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「長露光&少数枚」VS「短露光多数枚」の検証ごっこ

・・・目論んでいた『年越しバラ星雲撮影作戦』が失敗したので、ごそごそと「考察ごっこ」です。 

★永遠の課題かも知れません

フィルム時代と異なりデジタル機器が発達した今日では、昔は考えもしなかった疑問が出てきて頭を悩ませます。

例えば、
 総露光時間が同じ時、「長時間露光+少数枚コンポジット」と「短時間露光+多数枚コンポジット」とでは、どちらが良いのか??
などという。
これ、悩んでいる人多いと思うんですが・・・。

ここで火を見るよりも明らかなのは
 露光が多すぎてサチって(飽和して)しまった画像は救いようが無い
ということです。

また、逆に、
 露光が少なすぎて写ってないものは、いくら重ねても出てこない
ということも予想されます。


★そもそも光とは・・・

高校物理で習った通り、光には波動性と粒子性の両方を有しています。
このうち、デジタル素子の「感光」に関わってくるのは主に粒子性で、基本的には

 波長が短い(振動数が高い)光=1粒のエネルギーが高い
 波長が長い(振動数が低い)光=1粒のエネルギーが低い

 明るい光=単位時間当たりの粒子数が多い(たくさん粒々が飛んでくる)
 暗い光=単位時間当たりの粒子数が少ない(粒々が時々しか飛んでこない)

と解釈されます。
ここでややこしいのは、暗い星からは暗い光が飛んできているのではなくて、明るい星と同じエネルギーを持った光の粒が飛んできているんだけれど、その数が少ない(頻度が低い)ということです。(スペクトル型が同じという仮定で)

<飛んでくる光のイメージ>

f0346040_07422383.jpg
CCDやCMOSなどのセンサーは、この飛んでくる光の粒を1粒受け取るごとに光電効果によって光電子を生成し、その光電子の数をカウントして「輝度情報」として出力していると考えられます。

f0346040_07434982.jpg
ということは、短時間露光の場合には対象が「全く写っていない」のではなくて「時々写っている」と解釈することもできます。
加算コンポジットでは、各時系列のシグナルを全て合計することになりますので、下記のように理論上は一気に露光した場合と同じ結果が得られるはずです。
(通常の加算平均では低輝度部分の荒い階調が丸められてしまうのでダメ。ステライメージの加算平均は、内部で上手く処理しているので大丈夫らしい)。
f0346040_07504199.jpg
★ただし、実際には・・・

ここまでの考察は、あくまで「ノイズが無い場合」に「カメラ側が余計な処理をしていない」ことを想定していますので、実際は色々とおかしな事が生じると思われます。例えば、ASI1600の場合、ゲインを139に設定することで光電子1個が輝度値1に相当するようにカウント(ディスクリレベルを1粒子にした状態?)してくれますが、そもそも検出できる光子数の閾値(スレッショルド)がいくらなのかは不明です。そのため、光子数が0~10までは輝度値が0、光子数11で輝度値1、光子数12で輝度値2・・・・などということが起こっているかも知れません。この場合は、短時間露光で閾値に達しない場合は、いくら加算しても、文字通りゼロのままと言うことになり得ます。
(フィルム時代のアヤシいテクニック「前露光処理」とかでスレッショルドまで撮影前に引き上げれば解決したりして・・・・(笑))


★検証ごっこ開始♪

というわけで、以前撮りためたデータを使って、「検証ごっこ」をやってみた。

<共通データ>
望遠鏡:VMC260L+レデューサ+LPS-P2フィルタ
カメラ:ASI1600MM-COOL
赤道儀:ニューアトラクスノータッチガイド
対象:オリオン座大星雲M42
※ダークファイル減算は行わない
※ステライメージでホット&クールピクセル除去は行う

<ASI1600MM-Cool撮像データ>
Pan=0
Tilt=0
Output Format=Fits files (*.fits)
Binning=1
Capture Area=4656x3520
Colour Space=MONO16
Hardware Binning=Off
High Speed Mode=Off
Turbo USB=84(Auto)
Flip=None
Frame Rate Limit=Maximum
Gain=400 ←ここは共通にして
Exposure=0.499999 ←ここだけ変える
Timestamp Frames=Off
Brightness=1
Gamma=50
Temperature=-10.1
Cooler Power=7
Target Temperature=-10
Cooler=On



