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あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
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~無謀なる挑戦~珍パーツ自作ごっこ

<ご注意>
複数回更新する時間的余裕が無いため、「出し惜しみ」せず一気に書きます。
個人的には、たぶん「おもしろい」ネタだと思うのですが、ヘビのように長い記事なので、お暇なときにご覧くださいませ♪


★やっぱり今回の休日も天体観測できず

月も大きくなってきたことだし、とりあえず年度末を越さないと天体観測できませんねぇ。
ま、こればかりは仕方ありません。


★水面下で進んでいたマル秘プロジェクト

というわけで、まさかの発動です♪
え?
「天体観測できてないんだからナローバンドとかは無しでしょ?」
「ツインBORGも天体以外には(パララックスがあるので)無理でしょ?」
「まさか、新機材??」
いやいや、まずはこの写真見てくださいな。

★なんぞコレ!?
f0346040_20480935.jpg
レンズ用シルボン紙に何重にも巻かれて、謎の物体が届きました。
とりあえず、「ガラス」ですねぇ。

・・・・で、
f0346040_20505513.jpg
こんな「アヤシげな」パーツも・・・・。

ええと最初に断っておきますが、これ望遠鏡メーカーのパーツじゃないです(※)。
大学などの研究機関御用達と思われる某研究機材メーカーさんなんですが、
この手のブツは、法人相手か、ある程度の個数が見込めないと売ってくれないメーカーが多い中、「個人」でしかも「1個だけ」の発注を受けてくれました。
本当にありがたいことです!
(※厳密には、昔「アストロスキャン」っていう「壺みたいな形」の天体望遠鏡を発売してたように思いますが・・・)


★2つのパーツを組み合わせると・・・

f0346040_20582060.jpg
まずは、フレームに『謎のガラス体』をセットして・・・・

f0346040_20591005.jpg
がたつき防止のクッション材を入れてふたを閉めますと・・・・。

f0346040_21000830.jpg
おお、なかなか格好良くなってきましたよ♪


★かくして・その正体は

はい。
光学実験用の「ビームスプリッター」でした。
レーザー実験とかで光を2分割する時に使うヤツですね。

ちなみに、今回の「無謀なる挑戦」には「ペリクル型のビームスプリッター」が最適だろうというのは承知してるんですが、いかんせん膜が薄すぎてブロアーを強く吹きかけただけで破れそうなのでパス。そもそもペリクルはとても高価ですしね。
反面、もっとも安く、扱いも楽そうなのは「プレート型ビームスプリッター」なのですが、たぶん、原理的にすんごいゴーストが発生しそう。(ボヤッと写るタイプのゴーストでは無く、恐らく昔のテレビで良くあった二重写しみたいなゴースト

・・・というわけで、古典的な「キューブ型ビームスプリッター」に決めました。
偏光特性が無く、光量分割比率が50:50のタイプです。
透過する保証波長は400~700nm。いわゆる可視光タイプですね。
ちなみに、面精度は1/4λ、偏角精度3分、単層コーティング仕様とのこと。


★ここで一息入れて、迷光チェック

そもそも単層コーティングですしコバ塗りもされてない「素の」ビームスプリッタです。
しかも不使用面も研磨されているので、迷光まみれとなるのは想定の範囲内・・・。
実際に覗いていてみると・・・

f0346040_21145965.jpg
ああ、やっぱり!
ちなみに、左右に淡く広がる光は、非研磨面をコバ塗りすれば回避されそう。
上下に明瞭に写る光はちと難敵そうです・・・が、ここは気にせず先に進めます。



★密かに買いそろえていた秘蔵パーツを組み合わせると

ここで色んなパーツが日の目をみることになります。
死蔵していた各種パーツをフル動員すると・・・・

・・・ででん!
f0346040_21181327.jpg
どうです?
このメカメカしさ!
用途が不明でも、「スゴそうに」は見えますね♪

f0346040_21193968.jpg
三脚用のねじ穴も、光路長調整用のヘリコイドも、写野回転用のローテーターも装備して、まさに『全部入り』状態です!

ちなみに、途中で遮光環の役割をするアダプタを入れているので、先述の迷光も

f0346040_21263327.jpg
ここまで改善されました♪



★・・・で、肝心の使用用途は??

