あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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「激安中華ストロボ」で多灯ライティングする試み

★何度か痛い目にあったのに・・・

 望遠鏡の結露防止用に用いる目的で購入したカイロ用木炭が『爆発』したり

生徒実験用のスタンドが、『ゴミレベル』の梱包で届いたり

どうも最近、『はずれクジ』を引くことが多い『激安中華グッズ』なのですが、
性懲りも無く、またポチってしまいました。
梅雨時は、これ(ポチリヌス菌)が怖いんですよねぇ。

★今回のポチりテーマは「多灯ライティング」

マクロ撮影やブツ撮りをするときに、デジカメの内蔵フラッシュ一発では汚い影が出て使い物にならないので、たいていは2台以上のストロボをリモート制御して「多灯ライティング」します。

例えば、あぷらなーとの手持ち機材で「2灯ライティング」するなら、

 ①ニコン ワイヤレススピードライトコマンダー SU-800
 ②ニコン スピードライト SB900
 ③ニコン スピードライト SB600

を下記のように配置して、

f0346040_23534497.jpg
ストロボをそれぞれAグループとBグループに分けて設定して・・・

f0346040_23572050.jpg
 ※SB900を1CHのB群に割り当てた様子

f0346040_23581295.jpg
 ※SB600を1CHのAグループに割り当てた様子


コマンダーSU800でそれぞれの光量比を設定して・・・

f0346040_23554942.jpg
 ※同期チャンネルを1CHに一致させ、ストロボAとストロボBの光量比を1:2に設定した様子

カメラ側でシャッターを切ると、良い感じで光が回ります。

f0346040_23594159.jpg
 ※上記の設定で撮影した画像(動作が分かりやすいように、ワザと影を残してます)
 ※カメラ:ニコンD300 レンズ:ニコンマイクロ60mm F22 1/250秒
 ※ストロボ:ニコンSB900+SB600

ところが、コレ、結構なお値段がする組み合わせでして・・・
定価だと

 ニコンSU-800 43,200円
 ニコンSB900 70,200円
 ニコンSB600  37,800円

という有様で、カメラとレンズ以外の出費が15万円を超えちゃいます(涙)
こうなると、さすがにもう一セット組み上げるのは苦しい・・・。

★激安中華グッズで同等の効果を狙う

 こんなとき頼みの綱は、『激安中華グッズ』ですよねぇ。

・・・というわけで、組んでみた。

 思案の末、採用したストロボは・・・・

NEEWERのTT560
f0346040_00113727.jpg

 これ、とても立派な外観の割には・・・・

お、お値段が・・・・・ま、まさかの

2個セットで
5,699円!!

一応、内蔵ストロボの可視光をカットして赤外線に変換する装置(ニコンSG-31R)が必要なので、そこに1404円かかりますが、
それでも・・・

 ★ニコン純正システム
  151,200円
 ★中華ストロボ利用システム
   7,103円

と、実に21分の1の出費で済んでしまいます。

・・・・ここまで来ると、もう頭がクラクラするほどの激安ぶりですね。

★実際にシステムを組んでみる

NEEWERのTT560ツインシステムを組み上げるとこんな感じです。

f0346040_00202359.jpg
★もちろん、色々なコツが必要ではあります

無論、そんなにオイシイ話はそうそう無いわけで、安いには安いなりの理由があります。
実はこの中華ストロボTT560は「完全マニュアル仕様」なのです。
要するに、ストロボの照射量を自動で調整する類いの機能は「全く」ありません。

若い人には難しいかもしれませんが、昔から写真を趣味にしているオッサンであれば、たぶん楽勝で使えます。


★ノスタルジーを感じつつ・・・・

 あぷらなーとが、一眼レフなるものにもっとも傾倒していたのは、中学~高校の頃でした。
その頃、手持ちのカメラはニコンFG20という初心者用の安い一眼レフのみでしたが、(買えもしないのに)主要メーカーの一眼レフのカタログは全て入手していて、その仕様は全て丸暗記している始末でした。

