天体写真

D5000の天の川も再処理してみた

★GW中の唯一の遠征日だったので

モヤモヤした空でしたが、IR改造D5000+シグマ30mmF1.4で撮影した天の川も再処理してみました。
撮影データはISO1600F4の30秒露光で、スカイメモNSのノータッチガイドです。

今回は、キャプチャNXDでアストロノイズリダクションを掛けて現像したTIFF画像と、ステライメージでホットクール除去して現像したFITSファイルを最後に合成することと、ステライメージ7のマスク処理に加えて、新たに導入したフォトショップ+NikCollectionでのレタッチも施してみました。

ちなみに、撮影した画像は148コマ。せっかくですのでコンポジットの効果も比較してみることに。

★コンポジットの枚数による差異

コンポジット枚数による違いは次のとおり
D5000の天の川も再処理してみた_f0346040_02425767.jpg
 ※左から順に、1コマ/2コマ/4コマ/8コマ/16コマ/32コマ/64コマ/128コマ
ビニングしたものをピクセル等倍にしていますので、一般的に言う「50%」に相当しますね。1コマは論外として、8枚コンポあたりから実用的に見えます。

さらに拡大してみます。
D5000の天の川も再処理してみた_f0346040_02452661.jpg
 ※左から順に、1コマ/2コマ/4コマ/8コマ/16コマ/32コマ/64コマ/128コマ

ビニングしたものを300%拡大したものです。やはり8枚コンポあたりから滑らかになっています。

すこし別の場所も見てみます。

D5000の天の川も再処理してみた_f0346040_02483229.jpg
 ※左から順に、1コマ/2コマ/4コマ/8コマ/16コマ/32コマ/64コマ/128コマ

ビニングしたものを300%拡大したものです。これだと16枚コンポあたりからが実用域でしょうか。


★NikCollectionで処理してみると

さきほどのコンポジット比較ですが、さらに強めの画像処理をした場合には状況が変わります。

D5000の天の川も再処理してみた_f0346040_02522639.jpg
 ※左から順に、1コマ/16コマ/128コマ

これもビニングしたものを300%拡大したものです。強めの画像処理をかけると16枚コンポでもザラザラになることが分かりますね。


★というわけで結局・・・

手持ちの148コマを全て処理してみました。
ついに買ってしまったフォトショも使って仕上げます。
先日、単体でも動くことが判明したNikCollectionですが、やっぱりプラグインとして使うと格段に楽ちんですね(あたりまえか)。

ちなみに、元「キャプチャーNX2使い」だったあぷらなーととしては、NikCollectionで一番ありがたいのが「コントロールポイント」が使えることです。
キャプチャーNX-Dが無料化されたのは良いんですが、大好きなコントロールポイント機能が無くなったので困っていたわけです。



フラットは撮影していないので若干トリミングして周辺部を捨てましたが、なんとか仕上がりました。

D5000の天の川も再処理してみた_f0346040_03455120.jpg

※148枚コンポジット 画像処理は、NX-D+SI7+SI6+シルキーピクス+フォトショ+NikCollectionで色々と♪

デジカメで天の川をガイド撮影したのは今回が初めてなので、『天の川ビギナー』にしては良い感じかな?

・・・肉眼で天の川がほとんど視認できないモヤモヤ条件ではなくて、スカッと晴れた空で再チャレンジしてみたいものです。

Commented by にゃあ at 2017-05-16 15:23 x
最低16コマは必須というわけですね。毎度勉強になります。この法則は露出時間問わずに共通するのでしょうか?

狙ったとおり土星がど真ん中に。安定感のある素敵な構図ですね!
Commented by kem2017 at 2017-05-16 20:03
なんか、普通に128とかコンポジットしてあるって、普通なのかなぁ...
感覚がオカシクなってるのかなぁ...
Commented by supernova1987a at 2017-05-16 23:33
> にゃあさん
ざらざらの原因は主にショットノイズだと思うので、総露出時間が同じなら大差ないと思います。今回は1コマ30秒なので最低16枚コンポジット必要でしたが、8分露光するなら1コマでキレイに写ると思います。
ただし、サチってないことと、上手くガイド出来ていることと、ダーク引きをキッチリする事が必要でしょうが。
Commented by supernova1987a at 2017-05-16 23:38
> kem2017さん

いえいえ、星座写真で短時間露光の多数枚コンポジットって珍しいでしょ~?
って記事でして。
これなら、スカイメモのノータッチガイドでも、精密オートガイドの64分露光一発撮りに肉薄するかも、という主旨に近いです。
Commented by にゃあ at 2017-05-17 01:50 x
あぷらなーとさん、ありがとうございます!理解しました。私も20秒180枚が普通のカラダになってしまいました……
Commented by supernova1987a at 2017-05-17 10:33
> にゃあさん

スカイメモNSは極軸のスケールが古いので、最初から精密な極軸合わせは諦めています。
もう少し露出を伸ばせばコンポジットは楽になるんですが、どうも「短時間露光+多数枚コンポ」のクセが身について脱却できません。画素数が多いD810Aの時だけでも露出を延ばせる工夫をしないといけませんねぇ。休眠中のGP-D赤道儀、復活させようかなぁ・・・。
Commented by オヤジ at 2017-05-17 19:19 x
あぷらなーとさん
何時も、思ってるでですが、コンポジットの枚数が凄いですよね。
位置合せは、どうされているのですか。
何百枚も、基準点を打ってたら、日が暮れてしまいます。
単純作業は30枚が限界です。(汗)
Commented by supernova1987a at 2017-05-18 10:15
> オヤジさん
えーとですねぇ。

