あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
「自然写真大好き」
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カテゴリ:天体写真( 100 )

またもや天気が・・・・(涙)

★待望の3連休ゲット!!

・・・と思ったら、大っきな停滞前線が四国に接近していて、
これはもう、『絶望的な』天候・・・・・です。

仕方がないので、また、過去の撮影データを引っ張り出してきて
画像処理のリハビリです。

★だんだん撮影データが逆行していきますが

普通、ブログって、タイムリー性が面白いんですよねえ。
それなのに、だんだん掲載する写真が古くなっていってます。

今回の対象素材は、なんと、今年のお正月に撮影したデータです。
・・・いや。あくまで画像処理して作品として仕上げたのは『今日』!
しかも、もうじき木星の撮影シーズンがやってくることだし、悪くはないでしょう。


★木星の写真って、実は苦手でした

そもそも、木星の写真は苦手でした。
中学生の頃は、15cmの反射(正確にはカタディオプトリック)使っても、なんとなく縞模様が2本あるような『気がする』程度の写真しか撮れなかったし、

高校時代は、暗室にこもって、汗水垂らしてコンポジット(当時は手作業で印画紙の上に像を重ねてたんですよね~)やってようやく縞模様が3本写る程度。

宇宙線物理を研究していた大学生時代(1994年の夏でしたか・・・)は、「木星にシューメイカーレビー彗星が衝突する」という奇跡的な天文現象を目の当たりにしつつも、結局、撮影できたのは、こんな写真。(それでも、当時は感激しましたが・・・ね)
f0346040_00181068.jpg
 ※ミザール ALTAIR-15(15cmF10)+OR5mm ニコンF801Sにて撮影(筒先開閉) AR-1赤道儀にて自動追尾

あ、写真の上の方、黒い目玉のように見える模様が、彗星が衝突した痕跡です(笑)
早い人は、この時期すでにデジタル(冷却CCDなど)に移行していましたね。

★見せてもらおうか、デジタルの性能とやらを!

 さて、時は巡り、2014年のお正月。
せっかく買ったのにずっと『塩漬け』になってた、かわいそうな惑星用CCDカメラDFK21AU618.ASのテストを行うときがやってきました。

VMC260Lで木星を撮影した動画を切り出すと、こんな感じ。(画面のキャプチャ。色調整以外画像処理無し)
f0346040_00314566.jpg
おっ!・・・悪くないです。
そもそも、CCDからの映像が映っているノートPCの画面からして、
 「げっ!眼視よりも良く見えるやんか!」
という状況。もちろん、冬場のことですからシンチレーションで像はユラユラ揺れていますが、それでも結構模様が見えています。

・・・・・が、仕事が忙しくて、適当な画像処理をしただけでお蔵入りしていました。

★さて、『料理』してみましょう♪

なんやかんやで、もう、9ヶ月も前の素材(撮影データ)ですが、一から料理してみましょう。
まずは、レジスタックス6で約1000コマのデータをスタッキングです。
カラー画像は一度RGBに分解して、再合成する際に色ズレを補正します。
さらに、ウエーブレットをかけたり、マックスエントロピーで画像復元したり、アンシャープマスクで強調処理したりしてみましょう。

・・・・・すると、
f0346040_00430896.jpg
・・・・おおっ!
模様が「ウジャウジャ」していますよっ♪
なんか、もう一息シャープフィルタをかけたくなりますが、デジタルくさくなりすぎるのでグッと我慢(笑)。
縞模様もさることながら、北極部分(下部分)に見られる渦を巻いたような濃淡が印象的です♪

・・・ああ、「あの」1994年の夏、この機材があったらなあ・・・(ため息)。

☆Byあぷらなーと☆



by supernova1987a | 2014-10-23 01:10 | 天体写真 | Comments(0)

相変わらず天体写真撮れませんが・・・


★どうも、うまくいきませんねえ

悪天候やら、月齢不具合だったり、時間が無かったり・・・・
全く前に進みません。

仕方ないので、また以前撮った画像のデータ処理など・・・・・。

★惑星撮影で「衝撃」を受けたのは

それまでフィルムで撮影していたのを、2000年頃に冷却CCDに変えたときでした。

ちなみに、ビクセンの20cmニュートン(R200SS)にLV5mm装着して
フジのスペリア800で拡大撮影した土星がこちら
f0346040_22541156.jpg
まあ、一応「輪っか」が分かりますね。・・・というレベル。
それが、ビットランの冷却CCD、BJ30Cに変えたとたん

f0346040_22572042.jpg
まるで別物(笑)!
ステライメージでコンポジットやマックスエントロピー画像復元処理などをしたとはいえ、同じ望遠鏡とは思えない差です。

「たった30万画素のCCDカメラの性能がこれほどとは!」

などと当時は大いにはしゃいだものです。

★なんやかんやでブランクが10年以上開きましたが・・・

近年では、webカメラなどで動画撮りをし、その動画をスタッキング処理する手法が流行っています。
・・・というわけで、
f0346040_23074900.jpg

VMC260Lで惑星を撮影するための、こんなシステムを組んでみました。

 ○ビクセンのフリップミラー
 ○BORGの接眼ヘリコイド(直進型の方)×2個
 ○BORGのコンパクトエクステンダーメタル
 ○イメージングソースのDFK21AU618.AS
 ○笠井のCH-SWA 20mmアイピース(暗視野照明十字線入り)

