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あぷらなーと
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2017年 02月 28日 ( 1 )

ショットノイズの考察ごっこ②

★やはりドタバタして実写できないので・・

年度末は元々忙しいのですが、今年はさらに色々と重なったので毎日ドタバタで天体観測できません。
・・・というわけで、前回の(意外なことに反響が大きかった)考察ごっこを進めることにしました。

★前回のまとめ
f0346040_22523585.jpg
VMC260L+ASI1600MCで撮影した場合を想定して、M27亜鈴状星雲から飛んで来る光子の粒々の到来フラックスを色々と考察ごっこした結果、
ゲイン400で15秒露光すると、1ピクセル当たり約2030カウントの輝度値が得られることが予想されました。
さらに過去の実写データを解析すると、バックグラウンドが約4300カウントでM27上の値が約7200であることから、M27から飛来した光は約2900となり、オーダーレベルでの比較的良い一致を見ました。

★ということは・・・

前回のシミュレーションのロジックは、あながち間違ってはいないと言えそうです♪
・・・で、いよいよショットノイズの正体に一歩迫ることにしてみます。

前回仮定したのは、明るい天体からは間断なく、暗い天体からはパラパラと光子が飛んできており、その飛来頻度は光子がポアッソン分布にしたがっているというものです。
その仮定に基づき実写データと比較した結果として前回得たバックグラウンドの明るさを元にして、どのように光度分布しているのかをシミュレートしてみました。

f0346040_00334318.jpg
バックグラウンド(天体が無い夜空の明るさ)を元に、実際の撮像素子上に飛来する光子数がどのように分布したのかをシミュレートしたのが上のグラフです。
これは、F7.1の光学系にマイクロフォーサーズ1600万画素のカメラを用いて、15秒露光した場合に相当します。
(背景光は面積体なので、光学系の口径は関係なく、F値のみで光子数が決まります)


★ショットノイズをシミュレートするために

「単位時間当たりの光子数が一定ではなく、揺らいでいることがショットノイズの原因」だという仮定の下で、実際のノイズが再現できるかを試みてみます。
私がまだ『理系』だった頃、ランダム性を持つ事象のシミュレーションにはモンテカルロシミュレーションを用いていたはずなのですが、ポアッソン分布のモンテカルロのやり方を完全に忘れてしまっていたので(すでにアホになった頭で)泣く泣く考えてみることに・・・。

f0346040_23124409.jpg
ポアッソン分布を規格化(全イベント数の合計が1になるように調整)した場合には、上の図のようにA~Fの事象が起こる確率を示すグラフになります。
そこで、下の図のようにそれぞれのグラフを短冊のように切り出して・・・・・
f0346040_23145239.jpg
こんな風に下から繋げます。
すると、ちょうどポアッソン分布の確率密度関数を積分した事になるはずので・・・・・

f0346040_23164244.jpg
0~1までの数値を乱数を用いて与え、その値に相当する高さの短冊の名前を読むことにします。
そうすると、各事象の短冊の長さは発生確率に一致しているため、乱数から得た事象の登場頻度はポアッソン分布に従うはずです。

・・・・うーん。『理系』だった頃は、これを「積分モンテカルロシミュレーション」とか「1次元化モンテカルロシミュレーション」とか呼んでたっけなぁ・・・。
本当は、確率密度関数を積分したものについてその逆関数を求めてから乱数をぶち込んでいたはずなのですが、今回のような離散的な関数の逆関数は厄介なので、短冊接続方式で行きます♪


★ここに来て、壁に・・・

さて・・・と。どうやって各短冊に該当したかを判定するかなぁ・・・・。
コーディングはしたくない気分なので、できるだけ手抜きしたいなぁ・・・。
・・・という訳で、
f0346040_23300866.jpg
こんな演算テーブルをEXCELで作って各セルから参照し、ヘビのように長~いIF文で条件分岐させるという、ベタベタな方法で行ってみます。

★背景光の揺らぎ推算結果は・・・・
f0346040_23331357.jpg
量子効率の補正、ゲインの補正、16ビット変換補完、などなどを行った結果として、
ゲイン400で背景を15秒露光した場合に50×50ピクセルの撮像素子から得られる出力イメージは上記のようにシミュレートされました♪

★でもASI1600MCはベイヤー機なので

実写データと見比べるために、このシミュレーションデータをRAW画像として、以前作ったデモザイク(ディベイヤー)処理ツールに通してカラー画像化を試みます。
f0346040_23410084.jpg
左がRAWデータのシミュレーションで、右がデモザイク後のシミュレーションです。
なにやら、実際の撮影画像でよく見る感じのモヤモヤしたノイズが再現できていそうですね♪

★実写データと比較してみる

最後に、実写データの中から、天体が写っていない領域を強トリミングしてシミュレーションと見比べてみましょう。

・・・すると・・・

f0346040_18540284.jpg

左がシミュレーションで、右が実際にASI1600MCで撮影した背景ノイズです。
一応、ダークファイル減算のみ行っています。
ガンマ補正を考慮していなかったり、カメラ側のリードノイズなども考慮していないので、全く同じとまではいきませんが、
どうでしょう?
いつも背景に現れるモヤモヤした雲状のカラーノイズらしきものが、バッチリ再現できたのではないかと、自画自賛♪

・・・という訳で、
ASI1600MCで短時間露光撮影した画像に見られる「背景のモヤモヤ」は、主として、飛来する光子の揺らぎを捉えたショットノイズだと結論づけられそうです。

★注★ このノイズはあくまで自然現象に起因するノイズなので、ディザリングの有無を問わず、コンポジットのみで改善します。

P.S.
今後、相変わらず天体観測できなかった場合は、さらに、

「明るい夜空から対象天体を弁別できるスレッショルド(閾値)はいかほどか」
「カメラのビット数はどのように寄与するか」
「短時間露光×多数枚コンポの利点はなにか」
「リードノイズ、ゲインノイズを考慮した場合のスレッショルドは?」

などなど、「考察ごっこ」を継続してストレスを発散させます。

普段の本業では、超文系作業(生徒の小論文の添削や、大学入試予想問題としてオリジナルの評論文とか小説とか随筆とかの執筆)ばかりやってるので、たまに理系『ぽい』ことをやると疲れが取れますねぇ。



by supernova1987a | 2017-02-28 00:01 | 天体写真 | Comments(12)


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