天体写真

異種混合作戦④

少し前に、冷却CMOSカメラASI1600MCで撮像した画像とIR改造D5000で撮影した画像を合成して、オリオン座大星雲M42の微細構造を出そう作戦を決行した記事を書きましたが・・・・。

★やはり天候が回復しそうに無いので・・・・

前回とは別の組み合わせを試してみました。
今回の混合相手は、ニコン純正の天体専用デジカメD810Aです♪

★まずはD810Aの画像を下ごしらえ

VMC260L(レデューサ無し)にLPS-P2フィルタとD810Aを接続してISO12800・20秒露光した1コマ画像はこんな感じです。

異種混合作戦④_f0346040_21165079.jpg
      ※キャプチャーNX-DでRAW現像(アストロノイズリダクション使用)

なかなか良く写っていますが、さすがにISO12800ではノイズボロボロですね。

★D810Aの画像をスタッキング

最近お気に入りのAutoStackert!2で77コマスタッキングをしてみます。

すると・・・・
異種混合作戦④_f0346040_21211683.jpg
スタッキングの前後で比較してみます。
左が1コマ画像、右がスタッキング後です。
異種混合作戦④_f0346040_21194536.jpg
ずいぶん滑らかになりました。特に分子雲の描写が飛躍的に改善したことが分かりますね。


★対するASI1600MC側の画像は
異種混合作戦④_f0346040_21251932.jpg
5秒露光と10秒露光の200コマコンポジットの画像です。
レデューサを使っていますが、フルサイズとマイクロフォーサーズの差で、かなり大きく写っちゃってます。


★合体!!

D810Aの画像とASI1600MCの画像を倍率調整した上でステライメージで回転コンポジットしてみます。
すると・・・・

ででん!!
異種混合作戦④_f0346040_21314235.jpg
おお。なかなか良い感じ♪
回転コンポジットの影響で左上の領域が斜めに黒くなってますが、仕方ありませんね。


★レジスタックスに掛けてみる

合成した画像を一度モノクロに変換して、レジスタックスに掛けてウェーブレット処理してみます。

左が元画像で、右がウェーブレット後です。
異種混合作戦④_f0346040_21364418.jpg
今回は、緩めにウェーブレット処理してみましたが、かなり微細構造が出てきました♪


★LRGB再合成してみる

ウェーブレット処理したモノクロ画像をLチャンネル、元の画像をRGBチャンネルとして、ステライメージでLRGB合成してみます。

すると・・・


ででん!!
異種混合作戦④_f0346040_21424600.jpg
おお~。
とてもいい色が出て、いい感じです♪


★シルキーピクスで味付けしてみる

シルキーピクス7proで、
 ①軽くHDR処理
 ②フィルムテイストを変更(記憶色1)
 ③ノイズ整列処理
を実行してみます。

左が元画像、右がシルキーに通した後です
異種混合作戦④_f0346040_21475848.jpg
周辺部が炙り出されるとともに色合いが鮮やかになり、画像下部にあったシマシマノイズも消えました♪

最後にステライメージで軽くマルチバンドシャープ処理とLab色彩調整をすると

・・・ででん!!
異種混合作戦④_f0346040_01053684.jpg

『シャープかつ瑞々しい』M42になったのではないか、と自画自賛♪

・・・・というわけで、8月31日の天体撮影からのブランクが3ヶ月になりそうな今日この頃。
画像処理の研究ばかりは確実に(?)進んでいます・・・と思いたいです(涙)。


★★★今回は、続きません★★★





Commented by オヤジ at 2016-11-22 02:36 x
光の魔術師な言葉がピッタリですね。こんなに綺麗なM42見たこと無いです。
ステライメージにL+RGB合成する機能有るんですか。
探して見ます。
それにしても、周りの星、コンパスで描いたように真ん丸で凄いです。

Commented by supernova1987a at 2016-11-22 03:01
> オヤジさん

あれれ?今日は夜更かしさんですか?