これだと、拡大撮影用のアイピースを使わなくても、直焦点で十分な大きさになります。

★動画の形でPCにデータを保存すると
f0346040_23152369.jpg

動画を取り出すと、こんな感じの画像になりました。(動画からの1コマ切り出し)
ちと暗いですが、結構いい線行っている画像です。

★2分間のデータをスタックすると

f0346040_23165138.jpg

レジスタックス6でスタッキングをすると、こんな感じ。
ぐっと、なめらかになりました。
・・・・が、大気のプリズム効果による色ズレが見られますね。

★さらに画像処理して・・・
f0346040_00562913.jpg

さらに色ズレを補正や、画像復元処理、ウェーブレット処理などをおこなうと、こんな感じに
ん~。ようやく昔BJ30Cで撮った土星のレベルには追いついたという程度かな?
ま、動画のままでは、土星が「踊っている」ようなシーイングでしたし、
あくまでテスト撮影ですから、よしとしましょう♪

あとは、シンチレーションが安定している日に できるだけたくさんのフレームをゲットして
丹念に画像処理・・・ですかね。


☆あぷらなーと☆





by supernova1987a | 2014-10-06 23:57 | 天体写真 | Comments(0)

天体写真を撮る時間が、まるで無いので

 ・・・ここ2ヶ月ほど・・・

★晴れているときは・・・・・
 本業のお仕事が忙しくって、写真が撮れません。


★お休みの時には・・・・・

 全く晴れないか、月光がサンサンと輝いています。


★仕方がないので・・・・・

 過去の撮影データを整理しながら、画像処理の練習(リハビリ)でもしましょうか・・・ね。


★まず 銀河、行ってみましょう♪

 おなじみのM31「アンドロメダ大星雲」です。
もちろん、その正体は我々が住む銀河系と同様に無数の恒星の集団(銀河)ですので、近年ではアンドロメダ『銀河』と称される場合が多いですが、子供の頃から『大星雲』と呼んでいるので、どうしてもそのクセが抜けません。

 さて、数年前に撮影したM31のデータがあったので、さくっと処理してみましょう♪
ちなみに、ビクセンの20cm反射R200SSにコマコレクタをつけて無改造のニコンD700で撮影。
追尾は(今は故障中で休眠中の)ビクセンNewアトラクスのノータッチガイド
です。

ISO6400で1分露出のRAWデータをキャプチャーNXで現像すると
f0346040_15134105.jpg
まあ、こんなもんですね。フルサイズデジタル一眼なので、周辺減光が出てます。
いわゆるミラー切れの様な減光も見えますね。・・・ま、気にせず進めてみましょう。
天の川が見える程度の場所での撮影ですが、ちとバックグラウンドが明るすぎて、M31の周辺部が埋もれています。

ステライメージ6で、グレースケールに変換したものにトーンカーブ修正を加えてL画像に、元画像をRGB画像にして、LRGBカラー合成を試みてみましょう。

f0346040_15135931.jpg
・・・だいぶ良い感じになってきましたが、いかんせんISO6400のデータですので、ザラザラですね。
では、同様のデータ4コマとISO3200のデータ4コマの、合計8コマを加重平均コンポジットしてみましょう。
ついでに、フォトショップエレメントで色調整と少しトリミングもして・・・・・と。
f0346040_15140774.jpg
・・・うん、まあ、こんなもんでしょう♪
「お気楽撮影」の範囲ですから、十分です。


★同様に 散光星雲、行ってみましょう♪


 射手座のM8干潟星雲~M20三裂星雲は、カラフルでとてもきれいなエリアですね。
上記M31と同様の撮影機材で撮ったものを、処理してみましょう。
f0346040_15383037.jpg
・・・うん。良い感じです♪
無改造のD700でも、この星雲はきれいに写せますので楽ちんです。

★でも、現在の主力機VMC260Lなら・・・・・
f0346040_15544173.jpg
※VMC260L+BORG用レデューサ
 ニコンD7000(無改造)ISO1600
 ステライメージでコンポジット+画像処理

今使っているVMC260Lなら、R200SSの時とはうって変わって
こんな感じのウネウネ・モコモコした『立体感あふれる』M8干潟星雲が撮れるのですよー。
だヵら、どんどん撮影をしたいのですが・・・・



はあ・・・・・
いつになったら、また天体写真撮れるんだろう・・・・・(涙)



☆BY あぷらなーと☆















by supernova1987a | 2014-09-22 16:01 | 天体写真 | Comments(0)

VMC260Lで撮る星雲など

★イーブンオッド法の検証は、ひと休み③♪

天候が一向に回復しないので
GW中に撮影していた天体写真を整理・整理♪


★ハッブル望遠鏡で撮影された「創造の柱」が・・・

・・・・はい。あこがれでした。

いつかは、コレ撮ってみたいなあ・・・と。
当然、長焦点の望遠鏡が必要ですよねえ。
オートガイドも必要ですよねえ。

・・・・でも、忙しいのでなかなか機材は揃わないし、テスト撮影も出来ません。
遠征するのにも、ヨイショが要ります。

チビチビと機材を買い足すこと5年、
やっと必要最低限の機材が揃いましたので
GW中に自宅からテスト撮影してみました。

★鏡筒は・・・

ビクセンのVMC260Lです。5年前に通販のアウトレットで格安購入。
(定価ではとても手が出ませんもの・・・・)


★赤道儀は・・・

本当はビクセンのnewATLUXに積むつもりでしたが、
基盤が壊れてしまい、現在休眠中(いつか直します)。

DCモータではなく、ステッピングモーター搭載の中型赤道儀が欲しかったので
EQ6PROに決めました。
国産赤道儀と比較してしまうと、随所に安物感が漂う「怪しい」赤道儀ですが、
価格を考えると、まあ、こんな物でしょう(笑)。
f0346040_04172393.jpg