 あの頃のニコンのストロボ(ニコン用語では『スピードライト』が正しいですが)の制御方式には4パターンありまして、エライ順に・・・

 ①TTL自動調光(F3・FA・FE2・FGなどに実装)
  →露光中にフィルム表面に反射したストロボの光をセンサーで測って明るさを調整する
   フィルターや絞り値を変えても、自動的にストロボの明るさを合わせてくれる素晴らしい機能
 ②絞り連動自動調光(EMとFG20のみに実装)
  →外部自動調光(いわゆる外光オート)する際に、カメラがレンズのF値をストロボに自動転送し演算に加味する
   使用できる絞りの候補が格段に多くなる画期的機能
 ③外部自動調光(機種依存が無くすべてのカメラで使用可能)
  →ストロボが被写体から反射した光を専用の受光窓で捉えて、照射量を調整する
   たいていは、使用できるF値が1~2種類に限定されていしまう。
 ④マニュアル調光(機種依存が無くすべてのカメラで使用可能)
  →ストロボはある決まった光量で発光するだけで、明るさの自動調整は一切行わない

ちなみに、現在のストロボは上記の①よりもさらに高度な調光技術が実装されています。

さて、TT560は上記の④なわけですのでこのご時世では考えられないほど古典的な仕様だと言えます。


★マニュアル調光のやり方

 ベテランカメラマンの方には常識でしょうが、最近では失われつつある『文化』だと危惧されているので(笑)、念のために記載しておくと

 L:ストロボから被写体までの距離(m)
 F:レンズの絞り値
 GN:ストロボのガイドナンバー

とするとき、適正な明るさを得るための公式は

 L = GN / F

です。
たとえば、ISO100でガイドナンバーが22のストロボを用いて、撮影距離が2mの被写体を撮るなら
レンズの絞りを11にすれば良い、などと計算してから撮影するわけですね♪

逆に、撮影距離2mの時に、どうしてもF5.6で撮影したければ、ストロボのガイドナンバーが11になるように光量を下げてやれば良いわけです。
ところが、オート頼りのたいていのストロボには光量を手動で調整する機能が省かれていることが多くて、難儀したものです。

さて、TT560の機能はどうでしょう?

f0346040_00550737.jpg
背面をみれば分かりますが、
なんと光量をMAXから1/128まで8段階に調整できるのです!!
しかも操作が(+-ボタンを押すだけという)分かりやすくて素晴らしい♪

ちなみにフル発光でガイドナンバーが公称38ですので、もし理論値通りの仕様だと仮定すると、
ガイドナンバーは
38-27-19-13-9.5-6.7-4.8-3.4
の中から選択できることになります。


★リモートライティングの機能は??

最近のストロボは赤外線通信機能が実装されていて、カメラ側(もしくはマスターライト側)から離れたところに設置してても自動的に同期発光が可能です。しかし、TT560にはこのような機能は一切ありません。

ところが!!
その代わりに「スレーブ機能」が実装されています。

背面パネルの「モード切替スイッチ」をよく見てみると

「M」「S1」「S2」の3つのモードがあることが分かります。
英文による簡易マニュアルが付いているので、それを意訳すると

 Mモード:マスタースレーブモード(通常の発光)
 S1モード:スレーブモード1(マスターライトが1回光るとそれに同期して光る)
 S2モード:スレーブモード2(マスターライトが2回光ると、2回目に同期して光る)

一瞬「S2」の意味が分かりづらいですが、実はこれこそがこのストロボの『真骨頂』でして、クラシカルな機種のくせに、実に『今風』なのです。昔なら、シャッターを切ると同時にストロボも一回光るのが常識でした。ところが、最近のストロボは「明るさの調整等のため、事前に1回予備発光」する機種が多いんですね。つまりマスターライトが光ったとしてもそれはあくまで「プリ発光」であって、スレーブ側はそれに同期しちゃ「フライング」になるのでダメなんです。
ところが、TT560のS2モードは「1回目の光を無視して2回目の光に同期して光る」という、実に賢いモードな訳です。
これには思わず唸ってしまいました。

なら、話は単純です!