構想6ヶ月、パーツ集めに3ヶ月かかりましたが、ついに完成です。

その名も

「LRGB同時撮影型ビームスプリット望遠鏡」っ!!

f0346040_21281513.jpg
はい。
対物レンズからの光を50%ずつに分割して、
ASI1600MM-COOLとASI1600MC-COOLを
同時露光できちゃうっていうアイディアです。

ネットでググる限りでは、他に(こんな馬鹿馬鹿しい試みは)類を見ませんので、『一番乗り』かもしれません♪

f0346040_21314597.jpg
こんな感じで2個のカメラが接続されています。
直交部分はヘリコイドで同焦点に調整できるように工夫してあります。
スプリッタの直径も40mmあるのでマイクロフォーサーズを使う限りはケラレも心配ないでしょう。



★ターゲットスコープオープン!

あ、ごめんなさい。実は私「ヤマト」のファンなもので・・・。

「光学クロスゲージ、明度7っ!」

f0346040_21365904.jpg
(そういや、どうしてヤマトの電影クロスゲージの明度はいつも「20」なんでしょうねぇ?)

・・・ともかく、ターゲットは軸線に乗りましたので(笑)
実際にトリガーしてみましょう!



★SharpCap並列駆動!

f0346040_21390139.jpg

いつぞや「ツインBORG構想」で見つけた裏技「SharpCapの二重起動」です。

おお!
さすがは物理実験用のパーツ。
スケアリング調整が精密なのでしょう。視野がドンピシャで一致しますねぇ。


★ファーストライトっ!!

f0346040_21420077.jpg
左がMMのモノクロ画像、右がMCのカラー画像です。
ゲインはどちらも「鉄板の」139。
露光は(感度が低い)MCの方にMMの倍をかけてます。


★ピクセル等倍では・・・

f0346040_21440687.jpg
ピクセル等倍だとこんな感じです。(左がMM、右がMC)
ツインBORGの時も感じましたが、やはりMMはMCよりも圧倒的にシャープですね。


★早速、L-RGB合成してみる!

はやる気持ちを抑え、慎重にL-RGB合成をしてみます。

コンポジット時の調整量で今回の『珍パーツ』のセンタリング精度が分かりますね。
どれどれ、
回転ずれは約1.5度
これは、目分量で合わせたにしては良い値。そもそも撮影時にいくらでも追い込めます。

次に・・・ええと、
平行ずれは約170ピクセルですなぁ。
170ピクセルと聞くとズレまくりのように聞こえますが、
ASI1600の対角ピクセル数は約5837ピクセルなので、
センタリング誤差としては約2.9%となりますから、悪くないです。

f0346040_21552027.jpg
左がMMをL画像、MCをRGB画像として、LRGB合成したもの。
右はMCの素画像です。
拡大すると、左の方が格段にシャープであることが分かりますね。


★ツバキの花でも試してみる

風で揺れたりするので、同時撮影とは言え(転送タイミングのズレが生じるので)LRGB合成が難しいのですが、ツバキの花を試写してみました。

f0346040_00085132.jpg
左がMMのLとMCのRGBを合成したもの
右は素のMCです。
これだと差が分からないので、300%に拡大すると・・・

f0346040_00095716.jpg
やはり、(左の)MM+MCのLRGBが圧倒的にシャープですね。
ちなみにこれは、以前書いたとおりベイヤー素子のデモザイクに伴うボケが主要因です。
ただし、よく見ると左の方は(デモザイク処理でノイズがボケない分)ザラザラしたノイズが目立つことが分かります。
でもたぶん、こっちの方が「本来」の解像度なのでしょうね。

・・・・というわけで、

「前人未踏の?珍パーツ自作ごっこ」
第一幕は「大成功」っ!

めでたい♪

・・・さらに、直交部分に接続したCMOSカメラをオートガイダーに転用すると、
「オフアキシスガイダー」ならぬ「オンアキシスガイダー」になりますなぁ。
撮影カメラの全写野からガイド星を選択できるっていう。
なんかソニーデジカメのトランスルーセントシステムみたいで面白そう♪


<お約束>
前例が見当たらない無謀なチャレンジなので、興味のある皆様方も真似せず、まずはご静観ください。
原理的に、この手法には多大な弱点があります。

★弱点その①
そもそも光量が1/2になってます。
それなら、フリップミラーとかで切り替えれば(露光時間が1/2で済むので)実稼働時間は同じです。

★弱点その②
たぶん、盛大にゴーストが出ると予想されます
キューブ型ビームスプリッタは構造上、対物レンズ側の面とカメラ側の面が平行ですので、回避しようがありません。