★ガイド鏡は・・・

トミーテックのミニボーグ45EDⅡです。
小口径ですが、まずは、この程度から始めようかと・・・・♪
f0346040_04144747.jpg
VMC260Lのバランスを取るためと、出来るだけ赤道儀にかかるモーメント加重を減らしたかったので
「逆」親子亀方式とでも言いましょうか・・・要するにVMCのアリガタレールに下から付けちゃいました。

f0346040_04150891.jpg
これに、SBIGのST-iオートガイダを接続し、
EQ6PROのコントローラとノートPCへ信号を飛ばします。



★カメラは・・・

テスト撮影ですから、とりあえず、ニコンD7000で♪
今回は、ミラーシフトを避けるため、BORGのパーツを色々組み合わせた
「怪しい」接続で行きます。

f0346040_04144085.jpg
BORGのヘリコイドにレデューサと光害カットフィルタを接続しています♪


★以上、なにやら「へんてこ」な組み方ですが・・・

テスト撮影なんですから、堅いこと言わずに、お気楽に行きましょう・・・・・♪
さて、制御用のノートPCは、ノーマルバッテリーが「公称11時間」と異常に持つ
ONKYOのネットブックPCを使います。旧世代のATOMなので、モッサリしていますが
・・・・・いいんです! 動けば(笑)

★では、M16撮影してみましょう・・・

実家の庭から撮影したので、見える空域が狭く
EQ6PROの3スターアライメントが取れません(泣)
しかも鏡筒のバランスを適当に合わせたので、途中で
「ズガガガガッ!!」
とモーターが吠えて、脱調(?)したような気配。
仕方なく、1スターアライメントで、あとは、目視でモーターを操作し導入します。
・・・・いいんです。テスト撮影なんですから♪

ピントはD7000のライブビューで、適当に♪
購入してから忙しくて1年間も寝かしていたST-iのキャリブレーションも適当に♪

★さて、どうでしょうか・・・???
f0346040_04440105.jpg
D7000(無改造)ISO1600 RAW オートガイド120秒
長秒時ノイズリダクション「OFF」
おっ! なんか、若干ピンぼけですが、一応ちゃんとガイドしてくれてますよ♪
おお、EQ6PRO+ST-i すげ~!
なんか、10年前にnewAtluxとBJ30Cのオートトラッキング+PECで苦戦していた頃が嘘のよう・・・・。

★ここで、キャプチャーNX2の出番です!

最近の私は、極めて不精者なので、昔のようにダークを取ったり、
デジカメの長秒時ノイズリダクションをかけている時間が
我慢できません。

・・・・・ところが、最近のキャプチャーNX2は大変優秀で、
「アストロノイズリダクション」という便利な機能がついているのですよ。
おそらく、原色系の輝点を検出して、ノイズだと判断して除去してくれるものと思われますが、
個人的には、結構いい線行ってるように思います。
また、「軸上色収差補正」機能もついています。
この「軸上色収差補正」は、普段、通常のレンズで昼間の撮影をした際に、
合焦面の前側と後側とで、真逆の色ボケが生じる現象の緩和に重宝しているのですが
天体写真の場合には、青ハロの除去に効果があります。

先ほどの画像をNX2でノイズ除去して、トーンカーブを持ち上げると・・・・

f0346040_04544759.jpg
おおっ♪
なんか、良い感じになってきましたよ!
まるで原画とは別物ですね。

★ステライメージでコンポジットしましょう♪

同様に撮影した6コマの画像を
キャプチャーNX2で一気にバッチ処理して加工した後
ステライメージで、加算平均コンポジットしてみました。
f0346040_05110991.jpg
・・・・・うん! 満足♪

だって・・・・・無改造のデジカメで、冷却装置無しで、オフアキシスガイダも無しで、ダーク補正もフラット補正も無しで
極軸合わせ適当で、1スターアライメントしかしていなくて、3等星が見えるか見えないかの市街地で、シーイング悪い条件で・・・・・
創造の柱がこんだけ写れば「大収穫」でしょ♪

★次回、じっくり撮影できるのは、8月のお盆休みかなあ?

・・・・たぶん、その頃には、
f0346040_05271356.jpg
「いけないこと」をやっちゃったD40が・・・・・・・

きっと大活躍してくれることでしょう・・・??


By あぷらなーと☆

by supernova1987a | 2014-07-10 06:49 | 天体写真 | Comments(0)

イーブンオッド法の問題点考察

★イーブンオッド法の問題点の解消に向けて

先日来、色々と実験しているイーブンオッド法なのですが、ここで問題点をまとめておきましょう。

<比較明コンポジット法では>
f0346040_03261123.jpg
明るい星はつながりますが、暗い星に「黒い切れ目」ができます。

<イーブンオッド法では>
f0346040_03262088.jpg
暗い星はつながりますが、明るい星に「白い切れ目」ができます。

まとめると
「イーブンオッド法の弱点は」
①比較明コンポジット一発にくらべてS/N比が1/2に低下する
(バックグラウンドが明るくなる)
②比較明で問題となる暗めの星はうまくつながるが
 逆に明るい星でつなぎ目が「明るく」なりすぎる。

①については、比較明の1/2の露出にとどめ
イーブン群とオッド群の合成を行う際に
加算平均ではなく、加算を選べば回避できるのですが

②については、頭を抱えてしまう問題で
正直、納得がいきません。

★犯人は誰だ?
詳しい考察&実験に入る前に
考えられる原因を列挙してみましょう。

①そもそもイーブンオッド法などという手法が幻想
②レンズ光学系上の問題(レンズの収差)
③撮像素子上の問題(ベイヤー素子の特性)
④カメラ光学系上の問題(ローパスフィルタの特性)
⑤カメラ内ソフト上の問題(RAWデータ生成プロセスの特性)
⑥現像ソフト上の問題(ベイヤーデモザイク処理の特性)

本当は、③④⑤の検証のため
 A:ローパスフィルタを取り除いたデジタル一眼で実験
 B:天体用冷却カラーCCDで実験
 C:天体用モノクロCCDで実験

をやろうと意気込んでいたのですが、どうも天候が回復しません。
(本業の関係で、撮影は週に1回が限界です。)

★できることからやってみよう♪
しかたがないので、⑥から検証してみることにします。
実は、先日の考察で、強引な仮定がありました。
 <撮像素子は>「モノクロ」のラインセンサーで
 <ローパスフィルタで>2×2もしくは3×3に拡散
明るさを想定する上で必要な事とはいえ、むちゃくちゃですね(笑)
もしも、ここできちんとベイヤー型のセンサを仮定するとどうなるでしょうか?