ステライメージ、大抵のことは何でもできる驚異のソフトです。
色々と探検してみて下さい♪

ニコンのD810A、純正ソフトで現像すると実に良い色が出るんですよ。一方、ASI1600MCは渋めの発色なので両者を合わせてみると良い感じでした。周辺部の星像はレデューサ無しのフルサイズだと大きく崩れるのですが、今回はトリミングしたのでごまかせてます(笑)
Commented by けむけむ at 2016-11-22 04:16 x
なかなか晴れてくれないですね...
そろそろ月が細くなってきたし、夕方の西の低空が晴れたら狙いたいものもあるんですが... もんもんもん...
Commented by オヤジ at 2016-11-22 07:29 x
>あれれ?今日は夜更かしさんですか?
晩酌と風呂に入ると19時で、即、布団に入ります。
寝付きは良いので20時には就寝、2時~4時に起きるのは普通なんですよ。(爆)
現役の方には申し訳ないです。(笑)
Commented by にゃあ at 2016-11-22 11:09 x
立体感の表現が増していますね!なるほど異種混合は、色のブレンディングにも効果があるとはです。勉強になりました!
Commented by らっぱ at 2016-11-22 14:03 x
素晴らしいと言う以外の言葉が見当たりません(^_^)v
ウエーブレット処理のマジックやら合成やら時間がたっぷりあるとは言え(^^♪、仕上がりの美しさは私のやる気を十分に失わせるものです、どんなに頑張っても太刀打ちできそうにない事が分かります、今夜は焼酎のお世話になるかなと言う気持ちになりました(笑)
恒星の美しさは抜群ですね、鏡筒の調整やガイドの制御の素晴らしさが想像できます(当然赤道儀が優秀だし・・)(^_^)v
Commented by supernova1987a at 2016-11-23 00:47
> けむけむさん

ほんと、今年は天気悪すぎです。
月に1日でいいのでカツーンと晴れてくれれば、一気に素材をあつめるのですが。
Commented by supernova1987a at 2016-11-23 00:51
> オヤジさん

てっきり21時~03時がお休みタイムかと思っておりましたので驚きました。
ピラー作戦が成功すれば、冬場は起床後のニワトリも可能ですね♪
Commented by supernova1987a at 2016-11-23 00:55
> にゃあさん

カメラごとの色やノイズの差がブレンドで相殺されて、
良い感じに仕上がることが分かりました。
冬場は普通のデジカメも捨てがたいですね。
Commented by supernova1987a at 2016-11-23 02:28
> らっぱさん

イヤイヤ、ほめすぎですよぉ。
ちなみに私は結構ズボラなので、今回の素材はオートガイド無し・ピント合わせ適当・フラット無し・・・という手抜き撮影です。むしろ、らっぱさんお得意の暗い彗星を捉える事の方が私にとって驚異です。
Commented by KEN at 2016-12-03 01:39 x
こんばんは!
こんな時間にすいません(笑)

実は自分の撮影システムを支えている「ほんまかさん」からSS-one CMOS Captureなる機材が発表されました

これを機に、前々から考えていたCMOSカメラでのラッキーイメージンクを試してみたいと思っています
本当は今だったらASI1600MC-CoolかASI071MC-Coolの二択とは思うんですが、とりあえずは敢えて非冷却のカラーカメラで色々試して見たいんです

50000円以内に絞り本命はASI290MC、次点にASI178MC、あとは横並びでASI174MC、ASI185Cです
290MCはセンサーサイズが小さいのですが、ソニーのHPを見ると感度が良さ気で気になります

http://www.sony-semicon.co.jp/products_ja/new_pro/february_2015/imx290_291_j.html

それで決定するわけではないのですが、「いやそれでも冷却タイプを買え」とか意見をいただけたらと思います
ちなみ惑星に重きは置いていません
系外銀河、惑星状星雲等がメインになると思います

質問ばかり、暑苦しい内容ですいません^^;

