あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
文系寄りの元理系(?)
「天体」「マクロ」「実験ごっこ」その他諸々の科学写真が大好きな HN:あぷらなーと が いろんな写真ネタをのんびり語ります。あまり気合い入れすぎると続かないので、「ぼちぼち」いきます。
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『メカニカルPEC』開発プロジェクト始動♪

★なんだ、この『邪悪』な機材は!?

こんにちは。
すっかり『ど変態・魔道』に墜ちちゃった あぷらなーとです(笑)。

先日のエントリーで、せっかくポチったスカイメモTが手持ちのスカイメモSと合体したというネタを書きました。
f0346040_20082401.jpg
怪我のストレスでついにおかしくなってしまったと思われるといけないので・・・・
・・・よし。どうやら『真意』を公開する時がやって来たようだ。


★ピリオディックモーションの周期
赤道儀は天の北極(地球の自転軸)を中心に1日で一回転させる装置です。
要するに、天体の日周運動を自動追尾するための道具ですね。
ただし、実際には加工精度などの関係で完全に追尾することはできません。
f0346040_09375970.jpg
たいていは、こんな感じで、東西方向に往復運動をしてしまいます。
上の写真では上下方向が東西です。(水平方向への移動は極軸セット時の誤差による運動)

この(機構上回避できない)往復運動のことを「ピリオディックモーション」もしくは「ピリオディックエラー」とよびます。このピリオディックモーションにより極軸をいくら正確に合わせても東西方向への追尾エラーが残りますので、長時間露光は不可能になります。そこで、ガイド星を監視して誤差をリアルタイムで補正する「オートガイダー」や、一度測定した誤差を覚えて見込み補正する「PEC」などという技術が生まれたわけですね。ちなみに、あぷらなーとが大好きな「短時間露光・多数枚コンポジット」も基本的にはピリオディックモーションの回避のための便法です。

さて、ピリオディックモーションはその名の通り、周期的な運動を示しますが、その周期は赤道儀のウォームホイルの歯数によって決まります。原理的には、ウォームホイルの「歯」が1つ通過するごとに1往復しますので、ウオームホイルの1周を24時間(ホントは約23時間56分)と見なせば、

24時間÷歯数

で、およそのピリオディックモーションの周期が計算できます。
たとえば、スカイメモSやGP-Dにように歯数144枚の赤道儀なら

24(時間)×60(分)÷144(枚)=10

となって、約10分を1周期としたピリオディックモーションがあることが分かります。


★ここ10年来の妄想
ほら、あるじゃないですか。「毒をもって毒を制す」っていう素敵な言葉。で、あぷらなーとは10年ほど妄想していたわけですよー。
「同程度のピリオディックモーションを持つ赤道儀を互いに逆回転させれば、ピリオディックモーションを機械的に相殺できるのでは?」
という珍妙なアイディア。

ただし、同じ仕様のウオームホイルをそのまま互いに逆回転させてしまうと結局前にも後ろにも進まなくなっちゃいますので、ここで工夫が必要となります。
それは・・・
「歯数の比が1:2になっているウオームホイルを組み合わせる!」
というアイディアです。

たとえば、歯数144枚の赤道儀のピリオディックモーションは約10分、歯数72枚の場合は約20分の周期を持ちます。

ここで、歯数144枚の赤道儀を倍速で日周運動と回転させ、その先に歯数72枚の赤道儀を2倍速で回転させると、ピリオディックモーションの周期は一致しますが、日周運動方向への追尾運動は残る計算となります。あとは、位相を微調整すれば・・・・ゴクリ。という訳ですね。


★ついに出た「歯数72枚の赤道儀」!
ここで意外と難儀するのが、歯数の比が1:2となる赤道儀のペア探しです。
あぷらなーとの手持ち赤道儀は、ミザールAR-1・ビクセンGP-D・ケンコースカイメモSなど歯数144枚の物が多いので、
「どっかから歯数72枚の赤道儀が出てこないかなー」
と心待ちにしていたのですよー。・・・でも、どこからも出てくる気配が無い・・・。

ところが
ケンコーの最新ポータブル赤道儀「スカイメモT」の仕様を見て、口から心臓が飛び出しそうになりました。
「で、でたー。歯数72枚の赤道儀っ!」
これは、もう行くしかないでしょー。
(我ながら『軍拡終了宣言』撤回のための、なんという苦しい言い訳・・・)

スカイメモSとスカイメモTのピリオディックモーションをごく簡単にシミュレーションしてみると、こんな感じです。
f0346040_10145043.jpg
ブルーのSに対してオレンジのTは周期が2倍になっていることが分かりますね。

ここで、S倍速で回転させ、T倍速回転させると・・・・

f0346040_10171498.jpg
こんな感じになることが予想されます。

うむ。
これを組み合わせれば・・・・・・!