ちと考えてみましょう。
デジカメ内の撮像素子は(シグマのFOVEONなど特殊な例をのぞき)
およそ下記のようなベイヤー配列をしています。
f0346040_00580844.jpg
もし、理想的な超高性能レンズを用いて撮影した白色の恒星像が下記のように、1ピクセルに収まってしまうと
f0346040_00580332.jpg
センサーのGだけが感光したことになり、本来白色であるはずの星が緑に写ってしまいます。
(これが、いわゆる偽色とかモアレの主要因です。)
そこで、ほとんどのデジカメは(ごく最近の機種を除き)複屈折現象などを利用したローパスフィルタが2枚装着されていて、たとえば、1枚目で像を上下に『分身』させて、さらに2枚目で像を左右に『分身』させることで、結局下記のように
f0346040_00575855.jpg
1つの像を4つの素子で共有できるように分散させます。
f0346040_00574691.jpg
これにより、偽色やモアレが出るのを防止しているというわけですね。
(※最近のデジカメでローパスレスが流行っているのは、撮像素子の高画素化にくらべ、撮影レンズの解像度が低いため、レンズによるボケがローパスフィルタの代わりになっているからだと思われます。)

さて、問題は、上記のようなベイヤー型センサーから実際の画像データを生成するために何が行われているかです。
本来ならば、上記のGRBGの4画素で1ピクセル分のデータとなりますので、たとえば、ベイヤー素子1200万画素のデジカメなら300万ピクセルのデータを吐き出すはずなのですが、実際には、「補完処理」によってデータを水増しして画素数と同等のピクセル数データが出力されています。この処理を、ベイヤーデータの「デモザイク」と呼びます。

ベイヤーのデモザイク処理にはいろいろな手法が考えられるのですが、一例として(素人の)私が考えるなら、
f0346040_01265404.jpg
上記のように①(赤のエリア)→②(青のエリア)→③(緑のエリア)→④(紫のエリア)
という具合にデータを読み出して、RGB合成して、9画素から4ピクセルの画像を得る、などということを一番に考えます。(この手法なら、たとえば、4000×3000の1200万画素データから理論上、1200万-4000-3000+1=1199万3001ピクセルのデータが手に入る計算になります。
また、人間の目は輝度差には敏感でも色の差には鈍感であるという性質を利用して、もっと大胆に画像を補完する方法も考えられます。

たとえば
f0346040_01501257.jpg
こんなベイヤー配列を
f0346040_01501712.jpg
こんな3つのマトリックスにわけて、それぞれのマトリックスの隙間(白いセル)を
 Gなら近傍の上下左右4つのセルの平均値、
 RとBなら対角上の4つのセルの平均値を真ん中に埋めてからGと同じ処理をする
など、です。

素人なりの勝手な予想なのですが、おそらく、上記のようなプロセスをさらに洗練させたバイリニア方式やバイキュービック方式で画素補完しているのではないかと想像します。(※注:あくまで素人なので、勝手な妄想です。)

--------------
・・・・書いてて、ちと疲れてきましたが、なんかこういうお話って、大昔に、宇宙線使って天体の『撮影めいた』ことをしているときに、「レゾリューションをもっと上げろ!!」って教授に言われて、泣きながら色んな『怪しい処理』を考えていた頃を思い出しますね(笑)。ま、たった40個あまりの撮像素子(フォトマル)使って全天を『撮像』して、最終的には0.5~1度位の解像度を得ていたんですから、研究の執念ってたいしたもんですねえ。懐かしい。
・・・最近の学生も、こんなことで悩んだりしてるのかなあ?
--------------

さて、気を取り直して行きましょう♪

そうすると、今回の仮定で理論的には下記のように感光すると考察した恒星像は
f0346040_03052246.jpg
実際には
f0346040_03054288.jpg
このように感光していることになり

さらに補完処理が行われると
f0346040_03055193.jpg
こんな感じのデータになってしまうので

本来、
f0346040_03052921.jpg
このように写るはずの恒星像は
f0346040_03102260.jpg





こんなGチャンネル像と
f0346040_03103876.jpg
こんなRチャンネル像と
f0346040_03104252.jpg
こんなBチャンネル像を合成した
f0346040_03100226.jpg
こんな嫌な画像になってしまうことになります。
・・・・・肥大してるわ、偽色まみれだわ、どうしようもない画像です。要するに、固定撮影による恒星像撮影の場合、恒星像が刻一刻と色んな色の素子を渡り歩いている上に、恒星像の先端通過時と末端通過時には不十分な露光となるために、一般的な写真では起こらないはずの色ズレが起こってしかるべきなのではないでしょうか?

えっ?ひょっとして、本来暗い星を写したとき、ベイヤーでは偽色は回避できないものなの??
いやいや、機種によっては、うまく偽色が出ないように処理してくれているし・・・・・
処理して・・・・・・あ!

「そもそも、デモザイク処理が原因なのではないか?」


★ともかく、論より証拠


というわけで、ベイヤーデータをデモザイクする前のRAWデータを用いて、ベイヤーデータのまま「イーブンオッド法」をやってみました。
f0346040_03262088.jpg
上記のように、RAWデータを現像しJPEGにしてから「イーブンオッド法」に持ち込まず、RAWデータをベイヤーのまま「イーブンオッド法」の最終処理まで演算し、最後にデモザイクすると、次のようになりました。
f0346040_03330650.jpg
おおっ♪
明るい星も暗い星も、切れ目が消えたっ!