カメラ側に内蔵されているストロボをIRフィルタで隠して、赤外線のみが当たるようにすれば(人の目には映りませんが)プレ発光は無視して本発光のタイミングでTT560が光ってくれるハズです。

★高価なリモート装置は一切不要!

こうなると、TT560で多ライティングする際には、赤外線や電波で同期させる専用の装置は一切不要で、カメラ側のストロボを隠すIRフィルタ(ニコンならSG-31R)を追加するだけで、システムが完成します。

f0346040_01292453.jpg
ちと分かりにくい写真になりましたが、ポップアップしたD300の内蔵ストロボに覆い被さるように付いているのがSG31Rです。
これにより、被写体には内蔵ストロボの(可視)光が当たらず、TT560には発光シグナルが伝わる事になります。

・・・・で、実際に撮影してみると・・・

・・・ででん!
f0346040_01321243.jpg
 ※上記の設定で撮影した画像(動作が分かりやすいように、ワザと影を残してます)
 ※カメラ:ニコンD300 レンズ:ニコンマイクロ60mm F22 1/250秒
 ※ストロボ:NEEWER-TT560を2台シンクロ

比較のため、ニコン純正システムでの画像をもう一度載せてみます。
f0346040_23594159.jpg
 ※ニコンの純正システムによる画像

どうです?この写り!
純正システムの20分の1以下のシステムとは思えないほど、ソックリではないですか♪

中華ストロボ、バンザイ♪


★ご注意★
あくまでこのストロボは「分かっている人」用の、特殊アイテムだと思います。

ニコンのSB900などの純正ストロボと比べると、外観は似たように見えても
 ○TTL調光できません
 ○外光オートできません
 ○AF補助光の照射できません
 ○純正のリモートライティングシステムに同期できません
 ○照射角ヘッドのズームできません
 ○後幕シンクロできません
 ○マルチフラッシュできません
 ○FP発光できません
など、ほとんどの機能が省略されている「完全マニュアル機」です。
少なくとも「最初の1台」としてはオススメできませんので・・・念のため。


# by supernova1987a | 2017-07-10 02:01 | 機材 | Comments(14)

とりあえず生きてますが・・・


★毎日ジメジメして暑いですが・・・

とりあえず、生きてます(笑)

ただし、『本業』の実験教室準備だったり・・・・
f0346040_05565959.jpg
 ※流石に「冷却CMOSカメラ使って実験指導しちゃう『現代文講師』」はレアでしょうね(笑)


間近に迫った高校野球応援に向けて『応援部専属コーチ』たる自分のフォームチェックに励んだり・・・・

f0346040_06015204.jpg
 ※いい年したオッサンなので、1回練習につきあうだけで1~2kgづつ痩せたり、生傷が絶えなかったりしますが、まだまだ現役団員よりは『型』が正しいことを確認して一安心。白いのがあぷらなーとですが、上記の1シーンの場合「右足の膝は90度曲げ」「正中線は垂直」「左脚はくるぶしを接地」「右手の平は水平」「右親指は鉛直下向き」など『基本』はバッチリ♪(まあ、「流派」により『正解』は異なりますが・・・・)


・・・そんな中、梅雨時恒例の『ポチリヌス菌』に感染したあぷらなーとは・・・

★以前、痛い目にあったというのに・・・・

いや、分かってはいたんですよぉ。
以前も、結露防止用のカイロに使う日本製木炭が市場から消えたので急遽取り寄せた『中華木炭』が『爆発』したことがあったりしたので・・・・。



・・・でも、実験教室で使う予定の生徒用「実験スタンド」の数が足りないので、「中華スタンド」をポチってしまいました。

・・・ところが、いざ納品されてみると・・・・

おいおい!

だ、梱包の段ボール箱から、ポールが突きだしてるじゃないかっ!

f0346040_06133370.jpg
・・・猛烈に「イヤな予感」が漂う中、開封してみると・・・・

げげっ!

