★右腕を使わずにできること
せっかく久々のお休みだったのに、右腕が動かないので天体観測は休業。
でも、それじゃあまりにつまらないので、構想中だった『コリメータ型分光器』を試作してみることに・・・。
★スリットの改良
前回の簡易分光器では、プリンタ用紙にアルミ箔を巻いた物を使ってスリットを作製しました。
今回、スリット幅をさらに縮めるためにどうしようかと悩んだあげく、ふと中学生時代の記憶が蘇りました。
「そうだ。カミソリの刃を使ってピントチェック用のナイフエッジテスターを作ったことがあった・・・」
というわけで、カミソリの刃を使ってスリットを作製。

うむ。なかなか良い感じ♪
早速これをBORG60EDの焦点面に配置。
★コリメータはカメラ用レンズを転用
無限遠からの光を点に集光するのが対物レンズなら、その逆がコリメータな訳です。
それなら・・・というわけで、ニコンの50mmF1.8レンズをリバースしてコリメータに仕立てます。
★撮像部分は・・・・
前回は、コンパクトデジカメ:ニコンクールピクスP7800を用いましたが、これだとHαに感光しないので、ASI1600MC-Coolにニコン35mmF2を装着した物を撮像装置として用います。
簡単に計算すると、1次回折像は光軸から約30度程度離れたところに結像することが予想されたので、くの字型に配置します。

しかしまあ、今回も
BORGのパーツ群に助けられました。
秘密のパーツボックスにひしめく部品のおかげで、追加部品購入は「カミソリの刃だけ」という・・・。
そして、その勇姿は・・・・
ででん!!
あっという間に「コリメータ型分光器」完成♪ちなみに、ファインダーに対象物を入れると、自動的にCMOSカメラに1次回折像が入射するように調整してます。
★2km遠方の街灯を分光してみる
残念ながら、現状では機材運搬に左腕だけしか使えないので、赤道儀とかはムリ。
とりあえず普通の三脚にセットして街灯を狙います。
すると・・・
ででん!!

おお!
なかなかキレイに輝線スペクトルが写るではないかっ!

ステライメージの2Dグラフで見てみると、良い感じで水銀灯のスペクトルが出てますなー♪
素晴らしい♪
★右腕が全快したあかつきには・・・
よし、両腕が使えるようになったら、恒星のスペクトルや星雲のスペクトルも撮影できそう♪
そして、密かに構想中のアレ(エタロン使わずに太陽の彩層面のウジャウジャを写すぞ、という類いの・・・・)にもチャレンジしてみますかねぇ。
・・・ま、それも半年後の話ではあるんですが・・・ね。
★さて、お次は・・・
自宅周辺の光害は蛍光灯と水銀灯が主体『らしい』ことは前回の分光ごっこで分かったので、それらが「フリッカー現象」起こしてるか調べてみる予定。
・・・で、もしも夜空がフリッカー現象起こしてるのなら!
ふと閃いた『画期的かつ変態的な(笑)』秘密兵器:『光害チョッパー』の制作にかかるとします。
これ、詳細はまだ内緒ですが、液晶シャッターもパッシブセンサーも波形コントローラも使わずに、「フリッカーに同期できて光害成分とその他成分にリアルタイム弁別できる」というアイディアを思いついちゃった!
しかも、いわゆるシャッターの幕切れも起こらないという画期的な・・・・だけど、右腕が動かないからなあ・・・。
いや、実際の観測はムリでも、装置の試作ぐらいならできるもんね!!