あ・・・でも偽色まみれですね。
でも、これは、先ほどの考察で想定済み。
こんなときは・・・・・

ベイヤーデータを「イーブンオッド」した画像をL画像にし、
JPEGデータを「イーブンオッド」した画像をRGB画像にし
LRGB合成すればっ!

f0346040_03331260.jpg
おおっ♪
偽色も消えました!

f0346040_05160268.jpg
「満濃池と東天の日周運動」
ニコンD300+シグマ10-20mmF4.5-5.6
焦点距離10mmF5.6
露出30秒×100コマを「イーブンオッドコンポジット」
撮影:あぷらなーと

★今後の課題
①ベイヤー処理のままだと途中にキャプチャーNX2を挟まないのでアストロノイズリダクションが使えない
別処理を考えないと・・・。

②LRGB合成の前だとあまりにもすさまじい偽色が出る。
色んな意味で、これ、大丈夫か?

③星の色が出にくいような気がする・・・。

④現像後のデータと異なりアンチエイリアシングされてないので、
なんか、光跡データがガクガクして見える。

⑤ステライメージのデモザイク処理は、処理後もベイヤー構造っぽい格子が見える。
(私の勉強不足??)

-------------
注)あくまで「素人」の考察です。
特にカメラ内での処理・現像ソフトの動作などは「妄想」のレベルです。

BYあぷらなーと☆


by supernova1987a | 2014-06-03 04:14 | 天体写真 | Comments(2)

イーブンオッド法の詳細

★イーブンオッド法の詳細手順紹介

比較明コンポジット法で星景写真を撮影した時に発生する「恒星の光跡に途切れが生じる」現象の軽減策として考案した『イーブンオッドコンポジット法』の詳細をご紹介しましょう。

<ニコン製デジタル一眼を用いてRAWで撮影した場合を想定しています>

<撮影時>
設定上の留意点は、私の場合下記の通りです。
※カラーバランスのバラツキ回避やデッドタイムの縮小のため、
 ・カラーバランスは「自然光」に
 ・露出は5~30秒に
 ・ドライブモードは最高速連写に
 ・長秒時ノイズリダクションは、必ずOFFに
といったところでしょうか

<画像処理の流れ>
①撮影したデータを用意します(厳密には合計枚数は偶数枚が良いのですが、奇数枚でもかまいません)
②キャプチャーNX2で現像します
 ※アストロノイズリダクションをかけることで輝点ノイズ(いわゆるホットピクセル)はほとんど除去できます。
 ※青ハロなどが気になる場合は軸上色収差補正の実行で軽減されます♪
 ※画面周辺の色ズレが気になる場合は倍率色収差補正の実行で軽減されます♪
 ※1枚だけ色々といじくりながら、お気に入りの設定を絞り込んだらバッチファイルとして保存して、すべてのファイルにバッチ処理をかければ楽ちんですね♪
 ※現像後データは、JPEGの最高品質で保存します
③ステライメージなどで、コンポジット処理します

<イーブンオッドコンポジットの詳細>
①撮影時刻順にファイルを並べます。

撮影時刻順にファイルに通し番号を振ります
 ※たいていはファイルネームから判断できるはずです。ちなみに、キャプチャーNX2なら、デフォルトでファイル名の末尾に000、001、002・・・などと通し番号を振ってくれるのでそれを利用します。

通し番号が000、002、004・・・など偶数番号のものをまとめて
 「イーブン群」と命名します。

通し番号が001、003、005・・・など奇数番号のものをまとめて
「オッド群」と命名します。

⑤ステライメージのバッチ処理で「コンポジット」を選択します

⑤合成方法として「比較明」を選択します

⑥イーブン群のファイルすべてを読み込ませます

⑦コンポジットを実行します
 ☆こんな画像ができます♪
f0346040_09282050.jpg
「イーブン群合成」などと命名して保存します。

⑧「オッド群」のファイルについて⑤から⑦を実行します
 ☆こんな画像ができます♪
f0346040_09282734.jpg
「オッド群合成」などと命名して保存します。

⑨「イーブン群合成」と「オッド群合成」を読み込んで、この2つをコンポジットします この際の合成方法としては決して「比較明」を選んでは「いけません」
・背景が明るめなら「加算平均」
・背景が暗めなら「加算」
を選ぶと、良い感じになります(あとでトーンカーブを選べばどちらでも良いですが・・・)
 こんな画像ができあがり、きれいに光跡がつながります。めでたい♪

f0346040_09283305.jpg

※100コマあたりの実行時間は、Core i7 3GHz (950)の場合で、
⑦⑧それぞれについて約1分でしたので、それほど時間がかかるものではありません。

比較明コンポジットの場合とイーブンオッドの場合を比べると
f0346040_09285297.jpg
※上図:比較明コンポジットで処理した画像
※下図:イーブンオッドで処理した画像

このように、光跡の切れ目が大幅に改善されたことが分かります。
もちろん、前回の考察の通りバックグラウンドが比較明の2倍になるため、S/N比は悪くなります。
上記の比較図で光跡が暗く見えるのはそのためです。

<今後の課題>
実は、今回の実験で『イーブンオッド法』の弱点も見つかりました。

前々から、比較明コンポジットしただけで「なぜか途切れない」例というのがありまして・・・・。
たとえば、明るい星がレンズの収差で肥大している場合などで、本来切れ目になるところまで光が拡散しているのですね。
そのケースで『イーブンオッド』をやってしまうと、逆に「つなぎ目が明るくなりすぎる」のです。
暗い星は比較明だと『黒く』途切れ、明るい星はイーブンオッドだと『白く』途切れる、ということです。)

