新タイプ(Gタイプ)のニコン60mmマイクロは、旧タイプに比べて下記の弱点があることが分かりました。
①前ボケが汚い (後ボケはきれい)
②無限遠撮影時の周辺減光が大きい (近接時は優秀)
③前ボケの赤い色ズレが結構大きい (キャプチャーNX2の軸上色収差補正で低減可)
ところで、新旧を比較した際、最も大きな差は、そのフォーカシング機構でしょうね。
新タイプは超音波モーターを搭載していますのでAF・MFともに快適であることはもちろんのこと
それ以上に、IF(内焦式)設計である点が秀逸です。
★実際のシンクロ(ストロボ)撮影では・・・
焦点深度を稼ぐために絞りを結構絞り込むことが多いのですが、その際、光量不足を補うためにマクロ専用ストロボを愛用しています。
※SU-800コントローラとSB-R200×2機のセットを使用しています。

その際、レンズの先に装着するスピードライト(ストロボ)は結構な重量なので、筒先がニョキニョキ伸びるタイプのマクロレンズでは、剛性が不安になります。
ちなみに、下記の写真のように

★恐るべし純正
普通なら、IFでない点からストロボ併用のマクロ撮影時には旧タイプ60mmマイクロは使えなかったはずなのですが、
なんと、マクロスピードライトのアクセサリとして、旧タイプマイクロ60mm専用のアダプタ(UR-5)があるのです!
通常のレンズのように筒先のフィルター枠に装着するのではなく、ピントリングの先の余白(?)を利用してスピードライトを装着するというアイディア商品。

・・・・純正のこだわりってスゴイですね。
★まとめます♪
新旧のニコン60mmマイクロの比較では
<絞り開放時の先鋭度>
新:○ 旧:△
<後ボケ描写>
新:○ 旧:×
<前ボケ描写>
新:× 旧:△
<フレア>
新:○ 旧:△
<軸上色収差>
新:× 旧:△
<無限遠周辺光量>
新:× 旧:○
<近接時周辺光量>
新:○ 旧:○
<シンクロ撮影>
新:○ 旧:○
<近年のデジカメとの操作性相性>
AFカップリングモーター非内蔵デジカメ(D5000とかD3100とか)
新:○ 旧:×
<昔のフィルムカメラとの操作性相性>
電子絞り制御機能無しの一眼レフ(FM2とか、F801とか)
新:× 旧:○
といったところでしょうか。
性格が異なるため、どちらも捨てきれません♪
注:)あくまで筆者の個人的な感想であり、正確なテストとは言えません。
PS
どうでもいいことですが、ニコンのマクロスピードライトを装着したカメラの姿って、なんとなく
『2代目デスラー艦』みたいに見えませんか?(あ、歳がバレますね・・・)

最近、FX機を手に入れ30年前のオールドレンズのカビを気にしながらホタルや、昆虫にアタックしようと・・。ニコン105mmマクロを使ってましたが60mmマクロが必要なシーンもあり、又、撮り貯めたスライドのデジタル化にと、中古のレンズ探してる最中に、知りたい情報満載のブログに出会い感激!!。とても参考になりました(^_^)/。又、機会あれば、このブログ訪問を〜
コメントありがとうございます。
解像度などの一般的なテスト結果は容易に見つかるのですが、個人的にはマクロレンズでもボケ味の個性を重視する派なので、ニコンの新旧マイクロ60mmはどちらも手放せなくなりました。こういうテイストの異なるレンズが選べるのは、ユーザーとして幸せなことだと思います♪
最近は天文寄りのネタばかりしか書かなくなりましたが、またお暇なときにはお越しくださいませ。