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あぷらなーと
「自然写真大好き」
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D810Aによるオリオン座大星雲

1/10に事実上のファーストライトを行ったニコンD810Aですが、
オリオン座大星雲M42の画像処理をやり直してみました。

★先日の画像処理は「やっつけ仕事」だったので・・・

とりあえず、「使い物になる」ことは分かったので、
もう少しだけ、真面目に画像処理して見ました。

※撮影データは、
ビクセンVMC260L直焦点(3000mmF11.4相当)+ニコンD810A +LPS-P2フィルタ
K-ASTEC改造ニューアトラクス赤道儀ノータッチガイド
ISO6400・15秒露出40枚+ISO12800・15秒露出37枚

※画像処理ソフトは
キャプチャーNX-D ステライメージ フォトショップエレメント

です。

★D810A一発撮り画像「撮って出し」
f0346040_00330064.jpg
※ISO12800の15秒露出一発撮りでここまで写りました。光害地であることを考えると悪くありません。

★D810A一発撮り画像「キャプチャーNX-Dで画像処理」
f0346040_00345640.jpg
※ようやくNX-Dの操作にも慣れてきました。上記の画像を処理したものです。
ホットピクセルはアストロノイズリダクションできれいに消せました♪
かなり明瞭に星雲があぶり出せましたが、いかんせんISO12800ですから、ザラザラです。


★D810A画像「77枚コンポジットなど処理後」
f0346040_00385705.jpg
※77枚のコンポジットを行い、ビニング処理とLRGB分解再合成処理を施します。
また、若干のアンシャープマスキングをかけています。
いつもとは異なり、星雲周辺部まであぶり出すことを優先したため、中心部が飛んでしまいましたが、まあ良いでしょう♪

★一発撮りと77枚コンポジットの比較

もともとノイズの少ないD810Aですが、さすがに光害地で強い画像処理をかけてしまうとノイズでボロボロです。
それを救うのがコンポジットですが、「一発撮り」と「77枚コンポジット画像」を比較してみます。

f0346040_01045044.jpg
やはりコンポジットの威力は絶大ですね。
短時間露光のコンポジットでこれだけ写せるとなると、オートガイダーの出番は当面無いかもしれません。
(私が不精者なだけですが・・・)

さて・・・・あとは、
ステライメージを早く7にバージョンアップしてベイヤーデータを直接叩けるようにしないと、ですね。



by supernova1987a | 2016-02-02 06:24 | 天体写真 | Comments(0)

M42画像処理まとめ

Toみなさま
旧年中はお世話になりました。
本年もよろしくお願いいたします。

★2015年の試行錯誤の暫定結論は・・・

色々と試行錯誤した結果、星雲撮影の自分なりの手法は次のやり方がベストのようです。
①VMC260Lはレデューサ無しで使う
②IR改造D5000はISO3200で20秒前後の露光を与える
③短時間露光のためニューアトラクスはノータッチガイドとする
④L画像はRAWのままステライメージでダーク除去する
⑤コンポジットする前にL画像をRAW段階でビニングする
⑥コンポジットしたL画像にレジスタックスでウエーブレット処理する
⑦RGB画像はビニングせずに現像し、コンポジット後にビニングする
⑧LRGB合成する
⑨フォトショップエレメンツやキャプチャーNX2で仕上げる

・・・といったところでしょうか。

★主要処理工程ごとの画像変遷
オリオン座大星雲M42を用いて画像処理の結果をまとめます。

※全てビクセンVMC260L(3000mmF11.4相当)直焦点
 ニコンD5000 ISO3200・20秒露光
 K-ASTEC改造ニューアトラクス赤道儀ノータッチガイド
 LPS-P2フィルタ使用
 中央部をピクセル等倍トリミング

○無改造D5000の一発撮り
f0346040_10554506.jpg

○改造D5000の一発撮り
f0346040_10574714.jpg

○144枚コンポジット
f0346040_10581124.jpg

○レジスタックス処理後LRGB合成
f0346040_10582485.jpg
★昔から不思議だったのは・・・

いったい、このオリオン座大星雲はどんな立体構造をしているんだろう?というのが疑問だったのですが、
星雲星団の生成過程については、私、素人なので難しいことは分かりませんが、専門家によると、どうもM42の構造は