実はソコがステライメージ「6」のスゴイところでして、1コマだけ開いて基準点を打った後、コンポジットする残りのファイル名を指定するだけで、あとは「全部勝手に」やってくれるんですよー。だからPCのメモリも食わないし、100枚くらいのコンポジットでも20~30秒で完了しちゃうんです。並進ズレだけの補正仕様なので回転ズレの心配も皆無です。

ステライメージ7から無くなっちゃったこの機能、8で復活することを望んでたんですがダメでしたね。

ちなみに、ステライメージ6をお持ちで無い方はAutoStackert!である程度代用が可能だと思います。(操作は複雑ですが)
Commented by オヤジ at 2017-05-18 14:03 x
あぷらなーとさん
そういう事でしたか。納得です。
ステラは、7も8も、笑っちゃう位、最初にマークして基準点をつけると、ズレてしまいますね。
位置合わせ自動が使えないと、結構、心臓に悪いです。
単純作業を人間にさせるアプリは、最低ですよね。(汗)
Commented by rimpa at 2017-05-19 00:28 x
いつも楽しく見させていただいています。
D810Aも、4GBパッチを当てたDSSならコンポジットができますよ。
SI7のコンポジットから解放されて、かなり幸せになりました。
Commented by G at 2017-05-19 05:25 x
たしかに膨大な枚数のコンポジット作業大変だなあと思っていたのですがSI6.5にそんな裏ワザがあったとは!
こりゃ再インストールしなければなりません。
Commented by supernova1987a at 2017-05-20 01:15
> オヤジさん
SI7で対象ファイルを全部開いて基準点を自動で打たせた場合と、SI6で「裏で」基準点合わせをさせた場合とで精度に「差」が出るかどうかは明確でないのですが、それ以前にSI7で200枚とか400枚とかを開かれたちゃうとPCが固まってしまいますし、それでズレちゃうと心が折れそうになりますね。
SI6はとにかく爆速でコンポジットしてくれるので、その結果をみて「ズレたな」と思っても何度もやり直しが効きますので重宝しています。ちなみに、昨年の5月まではメモリ3GBしか積んでないPCで200コマコンポジットとか平気でやってましたし・・・。
Commented by supernova1987a at 2017-05-20 01:17
> rimpaさん
初めまして!
書き込みありがとうございます♪

おお、DSSでそんなことが可能だったのですね。興味はあったのですが、当方まだDSSは使ったことがありません。時間ができたら、ぜひ試してみようと思います。(ご承知のようにD810AのNEFファイルはSI6.5では読み込めませんので・・・・)
Commented by supernova1987a at 2017-05-20 01:27
> Gさん
ぜひSI6.5 復活させてやってくださいな♪
ちなみに、
まず1枚だけ画像を開いておいて、基準点を決めたら、
「バッチ」→「コンポジット」に進んで
「ファイルから追加」で残りの画像を全部選びます。

次に「位置合わせ」と「指定した基準点」と「アクティブ画像から指定」にチェックを入れて、探索範囲を適宜入力します(私は50~100ピクセルの間で指定しています)

あとは、合成先を「新規画像」合成方法を「加算平均」など好みの設定に指定したら
「OK」ボタンを押すだけで完了です。

あっという間にコンポジット完了しますよ~。
Commented by G at 2017-05-24 09:23 x
ありがとうございました。早速6.5を復活させ試しにコンポジット作業やってみました。爆速です!SI8の自動処理は確かに面倒なダークフラット処理も自動でやってくれて助かるのですが兎に角時間かかり過ぎ、「正常進化」とは言えないですね。
Commented by supernova1987a at 2017-05-26 10:10
> Gさん
おお!SI6.5復活ですかー。
やはり爆速でしたか。
それにしてもSIの『爆速コンポジット』、次回のバージョンアップではぜひ復活させて欲しい仕様ですねぇ。
Commented by Te Kure at 2018-07-20 16:13 x
画像処理用のソフトはあらかた揃って来ました。PSCCも入会、DSSも落とした様な・・?
しかしさすがにSI 6.5は在庫は無いそうです。当たり前か(笑)
ただ、一眼レフが Can 8000D(kiss8i 相当)の一台では・・
改造も念頭において、次もAPSーCにするかそれともフルサイズ・・ 大したレンズ資産も無いのですがcanonに拘りたい様な・・と悩んでおります。
それともいっそセンサーサイズの大きな ASI1600 シリーズを!?
難しいかとは思いますが、あぷらなーとさんのご助言を頂ければ幸いです。
Commented by supernova1987a at 2018-07-21 02:16
> Te Kureさん

SI6.5復刻熱望です♪
ホントにコンポジットが爆速で我が目を疑いますよー。

さて、カメラの件ですが、キヤノンが一応無難でしょうね。
もっとも私の場合は、子供の頃からニコン一筋なので、キヤノンの特性はよく分かりません。
ASI1600MMは非常に優れたカメラだと思いますが、どうも個体差が大きい(私の3匹も個性豊かで困ってます)ので、ややバクチめいたものがあります。そのうち個体差を軽減するためのアプリを開発しようと目論んでいます。(メーカーさんが対応不能ならユーザーサイドでなんとかするしかありませんので)
その点、ASI1600MCの方は(一般のカメラと同様)元々ベイヤー処理でボケボケで個体差が見えにくいので初心者の方にもオススメできます。
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by supernova1987a | 2017-05-16 06:34 | 天体写真 | Comments(18)

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