★なんとかファーストライトに成功しましたが
ZWOの冷却CMOSカメラASI1600MC-COOLのファーストライトは悪天候の中、無事に終えましたが、
ここらで一つ、真面目に撮影してみようかと・・・・。
★これまでの『やっつけ撮影』では
①極軸は極軸望遠鏡だけで適当に合わせる。レチクルが古いけど気にしない。
②赤道儀はノータッチガイド。ピリオディックモーションも気にしない。
③露光は15秒で切り上げる。一見何も写ってないように見えても気にしない。
④基本的に市街地の実家の庭で撮影。光害とか気にしない。
・・・で、あとから画像処理で四苦八苦しながら料理していくわけです。
・・・が、ASI1600MC-COOLが、あまりにも良い感触なので、
ここらで、『少しだけ』真面目に撮影してみようと、思い立ちました。
★今回の撮影では
GPV予報では2時過ぎから晴れ間が広がるようでしたので、(モヤがかかるのは仕方ないとして)少しでも光害が少ないであろう、満濃池までプチ遠征決行です。
天候が回復するまでの間を利用して、これまで避けていた『モロモロ』をゆっくりと片付けていきます。
★今回の新兵器①

話題の電子極軸望遠鏡「ポールマスター」です。ずいぶん前にポチっていたのですが、なかなか使う機会が無かったわけです。(15秒露光なら極軸望遠鏡で十分♪)
こんな感じで赤道儀に装着します。ぶっつけ本番でやってみましたが、これ、ソフトがものすごく分かりやすいですね。ものの数分で使い方を把握しました。要するに、画面のなかの北極星の位置と周辺の星の方向を指定してから赤道儀を回転させると、『回転軸』と『天の北極』のズレを自動で計算して画面に指標が表示。これが重なるように、高度や方位のネジを操作するだけ。極軸あわせが楽しくなります。
★今回の新兵器②

格安オートガイダーのQHY5LⅡです。
実は、以前SBIGの-STiを使っていたのですが、USBのコネクタがモゲちゃって、あまりにショックだったので、それからというもの一切オートガイドをやめちゃってました。・・・で、これが代用品。制御はフリーソフトのPHDを使います。アトラクスはK-ASTEC改造なので、コントローラーからガイドケーブルが生えていますので、それを差し込めば完成。ガイド鏡は(今回は様子見なので)ミニBORG50アクロです。

おお、なんとなく、ガイドグラフも良い感じに安定しています。
まあ、実際はガイド鏡のたわみやミラーシフトなどの影響で流れるでしょうが、良いんです。
今回の目的は、「15秒が限界だった露出を60秒まで延長する」ことですから、気楽なもんです♪
★そして真打ちの冷却CMOSカメラ
ZWOのASI1600MC-COOLですが、前回はフランジバックが合っていなかったので、少し接続方法を変更。
ついでに視野確認用のアイピースもすぐに差し替えられるようにしました。
★早速、撮影してみます。
午前3時前にようやく晴れ間が広がってきたので、さんかく座の系外銀河M33を狙ってみました。
VMC260L+レデューサで1860mmF7.1相当での撮影です。

ノートパソコン2台体制はかさばりますが、実際の作業は快適です♪
小さいノートは自動導入+オートガイド専用、大きいノートはASI1600MC-COOLの制御専用にしています。
★撮影終了♪
透明度はイマイチで、3等星は見えるものの4等星が怪しいという程度の明るさでした。
ただ、初物のアイテムがみな上手く動作したのでご機嫌です。気のせいか、朝焼けもいつになく美しく感じました。
★60秒露光の撮って出しだと・・・
・冷却温度:-10度
・ゲイン:400
・データ形式:16bitRAW(FITS記録)
での撮像結果ですが、撮って出しだと・・・・

こんな感じです。自宅で撮影したときは、空はとても明るいし、15秒露光だったので何にも見えない原画でしたが、今回は、渦巻きがほんのり分かりますね。これは、期待できます。
★60秒露光×60コマのコンポジットをすると
おお!!コレですよコレ、欲していたのは。
なんか渦巻き状に見えていた黒い部分が、なんかモヤモヤと浮遊しているみたいにモクモク写ってます。
また、ビーズのように連なる散光星雲が何ともいえず美しい・・・。
これは、楽しい♪
こんどは、スカッと晴れたときに再チャレンジしてみたいですねぇ。