Commented by supernova1987a at 2016-12-03 23:27
> KENさん

いよいよカメラ増強ですね!
私見を申し上げますと、
ASI1600MCにされる場合は、絶対に冷却版にすべきと思います。冷却の有無でまるで別物に化けます。
半面、ASI174MCは、冷却してもしなくても横シマノイズと画面右下のアンプノイズが盛大に出るのでお勧めできません。
その他のカメラは使ったことがないので何ともいえませんが、個人的には安価なASI290MC非冷却あたりでシステムを構築した後、ASI1600MC冷却へ進む、などというのも一興かと。
ぜひ、色々と品定めを楽しんでくださいませ♪
Commented by KEN at 2016-12-04 21:59 x
さっそくのアドバイスありがとうございます!
色々とgoogleで検索していると、あぷらなーとさんブログに辿り着くので、思わず質問しちゃいました^^;

きっとこれからCMOSカメラの世界は色々新製品が出て来ることでしょうね
ゆくゆくは都心に近いこの地から、ナローバンドなんかも試してみたいのですが、今はとりあえずカラーのASI290MCでCMOSカメラの世界に入ってみようと思います
Commented by supernova1987a at 2016-12-04 23:02
> KENさん
面白い写真が撮れると良いですね!
ちなみにASI290MCは対角線で6.46mmの大きさなので、フルサイズ換算するとレンズの焦点距離が約6.7倍に伸びたような画角になりますね。
200mm望遠に付けると約1350mmの超望遠になっちゃうわけで、物凄い迫力画像が撮れるかもしれません♪その分ガイドが超シビアになりますが、まさにそういう時のためのラッキーイメージングですよね!
当面、kenさんのブログ記事から目が離せませんね。わくわく!
Commented by Te Kure at 2018-07-08 10:20 x
なる程やはりそうですか〜
ASI290だと200mmが1350mmになるのですね。
実は気になってました・・
ですとC8 + ASI290でM42は大きく写り過ぎでしょうか?
まずは55FL+RDにでも差し込んで月などで感覚のトレーニング・・
対象にもよるでしょうが、将来的にはDSOのためにセンサーの大きな1600が必要になって来そうな・・ 未来の読者より(笑)
Commented by supernova1987a at 2018-07-08 11:26
> Te Kureさん

うひゃー、怒濤の勢いで過去記事を読破されてますね。
APS-Cで撮影すると、フルサイズ換算で焦点距離が1.5倍になるのと同様の原理ですね。
要するに小さいチップサイズのカメラで撮影することは、ラージフォーマットで撮影した画像の中心部をトリミングしていることと同義です。

恐らく、C8+ASI290だと、もうビックリするほど大きく写りますね。
直焦点なら1万3500mm相当の画角になりますので、スゴいことになります。今日アップしたM42(VMS260L+D5000)が4500mm相当の画角ですので、さらにその3倍の拡大率!!

その分、シーイングの影響やガイドエラーの影響でボテボテになる危険性も高いですが、短時間露光の数百枚コンポジットを試してみるのも面白そうです。

直感的には、F値が同じなら
★短焦点だけどシャープな望遠鏡
 →チップサイズが小さなカメラでガバッと拡大
★長焦点だけど像が甘い望遠鏡
 →チップサイズが大きなカメラで拡大率を下げる
がほぼ同じ成果を生むように感じています。

惑星ならともかく、星雲の場合は口径の大きさから来る分解能の高さが活きることは(条件的に)ほぼあり得ないと考えています。55FLはバリバリにシャープな筒ですので、小さなカメラでも良く写るのではないかと期待します♪

もちろん、『変態』あぷらなーとは、この『常識』を覆すことに無上の喜びを感じる訳ですが・・・。とにかく、撮影者が満足する組み合わせこそが『世界一』のチョイスなのだと思います♪ぜひ色々と遊んでみてくださいね。
Commented by Te Kure at 2018-07-08 12:19 x
いつも親切で丁重なお返事有り難うございます!

だって面白いんですもの・・
出来るだけ自助でご面倒はお掛けしない様にしますが、質問するとお返事が頂ける教科書って良いもんですね〜 (笑)

あっ、これのお返事はなさらないで下さい。
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by supernova1987a | 2016-11-21 21:57 | 天体写真 | Comments(17)

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