★弱点その③
原理上、40mmもの厚さのガラスを通過しますので、(そもそもが平行光線であるレーザー実験とは異なり)収束光を入射させる直焦点撮影では、周辺部を通過する光の焦点が後ろにズレます。要するに光路長一定の原理が満たせないので、負の球面収差が発生します。
理論上は、フルコレクション型(完全補正型)の対物レンズに用いてもオーバーコレクション(過補正)気味になるということですね。
早い話が、解像度が低下します。
※どれほど悪化するかは、レイトレーシング(光線追跡)してみないと何とも言えませんが、平行ガラス体を用いたレイトレーシングはやったことがないので、その内コードを書いて「考察ごっこ」してみます。

★弱点その④
このビームスプリッターは材質として、最も一般的なクラウンガラスであるBK7を用いています。
したがって、反射系の望遠鏡であっても軸上色収差が発生します。
早い話が、色にじみが出ます

★弱点その⑤
そこそこの精度を求めようとしたため、非常に高価です。
コスパは良くありません
鏡筒をもう1本買い足して「ツイン化」した方が安上がりなケースが多いと思われます。
むろん、VMC260Lがもう1本買えるほどではありませんが、一般的な20cmクラスのカセグレン系なら・・・・。

以上より、『酔狂な方』以外は真似しないことを強くオススメいたします(笑)

# by supernova1987a | 2017-03-13 22:35 | Comments(8)

ASI1600MCのゲイン検証ごっこ

★まだまだ落ち着きません

一向に天体写真撮れそうに無いので、今日は「検証ごっこ」で遊んでみます。
今回の検証ごっこテーマは、以前(まるで決定事項のように)書いてた

「ゲインを+60するごとに感度が倍々にアップする」のはホントか?

です。

使うツールは、以前、四苦八苦してDelphiでゴリゴリ書いたFITSファイル解析用プログラム♪
円形のグラデーションをPCモニタに表示させたものをASI1600MC-COOLでゲインを変えながら撮影し、解析ツールにかけます。

f0346040_23555531.jpg
★露光量を揃えてゲインのみを変えて比較

今回の比較では、できるだけ素直なデータを得るため-10度まで冷却し、
ガンマ補正を50、色補正(カラーごとの感度補正)は無しでいきます。
露光は4msで統一。
ゲインについては
139(これがユニティゲイン)
199、259、319
という風に60ずつゲインをアップして差を見てみます。

撮像データは次の通り
[ZWO ASI1600MC-Cool]
Debayer Preview=Off
Pan=0
Tilt=0
Output Format=Fits files (*.fits)
Binning=1
Capture Area=4656x3520
ColourSpace=RAW16
Hardware Binning=Off
High Speed Mode=Off
Turbo USB=80
Flip Image=None
Frame Rate Limit=Maximum
Gain=139 ←ここだけ変えて比較
Exposure (ms)=0.004
Timestamp Frames=On
White Bal (B)=50
White Bal (R)=50
Brightness=1
Gamma=50
Sensor Temp=-10
Cooler Power %=14
Target Temperature=-10
Cooler=On

さて、目論見通り、ゲインアップ60が感度2倍になっていますでしょうか??


★G素子についての輝度分布は・・・

f0346040_00422854.jpg
各ゲインの輝度分布はリニアで見るとこんな感じです。
ちなみにASI1600系のカメラはFITSファイルを吐き出す際に、
12ビットで量子化した輝度データを16倍して(隙間をあけて配置して)16ビットデータに見せかけていることは以前確かめました。
ゲインを変えてもこの挙動が変わらないかを見るために、輝度データを拡大してみます。

f0346040_00511127.jpg
おお、どのゲインでもとても行儀良く16輝度間隔に散らばってますね。
ガンマ補正や色補正をかけない状態(ガンマ:50 R:50 G:50)なら、輝度データは単純に16倍されているだけのようです。

★ゲイン別の比感度を推定する

ゲイン別の輝度データの傾向を見やすくするために、対数グラフを作ってみます。
横軸(輝度値)を対数表示すれば、横のずれ幅が比を表すので、理論通りならピーク位置が等間隔になるはずです。
というわけで、輝度データを両対数グラフにしてみました。
f0346040_00544091.jpg
おおー。ピーク値が綺麗に並んでます!
良い感じです。ちなみに、ゲイン139(ユニティゲイン)のときは光電効果で生じた光電子1個を「1」とカウントするはずなので、FITSデータではこれに16をかけた「輝度16」として記録されていると考えられます。上のグラフの左端が10ですので最初のプロットがこの「光電子1」に相当する信号ですね。