球形に広がったガスの中でトラペジウム付近から衝撃波が広がり、球の『天井』に『穴』が開いた結果、内部が見えている

というものらしいですね。

・・・そういわれてみると、この画像、
まるで滝壺のようにトラペジウム付近が凹んでいるようにも見えますね。錯覚かな??
f0346040_11194483.jpg




by supernova1987a | 2016-01-01 11:22 | 天体写真 | Comments(0)

レジスタックスの効果

★次の撮影チャンスは・・・
 これからしばらくお仕事が忙しいのですが、
1/9からの新月期に、少々お休みが取れそうな気配。
そのときに備えて、画像処理の練習を継続しています♪

★M42の画像処理で分かったこと

VMC260L直焦点(レデューサ無しのF11.4)の場合、IR改造D5000なら・・・

ISO3200の20秒露光の多数枚コンポジットでノータッチガイド可能。
輝度情報(L画像)は、ベイヤーデータのままステライメージでダーク減算し、ビニングしたのちコンポジットが良好
③カラー情報(RGB画像)は、キャプチャーNX2の通常現像からのコンポジットの後ビニングでもOK
L画像の解像度を上げるには、レジスタックスのウエーブレット処理が良好
⑤最後にLRGB合成した後、トーンを多少修正

といった処理がベストのようです。(あくまで私の撮影スタイルの場合)

★レジスタックスの効果

10月に撮影したオリオン座大星雲M42について、通常現像してコンポジットしたものと、L画像にレジスタックスのウエーブレットを掛けたものをピクセル等倍で比較してみます。
f0346040_00281492.jpg
 ※上画像:通常処理 下画像:レジスタックス処理
 (いずれも、VMC260L+IR改造D5000 ISO3200 20秒露光×144コマのコンポジット)

・・・うーむ。やっぱり、レジスタックスすごいなあ。ため息が出る♪
もっと早く気づけば良かった・・・。

惑星の撮影では日頃レジスタックスのお世話になっていながら、これまでなぜ星雲に使わなかったのかというと・・・
実は何度か試してみたことはあったのですが、「元素材」が悪かったのですね。
どうも10枚や20枚コンポジットしたくらいでは、レジスタックスに掛けても無駄のようです。
(本来数百~数千コマのスタッキングをした素材に対してのウエーブレットを想定しているのでしょうから当然と言えば当然です)
星雲の場合、少なくとも100枚以上コンポジットして、全くノイズが感じられないほどの元画像を作っておくことが肝要なようですね。

★よく考えてみれば・・・

VMC260L+D5000の場合、フルサイズ換算で約4500mm相当の超望遠撮影をしているわけですから、赤道儀のピリオディックモーションや極軸設定エラーはもちろんのこと、そもそもシンチレーション(大気の揺らぎ)の影響で『ボケボケの像』にならざるを得ないのは当然ですね。

なにしろ、D5000の撮像素子だと、計算上1ピクセルあたりの角度がたった0.378秒(約1万分の1度)しかありませんので、2×2ビニングしたとしても1画素あたり0.756秒(約5000分の1度)となります。ちなみに日本における平均的なシンチレーション値である3秒角と比較すると、完璧なオートガイドを行ったとしても約16ピクセル(4×4)程度に拡散した『ピンぼけ像』しか得られないことが分かります。実際には、これに望遠鏡の回折に起因するレイリーリミット条件が加わりますので、さらにぼやけた像を撮影していることになります。

その限界を突破するのがレジスタックスのウエーブレット!ということでしょうね♪

え?星雲撮影におけるウエーブレット処理の各種パラメータ(設定項目がたくさんあって大変ですよね?)の最適値ですか?
あ、それは、まだ『企業秘密』ということで・・・。

★いっそのこと

D5000よりも高画素のデジカメ投入も検討したのですが、上記のような理由で、正直1000万画素でもオーバースペックのような気がしています。
いっそのこと高感度で低ノイズな「200万画素程度」のデジカメがあったらいいのになあ・・・
・・・などと、『次の手』を思案中♪


by supernova1987a | 2015-12-22 01:22 | 天体写真 | Comments(0)

ハッブル宇宙望遠鏡に迫る試み②


★オリオン座大星雲の『名所』

オリオン座大星雲M42は巨大なので、さらにその一部を拡大すると興味深い部分(いわゆる『名所』)があります。
ハッブル宇宙望遠鏡による撮影においても、この『名所』を集めた作品が公開されています。
f0346040_00593165.jpg
提供:NASA

さすが、ハッブル望遠鏡。もう、「どこがどこだか分からない」くらいの迫力ですね。
確か、公開されたのは2006年だったでしょうか。当時は相当な衝撃を受けたものです。

★やってみよう!!

