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あぷらなーと
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カテゴリ:天体望遠鏡( 27 )

久しぶりにレンズ設計『ごっこ』してみる

★むかーし昔のお話・・・

実家の荷物を色々と掃除していて、懐かしい本が大量に発掘されました。

・・・という訳で、子供時代の あぷらなーと と 天文書籍関連の思い出をば・・・。

★小学2年生
 誕生日プレゼントに旺文社の図鑑「宇宙」をもらう。
 表紙が取れてバラバラになるまで読みふける。

★小学3年生
 あかね書房の「科学のアルバムシリーズ」にハマる。
 藤井旭先生の「惑星」や「星座」の写真に憧れる。
 望遠鏡の性能は口径で決まることを刷り込まれる。
 『口径15cm』に憧れる。

★小学4年生
 誠文堂新光社の「子供の科学」購読開始。
 60mmF16.6 のアクロマート屈折経緯台で天体観測を始める。
 コリメート法で天体写真も撮り始める。

★小学5年生
 平凡社の「カラー天文百科」を祖母に買ってもらう。
 大学学部生レベルの内容だったので難しすぎ、半泣きで読んで内容を丸覚えする。
 (まさか、この知識が大学院時代にバリバリ役立つとは・・・・子供の記憶力恐るべし)

★小学6年生
 藤井旭先生の「星雲星団ガイドブック」を学校の図書室で見つけ衝撃を受ける。
 早速本屋に走り購入。ボロボロになるまで読んで主要な星雲星団の位置と形状を暗記する。
 さらに「天文ガイド」購読開始。広告ばかりを見る日々が続く。

★中学1年生
 吉田正太郎先生の「望遠鏡光学」を本屋で見つけ、明快な解説に感激する。
 この頃、口径15cmのカタディオプトリックカセグレンを使って本格的に天文にハマる。

・・・あぷらなーとの価値観や用語定義が『古くさい』のは、たぶん今の知識の大半が子供時代に身につけた物だからでしょうね。
「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものです(笑)。


★HIROPONさんの記事を読んで

 にゃあさんの「ナローバンドで撮ると、ピントズレがひどい」というお悩みに呼応して、HIROPONさんが光学レイトレーシングソフトで鮮やかな検証と解説をされているのを拝見して感激しました。

ところで、スポットダイアグラムや収差曲線をシミュレートできる、いわゆる『光学設計ソフト』の大半は、正確には『光学評価ソフト』でして、そもそも自力で設計したレンズデータを入力しないと、なにも始まりません

実は、あぷらなーと も 大学生時代(MS-DOSとPC98が全盛期の頃)には、天文ガイド編集部から販売されていた「テレオプト」というDOSベースの光学設計ソフトがお気に入りで、日々「レンズ設計ごっこ」して遊んでいましたが、事前にN88BASICやTurboCで書いたプログラムでハルチングの解を計算させて得た設計データを「たたき台」として使ってました(うう、懐かしすぎる)。


★今後の「検証ごっこ」のために・・・

HIROPONさんに触発されて、早速光学設計ソフト「LensCal」をダウンロード
こんな素敵なソフトがフリーだなんて、スゴい時代ですね♪

となれば、「LensCal」とは別に「たたき台」としての設計初期データを求めるツールが欲しくなりますねぇ。
・・・いえ、別に高度な機能は必要ありません。

単に、フラウンホーフェル型の2枚玉アクロマートが自動設計できれば十分事足ります
要するにハルチング公式に基づいて、各エレメントの曲率半径が求まれば良いだけです。

・・・・というわけで・・・


ででん!
f0346040_02330568.jpg

EXCELだけで作った「自動レンズ設計シート」完成♪
プログラムコードを書くときには途中計算(式)がミスしていないかを頻繁にチェックしながら書き進めるのですが、EXCELくんなら「途中計算が全部見える」ので楽ちんですね。

ちなみに上記の自動計算シートなら、組み合わせる2種類のガラスのd線屈折率とアッベ数を入力した後に希望の焦点距離を入れれば勝手にアクロマートを設計してくれます。プログラミング言語が分からなくてもEXCELさえあれば誰でもアクロマートが設計できちゃう「ハルチングの解」は偉大ですねぇ。

※ハルチング解を求めるところまではものの30分で作れたのに、設計したレンズの断面図を描かせるロジックを考えるのに四苦八苦しちゃったなんてのは、ココだけの話(笑)。



★ドキドキのレイトレーシング♪

ああ、ここまで来ると、大昔テレオプトを使っていた頃の感覚がよみがえってきました。
収差曲線見るのが楽しいんですよねー♪
早速、インストールしたばかりのLensCalに設計データを移してみます
ちゃんと計算されるでしょうか??


☆まずは収差曲線(球面収差図)
f0346040_02355824.jpg
ふむふむ。
いかにも2枚玉のアクロマートらしい図です。
設計時に人間の目の感度が高いd線(黄色い光)に最適化して計算したので、d線に関しては完璧な像だなあ。
反対に、目では見えにくいg線(青紫の光)は大きく散らして目立たなくなってますね。
うん。典型的な眼視用の設計だー。

焦点距離1000mmのアクロマートだと、d線(黄色)とg線(青紫)とでは、焦点位置が約2mmもズレることが分かりますね。
しかも「口径によらず」。
(※上記グラフの上端まで使うと口径10cm、半分で切ると口径5cm相当の収差を見ていることになります)


☆次にスポットダイアグラムをば・・・

f0346040_02404721.jpg
なるほど、なるほど。
直感通りの像ですなぁ。
d線は中央に鋭く集中していて、g線は画面全体に散ってます。

いやー面白い!