「折衷案」としては
『イーブンオッドデータ』:『比較明データ』を2:1(S/N比が1:2だから)で「加重平均」したり、『イーブンオッドデータ』:『比較明データ』を「乗算」(論理積を取ることになるので、明るすぎるデータが飛びます)するなどすれば軽減されますが、なんだかすっきりしませんね。

詳細の考察は後日行うことにしましょう。

※注:『イーブンオッド法』は私が考案して個人的に命名しただけなので
一般的用語ではありません。念のため。

---Byあぷらなーと☆---

by supernova1987a | 2014-05-30 09:04 | 天体写真 | Comments(0)

比較明コンポジットの弱点③

・・・・・第3弾です。

★バックグラウンドがあった場合の考察

それでは、より差がわかりやすくなるために、バックグラウンドがあった場合に何が起こるか考察してみましょう。
たとえば、40秒露出を行うと、これまでで仮定した恒星の光跡の明るさと同等までバックグラウンドが明るくなってしまうという条件を仮定すると、各タイムラインにおける露光量は下記のようになります。
f0346040_04502026.jpg
この条件下で、加算平均・比較明・イーブンオッドのそれぞれの手法でコンポジットすると下記のようになります。
f0346040_05242429.jpg
ちなみに、この条件下でバックグラウンドのみ(星の見えない空域)を処理してみると
f0346040_05255366.jpg
このようになり、どの手法でもまったく同じ明るさになることが分かります。

ここで、各手法の効果を検証するために、S/N比を取ってみると
f0346040_05271168.jpg
f0346040_05432348.jpg
となり
 ①加算平均はコントラストが低いが光跡は途切れない
 ②比較明はコントラストが高いが光跡が途切れる
 ③イーブンオッドはコントラストが中程度で光跡は途切れない

と結論づけることができます。

★撮影枚数が増加すると・・・・

ここまでの考察は、撮影枚数が4コマという極端に少ないデータを処理するケースでした。イーブンオッドは、撮影枚数がいくら多くなっても加算平均的な処理をするのが1回ですむため、撮影枚数が増えれば増えるほど、加算平均との差が開きくはずです。
露光時間10秒のコマを16コマ用意し、それをそれぞれの手法でコンポジットした場合のS/N比をグラフにまとめると次のようになります。
f0346040_05334882.jpg
バックグラウンドの影響で加算平均コンポジットは著しくS/N比が低下し、イーブンオッドの優位性が際立つことがわかります。

★まとめ

撮影した画像を、いきなり比較明コンポジットをせず
 ①奇数コマのみを比較明コンポジットする
 ②偶数コマのみを比較明コンポジットする
 ③①と②の結果をさらに加算平均コンポジットする

この手法『イーブンオッドコンポジット法』によって
光跡の途切れは大幅に『改善』(多少は残るので)されることを見つけました。
今後の作品作りに活かしていきたいと思います♪

<早速、眉山の夜景入れた星景写真撮ってみました>
f0346040_05595198.jpg
薄雲があっても、「シマシマ」が出ないので安心ですねぇ♪

PS
 「『イーブンオッド』って・・・・宇宙線物理系の人ですか?」
いや、昔、高エネルギー宇宙線の空気シャワーをシンチレーションアレイで観測していたことがあって・・・ですね。
それで今回の手法をひらめいたのかもしれない・・・・です(笑)。


★実際の処理プロセスの詳細は、次回アップします♪

---Byあぷらなーと☆---


by supernova1987a | 2014-05-29 09:47 | 天体写真 | Comments(0)

比較明コンポジットの弱点②

前回の続きです♪

これまでに、簡単なモデルケースについて考察してみて
比較明コンポジットでは
f0346040_04005686.jpg
このように、そもそも光跡が途切れる可能性が見えてきました。
上記の表をプロットしてみると、
f0346040_04253888.jpg
実際に比較明コンポジットしてできた恒星の光跡部分の明度分布の実測データ↓とよく似た傾向を示します。
f0346040_04274477.jpg
★新しいコンポジット法

私が『イーブンオッドコンポジット法』と勝手に名付けたコンポジット方法は
次のようなものです。


 ここまでの考察から、比較明コンポジットで光跡が途切れるのは、たとえば本来10で有るはずの明るさが、6と4というように前後のコマに分散された結果、それらの最大値をとっても本来の10には戻らず6になってしまうという、ロジック上の問題が効いているようです。これを合計して本来の10に戻すことができればいいのですが、単に加算したり加算平均をとったのでは、夜空のバックグラウンドも強調されるため、恒星が背景に消されてしまいます。

 そこで、撮影したデータを2群に分けることを思いつきました。
  撮影番号が奇数であるものを「オッド群」と命名します
  撮影番号が偶数であるものを「イーブン群」と命名します
それぞれの群の中で比較明コンポジットを行うと、どうなるでしょうか?

<奇数グループ(オッド群)>
f0346040_04370900.jpg
<偶数グループ(イーブン群)>
f0346040_04371672.jpg
ここで重要なのは、コマ間を1つ飛ばしたため、比較明合成する際にコマ同士のデータが重ならないことです。したがって、たとえばオッド群の1コマ目の5番センサーの「1」というデータですら、棄却されずに残っています。

次に、各グループの比較明コンポジットデータを加算平均することを考えましょう。
f0346040_04372843.jpg
平均したため、合成後の値が小さくなりましたが、光跡の途切れはなくなりそうです。


★単なる加算平均と何がちがうのか?


