もうすこしテストしてみます。
比較対象は、
①ニコンAF-S70-200mmF2.8G2(200mm域F3.2)
②ミニBORG50アクロ+ACクローズアップNo3
③ACクローズアップNo4+No3による自作レンズ

ニコンの70-200F2.8、なんと前後ボケがほぼ対称!
これはすごいことです。
私の直感的には、球面収差補正が負修正なら前ボケが汚くて後ボケが美しく、過修正ならその逆になると思うのですが、
なんというか、完璧な望遠鏡の焦点内外像を見ているような印象で、しかも色にじみが焦点内外問わず見えません。スームレンズなのに・・・・とてもかないませんね。
ちなみに、ミニBORG50にAC3の組み合わせと、今回の自作レンズはどちらも後ボケがきれいだという印象を持っていましたが、試してみるとやはり後ボケがなめらかで前ボケは2線ボケをおこしています。まあ、レンズが少ないので仕方ないでしょう。
★後ボケ比較

ニコンはお手本通りの均一なボケ。しかも色にじみが見られません。波長によって球面収差に差がないのでしょうね。
BORGと自作レンズはさらに後ボケが柔らかですが、残念ながら色にじみが見られます。
面白いことに、BORG50アクロはイエロー系の色ボケ、AC4はシアン系の色ボケが見られます。スペック的には口径50mm焦点距離250mmと同じようなレンズですが、2次スペクトルの残し方の設計が異なるのでしょう。そもそも用途が違いますしね。
★前ボケ比較

もう、ニコンの圧勝です。比較になりません。
自作レンズの後ボケの美しさは、言うなればこの前ボケの汚さを犠牲にして成り立っているのですが、ニコンは前後ともにボケ味が同じ・・・すごい。
ちなみに、後ボケの色にじみの様子から予想できたことですが、前ボケ時の色にじみは
BORGがブルー系に対して自作レンズはレッド系になっています。
ブルーとイエロー、シアンとレッドはたいていセットで軸上色収差として登場しますものね。
★さらに致命的な(?)問題点は
上記のテスト画像は、下記のような(CAPAの付録についていたチェックシートを撮影したもの)

コマ収差の可能性と湾曲収差の可能性があるのですが、おそらく後者が主でしょうね。
要するに、画面周辺部は画面中心部とピント位置がずれているということです。
実写でも確かめてみましょう。
以下、続きます♪