★SDガラスを使って設計してみる

高校生の頃は、2枚玉でアポ化するために特殊低分散素材としては、フローライトとかFK01(いわゆる普通のED)しか知りませんでした。
今は、EDよりもフローライトに近いSDガラスが主流ですね。
では、ホタロンCaFK95と重クラウンSK5を使って、ハルチング解を求めてみます。

f0346040_03134997.jpg
ま、EDやフローライトはハルチング解一発では補正がキマらないのですが、一応LensCalに通してみましょう。

f0346040_03150752.jpg
おお!何もしなくても劇的に色収差が減少しましたねぇ。さすがホタロン♪
でも全体的に球面収差が負修正(補正不足)ですね。これだと口径7cmくらいまでが限界っぽいので、ベンディング(焦点距離を変えずに、各エレメントの曲率を微調整していくこと)して調整してみます。

えっ!
LensCalって調整したい面を指定してスライドバーを動かすだけで、収差曲線の変化をリアルタイムで見ながらベンディングできる!
すごっ!
これ、素人でも簡単にベンディング『ごっこ』できちゃうやん!

・・・でベンディング後の収差曲線は・・・
f0346040_03195526.jpg
うむ。なかなか美しい収差曲線だ!

では、スポットダイアグラムを見てみましょうか・・・

f0346040_03312417.jpg
ふむふむ。
普通のガラス使ったときには画面全体に散っていたg線が一気に収束してきましたね。
エアリーディスクの約3倍の範囲に全波長が収まってます♪
まあ、デジタル時代だと青ハロが濃縮されたように見えるかも知れませんが・・・ね。

実際は、ここからの試行錯誤が大変なんでしょうが、
とりあえず自作設計シートとLensCal使うと、ここまでの作業がわずか2~3分で完了することにビックリ。

・・・うーん。
時代は変わったなぁ・・・・
とても嬉しいんだけど、なんか少し寂しい(笑)


by supernova1987a | 2017-11-14 06:17 | 天体望遠鏡 | Comments(12)

BORG89ED『ツイン化』始動♪

★まだ学生だった頃・・・

 学生の頃、発売されたばかりのBORG65アクロマート(プラスチック鏡筒仕様)のモニターに当選したので格安で買い取って、主としてバードウオッチング用に愛用していました。さすがにプラスチック鏡筒は使い勝手が悪かったので、後に金属鏡筒に交換しましたが、なんとこのBORG65アクロはTC16ASテレコンを装着するとニコンのF801Sなどででオートフォーカスが可能だったのですよ(近年では、BORGのAF化もメジャーになりましたね)。しかも写りが結構良くて、トキナーの400mmF5.6SDやニコンAF180mmF2.8+テレコンよりも解像度が高かったのに仰天したのを覚えています。(密かに復活希望の機種です)
f0346040_00012059.jpg
対物セルにフードが付いていない独特のデザインは、今見ると斬新ですね。
その後、ミニBORG60EDを入手したのちは出番が無くなっちゃいましたし、なにしろ20年以上使い込んだキズまみれの鏡筒なのですが、「いつか対物レンズだけを交換して現役復帰させよう」と大切にしまいこんでいたのです。


★大好きな『白』仕様が・・・

 近年のBORGは、黒仕様の鏡筒ばかりになってしまいましたね。あれはあれで格好良いのですが、個人的には暗闇で使う天体望遠鏡は白い鏡筒の方が視認性が高くて好きです。
 さて、以前B品セールでBORG89EDをお安く入手したのですが、「いつか89EDの対物レンズをもう1個買ってBORG65の対物レンズと交換すればツイン化できるよなぁ」と機会をうかがっている内に、白仕様の対物レンズは販売終了してしまい、物理的に入手できなくなっちゃいました。

 ところが、先日、まさかの白仕様のBORG89ED対物レンズが中間決算セールで限定3本出てるじゃないですか!
・・・・思わず『気絶買い』しちゃいましたよぉ・・・(汗)。



★89ED対物レンズが届いた!

というわけで、ほどなく大阪KYOEIさんから「ブツ」が届きました♪
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『幻の白仕様』の89ED対物レンズ!!

さらに、今回は中間決算セールということで、オマケがドッサリついていました♪
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ちなみにオマケの内訳は、
 ○植毛紙2枚セット
 ○ネジ噛みこみ防止用グリス
 ○BORGキャップ2セット
 ○BORGステッカー
 ○アサヒカメラ8月号
そして、御大中川さんサイン入りの月面写真♪(恐らく、これ銀塩写真です。実になつかしいトーンが良いです。かつて天文雑誌上で中川さんの月面写真を見てはため息をつく天文少年だった我々おっさん連中には嬉しいプレゼント。)

ううむ。これは大盤振舞だなぁ・・・ラッキー♪


★早速対物レンズを換装して仕上げてみる

BORG65アクロの金属鏡筒には、もともと直進ヘリコイド接眼部がついていたのですが、すこしヘタレ気味。
そこで、以前買ったBORG89ED鏡筒の接眼部をV-POWERクレイフォードに換装した際に外したヘリコイドを利用。

・・・というわけで、

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BORG89ED鏡筒2本め、完成♪

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80mm鏡筒シリーズのヘリコイドにはちと弱点があります。目で見ても分かるほどタワミが出るんですね。
そこで、K-ASTECさんの80mm鏡筒バンドと60mm鏡筒バンドでヘリコイド前後を挟んでプレートで補強
ピント合わせにコツが要りますが、かなり強固になりました。

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対物レンズの後方には手持ちのドットサイトファインダーを装着。通常のファインダーと違ってドットファインダーはかなり後方から見ても実用になるところが良いですね。ちなみにメイン鏡筒との視差調整をする際だけの利用ですから暗い星が見えなくても無問題です♪



★完成!『ツインBORG89ED』

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うむ。なかなかメカメカしくて格好良いぞ、ツインBORG89ED♪


★あ・・・・!