★『魔改造機』降臨♪

というわけで、完成しましたよ。こんな『魔改造』機が・・・♪

ででん!!
f0346040_10194754.jpg
スカイメモSの先端にスカイメモTを同軸接続するという、マル秘・合体作戦。
名付けて『メカニカルPEC』赤道儀♪
うーむ。我ながら邪悪な機材だ(笑)。

★雲間をついてテスト撮影してみる

いや、ホントは分かってるんですよ。
 ○ウォームホイル以外に起因する短周期エラーも大きい
 ○厳密に同軸接続は困難なので、極軸が合わない
 ○エンコーダも無しでどうやって位相調整するの?
 ○そもそも耐可重量超えちゃうよ
ええとね・・・・
これは単に「好奇心」を満たすための『実験ごっこ』なの!

幸い、昨夜は少し晴れ間が広がりました。
チャンス到来です。

よし。今こそ降臨せい『メカニカルPECマシン』よ!
そして10年来の疑問を晴らすがよいわーっ!

・・・ごめんなさい。
ちと、最近、ブログの文体が乱れてますね。
たぶん怪我のストレスがそうさせるのでしょう(笑)

と言うわけで、実写テストやってみました

すると・・・

ででん!!
f0346040_10325751.jpg
※ミニBORG60ED+純正レデューサ+ASI1600MC-COOL ゲイン137+30秒露光を繰り返したものを比較明コンポジット処理してピクセル300%表示
※注:縦の伸びではなく、左右の往復運動を比較するための画像です。

肝心のS+T合体バージョンだけ途中で雲とにわか雨にやられて泣く泣く中断しちゃいましたが、ある程度の傾向は掴めてきました。

まだ位相の調整を追い込まないとダメですが・・・
本邦初(?)の珍アイディア『メカニカルPEC法』
これはこれで、なかなか面白いではないか♪

★★★お約束★★★
○『メカニカルPEC』とは、単にあぷらなーとの造語です
○強風のため、比較画像はあくまで『参考記録』にすぎません
○諸々の影響を計算に含めるまで定量的な記述は避けます
○メーカーの意図したトルクを超過している恐れがあり、危険です
○実際のピリオディックモーションは結構いびつになるものです
○素直にオートガイドとか電子的なPECに行った方が楽ちんです


by supernova1987a | 2018-05-04 10:52 | 機材考案 | Comments(10)
Commented by morito at 2018-05-04 11:38 x
おはようございます。

メカニカルかぁ。。。
またまた凄い発想ですね。
発想を具現化してしまう所が素晴らしい。

>これは単に「好奇心」を満たすための『実験ごっこ』なの

一読者としては、この゜「好奇心」に感謝いたします。


Commented by kem2017 at 2018-05-04 11:41
うわー、こりゃ変態過ぎですねぇ
Commented by supernova1987a at 2018-05-04 12:01
> moritoさん

天体写真の作品そのものが撮れないと、これまで蓄えてきた「いつか試してみよう」ネタを実践するしか楽しみが無いですからねぇ。
気分は、子供の頃の自由研究ですね。
今回のも、数ヶ月は楽しめそうなネタですよー。
Commented by supernova1987a at 2018-05-04 12:04
> kem2017さん

実用性が有るのかどうかは別問題として、我ながらとても面白いネタだと自画自賛。やはり、『実験ごっこ』はシンプルなのが楽しいです。

さて、今夜は「位相の追い込み」やってみますかねぇ。
Commented by にゃあ at 2018-05-04 12:11 x
10年来の妄想の実現、おめでとうございます!そういうことだったのですか! PECをシミュレーションできてしまうところがすごいですね。この値をどこから取得するのかさえ、理解できませんが。写真を見た感じ、改善していますよね。この値を追い込んでいけば…ですね?
Commented by オヤジ at 2018-05-04 13:40 x
これぞ正しく、トイレの流水音を消す仕組みでしょうか。
良く考えますね、発想の豊かさは、何処から来るのですか。
それにしても、お庭のツツジにも負けない程の天体機材の赤・白・黒の華やかさ。
近ければ、機材のお花見に行きたい所です。(笑)
Commented by supernova1987a at 2018-05-04 15:25
> にゃあさん

いやー、シミュレーションは『適当』ですよー。
実際はもっと複雑ですが、単純なサインカーブを想定しただけです。
ともあれ、改善しているような気配♪

でも位相の調整は難儀しそうです。
Commented by supernova1987a at 2018-05-04 16:01
> オヤジさん

酔狂な人以外にはあまり実用性のないネタですが、仕組み自体が恐ろしくクラシカルなので面白いかと。
仰るとおり一種の干渉波でエラーを打ち消すようなものですね。もしも日本の職人さんが気合い入れてつくれば、マッチング作業でホントにピリオディックモーションが少ない赤道儀とか作れそうですね。
Commented by query at 2018-05-06 09:34 x
アプラナートさんの生息地は香川なんですね。
星見には最高のところで、うらやましい。^^
Commented by supernova1987a at 2018-05-06 12:38
> queryさん

コメントありがとうございます!

なかなか(5段階評価の)5の空は拝めませんが、4の空なら車で2~30分も飛ばせば手に入りますので、ありがたいです。
もちろんニワトリでは北極星の目視がせいぜいの空ですが。



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