レジスタックスのおかげで私も随分解像度を上げることに成功したので、自前のM42画像を用いて、マネしてみました。
いえ、単に前回の作品をトリミングして、色調を整えるだけの作業です。
f0346040_01060596.jpg
※VMC260L+IR改造D5000+LPS-P2による撮影 ISO3200の20秒露光×144コマコンポジット
(コンポジットはステライメージ、ウェーブレットはレジスタックスを使用)

一カ所だけ写野外だったので探し当てれませんでしたが、残りの5カ所はバッチリ該当箇所をトリミングできました。
今回は、なかなか良い感じでハッブル望遠鏡に迫れたなあ・・・などと自画自賛。

・・・ノイズとか色々出てますが、所詮「お遊び」なので良いでしょう♪



by supernova1987a | 2015-12-10 02:51 | 天体写真 | Comments(0)

ハッブル宇宙望遠鏡に迫る試み①

本業が忙しくて、1ヶ月ほど時間が全くとれませんでしたが・・・・

★いつかは、この写真に迫りたい・・・

その明るさと大きさから、容易に写せるオリオン座大星雲M42ですが、プロの研究者の方々が撮影すると流石に「すさまじい」もので、たとえばHST(ハッブル宇宙望遠鏡)で撮影してNASAが公開している作例では

f0346040_14250092.jpg
※提供:NASA 
元データ:http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2006/01/image/i/format/web_print/

・・・・このように、M42の部分拡大だといわれても、もはや「何が何だか分からない」ほど圧倒的に高解像度です。巨大な望遠鏡を地球大気の影響がない宇宙空間で運用したのですから当たり前なのですが、いつかはこの写真に「迫って」みたい、などと妄想しておりました。

 9~10月にM42ばかり撮影していたおかげで、だいぶデータもたまり、画像処理にも慣れてきましたので、かねてから気になっていたことを試してみることにしました。

★惑星写真の世界では

従来とても無理だと思われていた惑星の高解像度写真をアマチュアが撮影するための秘密兵器として、フリーソフトのRegistaxが注目されてずいぶんと年月が経ち、いまや月惑星画像処理の定番ソフトとなっています。

レジスタックスでは、動画撮影した惑星画像をスタッキングと呼ばれる処理で平均化し、その後ウェーブレットと呼ばれるシャープ処理を行うことで飛躍的に解像度を高めています。

そこで、この手法を星雲に転用すれば解像度を上げられないか・・・・と目論んだわけです。
ただし、元画像が大きいためスタッキングは難しそうです。また経験上、よほどなめらかな画像でない限りウェーブレット処理は有効ではないので、以前撮影したM42の画像を144枚コンポジットしたものを元画像として、L画像のみレジスタックスで処理してみました。

★レジスタックス処理前
f0346040_14423413.jpg
 ※VMC260L(レデューサなし)直焦点+D5000(IR改造) ISO3200 露光20秒 144コマコンポジット

だいぶ画像処理には慣れてきたので、ただひたすら「なめらかさ」を追求して処理しました。
これをL画像に変換してレジスタックスでウェーブレット処理を施すことにします。

★レジスタックス処理後

L画像にウェーブレット処理をかけたのち、LRGB再合成してみました。
(ホントはこの過程で、各種パラメータの設定について何度も何度も試行錯誤したのですが、割愛♪)
f0346040_14482989.jpg
※同上データをレジスタックス6でウェーブレット処理

おおお!
拡大表示するまでもなく、圧倒的に解像度が上がりましたよ!
いい感じです。

あ、ようやく、ハッブルの写真の場所が「見えて」きましたね♪
トリミングして比べてみます。

●ハッブルの写真
f0346040_14250092.jpg
●今回の写真のトリミング+色調整
f0346040_15075493.jpg
うんうん。
かなり「迫れた」でしょ?!