そういえば、BORG89EDに使えるレデューサやフラットナーも1個ずつしか持ってないよ・・・・。
どうしよう・・・・・。

とりあえず、ACクローズアップレンズを転用した自作レデューサでしのぐしか無いかなぁ。
マイクロフォーサーズのASI1600で使う予定なので周辺画像やケラレの影響は少ないし。

P.S.
ふと気づくと、随分BORGが増殖しました。
89ED×2 60ED×2 45ED×1 50mmアクロ×1 65mmアクロ×1
・・・対物レンズ7個かぁ・・・まさに『沼』ですね(汗)。
FLにだけは手を出さないように気をつけないと、破産だな・・・こりゃ(笑)

by supernova1987a | 2017-10-02 00:56 | 天体望遠鏡 | Comments(14)

ツインBORG『観望仕様』完成♪

★色々と課題を残した「ツインBORG」ですが

先日、ようやくLRGB同時撮影に成功した「ツインBORG」ですが、鏡筒のタワミなど課題は山積です。


諸々の課題解決のため、すぐにでも追加テスト撮影をしたいところですが、日頃の行いが悪いのか天候が優れません。
こういう時は、「夢を育てる」に限りますね。



★天体を撮影してる間は結構ヒマですので・・・・

オートガイドするにしてもノータッチガイドで多数枚連写するにしても、一度設定が完了して露光を始めると、結構「ヒマ」ですよねぇ。
そんな時には、初心に返って「天体観望」を楽しみたいもの。
ちなみに、手持ちの機材のうち「お気軽観望」専用の機材として、セレストロンの15×70mm双眼鏡があるのですが、直視型なのでいかんせん高角度の天体を見る時に苦しい体勢になっちゃいます。

そこで、過去には双眼装置を利用した観望仕様のBORG60EDを組んでみて好結果を得たのですが・・・・

ビームスプリッタ装置と同様、双眼装置の弱点は「光の量が半分になってしまう」事です。
・・・で、よく考えたら
撮影用にBORG60EDが2本揃ってる今なら、『本物の』双眼望遠鏡が作れるじゃないか!


・・・というわけで、手持ちのパーツを使って組んでみました。
しかも、「正立像・45度対空型」



★双眼望遠鏡作製にはBORG60EDが「最適」かも??

実際には、双眼望遠鏡を作製しようとすると、色々な困難が予想されます。
たとえば・・・

 ①2本の鏡筒の光軸をどうやって揃える?
 ②正立化の手法は?
 ③正立プリズムなどで光路長が食われてもピントは出る?
 ④アイピースの幅を目幅に揃える機構は?

といったところでしょうか。
ところが、今回『遊び』でお気軽作製してみたところ、BORG60EDはこの手の用途に『最適』なことが分かりました♪
たぶん、何の工夫も要りません。

さて、
「構想」30分「制作時間」15分(笑)
という超短時間で作製した「正立対空型ツインBORG」がこちら。

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ウソの様にあっけなく完成っ!!

BORG系共通のメリットは鏡筒の長さが「変幻自在」のため光路長がどうにでもなるところです。今回の場合も(安物の)45度正立プリズムを付加しても容易に無限遠が出ました。(というか何も試行錯誤する必要すらなかったという・・・・)

さらに(ココ重要♪
BORG60EDだと2本の鏡筒がぶつかる寸前くらいの幅に設置するだけで(あぷらなーとの場合)目幅とドンピシャ一致しちゃうのです。
たぶん、これよりも小口径ならば目幅が『もったいなく』て、これ以上大口径になると目幅調整のためのなんらかの機構が必要です。

光軸を合わせるための機構は、最近「別目的で」入手していたスリックのマイクロモーションヘッド SMH-250 を転用

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この微動マウントはカメラネジにもアルカスイスにも対応していて、微動機構もなかなか良くできています。(押しバネのテンションが調整できたり、諸々)
本来はポラリエなどの軽量なポタ赤を三脚に載せる用途のアイテムでしょうが、他にも色んな使い道がありそうです。(さすがにガイドマウントとして使うのは強度的に無理かな?)