・・・ええと・・・この手の『爆安商品』に高品質を求めちゃいけないってのは分かってますよぉ、はい。

でもね・・・あの、正直言って良いですか??

思わず、
「ゴミが送られてきたのか?」
などと思っちゃいました。

f0346040_06171668.jpg
 ※開封した『素の』状態(ホント、開けただけで中身は何も触ってません!)。


・・・あの・・・説明書とか納品書とか個別包装とか要らないので、せめて「隙間に新聞を詰める」とか「プチプチで包む」とか、して欲しかったなぁ。もう。

紛失しやすいナットとワッシャーすら、まさかの「裸で放り込んである」状態だしぃ・・・・。

f0346040_06204987.jpg
 ※それにしても発泡スチロールが原型をとどめてなく木っ端みじんになってるなんて、一体どんな運び方なのかしら??

案の定・・・・スタンドの台を取り出してみると

「キズまみれ」だよぉ・・・・

f0346040_06235385.jpg
 スタンドの直交が出ていなかったり、クランプが甘かったりは、一応想定内だったものの・・・

f0346040_06252072.jpg
うーん。なんだかなあ・・・・。

その点、在庫が1点だけしかなかった日本製の実験スタンドは・・・

f0346040_06262111.jpg
キズ一つ無い丁寧な梱包と、正確な直交性、キチッと止まるクランプ、太い物から細い物までガチッと掴める構造。
・・・・まるで、別物ですねぇ。(これだって安い部類の商品ですが)さすが、ケニスさん。


★「中華スタンド」と「ケニス製スタンド」を並べてみる

f0346040_06292158.jpg
 ※左:某「中華スタンド」 右:ケニス製スタンド

・・・うーん。
とりあえずこの中華スタンド、『おみくじ商品』(何個か買わないと当たりが出ない)であることを想定して「3セット」もポチったのですが、意外にも3セットとも欠品無しだったのはたしかに「ラッキー」。
でも・・・なんというか・・・根本的に・・・・ねぇ。

★負けるもんか!!

 ふっふっふ。「こういうこともあろうかと」事前に紙やすりとラッカーとホットボンドは入手済みなのだ。

・・・意地でも「実用レベル」に仕上げてやる~!!


★ご注意★

我々『分かっている大人』ならともかく、たとえば純真無垢な『理科好き少年』へのプレゼントとかには、この手の商品は「絶対に」アウトです。
確かに「目を疑うほど」爆安ではありますが・・・たぶん・・・開封した瞬間にメガトン級の『コレジャナイ感』に襲われてマジ泣きされること必至ですなぁ・・・・・。



# by supernova1987a | 2017-07-02 06:50 | その他 | Comments(6)

しばらくやっていた事

★ふと気づけば

週に1回更新を目指しているブログですが、前回更新から1ヶ月もブランクが空いてしまいました。
冷却CMOSカメラがらみで色々と試行錯誤していたのが原因なのですが、残念ながら(?)天体写真撮影がらみでは無く、まさかの『本業』の方(笑)。


★無謀なる(?)挑戦

夏休みに『本業』の方で「実験教室」を開くことになりまして、「ミルククラウン」を題材にしようと1ヶ月ほど格闘してました。
自分が趣味でやるならともかく、生徒達にやらせるとなると、これ、かなり難敵なんですねぇ。(たぶん、これまで実践した同業者さんはいないかと・・・)ここ数年は大学入試対策の現代文講師としての出番が一番多かったのですが、今回は小中学生相手の理科講師の役作りとなります。久々に趣味と実益を兼ねた企画なのでテンションが上がります。


★まずは、形から入る

ミルククラウン自体は、別に特殊な実験用具が必要な訳では無くて、前回の記事↓の通り

三脚か何かに穴を開けたフィルムケースをセロテープで縛り付けて、そこからお皿にでもミルクを滴下すれば事足りるのですが、これだとさすがに『みすぼらしい』ので、『それっぽい』ものをいくつかポチってみました。


