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『クールファイル』補正でM31を再処理してみる

★クールピクセルの軽減のために

「位置合わせ無しコンポジットした画像からクールピクセル情報を抽出して補正する」というアイディアがなかなか上手くいっています。

そこで、ツインBORG60EDで撮影したM31のデータをLRGB合成して再処理するために、今度はカラー冷却CMOSカメラASI1600MC-COOLのクールピクセルについて処理してみました。


★カラーカメラのクールピクセルはどんな様子?

ASI1600MM-COOLの時と同じ手法で、ASI1600MC-COOLのクールピクセルを抽出してみます。

f0346040_01181270.jpg
 左:ダーク・フラット補正したMCのRAW画像を位置合わせ無しで60枚コンポジット
 右:その画像から抽出したクールピクセル(の反転画像)

カラーカメラはそのベイヤー構造のために、ぱっと見クールピクセルが目立ちませんが、抽出処理をしてみると「ウジャウジャ」出てきました。
ただしカラーカメラの場合、実際の画像処理ではクールピクセルが目に付くことは希ですし、一般的にクールピクセルの軽減処理は不可欠では無いとされています。

では、なぜ目立ちにくいのかを確かめるために、上で抽出したクールファイルをさらに反転して、デモザイク(ディベイヤー)処理に掛けてみます。

f0346040_01230046.jpg
 左:ダーク・フラット補正したMCのRAW画像を位置合わせ無しで60枚コンポジットしたものをデモザイク
 右:クールファイルを反転しデモザイク

どうやらカラーカメラの場合はそのベイヤー構造によって、クールピクセルが「輝度の欠損」ではなく主に「色の欠損」として処理されるわけですね。
そのため、クールピクセルを放置していても「黒い筋」にならず、むしろ「色むら」として認識されやすいと推測されます。
ちなみに、ホットピクセルは輝度が過剰になっているため加色混合法にしたがい「赤か緑か青か」で現れますが、クールピクセルの場合は一種の減色を行うことになるため、補色である「イエローかシアンかマゼンタか」で現れるようです。(上の右図参照)



★ASI1600MC-COOLで『クールファイル』補正処理

では早速、ASI1600MC-COOL用に作製した『クールファイル』について、補正の有無を比較してみましょう。

f0346040_01382897.jpg
 左:クールファイル補正なしで加算平均コンポジット(位置合わせあり)
 右:クールファイル補正を加えて加算平均コンポジット(位置合わせあり)

左の画像に見られる「マゼンタやシアンで横に伸びた様な不愉快なノイズ」が右の画像ではキレイに除去されていること分かります。
モノクロカメラほどではありませんが、カラーカメラにもこの手法は効果があるようですね。


★では、全データを使って再処理してみます。

ツインBORG60EDにASI1600MC-COOLとMM-COOLを用いて撮影したM31の画像(MCとMM、それぞれゲイン300・30秒露光×120コマ)を再処理してみました。


f0346040_10260084.jpg


前回LRGB合成したときは、NikCollectionのノイズ処理やシルキーピクスのノイズ整列などを多用する必要(要するにノイズをぼかして誤魔化す必要)がありましたが、今回はほとんどノイズ処理の必要がありませんでした。いい加減なフラットファイル(PCモニタ+ディッシュ)を使ったので色むらは残っていますが、M31本体とその周辺の『縮緬ノイズ』や『色むら』は激減しました。

えらく苦戦しましたが、少し前進したような気がします♪



★さて、次は・・・・

久しぶりに「主砲」VMC260L+ビームスプリッタ装置を用いて、星雲などをドカーンとクローズアップしたいですねぇ。
f0346040_01514360.jpg
  ※この可愛らしいイラストは、『ASI1600仲間』の にゃあさん が描いてくれました。

 どうです? スゴイでしょこれ。
 もうメーカーさんのカタログや説明書に使えそうなクオリティで、ビックリ!



# by supernova1987a | 2017-09-11 19:29 | 天体写真 | Comments(6)

クールピクセルを軽減するアイディア

★先日来のエントリーで・・・・

ASI1600MM-COOL(他のモノクロカメラも?)で多発する『縮緬ノイズ』について
 ①主要因はホットピクセルではなくクールピクセル
 ②クールピクセルはダーク減算では消えない(当たり前)
 ③クールピクセルはフラット除算でも消えない(ビックリ!)
 ④短時間露光の場合、クール除去フィルタでも消えない
『ようだ』ということが分かりました。


また、クールピクセルとその周辺のピクセルの輝度データを解析した結果
 ①クールピクセルと正常ピクセルの輝度差は一定では無い
  ※撮影対象の明るさによって非線形変化する
  →減算処理できない理由
 ②クールピクセルの正常ピクセルに対する比感度(輝度比)は一定では無い
  ※撮影対象の明るさによって非線形変化する
  →除算処理できない理由
『らしい』ことが分かりました。


最後の頼みはステライメージなどの「クールピクセル除去」系のフィルタなのですが、プログラムが『コイツがクールピクセルだ』と認識するためにはある程度の露光量が必要なようです。したがって、あぷらなーとが得意とする「短時間露光+多数枚コンポ」では、周辺ピクセルのショットノイズに埋もれてしまいクールピクセルが正常ピクセルから弁別できていないように見えます。


・・・では、どうする??


