あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
「自然写真大好き」
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2017年 11月 14日 ( 1 )

久しぶりにレンズ設計『ごっこ』してみる

★むかーし昔のお話・・・

実家の荷物を色々と掃除していて、懐かしい本が大量に発掘されました。

・・・という訳で、子供時代の あぷらなーと と 天文書籍関連の思い出をば・・・。

★小学2年生
 誕生日プレゼントに旺文社の図鑑「宇宙」をもらう。
 表紙が取れてバラバラになるまで読みふける。

★小学3年生
 あかね書房の「科学のアルバムシリーズ」にハマる。
 藤井旭先生の「惑星」や「星座」の写真に憧れる。
 望遠鏡の性能は口径で決まることを刷り込まれる。
 『口径15cm』に憧れる。

★小学4年生
 誠文堂新光社の「子供の科学」購読開始。
 60mmF16.6 のアクロマート屈折経緯台で天体観測を始める。
 コリメート法で天体写真も撮り始める。

★小学5年生
 平凡社の「カラー天文百科」を祖母に買ってもらう。
 大学学部生レベルの内容だったので難しすぎ、半泣きで読んで内容を丸覚えする。
 (まさか、この知識が大学院時代にバリバリ役立つとは・・・・子供の記憶力恐るべし)

★小学6年生
 藤井旭先生の「星雲星団ガイドブック」を学校の図書室で見つけ衝撃を受ける。
 早速本屋に走り購入。ボロボロになるまで読んで主要な星雲星団の位置と形状を暗記する。
 さらに「天文ガイド」購読開始。広告ばかりを見る日々が続く。

★中学1年生
 吉田正太郎先生の「望遠鏡光学」を本屋で見つけ、明快な解説に感激する。
 この頃、口径15cmのカタディオプトリックカセグレンを使って本格的に天文にハマる。

・・・あぷらなーとの価値観や用語定義が『古くさい』のは、たぶん今の知識の大半が子供時代に身につけた物だからでしょうね。
「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものです(笑)。


★HIROPONさんの記事を読んで

 にゃあさんの「ナローバンドで撮ると、ピントズレがひどい」というお悩みに呼応して、HIROPONさんが光学レイトレーシングソフトで鮮やかな検証と解説をされているのを拝見して感激しました。

ところで、スポットダイアグラムや収差曲線をシミュレートできる、いわゆる『光学設計ソフト』の大半は、正確には『光学評価ソフト』でして、そもそも自力で設計したレンズデータを入力しないと、なにも始まりません

実は、あぷらなーと も 大学生時代(MS-DOSとPC98が全盛期の頃)には、天文ガイド編集部から販売されていた「テレオプト」というDOSベースの光学設計ソフトがお気に入りで、日々「レンズ設計ごっこ」して遊んでいましたが、事前にN88BASICやTurboCで書いたプログラムでハルチングの解を計算させて得た設計データを「たたき台」として使ってました(うう、懐かしすぎる)。


★今後の「検証ごっこ」のために・・・

HIROPONさんに触発されて、早速光学設計ソフト「LensCal」をダウンロード
こんな素敵なソフトがフリーだなんて、スゴい時代ですね♪

となれば、「LensCal」とは別に「たたき台」としての設計初期データを求めるツールが欲しくなりますねぇ。
・・・いえ、別に高度な機能は必要ありません。

単に、フラウンホーフェル型の2枚玉アクロマートが自動設計できれば十分事足ります
要するにハルチング公式に基づいて、各エレメントの曲率半径が求まれば良いだけです。

・・・・というわけで・・・


ででん!
f0346040_02330568.jpg

EXCELだけで作った「自動レンズ設計シート」完成♪
プログラムコードを書くときには途中計算(式)がミスしていないかを頻繁にチェックしながら書き進めるのですが、EXCELくんなら「途中計算が全部見える」ので楽ちんですね。

ちなみに上記の自動計算シートなら、組み合わせる2種類のガラスのd線屈折率とアッベ数を入力した後に希望の焦点距離を入れれば勝手にアクロマートを設計してくれます。プログラミング言語が分からなくてもEXCELさえあれば誰でもアクロマートが設計できちゃう「ハルチングの解」は偉大ですねぇ。

※ハルチング解を求めるところまではものの30分で作れたのに、設計したレンズの断面図を描かせるロジックを考えるのに四苦八苦しちゃったなんてのは、ココだけの話(笑)。



★ドキドキのレイトレーシング♪

ああ、ここまで来ると、大昔テレオプトを使っていた頃の感覚がよみがえってきました。
収差曲線見るのが楽しいんですよねー♪
早速、インストールしたばかりのLensCalに設計データを移してみます
ちゃんと計算されるでしょうか??


☆まずは収差曲線(球面収差図)
f0346040_02355824.jpg
ふむふむ。
いかにも2枚玉のアクロマートらしい図です。
設計時に人間の目の感度が高いd線(黄色い光)に最適化して計算したので、d線に関しては完璧な像だなあ。
反対に、目では見えにくいg線(青紫の光)は大きく散らして目立たなくなってますね。
うん。典型的な眼視用の設計だー。

焦点距離1000mmのアクロマートだと、d線(黄色)とg線(青紫)とでは、焦点位置が約2mmもズレることが分かりますね。
しかも「口径によらず」。
(※上記グラフの上端まで使うと口径10cm、半分で切ると口径5cm相当の収差を見ていることになります)


☆次にスポットダイアグラムをば・・・

f0346040_02404721.jpg
なるほど、なるほど。
直感通りの像ですなぁ。
d線は中央に鋭く集中していて、g線は画面全体に散ってます。

いやー面白い!


★SDガラスを使って設計してみる

高校生の頃は、2枚玉でアポ化するために特殊低分散素材としては、フローライトとかFK01(いわゆる普通のED)しか知りませんでした。
今は、EDよりもフローライトに近いSDガラスが主流ですね。
では、ホタロンCaFK95と重クラウンSK5を使って、ハルチング解を求めてみます。

f0346040_03134997.jpg
ま、EDやフローライトはハルチング解一発では補正がキマらないのですが、一応LensCalに通してみましょう。

f0346040_03150752.jpg
おお!何もしなくても劇的に色収差が減少しましたねぇ。さすがホタロン♪
でも全体的に球面収差が負修正(補正不足)ですね。これだと口径7cmくらいまでが限界っぽいので、ベンディング(焦点距離を変えずに、各エレメントの曲率を微調整していくこと)して調整してみます。

えっ!
LensCalって調整したい面を指定してスライドバーを動かすだけで、収差曲線の変化をリアルタイムで見ながらベンディングできる!
すごっ!
これ、素人でも簡単にベンディング『ごっこ』できちゃうやん!

・・・でベンディング後の収差曲線は・・・
f0346040_03195526.jpg
うむ。なかなか美しい収差曲線だ!

では、スポットダイアグラムを見てみましょうか・・・

f0346040_03312417.jpg
ふむふむ。
普通のガラス使ったときには画面全体に散っていたg線が一気に収束してきましたね。
エアリーディスクの約3倍の範囲に全波長が収まってます♪
まあ、デジタル時代だと青ハロが濃縮されたように見えるかも知れませんが・・・ね。

実際は、ここからの試行錯誤が大変なんでしょうが、
とりあえず自作設計シートとLensCal使うと、ここまでの作業がわずか2~3分で完了することにビックリ。

・・・うーん。
時代は変わったなぁ・・・・
とても嬉しいんだけど、なんか少し寂しい(笑)


by supernova1987a | 2017-11-14 06:17 | 天体望遠鏡 | Comments(16)


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