 確かに、単なる加算平均コンポジットした値を2倍すると、「イーブンオッド法」でコンポジットした値と全く同じになったように見えます。
f0346040_04444211.jpg
しかし、それは夜空のバックグラウンドを考慮に入れていないためで、実際にバックグラウンドがあった場合、加算平均値を2倍した段階でバックグラウンドも2倍されてしまい、SN比が悪くなります。

-----------------
次回は、バックグラウンドがあった場合について考察します♪

---Byあぷらなーと☆---


by supernova1987a | 2014-05-28 09:10 | 天体写真 | Comments(0)

比較明コンポジットの弱点

前回のブログで、比較明コンポジットで生じる星の光跡の途切れを解消するための秒案を思いついたと書きましたが・・・・。

そもそも、なぜ、比較明で星の光跡が途切れるんでしょう??
いや、星だけではないのです。実は、もっと顕著にこの現象が現れるケースがありまして
たとえば、

f0346040_03090524.jpg
こんなケースですね。
これは瀬戸大橋と北斗七星の日周運動を狙ったものですが、途中から雲にやられて大失敗!という写真です。
33コマの画像を比較明でコンポジットしてあります。
・・・・・が、よく見ると、星よりもなにより、この「雲」が奇妙なのです。
拡大してみます。

f0346040_03124197.jpg
・・・あまりにもシマシマすぎます(笑)
コマとコマとの間のデッドタイムにしては、切れ目が長すぎますよね?
カメラ内のシャープ処理などの影響にしては、現象が巨大すぎます。

さっそく、今回の妙案『イーブンオッドコンポジット法』で再処理してみました。
・・・すると・・・

f0346040_03174057.jpg
おお♪
完璧ではないにしろ、
ほとんど切れ目が消えちゃいましたよ!残るムラは、デッドタイムの影響と言っても納得できるレベルです。
やはり『イーブンオッド法』使えそうです♪

★そもそも、なぜ光跡が途切れるの??


実際の撮影データから判断して、比較明コンポジットで恒星の光跡が途切れる原因は撮影間のデッドタイムが主要因ではないことがはっきりしました。
そこで、単純なモデルで何が起こっているのかを考察してみました。

たとえば
 28mmのレンズを APS-Cデジタル一眼で使った場合
 ①水平(撮像素子の長辺))画角は約45度となります。
 ②天の赤道上の天体は約24時間で360度移動します。
 ③ニコンD7000の水平方向の画素数は4928画素です。
モデルを単純化するために、次の条件を設定します
 (実際はベイヤー配列なので、正確には4画素で1ピクセル相当でしょうが)
モノクロのセンサーが水平方向に4928個並んでいるとします。

以上の条件で天の赤道付近の天体を固定撮影した場合、
 天体の点像が撮像素子上を移動する速度は、約0.45ピクセル/秒となります。
さらに、実際の天体の像がレンズの収差やローパスフィルタによって(R×1+G×2+B×1の)4画素上に拡散されていると仮定します。

そうすると、
 像の先端が1個のセンサーを横切るのにかかる時間がおよそ2秒
 像が完全に1個のセンサーを覆っている時間がおよそ2秒
 像の終端が1個のセンサーを横切るのにかかる時間がおよそ2秒

という非常に単純なモデルができあがります。そこで、センサーが受け取る露光量を見積もるために、下記の3つの状態に分けて考えてみます。
 A:センサーを像の先端が横切る間
 B:センサー全体が像に覆われる間
 C:センサーを像の後端が横切る間


Bの場合、
 この場合、センサー全体に2秒間光が当たっている状態ですので、これを露光量「2」と定義します。

Aの場合、
 センサーの1辺を1と定義すると、像の先端がセンサーを通過し始めてからの経過時間をtとして、センサー上に光が当たっている面積は0.5tとなります。
露光量は光が当たっている面積と時間との積に比例しますので、光が当たっている面積をtで積分すれば0.25t*tとなり、先端が横切る2秒間の露光量は「1」となります。

Cの場合、
 時間を反転させれば、Aと同じなので露光量は「1」となります。

以上をまとめると、このモデルでは
1つのセンサーについて、恒星の像が通過する間
 0~2秒で露光量1
 2~4秒で露光量2
 4~6秒で露光量1

を得ることになります。


<記載ミスがありましたので以下加筆修正しました(5/30)>
同様に、下記の理想的モデルでは
 ①星の像が3×3ピクセルに拡散
 ②センサー上の像移動速度は0.5ピクセル毎秒
 ③センサー上のベイヤー配列は無視
 ④横に(像面の移動方向に)20個並んだラインセンサーを想定
 ⑤像にセンサー1個が1秒間おおわれた場合の露光量を1と定義
露光量を得るタイムラインは下記のようであると推測できます
(横がセンサーの番号、縦がタイムライン)

f0346040_03483004.jpg
ここで、カメラ側で10秒間の露光を4回行い、ドライブモードがデッドタイム無しの連写であるという理想的条件を想定すると、たとえば、1コマ目の露光は、上記のタイムラインの0~2、2~4、4~6、6~8、8~10をそれぞれのセンサーについて加算したものとなるので
f0346040_03514186.jpg
1コマ目の画像をピクセル等倍で観察すれば、
1番センサーから5番センサーまでに像が写っており、その明るさは
 8・7・5・3・1

となっているはずです。
 ※あくまで単純かモデルのためベイヤー素子の画素混合プロセスは無視しています。

重要なのは、センサー番号1~5まですべてのセンサーの明度が異なることです。この点が、今回の新しいコンポジット技法考案のヒントとなりました。

 さて、同様に、2コマ目の撮影では
f0346040_03535568.jpg
 となり、2番センサーから10番センサーまでが
 1・3・5・7・8・7・5・3・1

