天体写真

異種混合作戦①

★結局9月と10月は・・・

まさかの天体観測実績0日(涙)
もう、どうしようもないので、過去の画像をいじくることにしました。


★意外とD5000は優秀で・・・

VMC260Lでの天体写真はIR改造D5000を入手してから本格始動したわけですが、そこからD810AやらASI174MC-COOLやらに進んだ後、現在のASI1600MC-COOLに落ち着きました。
ただし、オリオン座の大星雲M42をASI1600MC-COOLで撮影したのが8月末なので、薄明前で高度が低くシーイングも悪かったため、どうもシャープさに欠けていました。

あらためてD5000で去年撮影したM42を見直してみると、シャープ処理をする以前に格段に星像が引き締まっていて品質が高いことに驚きました。


★D5000によるM42
異種混合作戦①_f0346040_00321687.jpg
※VMC260L(レデューサ無し)+IR改造D5000 ISO1600・20秒露光の144コマコンポジット

・・・われながら凄い写り。それにラチチュードがとても広いのですね。トラペジウムが星雲に埋もれずギラギラ輝いてます。
ただし、周辺の分子雲がイマイチ出ていません。
・・・そこで!
8月にASI1600MC-COOLで撮影した画像を合体させるとどうなるか、やってみることにしました。

★ASI1600MC-COOLによるM42
異種混合作戦①_f0346040_00371401.jpg
※VMC260L+レデューサ+ASI1600MC-COOL ゲイン400 5秒×100 10秒×100 のコンポジット


★異種混合の場合、ちと工夫が必要
ここで問題があります。実はCMC260L自体のレデューサ有無はもちろんのことカメラが異なりますので、そのままでは倍率が異なり上手くコンポジットできません。

・・・そこで・・・

①ステライメージで基準星2点間の距離(ピクセル数)を測定し、画像の倍率比率を算出

ちなみに、D5000で2959.0ピクセル離れている星がASI1600MC-COOLでは2910.6ピクセル離れていることが分かりました。
そこでASI1600MC-COOL側の画像解像度を1.0166で割ることで見かけの倍率をそろえてみました。

②ステライメージでコンポジット

先ほどの基準星2点を再度指定しコンポジットをすることで、画像の回転ズレも補正できました。

・・・・さて、上手く重なりますでしょうか・・・・?

★D5000+ASI1600MC-COOLによるM42
異種混合作戦①_f0346040_00460724.jpg
おおっ!
とても上手く重なりましたよ♪

目論み通り、中心部もモクモクもよく写っています。

さて、次はこの画像を元に解像度を限界まで引き上げてみます。
はい。一度L画像とRGB画像に分解して、レジスタックスの投入です。


★★★以下続きます★★★


Commented by KEN at 2016-11-01 01:19
こんばんは!
異種混合のコンポジット、お互いの良いとこどりで凄く良い感じに仕上がりますね
それにしても1600MCでの5秒×100、10秒×100にも驚きですが、D5000の20秒×144枚にもびっくりです
「いつかは長焦点の筒で、お手軽ラッキーイメージングを!」
なんて思っている自分には凄く興味ある内容です
Commented by supernova1987a at 2016-11-01 02:01
> KENさん

天気が悪いのでふてくされて早めに寝ようかと思った瞬間、『異種混合作戦』を思いついてゴソゴソ処理をしてしまいましたが、意外にアリな手法かもしれません。

ちなみに、デジタル一眼でも多数枚コンポジットばかりしてるのは、単にオートガイドが面倒くさいからです(笑)ノータッチガイドでバシバシ撮って「後からどうにかしよう」というズボラな性格なもので。

ただ、D810Aだけはあまりにもデータが大きすぎて、多数枚コンポジットは骨が折れます。一応400枚コンポジットまでやったこと↓があるのですが、PCが焼け死ぬかと思いました。
http://apranat.exblog.jp/25235434/
Commented by けむけむ at 2016-11-01 07:50
さすが‼
テクニシャンですねぇ
Commented by オヤジ at 2016-11-01 08:58
画像の重ね合わせ、機器を越えてもできるんですね。
両方の良い所を合わせ持つ、ハーフな画像!凄いですね。
神の手だ!
Commented by にゃあ at 2016-11-01 11:06
本当、晴れませんね。これ、当然、別の日に撮影した作品ですよね?異種混合戦がこのように可能なら、レンズの歪曲はLRなどで修正して、歴代作品をひたすらコンポジットしていくということができますよね。おそろしや
Commented by supernova1987a at 2016-11-01 23:33
> けむけむさん

素材集めが進まないので、蔵出し加工ばかりです。
明日朝の更新でレジスタックスの効果を公開予定です♪
Commented by supernova1987a at 2016-11-01 23:37
> オヤジさん

異種混合の手法を会得したので、既存機材が全て有効活用できそうです。
明るい天体にはデジタル一眼に一日の長が有りそうです。
Commented by supernova1987a at 2016-11-01 23:42
> にゃあさん

D5000は1年前の画像ですが、蘇りました。
カメラを買い換えても、どんどんデータが蓄積すると考えれば無駄がありませんね。
レデューサの有無が異なるので不安だったのですが、ディストーションの補正すら不要で上手く合体できてラッキーでした♪
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by supernova1987a | 2016-11-01 00:52 | 天体写真 | Comments(8)

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