★カセグレン系の弱点は・・・
鏡筒のコンパクトさが魅力のカセグレン系の望遠鏡は大好きですが、実際の運用で意外な弱点となるのが、天頂付近の天体を導入するとき、アクロバティックな姿勢を強要されることでしょう。まあ、この辺は屈折望遠鏡の弱点でもあるわけですが・・・・。特に、無理してファインダーをのぞき込んでいる時に、うっかり三脚を蹴飛ばしたりすると極軸合わせからやり直しになり、ムキーってなります。
★現在のあぷらなーとの天体導入法は
今のところ、こんな感じです。
①撮影目的の天体に近い恒星をファインダーで手動導入
②SharpCapの画面で写野中央に恒星像が来るよう修正
③SuperStarⅣをその恒星で1点アライメント
④SuperStarⅣで目的の天体を自動導入
⑤SharpCapの画面で写野中央に目標天体が来るよう微調整
要するにファインダーは明るい恒星の導入時だけに使用します。
★正立で無くても、せめて・・・
というわけで、アクロバティックな姿勢を取らなくて良いように、手持ちのパーツを組み合わせて直交型のファインダーを作れないものかと・・・・。
・・・・で、ゴソゴソやってみた。

なんだか、えらく『メカメカしい』物ができあがっちゃいました。
メインパーツはBORGのパーツですが、ファインダー支持脚とアイピースは笠井トレーディング製のものを転用しました。
5cm10倍くらいのファインダーが欲しいかったのですが、アイピースが20mmなので、ミニBORG50アクロ(焦点距離250mm)でも、ちと長過ぎ・・・・。というわけで、ケンコーのACクローズアップレンズNo5(200mm相当)を対物レンズにすることにしました。

うむ。対物レンズがクローズアップレンズだということがバレないほど、格好良く仕上がりました。

アイピースに十字レチクルと暗視野照明装置が付いているので、バッチリですね。しかも結構広角です♪
予定より、ちと重くなったので、VMC260Lには笠井製の2点止めファインダー台座で装着しました。うーむ。我ながらなかなか格好いいぞ♪
天頂プリズムの方向は自由に変えられるので、どんな高さの恒星でも、スイスイ導入できそう♪
これで、導入に関するロスタイムが大幅に減り、一晩で撮影できる天体数が飛躍的に増える!・・・かな??
あ、パーツの総額は聞いちゃダメです。たぶん、真っ当なファインダーが買えます。まあ、手持ちパーツのうち使ってない物をかき集めたので実質タダみたいなものでして・・・。
以上、この休日も(晴れたものの)モヤっていて観測できなかったので、小ネタ記事でした。
<念のため>
ケンコーのACタイプのクローズアップレンズは大変優秀なアクロマート対物レンズに転用でき、ファインダー用途はもちろん望遠レンズそのものとしても十分実用に耐えるのですが、シリーズの内、No3だけは球面収差が大きすぎて全く役に立ちませんでした。(No2、4、5はシャープです)私のロットがたまたまなのかもしれませんが、対物レンズ代わりに使用を考えている方はお気を付けください。(レデューサやフラットナーに転用する用途ならNo3も結構イケます♪)あ、もちろん、ACタイプじゃ無い通常版のクローズアップレンズは単レンズなので、超ボケボケの像しか結びません。