アイピースは双眼装置を導入時に色々「ペア」で揃たので追加購入の必要なし♪
せっかくですから「お気に入り」のハイペリオンアイピースを主力として使うことにします。
BORG60EDの焦点距離は350mmですので、
 ハイペリオン24mmで14.6倍
 ハイペリオン13mmで27倍
 ハイペリオン5mmだと70倍
などなど、明るい星雲探訪から月面観望まで幅広くこなせそうです。

あとは、オーバースペックになるかも知れませんが、
ビクセンNLV2.5mmを使えば140倍まで出せるので、惑星観望まで行けそうますね。



★今は絶版モデルですが

BORG60ED、通常の使い方はもちろんのこと、先日のようにレデューサ併用で星雲を撮影したり、今回の様な双眼化で遊んだり、色んな用途で使い勝手が良くて、本当に良い機種だと思います。絶版になったのが惜しまれます。

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あと、性能とは関係ないですが、BORG60EDはフード先端の丸め方とか、対物セル部と鏡筒との接続部のラインとか、デザインが「美しいなあ」と感心します。
この手のデザインって大型機以外ではあまり見かけませんものねぇ。
再販してくれないかなぁ・・・

・・・・いや、別に、「トリプル化」とか「クアッド化」とかして、ナロー3波長モノクロ+RGBカラーの同時撮影とか目論んでいる訳ではないのですが、たぶん(笑)

えっ?
そこで後継機種の55FLですか?・・・さすがに「お高い」です。
55FL+専用レデューサのクアッド化とかに手を出す軍資金があれば、『余裕で』VMC260L+ビームスプリッタの二連装とかできちゃいますので・・・。
あ、でも、それだとアトラクスが重量オーバーで壊れちゃうか・・・・。


ともあれ、晴れた夜がいっそう楽しみになってきました。
VMCL260L+ビームスプリッタで星雲とか銀河とか撮影している合間に、対空双眼BORGで観望!
早く試してみたいものです♪


★★★ご注意★★★
今回のような簡易的な手法で『双眼化』が成功するかどうかは、当然「個人差」があります。目幅の差はもちろんですが、特に2本の鏡筒間に微妙な光軸のズレが生じたまま観望を続けると気分が悪くなる恐れがあります。
個人的には、ステレオ写真(平行法の)鑑賞に慣れている方以外には、あまりオススメできません。


by supernova1987a | 2017-09-03 07:09 | 天体望遠鏡 | Comments(6)

トラペジウムの『ダンス』

★モノクロCMOSカメラの利点は

ASI1600MM-COOLなどモノクロ版の冷却CMOSカメラの利点は、主に下記の2点が有名です

 ①カラー版と比べて実効感度が高い
 ②ナローバンド撮影に有利

ただし、「天邪鬼なあぷらなーと」としては、

 カラーフィルタが無いためベイヤー処理が不要であり
 結果としてベイヤー処理に伴う解像度の低下が無い

にこだわってしまう訳ですね・・・・・



そのズバ抜けた解像度を活かすためにビームスプリッタ装置などを自作したわけですが、
VMC260L+ビームスプリッタを用いた実際の運用では、「思ったほど解像度が上がらない」のですね。



★リアルタイムだと天体の像はどんな感じなの?

先日のM33の撮影後、薄明の中でオリオン座が上ってきたので、シーイングや架台の微少なエラーによって、「実際の像がどのような動きをしているか」動画でチェックしてみることに。

ASI1600MM-COOLをゲイン400、露光1/10秒で16bitRAWのSER動画撮影してみました。
追尾は、K-ASTEC改造Newアトラクスのノータッチガイドです。

見やすいように後から(画像処理で)ゲインを上げて、トラペジウム付近をピクセル等倍で観察してみます。
すると約1秒間のリアルタイム挙動は、こんな感じだと分かりました。(あくまで一例です)

f0346040_15264372.gif
ああ、なるほど!
たった1秒間でもこんなに「踊りまくっている」のですねぇ。

これじゃあ、いくら
「ラッキーイメージングだ~!!」
と言って1秒や2秒に露光を切り詰めたところで、ブレは止まりません
「オートガイドだー!!」
と言って、オートガイダーで追尾補正しても、ガイド信号のインターバルや補正動作までのタイムラグがあるので追い切れる訳がないわけです。


★残る手段は・・・・

シーイングの悪い日本では、1秒間に数回~数十回の補正を加えられる「補償光学系」(いわゆるAO装置)を併用しない限り、VMC260Lの様な長焦点望遠鏡にモノクロCMOSカメラは、「猫に小判」なのかもしれませんね。


★補足

今回の「考察ごっこ」で、リアルタイム画像を観察してみて、気づいたことがあります。先ほどの動画を見ると分かるのですが、画面全体に散らばる「ザラザラノイズ」には何種類かあります。

 ①完全にランダムな周期で色んな所に現れるが、その頻度は明らかに背景の星雲の分布に対応している輝点

 ②背景の星雲の揺れ(ブレ)とは無関係で、同じ画素のみで短周期で点滅している輝点

 ③背景の星雲の輝度分布とは無関係で、突発的に現れる輝点

①は(その揺らぎはともかくとして)大切な輝点ですね。
要するに、貴重な星雲の構成要素であってノイズのように見えるのは錯覚です。これが、画像処理で消してはいけない「ショットノイズ」と考えられます。実際に星雲から到来した個々のフォトンを捉えたものと解釈しても良いでしょうね。これを大切に蓄積することで『点描画』のように、徐々に星雲の姿が現れてきます。

②は典型的なダークノイズ(いわゆるホットピクセル)ですね。
ただ、今回気づいたのですが、短時間露光でもコレちゃんと出てますね。意外だったのは「灯きっぱなし」ではなく、ダークノイズの輝点って結構「点滅」してるんですね。それらが蓄積して『均される』長時間露光と異なり、短時間露光ではダークファイルの減算って、難しそうです。

③これは厄介そうです。
撮像素子への二次宇宙線素粒子のダイレクトヒットはもちろんですが、意外にも、なんだか素子上を蠢くように移動している輝点も観察されましたので、系統的な除去って無理そうです。さすがにコレばかりはシグマクリップなどを利用するしか手が無いかも。(でもシグマクリップって時間掛かるんだよなぁ。ステライメージ6.5なら普通の基準点指定のコンポジットは300枚でも1分程度の爆速で完了しますが、ためしにシグマクリップしてみたら、300枚コンポジットに3時間!!・・・こんなんガマンできんよ~)


