本来、前回のエントリーでめでたく完結のハズでした。










天候に左右されないのはいいなぁ...

台風にもめげず頑張っていますね。
しばらく映像を眺めていましたが、質問です。
バックのもやもやしているのはノイズではなくエタノールがエアロゾルになった状態でしょうか?
「放射線源を一切使わずに自然放射線(と宇宙線)がドバドバ観察できるんですよー。」って、今までは放射線源を使っていたのでしょうか?
銀河由来と太陽由来の区別は見られますか?
いやいや、ライト以外電源使ってませんので、あくまで「お子様実験」のレベルです。
本来は長時間観察しようと思うと(不要なイオンを除去するために)霧箱に高圧電線(1万V前後)を張らないといけないんです。
『科研費』(懐かしい響き)ってワードを知っている時点でにゃあさんも『ただ者じゃない感』がします・・・・・(笑)。
ミルククラウンやら霧箱やら、悪天候でも冷却CMOSカメラ(今回は冷やさなかったけれど)が活躍させて、自分の中で「元が取れている感」を無理矢理演出しているような気もしないでもないですが(笑)。
今日は抜けるような青空です。台風があと2日早く通過していればなぁ。
>バックのもやもやしているのはノイズではなくエタノールがエアロゾルになった状態でしょうか?
鋭いご質問ですね。背景を流れていく粒々の大群は、ご推察の通りノイズでは無くエアロゾル化したエタノールです。まさに『霧』ですね♪
>今までは放射線源を使っていたのでしょうか?
前回も放射線源は使っていません。ただ、今回の装置だと(『感度』が高いので)よりエネルギーが低い荷電粒子も引っかかっているので、「パラパラ」が「ドバドバ」観察できるようになっただけです。
>銀河由来と太陽由来の区別は見られますか?
正確に計算していないので分かりませんが、身の回りの物質から放射されている放射線が大半で、宇宙線自体は少ないです。太陽由来のものだとエネルギーが低すぎて地上まで生き残るのは難しいと思うので、恐らくは銀河由来の宇宙線(の二次粒子)と思われます。
※太陽宇宙線はギガeV程度のエネルギー領域なので地球磁場でカットされますが、銀河宇宙線はテラ~ペタeV(あるいはそれ以上)に及ぶので、地表まで届きます。

いいなぁ、霧箱マネしたいけど、そこまでの気力はないなぁ...

身体の中を突き抜けているんですか?
親友を呼び出して、重い赤道儀をセットして貰い、ニワトリ準備完了です。
明日も数時間(00時頃まで持ちそう)できそうです。
浦島太郎状態で、夜店の綿菓子の機械かと思いました。(冗談です)
たぶん、雲母系の粒々が沢山収集できると放射線が盛大に検出できそうな気がしますが、岩石系は専門外なのでよく分かりません。『本業』での使用が済んだら簡易霧箱の種明かししますね。実は試作機はすでに6号機になっていて、さらに性能アップしてたりします・・・・。
難しい質問です。
もしも理想的な軌跡が得られてるのだとすると、大気中の飛程からどれだけの物質厚みを通過したのかが推定できるのですが、拡散型の霧箱の場合は薄い円盤状に展開する過飽和層を通過している軌跡が写るので、短い軌跡が写った場合でも「その距離で消滅した」のか「過飽和層を抜けた」のか判別不能だからです。
以下、一般論です。
体の大半が水でできていると想定すると、その密度はおよそ大気の100倍程度です。
したがって、霧箱で観察された軌跡の長さが『正しい長さ』だったと仮定すると、体内ではその1/100の長さで相互作用が起こることになります。今回の検出実験『ごっこ』では、ほとんどが0.5~2cm程度の軌跡を示していますので、この粒子が体に入射すると0.005~0.02cmほどで消滅する計算になります。つまりどんなに頑張っても体表から0.2mm進んだところで消滅することになりますので、貫通することは困難と考えられます。
ただしこれは低エネルギーのベータ線の場合で、高エネルギーのベータ線や元々の透過力が桁違いの宇宙線起源のミューオン粒子の場合は、容易に体を貫通できます。ちなみに、平均的体躯の人間の場合、1秒あたり約数百個のミューオンが体を貫通している計算になるとされています。(無論、この程度では健康には全く影響は出ません。)
退院されましたか!
おかえりなさい♪
夜店の綿菓子!?
言われてみるとたしかにそういう風に見えますねぇ
さて、久々の天体観測は楽しそうですが、張り切りすぎて重たい赤道儀を動かして体を痛めないように、くれぐれもご自愛くださいませ(笑)
霧箱実験は放射線が見える形で写ってしまうので、『被曝』系の疑問を抱かれる方が多いと思うのですが、一応、今回の実験ごっこで扱ったのは、あくまで自然に存在するレベルの放射線量であることを追記しておきます。(普通の状態でこれだけ飛んでるということです)むしろ、平常時の(安全なレベルの)簿弱な放射線がこれだけ明瞭に目視できる装置が250円で作れたことが自慢です。
今回、久しぶりにネットで色々検索を掛けてみましたが、自分が専門とする領域に関しては『ハチャメチャ』な情報が多いのに驚きました。(私の記事も含め)出典が明確になっていない記事中の文言に関しては、あまり当てにしない方が安全だなぁと痛感しました。
「宇宙線は水素が主体なので人体に無害」
とか
「シンチレータを食品にかざすと放射能を帯びているかどうか視認できる」
とか
「紫外線ランプを当てると光るので放射能を持ってる」
とか
ツッコむ気力も無くなります・・・・とにかくネットって怖い所ですねぇ。『本業』で現代文も教えている身としては、『ミーム論』とか思い浮かべてしまいました。
あ、コメント欄での質問は大・大歓迎ですよ(念のため)
以上、戯言でした♪