★撮って出しで比較
f0346040_08041679.jpg
  ※左:8秒露光 右:0.5秒露光

同じゲイン400で1コマ撮りですから、当然8秒露光の方が明るく写りますね。

さらに中心部を拡大するとこんな感じです。

f0346040_08055139.jpg
  ※左:8秒露光 右:0.5秒露光

ゲイン400だと、8秒露光でもトラペジウム付近がサチっていることが分かります。反面、0.5秒露光ではシンチレーションの影響で星像が不規則に歪んでいます。


★コンポジットで比較

それではいよいよ本題です。

8秒露光のコマは12コマ分コンポジットします。(総露光時間は8×12=96秒)
0.5秒露光のコマは192コマ分コンポジットします。(総露光時間は0.5×192=96秒)

さて、両者の間に差は生じるでしょうか??

f0346040_08183861.jpg
※左:8秒露光×12コマ 右:0.5秒露光×192コマ
(ステライメージでデジタル現像処理)

ん??
これ、ほとんど差がありませんよ?
・・・ていうか、中心部がサチってない分、0.5秒露光の方が良さげにも見えちゃいます。

さらに拡大して比較してみます

f0346040_08211233.jpg
※左:8秒露光×12コマ 右:0.5秒露光×192コマ

やっぱり、ほとんど同じです。

ただし、詳細に見ると0.5秒×192コマの方は、いわゆる「縮緬ノイズ」が出ています。極軸合わせを適当にしたためガイドエラーをコンポジット時に補正したことになりますので、ノイズが一方向に流れて描写されたものかと思われますが、よく考えると8秒露光も同じだけのガイドエラーを拾っているハズなので、結果として「ノイズの差はある」と解釈できますね。


★暗い部分を炙り出してみる

それぞれの画像を2×2ビニングして、暗部を炙り出してみます。
f0346040_18474855.jpg
※左:8秒露光×12コマ 右:0.5秒露光×192コマ

強引な処理を施したので短時間露光の方は縮緬ノイズがさらに目立っちゃいましたが、暗部の描写自体は遜色ないかと・・・。


★今回の「検証ごっこ」まとめ

ASI1600MM-COOLを-10度+ゲイン400で運用した場合、
 8秒露光×12コマコンポジットした場合と
 0.5秒露光×192コマコンポジットした場合とでは
M42の描写はほとんど差が無いが、
詳細に見ると
 ☆階調は(サチらない分だけ)0.5秒露光の方が有利
 ☆シャープさは(ラッキーイメージング効果で)0.5秒露光の方が有利
 ☆ノイズは(スレッショルドの影響?)8秒露光の方が有利
といったところでしょうか。


<お約束>
あぷらなーとは電子機器のド素人なので、この記事はあくまで『遊び』です。
よって、図示した概念はほとんど『妄想』のレベルですし、結果に関してもあまり真に受けない方が良いかもしれません(笑)。

PS
新課程になっても、この分野(光電効果とか)がほとんど大学入試に出題されませんね。
面白い分野なのに、残念。

<1月10日訂正>
上記の撮影データに重大なミスがあることが発覚しました。
「ゲイン400+8秒露光」とある画像は全て「ゲイン200+16秒露光」の間違いでした。
申し訳ございません。
検証のやり直しは、下記をご参照ください。



