★BORG使いの皆さんは・・・
BORGは、その群を抜くオプションパーツ群とその汎用性が魅力です。
そのため、無意識のうちに機材がドンドン増殖してしまうという恐ろしい病気=通称『BORG沼』が有名です。
また、あまりに多彩かつ複雑な変換リングラインナップがあるが故に、
「新しい変換リングをポチってみたら、すでに持ってるヤツだった。」
とか
「色んな規格のリングまみれになって、何が何だか分からなくなった。」
とか
「一度上手く組めたのに、バラして格納したら組み合わせを忘れて元に戻せなくなった。」
などの、
いわゆる『リング地獄』の恐怖もよく語られていますね。
そんな中、公式サイトでも『BORGの弱点のひとつ』と言及されている問題に、いわゆる『噛み込み』が上げられます。
要するに、ネジが噛んでしまって外れなくなる現象ですね。
たぶん、BORG使いの皆さんのほとんどが経験しているのではないでしょうか?
★あぷらなーとも・・・
あぷらなーと自慢の『秘密兵器』と言えば、モノクロカメラとカラーカメラを同時露光する「ビームスプリッタシステム」なのですが、

この自作装置にもふんだんにBORGのパーツが転用されています。
手先が不器用で各種工作が苦手な自分にとっては、無加工で自作装置が作製できるBORGのパーツ群は無くてはならない存在なのですが、ついに「やらかして」しまいました。

スプリッタ装置の対物側、ここは各種フィルタを取り付ける部分です。BORGのM57オスオスリング(7457)に52mm径フィルタを装着して、それをM57-M60変換リング(7901)にねじ込むことで、ビクセン規格の接眼部(VMC260Lとか)に接続させています。
ところが、この7457と7901のネジが噛んでしまって、どんなに力を入れても外れなくなっちゃいました。

一応、先端から注意深くフィルタ枠に触れて優しく回すとフィルターだけは取り出せましたが、極めて不便です。
どうやら、以前「カメラ付きのビームスプリッタが丸ごと落下する事件」を起こして以来、常に固めにリングを締めていたのが裏目に出たようです。
ちなみに「ゴム手袋で挟み込んでひねる方法」や「ゴム版に押しつけて回す方法」や「リング全体を暖める方法」や「外周に輪ゴムを巻く方法」など、色々と試してみましたが、『全滅』。・・・どうやら本格的に『噛み込み地獄』に陥ったようです。
★良さそうなアイテムを発見♪
途方に暮れて、なにか良い物がないかアマゾンを物色していたとき、「行けそうな」アイテムを発見しました。
「SUN UP ラバー ベルトレンチ S φ100mm」
アマゾンで700~800円程度の道具です。開かなくなったビンのフタなどに先端のゴムベルトを巻き付け、取っ手の部分を回すことで、てこの原理が働いて楽に外れる、という触れ込みです。「ものは試し」とばかり速攻で2個ポチりました。
もともと人間が締めたリングのネジですから、締めたときと同じ力(モーメント)が掛かれば外れるハズなのです。
さっそく、やってみます。
まず、下側のリングに掛かるようにベルトを掛けて締めます。この際、ネジが外れる方向に取っ手の矢印(回転方向)を一致させます。
もう一方のベルトレンチは裏面にして上側のリングにベルトを掛けて絞り込みます。
この際、開けやすいように両取っ手の向きには60~90度程度の角度をつけます。
両手で取っ手を八の字に広げるような感じで回してみます。
すると・・・・
・・・スコンっ
・・・えっ?
今までの苦労がウソのように、たった1回の試行で外れちゃいました!!
ああ、なんていうこと。この件で2~3ヶ月間も悩んでたのにぃー。
最初から、こんな道具を使えば良かった・・・・。
ともあれ、これで『噛み込み地獄』から無事生還。
めでたい♪
★★★お約束★★★
必ずしもこの商品で成功するとは限りません。
このやり方はベルトの掛け方にコツが要りますし、そもそも上手く行ったのは単なる偶然かも知れません。