★ふと閃きました♪

ちなみに対処法のアイディアは、下記のジレンマから生まれました。

多数枚コンポジット+ノータッチガイドの場合
 ①元画像にクール除去フィルタを掛けてもあまり効かない
 ②位置合わせありコンポジット後だと全くフィルタが効かない
 ③位置合わせ無しコンポジットだとフィルタが効く(でも、これだと被写体が流れまくり・・・)
というわけで堂々巡りになるのですが、ふと閃きました。

「位置合わせ無しコンポジット」したデータからクールピクセル情報を抜き取り
『クールファイル』を作製すれば良いのでは?!




★早速やってみます

元データにダークファイルとフラットファイルの補正を加えた後、下記の行程を実行してみます。

<行程①>
位置合わせ無しコンポジットした画像を複製して2枚にします。
その一方にステライメージのクールピクセル除去フィルタを掛けます(閾値はゼロ)
f0346040_19132743.jpg
 ※左:ダークフラット補正のみ60コマコンポジット
  右:さらにクール除去フィルタ適用(しきい値ゼロ)


<行程②>
クール除去フィルタを掛けた画像から、フィルタを掛ける前の画像を減算処理します。
f0346040_19130623.jpg
 ※左:ダークフラット補正のみ60コマコンポジット
  右:クール除去フィルタ適用画像から左の画像を減算したもの

この行程で、クールピクセルの位置と『加算すべき輝度』情報が入ったファイルが出来上がりました。これを『クールファイル』と呼ぶことにします
ここで重要なのは、フラットファイルやダークファイルと異なり、実際の撮影データから『クールファイル』が抽出されたことです。そのため前回のエントリーで困窮した比感度の非線形変化の影響を避けられます
別な表現をすると、1枚画像では効かないクール除去フィルタ機能に『クールピクセルの場所を教える』ファイルとも解釈できます。
また、「位置合わせ無しコンポジット画像」に適用したクール除去フィルタの効果を元画像に分散させるファイルとも言えますね。


<行程③>
作製した『クールファイル』を元画像(1コマデータ各々)に単純加算処理します。
(加算平均ではなく、加算です)
f0346040_19232213.jpg
 ※左:ダークフラット補正のみの元画像1コマの例
  右:左画像に『クールファイル』を加算コンポジットしたもの

一見なにも変わってないように見えますが、それだけショットノイズが激しいと言うことです。気にせず先に進めます。

(これまでやっていた「元画像にクール除去フィルタ」を掛けても効かない理由は、上記の画像を見れば想像が付きます。こんなザラザラの中からクールピクセルを見分けろと言われても無理ですよねぇ。たぶん、余計なものが消えちゃってたんだと思います。よく考えれば短時間露光で生じるザラザラは空間ノイズではなく時間ノイズなので、真っ黒に見えても貴重なデータがほとんどで、これを消しちゃうと解像度が大幅にダウンしちゃうハズです。)


<行程④>
『クールファイル』を加算した元画像を加算平均コンポジット(位置合わせ有り)していきます。
f0346040_19260037.jpg
 ※左:『クールファイル』を加算コンポジットした1コマ画像
  右:60コマ加算平均コンポジットしたもの

おしまい♪


★効果のほどをチェックしてみましょう

さて、実際に効果があったのか(クールピクセルの除去に成功して『縮緬ノイズが消えたのか』)をチェックしてみましょう。

行きますよ・・・・・・
左が「ダークフラット補正のみ」右が「『クールファイル』加算処理後」です。



・・・ででん!

f0346040_19313360.jpg
左の画像(ダーク・フラット補正のみ)ではウジャウジャと存在する『縮緬ノイズ』が右の画像では、(ほぼ)完璧に消失しました!!

めでたい♪


★なぜ『縮緬ノイズ』が消えたのか?

