですね。
あと、容量などを表示する液晶インジケータがなにげに「格好いい」です♪

容量的には12V表記に換算すると約33.3Ahとなりますので、おおよそメルテックやスゴイバッテリーの1.5倍程度の容量というところでしょうか。
金額的にはスゴイバッテリーと同等のお値段ですので、コスパは良いですね。

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AC電源も2口取れます。ちなみに純正弦波の60Hzです。これ、我々西日本の人間にとってはありがたいですね♪

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他のバッテリーと大きさを比べてみます。結構厚みがあってズッシリとしていますが、それでもメルテックよりは軽いです。
(メルテック:8.3kgに対して、suaoki:5.6kg)

さて・・・
後は実際にテスト運用してみて不具合がないかどうか確かめるだけですね。

お? ちょうど良いことに、今夜は晴れてますねぇ♪
 

# by supernova1987a | 2017-04-23 20:43 | 機材 | Comments(10)

ビームスプリッタの弊害を「考察ごっこ」する

★ファーストライトには成功したものの

構想(妄想)から数ヶ月を費やして完成したLRGB同時露光用の「ビームスプリットシステム」ですが、
なんとかファーストライトにも成功して、まずまずの成果を得ました。

ただ、どうしても「気色悪い」
40mmもの厚さのガラスが光路中に割り込むんですから、直感的には、かなり弊害が出ると予想してたんです。

・・・・と言うわけで。

★少し真面目に『考察ごっこ』してみる

作成記事を書いたときにも記載したとおり、どう考えても
 ○負の球面収差が発生してしまうハズ
 ○軸上色収差が発生してしまうハズ
なのです。

・・・・ちと、考えてみます。
空気面とビームスプリッタとの間では下記の図のように
f0346040_04121641.jpeg
対物レンズから焦点に集まろうとしている光束が屈折して光路がズレてしまいます。

その結果、

f0346040_04135573.jpeg
このように、ピント位置が後ろにズレる現象が起きます。
また、この現象は対物レンズの周辺部になればなるほど(入射高が大きくなればなるほど)効いてきますので、レンズの周辺部を通る光ほど近くに焦点を結ぶという「一般的な球面収差」とは逆に、「負の球面収差」が発生してしまいます。
また、長波長の(赤い)光ほど遠くに焦点を結び短波長の(青い)光ほど近くに焦点を結ぶという「一般的な軸上色収差」とは逆の方向性を示す特殊な色収差も発生してしまいそうです。


★FORTRANやDelphiを持ち出すのはイヤなので

若かりし頃(理系だった頃)なら、ここでプログラミングしてレイトレーシング(光線追跡)してみるところですが、今はそんな元気はありません。
ただ、収差曲線を描くだけなら結構シンプルに(せいぜい高1レベルの基礎的数学だけで)計算できるハズなので、得意の「EXCEL君に頑張らせる」方向でシミュレートしてみることにしました♪

ええと・・・
メーカーさんによると、今回のキューブ型ビームスプリッタの素材はBK7です。
むう・・・中学生~高校生の頃は、望遠鏡光学にハマってた時期で、主要な光学ガラス(BK7はもちろんF2とかSF2とかBaK4とかKzF5とかCaF2とかFK01とか・・・・ね。)の波長ごとの屈折率やアッベ数は5~7桁くらいの精度で全部暗記していて、関数電卓片手にハルチング解を解いて対物レンズの設計ごっこをしていたものだけど、もはや何も思い出せないなあ。(いや、今思い返すと当時の自分、アホです。そんなことやってるから学校の数学で赤点ばかり取るんですねー。ああ、他に頑張るべき事があったろうになぁ・・・・。)

よし、昔の勉強ノートや教科書が見つからないので、ガラスメーカーのデータシート以外「カンニング無し」という条件で頑張ってみます。


★・・・小1時間ほど悩んで

「ビームスプリッタの仕様と設置位置と撮像素子の位置を打ち込むだけで収差曲線を自動作成するEXCELのワークシート」

f0346040_04434017.jpeg
ほどなく完成♪

早速、今回自作したビームスプリットシステムによる弊害を定量的に「検証ごっこ」できる収差曲線を計算させてみましょう。
想定した初期条件は下記の通り

 ○望遠鏡はVMC260Lと同等の口径260mm・焦点距離3000mm
 ○望遠鏡は無収差であると仮定(色収差も球面収差も)
 ○ビームスプリッタを構成するガラスはホウ珪クラウンガラスBK7
 ○用いる光は、C線(赤)・d線(黄)・e線(緑)・F線(青)・g線(紫)
 ○ビームスプリッタから撮像素子までのバックフォーカスは100mm

すると・・・・


・・・ででん!
f0346040_04493646.jpeg

おお!
なんか、直感的に考えていたとおりの収差曲線が出てきましたよ♪

ふむ。
計算の結果、やはり負の球面収差は発生していますねぇ。いわゆるオーバーコレクションってヤツですなあ。
天体とは関係ないけど、これ後ボケが二線ボケ起こして汚くて、前ボケはフンワリ滑らかになるレンズになりますなあ。

ええと、
色収差は思ったよりも少なめだなあ。
感覚的には口径10cmF10程度の屈折望遠鏡を素人が設計した場合、ざっくり言ってアクロマートならd線からg線までの二次スペクトル(色収差)量が2mm程度、EDレンズを用いた場合でも0.5mm程度はあるはずなので、口径260mmのF11.4 なら単純にその2.5倍程度、すなわちアクロマートの場合で5mm程度、EDアポの場合でも1.2mm程度の色収差は発生するはずです。

今回のシミュレーションではd線~g線までの色収差量として0.2mm以下に収まっていますので、ある意味「EDアポよりは高性能」と言えますね♪


★というわけで・・・

収差の発生する「方向性」は予想通りだったけれども、心配したよりもその「絶対量」が少なかったため、ほとんど影響なしと考えて良さそうです。
・・・そりゃまあ、実際に木星があれだけ写ったんですものねぇ。


★あっ!そういうことか!!

本題とは関係ないですが、今、気づきました。子供の頃、何かの本で

「屈折望遠鏡に天頂プリズムが付いている場合、天頂プリズムを使った方が、素の状態よりも良く見えることがある」

という感じの記載を見つけたことがあって、

「そんな馬鹿な・・・・」

などと思って笑っていたのですが、今回真面目に計算してみて「分かり」ました。
平面ガラスって、実は一般的な望遠鏡の収差の出方と逆の方向性を持っているのですね。
とすると、ビームスプリッタ(をはじめ天頂プリズムなどの『分厚いガラス』)を通過させると「素の屈折望遠鏡」よりもよく見える可能性、アリアリですね。

さて。
もしも、数日後に天気が悪かったら、さらにEXCEL君に頑張ってもらって『なんちゃってレイトレーシング』することでスポットダイアグラムまでシミュレートしてみましょうかねぇ??


★★★ お 約 束 ★★★

本記事はあくまで考察『ごっこ』です。
現在のあぷらなーとは理系と言うよりも文系のため、多々間違いが含まれている可能性があります。
結果は鵜呑みにしないことをオススメします。



# by supernova1987a | 2017-04-19 07:02 | 機材 | Comments(6)


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