それになにより、かねがね写したかった、恒星風と星雲が衝突した際に発生したと思われる「アーク状の衝撃波面」がうっすらとですが確認できることがうれしいです。
f0346040_15204773.jpg
※なんとか分かる程度ですが、ハッブルの写真と見比べると、ノイズや偽解像ではなく、確かに写っていることが分かります。
そういえば、以前から上記画面の左下の星が上方向に「にじんでしまう」なあ・・・などと思っていたのですが、コレが正体だったんですね♪

え?
「ハッブル望遠鏡には まだまだ負けてるぞ」
ですって?
いやいや、そこは、その・・・
ハッブル望遠鏡は、お値段が我がVMC260Lの実に『20万倍』なんですから、同じようにはいきませんよぉ(笑)。

逆に言うと、20万分の1の経費でこれなら大健闘かと♪

★それにしても・・・

レジスタックス、すげぇ!!

さて、1月には少しまとまったお休みが取れそうなのですが、何を狙おうか・・・?(わくわく)


by supernova1987a | 2015-12-07 15:40 | 天体写真 | Comments(0)

またしてもM42②

オリオン座大星雲M42を題材にした「ノーマルD5000」と「IR改造D5000」の比較、第2弾です。

★コンポジットして比べてみます
<ノーマルD5000>
f0346040_21225028.jpg
ISO3200 20秒露光のコマを 54枚コンポジットしてみました。
ダークノイズやホットピクセルの除去処理もベイヤー段階で施しました。
画像処理の威力で、かなり細部まで見えてきました、青い星雲などがよく写っており、むしろ自然な描写とも言えます。

<IR改造D5000>

f0346040_21450705.jpg

ISO3200 20秒露光のコマを 144枚コンポジットしてみました。
ダークノイズやホットピクセルの除去処理もベイヤー段階で施しました。
やはり、感度が高いので迫力がありますね♪

★中心部をトリミングしてさらに画像処理してみます

f0346040_21341374.jpg
おお、良い感じです♪
さすがにハッブル望遠鏡のようにはいきませんが、
特にM43の右にある暗黒星雲が、まるでエイリアンか髪の毛の束のような感じでリアルに写せました。
さすがは3000mm+144枚コンポジット!

さて、これからはもっと別な天体を写してみたいんだけれども、難渋しそうです。



by supernova1987a | 2015-10-21 06:21 | 天体写真 | Comments(0)

またしてもM42①

読者の方は、そろそろ見飽きたでしょうが、所詮は自己満足ブログなので仕方ありません。
悪しからずご了承くださいませ(笑)

★M42中毒かもしれません

写すたびに新たな発見(?)があるオリオン座大星雲M42ですが、久々に晴れたので手持ちの機材の『最高解像度』を叩き出すべく、VMC260Lのレデューサ無し「3000mm」直焦点にチャレンジしてみました。

★その前に、少しテストを・・・

現在の主力カメラは(D3やD610を差し置いて)D5000な訳ですが、手元には「ノーマルD5000」と星雲のHα線が写るように加工した「IR改造D5000」の両方があります。せっかくですから、同じ条件で写りを比較してみました。
望遠鏡はレデューサ無しのVMC260L ISOは3200 露出は20秒のノータッチガイドです。
天候は、市街地で3等星が見えるかどうか・・・といった条件。光害カットのためLPS-P2フィルタを用います。

★その①「撮って出し」比較

<ノーマルD5000>
f0346040_21103411.jpg
<IR改造D5000>
f0346040_21123817.jpg
のっけから、圧倒的な差ですね♪
ノーマルのD5000は、やはりHα線の感度が低く、赤い星雲が写っていません。
・・・それにしても、さすがに3000mmにAPS-Cデジカメだと、M42がでっかく写りますね。画面からはみ出しそうです。

★その②トーン修正を掛けてみます

ステライメージで暗部を持ち上げて比較してみましょう。

<ノーマルD5000>
f0346040_21175576.jpg
<IR改造D5000>
f0346040_21182662.jpg
1枚画像なので、どちらもノイズでボロボロですが、IR改造の効果が見て取れます。


★★★以下続きます★★★




by supernova1987a | 2015-10-20 06:47 | 天体写真 | Comments(0)

M42オリオン座大星雲 新たな画像処理法②

★1コマの画像をこれまでのやり方と比較

ベイヤーデータのままでビニングを行い、これをL画像としてLRGB合成したものを、通常の現像処理と比較してみます。

<通常の現像>

f0346040_01230154.jpg

<今回の現像>

f0346040_02380682.jpg
少々色が変わってしまいましたが、明らかに滑らかになっています!!