★「ミルク滴下装置」完成

 普通のプラ容器に穴を開けたり、熱帯魚用の「水替え点滴装置」の転用とか色々試行錯誤しましたが、イマイチ動作が安定せず断念(少なくとも、子供では制御不可能)。結局、『理科実験御用達』のケニスさんから活栓付きロートや実験スタンドなどを取り寄せました。最近はこんなものもアマゾンからクリック一発で取り寄せできるんですねぇ。良い時代になりました。

 そう言えば小学生の頃、小遣いを貯めては分厚いケニスのカタログを手に近所の薬局に通い、試験管やアルコールランプや各種試薬をコツコツ買いそろえていたなあと、なんだかノスタルジーに浸ってしまいました。(あの頃は1年の大半を理科の自由研究に費やしてましたっけ・・・。)

 ・・・というわけで、こんな装置になりました。

f0346040_22072617.jpg
 うむー。なかなか「それっぽい」装置が組み上がったぞ。良い感じです♪
これなら、子供でも操作できそう。

 滴下するミルクは「教育上の配慮」からポスターカラーを溶いた疑似ミルクを用意。粘性率がすこし低下しちゃいますが、まさか生徒の自由研究ノートに「実験で使用したミルクは、実験後にみんなでおいしくいただきました」とか書かせられないですしねぇ(笑)。


★問題は冷却CMOSカメラ

 「最新鋭の機材を使って・・・」とか広告に書いちゃったので、普通のビデオやカメラじゃダメだろうと、ZWOの冷却CMOSカメラを『簡易版ハイスピードカメラ』として投入します。(『本物』のハイスピードカメラは高価なので無理・・・)
 ・・・ああ、こんなマニアックな製品を『本業』で使うことになるとは・・・・買った当初は、少しだけ想定してました(あれ?)

 ここで問題となるのが、3本の『赤缶』のうち、どれをメイン投入するかです。


★ASI1600MMの弱点

 実際の実験ではモノクロ画像を使用するので普通ならASI1600MMをROIでクロップしてハイスピード動作させたいところですが、ここで問題が生じます。このカメラ(というか、ほとんどの電子シャッターカメラは)ローリングシャッター仕様なのですね。要するに、全画素を一括露光して一気に読み出すCCDカメラと異なり、CMOSカメラでは1ラインごとに露光してそれを順次読み出すのですが、その間に撮影対象が動くと画像が歪んでしまうわけです。したがって「どんなに高速なシャッターを切っても、運動する物体の『瞬間の姿』は写せない」のです。俗に『コンニャク現象』と呼ばれるこの現象は、フォーカルプレーンシャッター搭載のフィルム一眼レフ(スリット走行によって高速シャッターに見せかけている)でも見られた現象でして、原理的に回避することは不可能です。


 それでは、実際にASI1600MMのローリングシャッターが起こす『コンニャク現象』が実験にどんな影響を与えるか見てみます。

下記の撮影パラメータで、滴下するミルク滴を高速撮影して『検証ごっこ』してみました。

[ZWO ASI1600MM-Cool]
Pan=844
Tilt=624
Output Format=SER file
Binning=2
Capture Area=1280x1024
Colour Space=MONO8
Hardware Binning=On
High Speed Mode=On
Turbo USB=100(Auto)
Flip=None
Frame Rate Limit=Maximum
Gain=114
Exposure=0.0001
Timestamp Frames=Off
Brightness=10
Gamma=50

f0346040_23015662.jpg
 ※左:ミルクの滴下方向と垂直にシャッター駆動した場合 右:滴下方向にシャッター駆動した場合
  (それぞれピクセル等倍トリミング)

上記の画像の左は、カメラを90度傾けて撮影したもの、右は水平を出して撮影したものです。
同じように写るはずのミルク滴が全く異なる形に変形しているのが分かりますね。さらに細かく見ると、左の写真では、水面に映った像と実際の滴とがキレイな線対称に写っているのに対して、右の写真では、全く異なる形(実態は縦長で虚像は横長)に写っている点も興味深いです(理論的に正しい挙動です)。