以上、「2夜連続でニワトリできそう」だと、赤道儀一式を庭に「出しっぱ」にしてワクワクしてたら、曇られてしまい意気消沈している あぷらなーとでした。


by supernova1987a | 2017-08-21 16:30 | 天体望遠鏡 | Comments(4)

VMC260L用のサブファインダー

★カセグレン系の弱点は・・・

鏡筒のコンパクトさが魅力のカセグレン系の望遠鏡は大好きですが、実際の運用で意外な弱点となるのが、天頂付近の天体を導入するとき、アクロバティックな姿勢を強要されることでしょう。まあ、この辺は屈折望遠鏡の弱点でもあるわけですが・・・・。特に、無理してファインダーをのぞき込んでいる時に、うっかり三脚を蹴飛ばしたりすると極軸合わせからやり直しになり、ムキーってなります。


★現在のあぷらなーとの天体導入法は

今のところ、こんな感じです。
 ①撮影目的の天体に近い恒星をファインダーで手動導入
 ②SharpCapの画面で写野中央に恒星像が来るよう修正
 ③SuperStarⅣをその恒星で1点アライメント
 ④SuperStarⅣで目的の天体を自動導入
 ⑤SharpCapの画面で写野中央に目標天体が来るよう微調整

要するにファインダーは明るい恒星の導入時だけに使用します。


★正立で無くても、せめて・・・

というわけで、アクロバティックな姿勢を取らなくて良いように、手持ちのパーツを組み合わせて直交型のファインダーを作れないものかと・・・・。
・・・・で、ゴソゴソやってみた。

f0346040_23343126.jpg
なんだか、えらく『メカメカしい』物ができあがっちゃいました。
メインパーツはBORGのパーツですが、ファインダー支持脚とアイピースは笠井トレーディング製のものを転用しました。

5cm10倍くらいのファインダーが欲しいかったのですが、アイピースが20mmなので、ミニBORG50アクロ(焦点距離250mm)でも、ちと長過ぎ・・・・。というわけで、ケンコーのACクローズアップレンズNo5(200mm相当)を対物レンズにすることにしました。

f0346040_23365114.jpg
うむ。対物レンズがクローズアップレンズだということがバレないほど、格好良く仕上がりました。

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アイピースに十字レチクルと暗視野照明装置が付いているので、バッチリですね。しかも結構広角です♪

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予定より、ちと重くなったので、VMC260Lには笠井製の2点止めファインダー台座で装着しました。うーむ。我ながらなかなか格好いいぞ♪
天頂プリズムの方向は自由に変えられるので、どんな高さの恒星でも、スイスイ導入できそう♪
これで、導入に関するロスタイムが大幅に減り、一晩で撮影できる天体数が飛躍的に増える!・・・かな??

あ、パーツの総額は聞いちゃダメです。たぶん、真っ当なファインダーが買えます。まあ、手持ちパーツのうち使ってない物をかき集めたので実質タダみたいなものでして・・・。

以上、この休日も(晴れたものの)モヤっていて観測できなかったので、小ネタ記事でした。

<念のため>
ケンコーのACタイプのクローズアップレンズは大変優秀なアクロマート対物レンズに転用でき、ファインダー用途はもちろん望遠レンズそのものとしても十分実用に耐えるのですが、シリーズの内、No3だけは球面収差が大きすぎて全く役に立ちませんでした。(No2、4、5はシャープです)私のロットがたまたまなのかもしれませんが、対物レンズ代わりに使用を考えている方はお気を付けください。(レデューサやフラットナーに転用する用途ならNo3も結構イケます♪)あ、もちろん、ACタイプじゃ無い通常版のクローズアップレンズは単レンズなので、超ボケボケの像しか結びません。

by supernova1987a | 2016-11-07 23:54 | 天体望遠鏡 | Comments(6)

快適なピント合わせのために・・・

★望遠鏡での撮影は・・・

天体写真でも風景写真でも基本マニュアル撮影なので、ピント合わせは結構大変です。
特にピント合わせ時のバックラッシュやミラーシフトなどがやっかいです。
そんなわけで、小道具を入手しました。

★BORGのMMF-1♪
f0346040_22024064.jpg
BORG用の専用パーツMMF-1です。
特に『鳥屋』さんに人気のパーツらしいのですが、要するに微動装置付きのクレイフォード接眼部です。
銀色のノブを回すと粗動、金色のノブを回すと微動となり、精密なピント合わせが快適にできるとのこと。ちょうど笠井トレーディングのDXマイクロフォーカス接眼部を小型にしたような外観で、接続部がM57規格のため、ミニBORG鏡筒などにダイレクトに接続できます。
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早速ミニBORG60EDに装着してみましたが、なかなかカッコイイですね。
・・・さて、使い勝手はいかがでしょう??

