機材

望遠レンズ自作ごっこ⑤

★最大の弱点は・・・

本来均一に写るハズの平面上の被写体を写した際、自作レンズの最大の欠点が現れました。
望遠レンズ自作ごっこ⑤_f0346040_22285981.jpg
※ニコンD700+AC4&AC3自作望遠レンズ

拡大してみるまでもなく、画面の左右で瓦が大きくぼけてしまっていることが分かります。
要するに像面が湾曲していて平面上にピントが出ていないのですね。
むう・・・フルサイズ用のレンズとしては無謀だったか・・・。ま、APS-C用としては使えそうですが・・・。
むろん、ニコンの方はこんな現象は起こりません。
・・・というか、そもそも市販の望遠レンズは像面湾曲くらいちゃんと補正しています。だからこそ構成レンズが多いのですね。

★最終手段

BORGには、この像面湾曲を補正するための専用部品として「フィールドフラットナー」が用意されています。
このフラットナーは大変良くできていて、マスターレンズ(対物レンズ)の焦点距離に合わせてレンズエレメントを前後に移動可能なように設計されています。
折角ですから、自作レンズからレデューサ用のAC3を外して、フラットナーに交換してみましょう。

望遠レンズ自作ごっこ⑤_f0346040_22351085.jpg
※ニコンD700+AC4自作望遠+BORGマルチフラットナー

レデュース効果が無くなるため焦点距離が伸びちゃいましたが、周辺部のボケはあっさりと解決してしまいました。
フラットナー、すごいなあ。

・・・でも、3000円の対物レンズに対して4万円もするフラットナーを付けてしまった時点で『負け』っぽいですが。

望遠レンズ自作ごっこ⑤_f0346040_22415334.jpg
※ニコンD700+AC4自作望遠+BORGマルチフラットナー

シャープさ、周辺画質、周辺光量、ボケ味、全て良い感じです♪
望遠レンズ自作ごっこ⑤_f0346040_22430919.jpg
※ニコンD700+ニコンAF-S70-200mmF2.8G VR2 + テレコン

ほぼパーフェクトな画像を叩き出すニコン70-200mmですが、近くのものを撮るときに実効焦点距離が低下して、倍率が稼げないという仕様だけはいかんともしがたいですね。1.4倍のテレコンをかましても、なかなか思ったような大きさに写りません。無限遠ではきちんと焦点距離が出ているようですし、驚異的な画質とのトレードオフとなれば仕方ありませんね。

最後に上記画像の比較用にトリミングしてみましょう。
左がニコン、右が自作望遠にBORGフラットナーです。
望遠レンズ自作ごっこ⑤_f0346040_22475717.jpg
拡大すると、細かな差が見えてきました。自作望遠の方は被写界深度が極端に浅いです。
そのため一見像が甘くみえます。
ま、ニコンの方は実効焦点距離が縮んでいるでしょうから、実質口径を絞ったことになるので当然と言えば当然ですが。
でも、合焦部分のシャープさは結構良い勝負をしていますね♪

★結論
ケンコーのACクローズアップレンズNo4は、望遠レンズ用の対物レンズとしても十分利用価値がありますが、
単独あるいは他のクローズアップレンズ併用では周辺画質が追いつきません。BORGのマルチフラットナー併用で周辺画質はグンと向上します。
フルサイズでもD700相手なら実用になりそうです。

これで『自作ごっこ』終了♪

そろそろ、天文ネタに復帰したいですが、お天気次第です・・・・。
あと、実はK-ASTECさんに『入院中』の主力機材の帰りを待っていたりします。

・・・・newATLUX、早く帰ってこないかなぁ



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by supernova1987a | 2015-01-09 01:04 | 機材 | Comments(0)

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