※「ゲインを上げたら、このプロットは消えてしまい(右にズレてしまい)もっとまばらなデータになるかも」と邪推していましたが、そうでは無さそう。

ちなみに片対数グラフだとこんな感じです。
f0346040_01040358.jpg
ゲイン別のピーク値がとても見やすくなりました。
本来これらのピーク値を読むことで、およその比感度が分かるのですが、
今回は、低輝度側からの積分値で比較することにします。

低輝度側からの累積ピクセル数を解析すると、下記のようになりました。
f0346040_01065465.jpg
もし、ゲインを60アップするごとに感度が2倍になるなら累積輝度分布が左右等間隔になるはずですが、とても良い感じで等間隔になってますね♪
・・・これは期待できそうです。

つぎに、上記のグラフでヒットしたピクセル数が1500万画素に到達するまでの累積輝度をゲインごとに分析してみます。

f0346040_01381180.jpg
うししし。
とても綺麗なリニアリティが得られました。

★最終結論(めいたもの)

というわけで、今回の「検証ごっこで」はASI1600MC-Coolを-10度で運用した際のゲインと比感度の関係は次のようになりました。

f0346040_01143958.jpg
結論として、ゲイン139を基準とすると、ゲインを60上げるごとに感度は「ほぼ」2倍になることが分かりました。

えっ?
「理論値とズレてるぞ!」
ですか?

ええと・・・・たぶん下記のどれかかと

仮説①
ゲインの設定値と実際のゲインが微妙にズレている。
※ゲイン60で1.995倍(理論値)では無く2.021倍になる仕様なら、2.021の3乗が8.25なので結構良く合ってます。

仮説②
ゲインと連動して増加するなんらかのノイズが加算されて輝度が増している。
※ありそうなお話です。(ダークも引いていませんしねぇ)

仮説③
あぷらなーとのポンコツ頭で考えた「検証ごっこ」なので、そもそも手法が間違っている。
※大いにあり得ます(笑)

・・・・とにかく、細かいことを言わなければ、
ASI1600系の感度は、ゲインを約60上げるごとに約2倍になっている
ということが、実際に確かめられました。

めでたい♪

心のつぶやき
「ああ、久しぶりにASI1600に触れたと思ったら、撮影したのがPCモニタ上のグラデーションだけだなんて・・・・」



# by supernova1987a | 2017-03-07 01:32 | 機材 | Comments(8)

ショットノイズの考察ごっこ②

★やはりドタバタして実写できないので・・

年度末は元々忙しいのですが、今年はさらに色々と重なったので毎日ドタバタで天体観測できません。
・・・というわけで、前回の(意外なことに反響が大きかった)考察ごっこを進めることにしました。

★前回のまとめ
f0346040_22523585.jpg
VMC260L+ASI1600MCで撮影した場合を想定して、M27亜鈴状星雲から飛んで来る光子の粒々の到来フラックスを色々と考察ごっこした結果、
ゲイン400で15秒露光すると、1ピクセル当たり約2030カウントの輝度値が得られることが予想されました。
さらに過去の実写データを解析すると、バックグラウンドが約4300カウントでM27上の値が約7200であることから、M27から飛来した光は約2900となり、オーダーレベルでの比較的良い一致を見ました。

★ということは・・・

前回のシミュレーションのロジックは、あながち間違ってはいないと言えそうです♪
・・・で、いよいよショットノイズの正体に一歩迫ることにしてみます。

前回仮定したのは、明るい天体からは間断なく、暗い天体からはパラパラと光子が飛んできており、その飛来頻度は光子がポアッソン分布にしたがっているというものです。
その仮定に基づき実写データと比較した結果として前回得たバックグラウンドの明るさを元にして、どのように光度分布しているのかをシミュレートしてみました。

f0346040_00334318.jpg
バックグラウンド(天体が無い夜空の明るさ)を元に、実際の撮像素子上に飛来する光子数がどのように分布したのかをシミュレートしたのが上のグラフです。
これは、F7.1の光学系にマイクロフォーサーズ1600万画素のカメラを用いて、15秒露光した場合に相当します。
(背景光は面積体なので、光学系の口径は関係なく、F値のみで光子数が決まります)


