これからしばらくお仕事が忙しいのですが、
1/9からの新月期に、少々お休みが取れそうな気配。
そのときに備えて、画像処理の練習を継続しています♪
★M42の画像処理で分かったこと
VMC260L直焦点(レデューサ無しのF11.4)の場合、IR改造D5000なら・・・
①ISO3200の20秒露光の多数枚コンポジットでノータッチガイド可能。
②輝度情報(L画像)は、ベイヤーデータのままステライメージでダーク減算し、ビニングしたのちコンポジットが良好
③カラー情報(RGB画像)は、キャプチャーNX2の通常現像からのコンポジットの後ビニングでもOK
④L画像の解像度を上げるには、レジスタックスのウエーブレット処理が良好
⑤最後にLRGB合成した後、トーンを多少修正
といった処理がベストのようです。(あくまで私の撮影スタイルの場合)
★レジスタックスの効果
10月に撮影したオリオン座大星雲M42について、通常現像してコンポジットしたものと、L画像にレジスタックスのウエーブレットを掛けたものをピクセル等倍で比較してみます。

(いずれも、VMC260L+IR改造D5000 ISO3200 20秒露光×144コマのコンポジット)
・・・うーむ。やっぱり、レジスタックスすごいなあ。ため息が出る♪
もっと早く気づけば良かった・・・。
惑星の撮影では日頃レジスタックスのお世話になっていながら、これまでなぜ星雲に使わなかったのかというと・・・
実は何度か試してみたことはあったのですが、「元素材」が悪かったのですね。
どうも10枚や20枚コンポジットしたくらいでは、レジスタックスに掛けても無駄のようです。
(本来数百~数千コマのスタッキングをした素材に対してのウエーブレットを想定しているのでしょうから当然と言えば当然です)
星雲の場合、少なくとも100枚以上コンポジットして、全くノイズが感じられないほどの元画像を作っておくことが肝要なようですね。
★よく考えてみれば・・・
VMC260L+D5000の場合、フルサイズ換算で約4500mm相当の超望遠撮影をしているわけですから、赤道儀のピリオディックモーションや極軸設定エラーはもちろんのこと、そもそもシンチレーション(大気の揺らぎ)の影響で『ボケボケの像』にならざるを得ないのは当然ですね。
なにしろ、D5000の撮像素子だと、計算上1ピクセルあたりの角度がたった0.378秒(約1万分の1度)しかありませんので、2×2ビニングしたとしても1画素あたり0.756秒(約5000分の1度)となります。ちなみに日本における平均的なシンチレーション値である3秒角と比較すると、完璧なオートガイドを行ったとしても約16ピクセル(4×4)程度に拡散した『ピンぼけ像』しか得られないことが分かります。実際には、これに望遠鏡の回折に起因するレイリーリミット条件が加わりますので、さらにぼやけた像を撮影していることになります。
その限界を突破するのがレジスタックスのウエーブレット!ということでしょうね♪
え?星雲撮影におけるウエーブレット処理の各種パラメータ(設定項目がたくさんあって大変ですよね?)の最適値ですか?
あ、それは、まだ『企業秘密』ということで・・・。
★いっそのこと
D5000よりも高画素のデジカメ投入も検討したのですが、上記のような理由で、正直1000万画素でもオーバースペックのような気がしています。
いっそのこと高感度で低ノイズな「200万画素程度」のデジカメがあったらいいのになあ・・・
・・・などと、『次の手』を思案中♪