という明るさの像をとらえているはずです。
以下同様に、4コマ目露光までをまとめるとこのようになります。

f0346040_03552173.jpg
次に、これらの4コマの画像をコンポジットすることを想定してみましょう。

加算平均は、まさに、上記の表を縦に足し、4で割るだけだけですので
f0346040_03585120.jpg
このようになることが予想され、この明度データの列が、恒星の光跡像と考えられます。
次に、比較明コンポジットでは、比較した画素データのうち、明度が最も高い値が採用されるというものですので、上記の表を縦に見て、最大値を拾うと

f0346040_04005686.jpg
となります。この表から明らかなように、恒星の光跡は一様の明るさではなく、このケースなら3番4番や8番9番などのセンサー値が暗くなっており、おそらく光跡が途切れる主要因になっているのではないかと推測されます。
このように、
比較明コンポジットでは、
 ①デッドタイム
 ②ベイヤー素子の画像生成処理
 ③各種の輪郭強調処理
 ④各種のノイズリダクション
などなど、数々の(画像を劣化させる恐れのある)要因をすべて排除したとしても、そもそも「原理的に恒星の光跡が途切れる」
コンポジット法であるということがはっきりしました。

-----------------------------
ふう・・・長くなったので、以下次回に続けます♪

---Byあぷらなーと☆---



by supernova1987a | 2014-05-27 04:03 | 天体写真 | Comments(0)

★★★星景写真作成時の妙案??★★★



思えば、2001年のしし座流星群のときフィルムで撮影していた流星写真を合成してきれいに表現するために
試行錯誤して身につけたのが比較明コンポジットの手法。

あのころは技法自体が目新しかったので、
うまく撮影できたアマチュア天文家さんが
少なかったのでしょうねぇ。
私の流星群の写真が
天文雑誌や児童生徒用の書籍、はたまた
某保険会社さんのリーフレットとかに使用されたりと、
ずいぶん楽しかったのですが、
あれから、ずいぶんと経ちました。

本業が忙しくって、
気合い入れて写真撮ることもめっきり減ってしまいました。

幸い、今はデジカメ全盛の時代。
フィルム時代に比べれば、相当に技術的な制約が少なくなってきました。

・・・・というわけで、本業の仕事も少し落ち着いてきたことだし
ぼちぼち活動再開してみますか。


★「比較明コンポ」と言えば・・・・

フォトショップやステライメージなどでおなじみの
「各画像のうち、明るい方を優先して合成」
するコンポジット法で、
かつての私が流星写真でなぜ比較明コンポを選んだのかと
言えば、
「背景は暗く・流星は明るく」合成できるから、
でした。

もともとフィルムには低照度相反則不軌特性があるので、
流星写真には向いているんですが、これを比較明コンポ使うと
その特性が最大限に活かされて、
こんな風↓に、いい感じに作品ができるわけですね。
f0346040_02425383.jpg

   ※2001年しし座流星群の「流星嵐」の様子
   ニコンFG20+トキナーATX-17+スペリア1600ネガ
   ニコンCOOLSCANⅣでデジタイズして比較明コンポジット処理
   撮影:あぷらなーと

近年では、デジカメの進化と比較明コンポジットの応用で、数々の天体写真の名手の方々が
地上風景と星の日周運動を組み合わせた美しい作品を生み出されています。

たとえば、私が撮ると(へたくそですが)こんな感じ↓でしょうか。

f0346040_03015145.jpg
   ※香川県丸亀市 青の山から飯野山を前景にして・・・・
   ニコンD300+シグマ10-20mmF4.5-5.6
   比較明コンポジット処理
   撮影:あぷらなーと


★頭の痛い問題・・・・

最近は、あまり気合いを入れずに「気軽~に」撮影、「のんびり」画像処理
なので、技術力が追いついていたかったり、勉強不足の可能性もありますが
どうも、釈然としない現象に
「星景写真の星の光跡がブチブチ切れる」
という問題がありました。
たとえば、こんな↓やつですね。
f0346040_03190586.jpg
 星景写真の比較明コンポジットは、10秒~30秒程度の比較的短時間の露出で
ひたすら連写し続けて、あとから全部のコマを重ねていくんですが・・・・・
フィルムで30分とか60分とかかけた「一発撮り」固定撮影では出ない「ブチプチ」が
出ちゃうんですね。写真を拡大しなければ、あまり分かりませんが、どうも気分が悪いこの現象。
最初は、「デッドタイムか?」などと考えていたのですが、冷静に考えるとどうもつじつまが合いません。

 たとえば、パワーバッテリーグリップ装着のニコンのD300で、長秒時ノイズリダクションをオフにして撮影すると、
(元々の連写速度が8コマ/秒なので)原理的に、デッドタイムは0.125秒以内のハズですよねぇ。
上記の例だと、1コマの露出を30秒にしているので、明るい部分の長さと「切れ目」の長さの比は、
およそ「240:1」じゃないと計算が合いません。それなのに、実際は、ざっくり見積もって
およそ「5:1」~「4:1」くらい有るようにしか見えません。
もしも、この現象がデッドタイムなら・・・これって、

30秒の露出に対して、「実に6~7秒」くらいカメラが寝ていた

という奇妙なことになります。

・・・・絶対変です。

★ここまで考えていて、ふと思いついたことが

「あ、ひょっとして、コレって・・・単に」

確かに、
 ベイヤー素子の特性だったり、
 シャープ処理の輪郭強調効果だったり
も寄与しているのでしょうが、あまりにもブチブチが大きすぎるので
なんか、根本的な問題のような気がして、ちと実験してみました。

同じデータをコンポジットするときの
「ほんの少しの工夫」
・・・・・やってみました。

f0346040_03441646.jpg
・・・・あ、これ「正解」だったかも・・・・・です。

うーん。あまりにうれしかったので「勝手に」命名しておきましょう(笑)

名付けて「イーブンオッド・コンポジット法」
 
・・・・詳細は、もう少し実験検証してみてから書きましょう。

---Byあぷらなーと☆---



by supernova1987a | 2014-05-20 03:50 | 天体写真 | Comments(0)


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