ニコン1-V3を装着してライブビューにて動作確認してみました。

★操作ノブの感触

粗動の動き始めが重く動き始めると止まりにくいという感覚は減速装置付きのクレイフォード特有のもの(もう慣れました)。一方、微動の感触は、キリキリとした手応えがあって、DXマイクロフォーカス接眼部よりもV-POWER接眼部に近いような印象です。バックラッシュなどのガタは感じません。やはり、一般的なラックピニオン接眼部やヘリコイド接眼部と比べると格段にピントの微調整がしやすいですね。

★弱点は・・・

小型の接眼部のため最初から覚悟していましたが、やはり延長筒を付けた場合やピントロックネジを締めた際などにドローチューブがたわみます。
ちなみに、ピントロックネジを締めるとどれくらいずれるのかを簡易測定してみました。
f0346040_22154518.jpg
ミニBORG60ED+ニコン1ーV3直焦点で樹木を撮影したものです。
MMF-1を用いてピントを合わせ、そのままシャッターを切った後に、ピントロックネジを締め再度撮影。これらの2枚をコンポジットで重ねてみると、実測で約250秒のズレが確認できました。

まあ、この程度のたわみは仕方ないのですが、もう1点、天体写真を想定すると頭の痛い問題点がありました。
それは、ピントロックネジを締めると「ピントがずれる」ことです。
f0346040_22205024.jpg
※左:ピントロック前 右:ピントロック後
(BORG60ED+ニコン1V3直焦点 ピクセル等倍トリミング

左の画像に比べて右は明らかにピントがずれています。挙動を細かく観察すると、どうもピントロックネジを締めた瞬間にわずかにドローチューブが外側に移動してしまっているようです。これだと、せっかく精密にピントを合わせても、ロックした瞬間にピンぼけになるわけですから少々困りものです。もっとも、天体撮影ならヘリコイドの目盛りを用いてピントを追い込んだりより大型の接眼部を用いれば良いわけですし、一般撮影ではピントロックする必要がないので実用上問題はないでしょう。

★当初のもくろみは崩れ・・・

・・・実はがっかりです。
VMC260Lのミラーシフト回避に使えないかなあ、などと期待していたのですが、これでは使えませんね。
おとなしくV-POWER接眼部(あまりの巨大さに躊躇していたのですが)を使うことを考えます。


by supernova1987a | 2016-01-03 06:03 | 天体望遠鏡 | Comments(0)

遠征用の新兵器④

★CAPRI-102EDの接眼部問題

抜群の微動動作を誇る、DXマイクロフォーカス接眼部換装仕様のカプリですが、
先日も書いたように、ピントロックネジを締めると接眼筒が傾いちゃいます。

素のカプリ直焦点にD5000を接続し、ロックネジを締める前と後でどれだけ像がずれるかチェックしてみました。

f0346040_05353758.jpg
※CAPRI-102ED直焦点+ニコンIR改造D5000 ロック前後の2コマを比較明コンポジット

かなりズレちゃいますね。ノートリミングでこれですから、ちょっといただけません。
ちょうどカセグレン系鏡筒のミラーシフトの様な悩みですね・・・・。

ちなみに、実測で185秒(約1/20度)のズレでした。むう。

★気を取り直して・・・

ま、細かい事は置いといて、昴でも撮影してみましょう♪
今回はカプリに笠井0.6倍レデューサを使ってみます。
途中から薄雲に覆われちゃいましたが、ここは昴です。
かえってキレイに滲んでくれることを期待して撮影を続行します。

f0346040_05563701.jpg
※CAPRI-102ED+笠井0.6倍レデューサ+ニコンD5000(改造)+LPS-P2フィルタ K-ASTEC改造ニューアトラクスノータッチガイド ISO800・30秒露光×15コマコンポジット

おお!・・・・なんだか良い感じです♪
派手に滲んでしまいましたが、こんな昴もアリですよねぇ?



by supernova1987a | 2015-09-18 06:23 | 天体望遠鏡 | Comments(0)

遠征用の新兵器③

★条件は悪いですが

なんとか晴れ間が見えてきたので、2~3等星しか見えない上に薄雲がかかっていますが、「新兵器」CAPRI102EDのファーストライトを行いました♪
f0346040_20251764.jpg

★素のCAPRI102ED

補正レンズ無しの直焦点では、主として像面湾曲のために像が乱れるのは承知の上で、APS-Cでどの程度の流れなのかをテスト撮影してみました。写野は、はくちょう座のデネブ周辺です。撮影は「いつもの」IR改造ニコンD5000とLPS-V2フィルタを併用して、ISO3200でアトラクスのノータッチガイド20秒一発撮りで行いました。
f0346040_04385863.jpg
おおっ?
思ったより良い像ですね。うるさいことを言わなければ、このままでもいけそうな感じです。
周辺四隅の像の流れが分かるように、上記の画像に四隅のピクセル等倍トリミング画像を貼り付けてみましょう。
f0346040_04443390.jpg
ああ、さすがに周辺部は流れていますね。でも比較的素直な流れ方です。像面湾曲の典型といった印象ですね。

★笠井0.8倍汎用レデューサ

本命の笠井ED屈折用0.8×汎用レデューサを試してみます。

f0346040_04471929.jpg
レデューサの効果で、写野が広くなるとともに像も明るくなりました。
周辺部はどうでしょう?

f0346040_04483484.jpg
うーん。微妙ですねえ。素の直焦点よりは流れが改善されているように感じますが、まだ不十分です。
それになんとなく対角方向に対して非対称の流れが生じているのが気にかかります。スケアリングが狂っている可能性もありますね。

★笠井0.6倍汎用レデューサ

フルサイズでは周辺減光がひどすぎて使えなかった0.6倍レデューサですが、APS-Cではどうでしょうか?

