★恐れ多いよいやー、一応「日の当たらぬ邪悪な世界で暗躍するアウトロー」というキャラ設定なので、まさか歴史ある「真面目イベント」に参加する日が来るとは夢にも思っていませんでした。
天体写真に用いられるカメラがフィルムからCCDに移行する黎明期から開催されていた「CANP」とはCAN(CCD Astronomy Network)が毎年1回開催している交流会ですが、いかんせん高尚なイメージがあって、私のような素人が参加するにはちと勇気が出ず、今まで一度も見に行けたことがありませんでした。
さて、コロナ禍のために2年ほど中断していたCANPですが、今年は久々の開催。いつか勇気を出して「見に行きたいな」とは思っていたのですが、今回まさかの「登壇者」としてオファーを受けてしまいました。
しかも・・・「トリ」!?
きゃー!怖い怖い!
これは一大事です。
★どういうスタンスで発表すればいいの?
ちなみにCANPは「実名参加」です。ただし、もはや、あぷらなーとというHNが本体になりつつあるので、いつものキャラで臨むことにしました。
いきなりの大役ではありますが「終盤戦でみなさまお疲れでしょうから、笑いをはさみながら面白おかしくトークします」と言い訳した上で、自由気ままにお話しするスタイルに決めました。(今のあぷらなーとには、アカデミックな発表は無理・・・。)
テーマは「アクロマートで星雲を撮る」という十八番ネタにしましたが、今回の全体テーマである「光害」についても触れておかないとマズそうです。
なにしろ(聴衆としても)初参加ですから、他の登壇者の方がどんなテンションでどんな講演をされるのか、全く想像できません。また、会場の様子(マイクの形式・スクリーンの大きさと位置・聴衆の配置などなど)が不明なので、あまり融通が利かない資料を作っておくと大失敗してしまう可能性もありました。
そんなわけで、なかなか自分のストーリーが決められません。とりあえず事前に300枚ほどスライド(の元ネタ)をストックしておき、初日の発表内容を見て勉強して、2日目前夜に他の方とキャラやネタが被らないように本番用資料を作成することにしました。
★1日目でお勉強
一応、参加者以外には(内容などが)非公開のイベントですので詳しくは書けませんが、非常に興味深い発表が続きます。
これは・・・スゴい!
思わず聞き入ってしまう講演ばかりで、メモを取りまくります。
少しではありますが、質問もさせていただきました。
お家に帰ってから、大急ぎで資料の作成に掛かります。
台本を書いてるヒマはありませんので、150枚ほどのスライドを次々めくれば自然とストーリーが口から出てくるような構成にしました。
★ドキドキの出番
そして迎えた2日目、とうとう出番が回ってきてしまいました。気取られぬようにしていましたが、実は口から心臓が飛び出しそうなほどバクバクです。 リモートでのトークとは異なり、対面の場合は早口でもなんとかなるので、10項目各4~5分程度でお話しすることにしました。
会場には大きな時計が無い上に暗かったのですが、大変ありがたいことに、司会者の方が「チン!を鳴らすタイミングはどうしますか?」と聞いてくれました。60分間の持ち時間のうち、15分を質疑にあてることを想定し、開始30分と45分に「チン!」をお願いしました。
トークをはじめてみると、皆様とても優しくて、リザルトを「ででん!」付きで出すと「ほぉお」と頷いてくれたり、「あほネタ」を挟む度にドッと笑ってくれるので、タイミングが計りやすく、とても楽しくトークできました。
「ポラリエ連結 & はちゅねミク & 無駄に多連装」ネタ
「通常の3倍」ネタ
「その2週間後には・・・」ネタ「へなちょこマスク」ネタ
その他、ここでは書けないネタ多数(笑)
※もちろん本題は真面目に資料を説明しました(念のため)
すでにオンラインセミナーや星ナビさんの記事連載で用いた話題も多かったのですが、その場合は今回のトーク用に相関関係をアレンジしたので、すでにセミナーや記事をご覧になられた方にもお楽しみいただけてたら嬉しいなぁ、と思いました。
ありがたいことにトーク後は鋭い質問を色々と頂き、あくまでも私見ですがちゃんとお答えすることができました(ああ、怖かった♪)
★自主シンポジウムにも参戦
閉会式の後、午後からは自由参加の「自主シンポジウム」が開かれました。
こちらも大変興味深い発表ばかりで非常に勉強になりました。
あぷらなーとは、先日の「MATLAB EXPO2022」でライトニングトークで出場した時のネタ「比較明合成の光跡途切れを解消する」を簡潔にお話ししました。
こちらは20分少々の発表でしたが、それでも鋭い質問を色々といただき、大変楽しいトークになりました♪
★みなさまに感謝!
運営を担当していただいた方々、貴重な研究発表を公開していただいた方々、そして、新参者のあぷらなーとに優しくしてくれた会場の皆様、本当にありがとうございました! 休憩時間は自分の発表をどう組み立てるかを半泣きで思案していたので、直接ごあいさつできなかった方々、申し訳ございません。
閉会式では、「あの」岡野さんがコメントされていましたが、
「やはり天文は良い!」と痛感した2日間でした。