★左の画像は次のように解釈できます
f0346040_00180941.jpg

 このように、1ラインずつ左から右に露光している内にミルク滴が落下していくために、右斜め下に歪んだ像ができる訳ですね。
なお、水面に対して平行方向に走査しているため、実像と虚像が同じ形に歪むことも説明できます。



★右の画像は次のように解釈できます
f0346040_00191391.jpg
 このように、1ラインずつ上から下に露光している内にミルク滴が落下していくために、上下に伸びた像ができる訳ですね。
なお、水面に対して直交方向に走査しているため実像と虚像とではその像の動きが真逆となります。したがって実体と水面に映った像の歪み方が異なることも説明できますね。



★ASI174MCはスゴイ!

画素数が少なかったり、冷却しても消えない盛大なアンプノイズがあったりして『じゃじゃ馬』なASI174MC-COOLですが、このカメラにはCMOSカメラとしては画期的とも言える「グローバルシャッター」が実装されています。要するに、CMOSカメラでありながら、まるでCCDカメラのように全画素一斉露光できちゃうのです!!

では、ASI174MC-COOLを下記のパラメータで撮影したものでグローバルシャッターの実力を見てみましょう。

[ZWO ASI174MC-Cool]
Debayer Preview=On
Pan=568
Tilt=308
Output Format=SER file
Binning=1
Capture Area=800x600
Colour Space=RAW8
High Speed Mode=On
Turbo USB=80(Auto)
Flip=None
Frame Rate Limit=Maximum
Gain=348
Exposure=0.000235
Timestamp Frames=Off
White Bal (B)=90(Auto)
White Bal (R)=99(Auto)
Brightness=1
Gamma=50

f0346040_00263940.jpg
落下するミルク滴が「まんまる」です!! お見事♪
さらに、800×600のROIでも実に300FPS以上をたたき出す点も素敵すぎます。
(ASI1600で同等条件だと120FPS前後しか出せません)

・・・という訳で、使用するメインCMOSカメラは、ASI174MC-COOLに決定しました。


★あとはノートPCを・・・

実際の実験では、色々な条件を変えて大量に動画を撮像するので、ノートPCもできるだけ高速化する必要がありますね。

・・・・で、(万が一生徒に壊されてもダメージが少ない)HPの格安ノートPCを・・・・

f0346040_00345479.jpg
分解して、内蔵HDDをSSDに換装しました。

※このHPのノートPCは、各種オプションの交換を想定していないらしく、SSD換装は相当に苦戦しました。そもそも開腹する方法が(思いもよらぬ手順が必要で)膨大な時間が掛かった上、外装にも結構なキズが残っちゃいました。また、普通にクローニングしただけではOSが走らなくなったりして、いつもならものの2~3時間で完了する作業に2週間も掛かっちゃいました。真似する人がいると危ないので(笑)機種名と分解の手順詳細は伏せておきます(正直、二度と中身を触りたくないです。)

さらに、windows10に特有の、『訳の分からないタスクがCPUリソースを100%食いつぶす』現象が実験中に起こると致命的なので、怪しいプロセスには使用するコアに制限を与えて、いざという時にも無負荷のコアが生き残るように設定しました。(2コアのセレロン機なので、もともと非力ですが、なんとか使えるレベルになったかと・・・)


★・・・というわけで

約1ヶ月かかった実験教室の準備もヤマを越えました。
・・・あとは・・・生徒用のシナリオと、助手の先生用のシナリオと、想定される破損事故に備えたサブシステムの構築をやらなきゃ・・・・。

・・・ともかく、似たような機材を使う撮影であっても「趣味」と「お仕事」とではプレッシャーの差がハンパないことを再認識した1ヶ月でした。

え?公開天体観測教室は、ですか?・・・・いつかやりたいですね。
(本業では20年くらい前に一度だけ開催したことがありますが、色々としんどかったです)。



# by supernova1987a | 2017-06-25 23:44 | 科学写真 | Comments(6)


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