f0346040_04515222.jpg
あ!意外に「まとも」な像ですね。それに、さすがは0.6倍。すごく明るく写ります。
f0346040_04532471.jpg
周辺部は、0.8倍レデューサの時とは逆に、対角方向ではなく円周方向への像の流れが出てしまいました。

★笠井汎用フラットナー

「大本命」のED屈折用汎用フラットナーをテストしてみましょう。

f0346040_04580907.jpg
結構良い感じです。周辺部を拡大してみます。

f0346040_04590593.jpg
おお!
ほぼパーフェクトですね。周辺まで星像が丸くなっています。カプリは10cmのF7アポですから、おそらくフラットナーの想定スペックに近いのでしょうね。

・・・・・でも、1点だけ非常に残念な現象が・・・・

1枚目の画像を見ても分かるように、
f0346040_05043460.jpg
輝星のそばに、かなり明瞭な緑色のゴーストが発生してしまうのです。補正性能が良いだけに惜しいです。

★BORG1.08倍マルチフラットナー

例の『高いヤツ』です。補正レンズをスライドさせることができますので、カプリに合わせて700mm用の指標にセットして撮影してみました。

f0346040_05094408.jpg
レンズ位置を調整すればもっと像を追い込めそうですが、とても良好な像だと思います。

f0346040_05111052.jpg
変なゴーストも発生していません。さすがですねえ。

★BORG0.85倍レデューサ

ミニBORGなどに使うと抜群の補正性能を誇るBORGのAPS-C用レデューサですが・・・・

f0346040_05133074.jpg
一見良さそうに見えて、周辺部が流れすぎです。

f0346040_05142042.jpg
やはり、BORGに最適化されているのでしょうね。

はあ・・・それにしても短時間のうちに各種補正レンズを「取っ替え引っ替え」しての比較撮影は疲れました。
マイクロフォーカス接眼部のスムーズな動作に救われた感じです。やっぱ、この接眼部良いですね。
「あの問題」を除けば・・・・・。

 ★★★以下続きます★★★


by supernova1987a | 2015-09-17 06:30 | 天体望遠鏡 | Comments(0)

遠征用の新兵器②

★夜の天候が悪そうなので・・・

新たに入手した笠井トレーディングのCAPRI102ED。
早くファーストライトをしたいのですが、どうも天候が悪そうです。

まずは、昼間の風景を撮影して「致命的な不具合がないか」テストしてみます。

★カプリ102ED素のまま
f0346040_21455521.jpg
 ※ニコンD700+CAPRI102ED直焦点

・・・画質云々の前に、圧倒的なピントの合わせ易さに感激。「食わず嫌い」だったクレイフォード系接眼部ですが、マイクロフォーカス接眼部の微動装置は、ヘリコイドやラックピニオンではマネのできない快適さでした。なにしろ、ライブビューの拡大画面で操作しても、ほとんど対象が揺れないんですもの。
・・・うーむ。他のBORGやVMC260Lもマイクロフォーカス接眼部に替えようかなあ・・・・。とにかくビックリでした。

さて、昼間の撮影では、うるさいことを言わなければ、素のままでフルサイズまでいけそうですね♪

★笠井トレーディングED屈折用フラットナー併用

先日来、BORG60EDでテストしていたヤツです。
はい、実はCAPRI102EDを導入することは考えていて、本体より先に買っちゃったヤツですね。

f0346040_21563730.jpg
 ※ニコンD700+CAPRI102ED+笠井ED屈折用フラットナー併用

周辺部のボケが緩和されたのが分かります。充分フルサイズで実用になりますね。変な周辺減光も出ません。

★笠井トレーディング0.8倍レデューサ

BORG60EDとは相性が悪かったヤツですが、カプリとならどうでしょう?

f0346040_21590913.jpeg
 ※ニコンD700+CAPRI102ED+笠井0.8倍レデューサ併用

悪くないですね。充分実用になりそうな雰囲気です。
ちなみに、この組み合わせだと、
571mm F5.6 の フルサイズ対応望遠レンズになります。
サンニッパに2倍テレコンをかました場合と比較すべきスペックですね。今度比較してみます。

★笠井トレーディング0.6倍レデューサ

かなり、無理してそうなスペックのレデューサですが、どうでしょうか・・・

f0346040_22042868.jpeg
 ※ニコンD700+CAPRI102ED+笠井0.6倍レデューサ併用

一応、428mm F4.2 という、サンニッパに1.4倍テレコンをかましたくらいのスペックになりますが・・・

・・・ああ、やっぱり!
ものすごい周辺減光が発生して、フルサイズでは使い物になりませんね。
でもAPS-Cならなんとかなるかも、ですね。

★BORGマルチフラットナー

 今度は、こちらが純正でなくなりますが、レンズの位置調整で700m用に調整して使ってみます。

f0346040_22082387.jpg
 ※ニコンD700+CAPRI102ED+BORG1.08倍マルチフラットナー併用

カプリのDXマイクロフォーカス接眼部仕様機はM57準拠なので、ミニBORGのパーツが全て使えます。
ここでは、フラットナーを使ってみましたが、良い感じですね。フルサイズで使えそうです。

★BORG0.85倍レデューサ

元々がAPS-C用のレデューサなので「無理」とは分かっていましたが、念のため。

f0346040_22112608.jpg
 ※ニコンD700+CAPRI102ED+BORG0.85倍レデューサ併用

・・・ああ、やっぱり無理だったか・・・。
もちろん、APS-C機では実用になりそうです。こう見ると、カプリに対しては笠井の0.8倍レデューサが大変魅力的に見えますね。