今回の手法が有効に効いたかどうかは、コンポジット時にあえて「位置合わせをせず」に比較すると分かりやすくなります。

f0346040_19370551.jpg
 左:ダークフラット補正のみの画像を60コマコンポジット
 中:それにくわえてクール除去フィルタ処理した画像を60コマコンポジット
 右:今回の新手法で処理した画像を60コマコンポジット

上の画像を比較すると明らかなように、やはりコンポジット前の画像にクール除去フィルタは効きにくいようです。しきい値ゼロでもクールピクセルは部分的にしか軽減されていません。それに対して今回の手法では、ほぼ完璧にクールピクセルが消えた上に、変なニジミも生じていないことが分かります。

では、位置合わせ有りのコンポジット画像で比較してみます。
f0346040_19422576.jpg
 左:ダークフラット補正のみの画像を60コマコンポジット
 中:それに加えてクール除去フィルタ処理した画像を60コマコンポジット
 右:今回の新手法で処理した画像を60コマコンポジット

位置合わせ無しの時ほどは差が分かりにくいですが、『縮緬ノイズ』が効果的に消えた上に、画像の鮮明度が失われていないことが分かると思います。



★★★ご注意★★★

①今回の結果は、下記のようなごく限られた条件の下でのみ有用だと思います。
  ※短時間露光の多数枚コンポジットをする
  ※オートガイドはしない
  ※ある程度正確に極軸が合ってる
②そもそもノータッチガイドなどしなければ、クール除去フィルタで一発解消かも
③きちんとディザリングすれば(クールピクセルの位置が重複しなければ)シグマクリップで一発解消かも
④輝星の周囲のうちガイドズレ方向にはクールピクセルが残る可能性があります
 ※サチってしまうとクールピクセルの情報が抜き取れませんので
⑤『クールファイル』という用語があるわけではなく、単にあぷらなーとの造語です。


# by supernova1987a | 2017-09-10 20:01 | 天体写真 | Comments(12)

クールピクセルの挙動を調べてみる

★前回のエントリーで・・・


モノクロ冷却CMOSカメラASI1600MM-COOLで発生する『縮緬ノイズ』について

 ①主要因はクールピクセル『らしい』
 ②クールピクセルは「ダーク減算」で消せない『らしい』
 ③クールピクセルは「フラット補正」でも消せない『らしい』

ということに気づいたのですが

少しだけ、クールピクセルの挙動について『検証ごっこ』してみました。


★『検証ごっこ』の試行

そのうちDelphiかVBあたりで解析用のコードを書いて調べてみようとは思いますが、とりあえず「調べる価値があるか」(面白そうか)を「手動で」チェック♪

ステライメージで複数の(コンポジット済みの)画像を読み取り、同じ座標のクールピクセルとその周辺(5×5)の輝度にどのような相関があるのかを調べてみました。

f0346040_10502719.jpg
今回の調査は、ステライメージを使って、ピクセル情報を読み取る方法で行きます。
比較対象は
 ①フラットフレーム120枚コンポ
 ②M31付近A60枚コンポ
 ③M31付近B60枚コンポ
 ④アイリス星雲付近60枚コンポ
の4枚です。それぞれ加算平均したもので、ダークやフラットの補正は無しです。

すると・・・

f0346040_10545689.jpg
こんな感じになりました。
 クール輝度はクールピクセルそのものの値
 平均輝度はクールピクセルを含む5×5ピクセルの領域の内、クールピクセルを除いた24ピクセルの輝度平均値
 差分は平均輝度からクール輝度を引いた差
 比感度はクール輝度を平均輝度で割ったもの
です。


★ダーク減算で補正できない理由(らしきもの)

まあ、ダーク画像にはクールピクセルは写りにくいので、そもそもダメですが
少なくとも、「減算処理」で消せない理由は分かりました。

f0346040_11003107.jpg
このように、周辺輝度が変わってしまうと、クールピクセルの輝度が非線形に変わっていることが分かりました。
(このグラフが真っ直ぐにならないと原理的に減算では消せません)
とにかく、減算処理では無理っぽいですね。



★フラット除算で補正できない理由(らしきもの)

フラット補正は、画面全体の輝度が1になるようにノーマライズ(規格化)して、その値でライトフレームを除算するロジックだと思われますが、この場合、撮影画像に対するクールピクセルの比感度が一定で無いと補正できません。

f0346040_11042125.jpg
ところが、上のグラフのように、比感度も周辺輝度値に対して非線形変化しちゃってるのですねぇ。
(このグラフが水平にならないと原理的に除算では消せません)
これでは、除算処理でも補正は無理っぽそうですね(泣)。


とりあえず、ダークやフラット補正をしてもクールピクセルが残ってしまう『からくり』は分かってきました。

・・・・いよいよ、夢の中で閃いた『妙案』をさらに発展させた『秘策』の出番ですかねぇ!
これが失敗したら、短時間露光+多数枚コンポジットは封印しなきゃ(と言いつつ失敗したりして・・・)

# by supernova1987a | 2017-09-09 01:41 | 天体写真 | Comments(4)


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