ちなみに、通常現像の後で、ソフトウェアビニングをしたのでは、こうはいきません。

<現像後にビニングしたもの>
f0346040_02494626.jpg

 画面では見にくいかもしれませんが、あとからビニングした物は、ベイヤー段階でビニングした物よりもざらついています。


★同様の処理を42コマのデータに施します。

<処理A>
①ステラナビゲータでベイヤーのまま読み込み(ダークファイル減算あり)
②ベイヤーのままでホットピクセル&クールピクセル除去処理
③ベイヤーのままで2×2のビニング処理(カラーデータが壊れモノクロになります)
④ベイヤーデータのまま42枚加算平均コンポジット
⑤ベイヤーからデモザイクしてモノクロ画像に
⑥これをデジタル現像などしてL画像データにします

<処理B>
①ステラナビゲータでベイヤーのまま読み込み(ダークファイル減算あり)
②ベイヤーからデモザイクしてRGBカラー画像に
③42枚加算平均コンポジット処理
④大気差による色ズレを補正
⑤これをデジタル現像などしてRGB画像データにします


<処理C>
「処理AのL」と「処理BのRGB」とでLRGB合成処理します

さてどうでしょうか?

<元データ>

f0346040_01230154.jpg

<処理済みデータ>
f0346040_02573383.jpg
おお!良い感じです♪

★全体画像

f0346040_02595709.jpg
 ※VMC260L+D5000(IR改造) ISO1600・30秒露光×42コマのコンポジット

 うん。現段階では、満足満足♪

・・・これ以上は、私の腕では無理か・・・?
・・・しかし、疲れた
しばらく画像処理したくないなあ・・・・。


by supernova1987a | 2015-10-14 06:32 | 天体写真 | Comments(2)

M42オリオン座大星雲 新たな画像処理法①

★気になっていたアイディアとは・・・

その昔・・・といっても十数年前のことですが、
画素数たった30万画素の冷却CCD(ビットランBJ30C)を使って天体写真を撮っていました。
f0346040_01094416.jpg
↑こんなヤツですね。たった30万画素のクセに20~30万円もするという特殊なデジカメでした。

その時、常識的には「画素数の多いL画像(輝度データ)」「画素数の少ないRGB画像(色データ)」を組み合わせて合成するLRGB合成法が主流だったのですが、暗い天体がなかなか写らないことに悩んだ私は、常識の『真逆』を行く「画素数の少ないL画像」「画素数の多いRGB画像」でLRGB合成するという「変な」手法を編み出しました。BJ30Cには「ハードウェアビニング」とよばれる、RGBの各チャンネルを合成してモノクロ画像を得る機能があったので、そのデータをL画像に転用していたわけです。こうすると、輝度データは「たったの」7.5万画素になってしまうものの、SN比が飛躍的に向上して暗い天体が写せたというわけです。(後日、ビットランさんのHPにも『裏技』として掲載されていましたね。同じこと考える人がいるんだなあと驚いたものです。)

その手法をD5000にも生かせるのではないかと、思いついた訳です。

★1枚のデータだと・・・

VMC260LとIR改造D5000でISO1600の30秒露光を行い、明るさのみ画像処理すると、こんなM42になります。
f0346040_01213387.jpg
 ※ダーク補正・コンポジットなど一切無しのデータ

これはこれで、よく写っているように見えますが、M42の「左の翼の先」あたりを拡大してみると、

f0346040_01230154.jpg
 ※上記画像のトリミング

このように、ボロボロです。
 ①ノイズで全体がザラザラ
 ②SN比が悪くて暗部と明部が分離できていない
 ③赤や緑のスポットノイズ(いわゆるホットピクセル)多数
 ④大気差(空気のプリズム作用)で色ズレが生じている

・・・などなど、散々です。

★大元のデータは・・・

ニコンD5000は、ベイヤー配列の撮像素子を積んでいますので、現像前のデータは、ちょうどこんな感じになっています。
f0346040_01353461.jpg
 ※M42の中心部をベイヤーデータのまま読み出した画像