★あとは・・・・

実際に天体を撮影してみて、補正レンズ系の適正をテストすることにします。


★★★以下続きます★★★



by supernova1987a | 2015-09-16 06:32 | 天体望遠鏡 | Comments(0)

遠征用の新機材①

★天文少年時代の夢は

高橋のFC-100、ビクセンのFL102S、ペンタックスの105EDHF・・・・
などなど、フローライトやEDレンズを使った10cm級のアポクロマート屈折望遠鏡を手に入れるのが夢でした。
・・・が、いずれも鏡筒だけで20~30万円と非常に高価だったので、手が出ませんでした。
同じ金額を投じれば大口径の反射望遠鏡が手に入るのですから、なおさらです。

★現在でも日本製は高価なのですが・・・

黎明期から普及が進むにつれて飛躍的に価格破壊が進む電子機器と異なり、基本的には古典的な設計が継承されている望遠鏡は時代が変わっても、そうそう安くはなってくれません。
ただし、海外製の望遠鏡は『異常に』安価なものもあり、大変気になっていたわけです。

★リスク覚悟で・・・

海外製の望遠鏡は大変安いものの性能のバラツキや外見上の仕上げの粗さなどが目立つという「噂」もあり、怖かったのですが、遠征用に手軽に持ち出せる機種が欲しかったので、意を決して入手しました。

f0346040_19051369.jpg
笠井トレーディングさんで扱っている、CAPRI-102EDの特別仕様機です。
口径102mm・F7の2枚玉EDアポクロマートです。
立派なアルミケースや鏡筒バンド、アリ型レールなどが付属していることを考えると、日本製よりもかなり格安と言えます。
f0346040_19125876.jpg
さすがに10cmの対物レンズは大きいですね。見ていると吸い込まれそうです。
幸いレンズにキズやコーティングむらは見られませんでした。まずは一安心。

f0346040_20251764.jpg
標準でついているクレイフォード接眼部は使いにくそうだったので、DXマイクロフォーカス接眼部装備の特別仕様機にしました。
この接眼部は、2インチアイピースアダプタを外すと、なんとM57メスネジが現れるがミソでして・・・・

f0346040_20302849.jpg
・・・そう! BORGの各種パーツが全て使えてしまうのです!
延長筒も!回転装置も!レデューサも!フラットナーも!ヘリコイドも!
・・・・すばらしい♪

思ったよりも鏡筒の造りがしっかりとしていて、レンズの状態も良かったので、
f0346040_20373061.jpg
鏡筒と接眼部の境目が「刃こぼれしたみたい」にガタガタになっていたり、キャリングケースの取っ手がグラグラしているのもご愛敬♪。
また鏡筒に数センチのキズ状のものがありましたが、丹念に拭き取ると消えました。キズではなくしつこい汚れだったようです。

このあたりは(双眼装置の購入の時にも書きましたが)神経質になってはいけないところですね。笠井トレーディングさんのHPにも明記されていることですし、日本製よりも安いんですから(笑)。

★期待のマイクロフォーカス接眼部はどうだ??

実はこれまで、手持ちの接眼部はラックピニオンとヘリコイドばっかりで、クレイフォード系の接眼部には全く縁がありませんでした。
・・・ギア無しのフリクションで支えているイメージがあって、なんかスリップしそうですもん。
今回がクレイフォードの初挑戦。ドキドキしながら操作してみました。

・・・んん?・・なんだ、こりゃ?

粗動ハンドルがスムーズに回せません!なんというか、動き始めに何とも言えないイヤな重さがあって、そのあと急に軽くなったかと思うと、今後は止めるときに変な抵抗がかかる感触・・・・そう、まるで中にフライホイールが入っているのではないかと思うほど「慣性モーメント」を感じるのです。

・・・これは使い物にならないか?

ところが、ショックを受けたのもつかの間、微動ハンドルを操作した途端に印象が変わりました。

・・・・軽っ!!むちゃくちゃスムーズ!!

これが俗に言う「フェザータッチ」というものでしょうか? ガタなど全くなく、とてもスムーズにピント合わせができます。
とても良い感じです。

・・・・ああ、なるほど!
先ほどの感触は、大ギアと小ギアがかみ合っているときに大ギアを回して小ギアを高速回転させるときの感触に似ていました。
おそらく微動ハンドルと粗動ハンドルを接続する減速ギアの挙動だったわけですね。

★その他、問題点など

EQ6PROにプレートを積み、その上にCAPRIを載せて動作チェックをしてみました。

 ①微動は非常に使いやすいが、粗動の感触は最悪
 ②接眼部のピント固定ネジを締めると傾く
 ③付属のアリ型プレートをビクセンのアリミゾ台座に接続すると、少しの振動で鏡筒がグラグラする。

ちょっと触って判明した問題点は、上記の3点くらいですね。
 ①については、微動が非常に優秀なので我慢できますし、粗動用にヘリコイドをかます手もありますので問題なし♪
 ③については、手持ちのロスマンディ規格の中型アリ型プレートとアリ溝台座に交換するとピタリと治りました。解決♪
 ②については・・・・どうしようかなあ?なんかスケアリングとか狂いそうだなあ・・・。

総じて「ある程度分かっている人」向きの機種であって、初心者さんにはお勧めできないですね、色んな意味で・・・。
あ、初心者の方は、いきなり10cmアポとか買わないか・・・(笑)

★★★以下続きます★★★


by supernova1987a | 2015-09-15 06:29 | 天体望遠鏡 | Comments(0)


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