★ショットノイズをシミュレートするために

「単位時間当たりの光子数が一定ではなく、揺らいでいることがショットノイズの原因」だという仮定の下で、実際のノイズが再現できるかを試みてみます。
私がまだ『理系』だった頃、ランダム性を持つ事象のシミュレーションにはモンテカルロシミュレーションを用いていたはずなのですが、ポアッソン分布のモンテカルロのやり方を完全に忘れてしまっていたので(すでにアホになった頭で)泣く泣く考えてみることに・・・。

f0346040_23124409.jpg
ポアッソン分布を規格化(全イベント数の合計が1になるように調整)した場合には、上の図のようにA~Fの事象が起こる確率を示すグラフになります。
そこで、下の図のようにそれぞれのグラフを短冊のように切り出して・・・・・
f0346040_23145239.jpg
こんな風に下から繋げます。
すると、ちょうどポアッソン分布の確率密度関数を積分した事になるはずので・・・・・

f0346040_23164244.jpg
0~1までの数値を乱数を用いて与え、その値に相当する高さの短冊の名前を読むことにします。
そうすると、各事象の短冊の長さは発生確率に一致しているため、乱数から得た事象の登場頻度はポアッソン分布に従うはずです。

・・・・うーん。『理系』だった頃は、これを「積分モンテカルロシミュレーション」とか「1次元化モンテカルロシミュレーション」とか呼んでたっけなぁ・・・。
本当は、確率密度関数を積分したものについてその逆関数を求めてから乱数をぶち込んでいたはずなのですが、今回のような離散的な関数の逆関数は厄介なので、短冊接続方式で行きます♪


★ここに来て、壁に・・・

さて・・・と。どうやって各短冊に該当したかを判定するかなぁ・・・・。
コーディングはしたくない気分なので、できるだけ手抜きしたいなぁ・・・。
・・・という訳で、
f0346040_23300866.jpg
こんな演算テーブルをEXCELで作って各セルから参照し、ヘビのように長~いIF文で条件分岐させるという、ベタベタな方法で行ってみます。

★背景光の揺らぎ推算結果は・・・・
f0346040_23331357.jpg
量子効率の補正、ゲインの補正、16ビット変換補完、などなどを行った結果として、
ゲイン400で背景を15秒露光した場合に50×50ピクセルの撮像素子から得られる出力イメージは上記のようにシミュレートされました♪

★でもASI1600MCはベイヤー機なので

実写データと見比べるために、このシミュレーションデータをRAW画像として、以前作ったデモザイク(ディベイヤー)処理ツールに通してカラー画像化を試みます。
f0346040_23410084.jpg
左がRAWデータのシミュレーションで、右がデモザイク後のシミュレーションです。
なにやら、実際の撮影画像でよく見る感じのモヤモヤしたノイズが再現できていそうですね♪

★実写データと比較してみる

最後に、実写データの中から、天体が写っていない領域を強トリミングしてシミュレーションと見比べてみましょう。

・・・すると・・・

f0346040_18540284.jpg

左がシミュレーションで、右が実際にASI1600MCで撮影した背景ノイズです。
一応、ダークファイル減算のみ行っています。
ガンマ補正を考慮していなかったり、カメラ側のリードノイズなども考慮していないので、全く同じとまではいきませんが、
どうでしょう?
いつも背景に現れるモヤモヤした雲状のカラーノイズらしきものが、バッチリ再現できたのではないかと、自画自賛♪

・・・という訳で、
ASI1600MCで短時間露光撮影した画像に見られる「背景のモヤモヤ」は、主として、飛来する光子の揺らぎを捉えたショットノイズだと結論づけられそうです。

★注★ このノイズはあくまで自然現象に起因するノイズなので、ディザリングの有無を問わず、コンポジットのみで改善します。

P.S.
今後、相変わらず天体観測できなかった場合は、さらに、

「明るい夜空から対象天体を弁別できるスレッショルド(閾値)はいかほどか」
「カメラのビット数はどのように寄与するか」
「短時間露光×多数枚コンポの利点はなにか」
「リードノイズ、ゲインノイズを考慮した場合のスレッショルドは?」

などなど、「考察ごっこ」を継続してストレスを発散させます。

普段の本業では、超文系作業(生徒の小論文の添削や、大学入試予想問題としてオリジナルの評論文とか小説とか随筆とかの執筆)ばかりやってるので、たまに理系『ぽい』ことをやると疲れが取れますねぇ。



# by supernova1987a | 2017-02-28 00:01 | 天体写真 | Comments(12)


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