格子状に正方形のデータが並んでいますが、この各正方形の明るさが、下記のようなRGBパターンに対応しています。

f0346040_01380107.jpg
実際には、隣接するいくつか(2×2くらい?)の各色データを混合して、カラー画像を作り出します(デモザイク処理)が、今回ひらめいたのは、上記ベイヤーデータそのものに、ステライメージのビニング処理を掛けることで、質の高いLデータを得られないか?というものです。

 イメージとしては、4つのRGBGの各データを「丸ごと足して4で割る」ことで明るさのデータを生成するという感じでしょうか。これにより、本来1230万画素のD5000から約310万画素のモノクロデータが生成されることになります。

 ・・・こんな↓イメージですね♪

f0346040_01541239.jpg
すると、こんな画像ができあがります。

f0346040_02151713.jpg
 ※1コマのRAWデータからダークファイルを減算した後、ベイヤーデータのままビニングしてモノクロ化

 1コマの画像としては、かなり滑らかになりました。
これをL画像として、大元のカラー画像をビニングして画素数をそろえた物をRGBデータとしてLRGBカラー合成してみます。
f0346040_02241595.jpg
さて、次回は、この画像を普通の現像処理と比較してみます。

★★★以下続きます★★★


by supernova1987a | 2015-10-13 06:05 | 天体写真 | Comments(0)

オリオン座大星雲再処理

★前回の写真が少々グロかったので

満濃池周辺でVMC260Lを用いて撮影したオリオン座大星雲M42ネタですが、
まだ続きます。

ちなみに前回はM42の周辺部を強調した処理を行ったので、
その弊害として生じた
 ・ノイズまみれ
 ・中心部が「のっぺり」
 ・なんかグロい

などが反省点でした。

そこで今度は、同じ日にタテ構図で撮っておいた40枚をモザイク合成したデータを新たに加えて、再処理してみました。

★総計80枚のコンポジット決行・・・

頭の中にある(幻想の)M42のイメージは、なんというか・・・
「綺麗なピンクのHαを下地に白い反射星雲が乗っていて、中心部のトラペジウム周辺がつぶれない程度に輝いている」
などという「わがまま」なもの。

というわけで、もう一度画像処理をやり直してみました。
こんな明るい対象を相手に、常識外れの(?)80枚コンポジットを決行です。

f0346040_00122517.jpg
 ※ビクセンVMC260L+レデューサVMC+ニコンD5000(IR改造) K-ASTEC改造NewAlruxノータッチガイド ISO1600・30秒露光×40コマ ISO3200×20秒×40コマ の加算平均コンポジット

おおっ!
画像処理に4時間ほどかかってしまいましたが、なんとかイメージ通りのM42、ゲットです♪

ちなみに、途中で部分的にモザイク合成処理が入ったので、右下隅の恒星の位置がぶれました。
その代わり、筋状のノイズは軽減できたようです。

・・・・手持ちの機材では、当面これ以上の画像は無理そうですね。

P.S.
実は、途中で色々と試行錯誤しました。
キャプチャーNX2のアストロノイズリダクションと、ステライメージのダーク減算を比較してみたり
キャプチャーNX2で暗部を持ち上げてからのコンポジットと、コンポジット後のレベル調整を比較してみたり
カメラを撮影途中で90度回転させてノイズの移動方向をキャンセルさせようと試みてみたり・・・

・・・結論として、数十枚もの原画があると、細かい処理手法の差などは吸収されちゃうみたいです。
なにしろ、RAWからのコンポジットでも、JPEGからのコンポジットでも、あんまり差が出ず意気消沈したくらいですので・・・。

結論として、非常に有効だったのは
コンポジット後に一度LデータとRGBデータに分解してからLRGB再合成する手法
だということですね。
これでカラーノイズは激減しましたが、輝度ノイズだけは「いかんともしがたい」です。

・・・あとは、先日BJ-30Cを使っていた時代のデータを整理していて、ふとひらめいた
 「ソフトウェアビニングとベイヤー処理に関するアイデア」を試すだけです。
たぶん期待できないけど・・・はあ、天体写真って(面白いんだけど)しんどいなあ。


by supernova1987a | 2015-10-06 06:19 | 天体写真 | Comments(4)


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