by supernova1987a | 2017-01-01 22:03 | 天体写真 | Comments(14)
Commented by けむけむ at 2017-01-01 22:43 x
検証ありがとうございます
ただいま絶賛長時間露光中で、中心部が真っ白です
追試してみようかなぁ
今、360秒露出8枚なので、36秒露出80枚も同じって事ですよね。しかも中心が真っ白でないって魅力気な事ですよね
ステライメージ7で80枚コンポジットが怖いですが
コンポジットは加算ですっけ?
あの加算、加算平均の差が分かってません (-_-;)
今夜も凍結するんだろうなぁ
Commented by supernova1987a at 2017-01-01 22:57
>けむけむさん
本来は加算必須ですが、ステライメージの加算平均は特殊で、実際には加算していて表示段階で平均化してるように見えます。本来整数値の輝度値を小数で代行しているとも解釈できます。ですのでどちらでも大丈夫です。
Commented by けむけむ at 2017-01-01 23:09 x
了解です。ぢゃ、気にせず加算平均しちゃいましょう
で、今、360秒露出が終わったので確認したら、飛びまくりです。
ほんとは同じ対象を36秒と思ったのですが、色々撮影したいのと、凍死寸前な気分なので、今後は短時間に切り替えてみます(^_^;
フラット&ダークが作りやすいって利点ありますね
80枚コンポジットが恐怖なので、8枚コンポジットを10枚作って、その10枚のコンポジットでやってみます
Commented by オヤジ at 2017-01-02 08:43 x
2017年初質問です。(爆)
expが10秒15秒なら、モニター画面でGainを適当に選んで、30枚go~
なんですが、オートガイドを使って3分4分の露光をする場合、モニター画面に画像がでるのは、最初の4分は途中からなので、最悪8分弱待たないと、画像が見えません。
この辺、感を頼りにするんですかね。
ネット検索したら、難しい事が書いてあるサイトが多く、読むのを止めました。
y=-x のようなグラフが有ると便利ですが、撮影条件が色々ですから、最後は数分待って出来栄えで微調整なんですかね。SharpCapも殆ど入り口しか知りません。(汗)
Commented by けむけむ at 2017-01-02 10:44 x
SharpCapが表示してる像と書き込まれる像の関係、謎ですよね...
残り時間がマイナスで表示されたりするし(30秒露出なのに、35秒経つと -5秒みたいな表示)
うまく画面更新タイミングが合わない時は、一度、500msecくらいまで戻して再描画させたりしてます。
なので、360秒露出とかすると、凍死覚悟です。
SharpCap使い方がまいち分からない (^o^;
Commented by けむけむ at 2017-01-02 16:14 x
M81を36秒で撮影したのを80枚コンポジット(苦行)
...バルジがサチる...
ん?んんん?M42の中心部は8秒でサチる...
となると、M81も36秒だと長時間露出過ぎるので、1秒程度で撮影するって事?
となると...3000枚近くを合成するって事?となると、ステライメージでは無理で(80枚で苦行)、AutoStakkert!2でコンポジット???
確かに1秒露出なら、SharpCapは勝手にserファイルで出力しそうですが... マジスカ
Commented by supernova1987a at 2017-01-02 23:00
> オヤジさん
そうですねぇ。もし構図の決定用にプレビューするのでしたら、
私の場合、ゲインをいっぱいに上げてモノクロ8bitにして画面の中央に導入後
ゲインや露光やファイル形式を設定して本撮影に入ってます。
・・・といっても、ヘタレな私は60秒を超える露光は試したことがありませんが(笑)。
フイルム時代は15分露光を半自動ガイド(オートガイダーの役割を手で行う方法)でやるのが平気だったんですがねぇ。我ながら軟弱になりました。
Commented by supernova1987a at 2017-01-02 23:08
> けむけむさん
最近、サチりやすいのがASI1600MCの弱点のように感じてます。ニコンのデジカメはもう少し粘ってくれてたような・・・。まあ、ニコンの場合はアクティブDライティングを有効にしてましたのでダイナミックレンジが広かったのかも知れません。
そもそも12bit機ですし、ウェルキャパシティ自体も低いチップなので仕方無いのかも。
ちなみに、ステライメージのデジタル現像を使ってもM81のバルジはサチってますか?
Commented by オヤジ at 2017-01-03 00:03 x
あぷらなーとさん
成る程ですね。白黒でプレビュー納得です。
GainとExpは、経験値ですね。

最近楽をすることばかり考えてます。
反省!でも、実際、Capture Profileが鏡筒毎に、各種時間できて来たので、そのうち、方眼紙にプロットしてみませう。(笑)
Commented by けむけむ at 2017-01-03 00:48 x
デジタル現像でサチってるけど、ま、いっか~レベルまで出来たので、これでヨシとします (^o^)
銀河のバルジはやっぱめちゃめちゃ明るいですね
Commented by supernova1987a at 2017-01-03 03:05
>オヤジさん
皆さんそれぞれ流儀があるでしょうから、経験値に勝るものは無いでしょうね。ぜひ「オヤジ流」必勝法、構築して下さい♪
Commented by supernova1987a at 2017-01-03 03:07
>けむけむさん
ブログ見て2枚目のM81はほとんどサチってないように感じたのですが、なるほどすでにデジタル現像使われてましたか~。納得。
Commented by G at 2017-01-03 10:37 x
精緻な検証記事有難うございます。とは言え自分には理論的な所は全く理解できない根っからの文系人間なので???ばかりですが図にしていただいていますのでイメージは理解できます。これってCMOSカメラだけでなくデジ一でも同じことが言えるのですよね。写っていないものはいくら重ねても出てこないのではと確信していましたが完全に間違っていたようです。
2月にリリースされるステライメージ8がコンポジット処理が早くなるなど進歩が見られればこれは買いですね。
Commented by supernova1987a at 2017-01-03 22:56
> Gさん
ようやく、おおよその挙動がつかめてきました。
積算量が同じならば短時間露光でも写せる可能性があるのは一般のデジカメでも同じだと思うのですが、経験上、デジカメの方が白トビしにくい反面、あまりにも低輝度だと画像処理エンジン内で勝手にノイズ処理されて塗り潰されそうな気がしています。同じチップを使ったデジカメと比較できると面白そうなのですが・・・・・。
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