※ご注意※ 久々にヘビのように長い記事です。
(いつか誰かが必要とした時のために書き記した禁断の魔道書)
★『誰得だよ?』とはいうもののいや、決して、な・・・『仲間』を増やしたい訳じゃないんだからねっ。
とりあえずファーストライトに成功した『三連装にせBORG:ナローハンター』ですが、実はこのために新規購入した部品はほとんど無いんですね。大半のパーツは既存の機材をバラして調達した物。
・・・ということは、毎回出撃前に、膨大なBORGパーツが詰まった自称『宝箱』からパーツをゴソゴソ引っ張り出して組み立てるわけですなぁ。
今後、いざと言うときに組み立て方や調整のキモを忘れると被害甚大(通常の3倍!)なので、ここらで組み立て方を(自分のために)まとめておこうかと。
★まずは必要パーツ一覧
えっ?
「自分用のメモのくせに、パーツ一覧から?」
ですと?
いやー、ほら、ひょっとしたら『悪い病気』が感染して「うむ。私も作ってみるか。」ってなる方がいるかも知れないじゃないですかー。
と言うわけで、数え切れないほどの試行錯誤の末にたどりついた『最終解』をご紹介しましょう。
ちなみに『別解』は、にゃあさん↓あたりがお詳しそうですよ(笑)。
※何度拝見してもにゃあさんの○○ゴスティーニ風『広告』、面白すぎ♪
・・・さて、行きますよぉ♪
ででん!!
<あぷらなーと流『にせBORG』制作パーツリスト>
★左列前から ①ケンコーACクローズアップレンズNo4
※ACタイプ以外は不可。ACタイプでもNo3は不可。
②BORG(7508)2インチホルダーS
※(7500)M6キャップネジ×2でねじ穴を塞いでおくこと
※延長筒単独での転用は不可(レンズが付かない)
(7458)+(7457)の追加が必要
③BORG純正フード(ディスコン)
※普通の延長筒や52mm径カメラレンズ用フードで代用可
★左から2番目の列前から
④BORG(7603)M57/M60延長筒S
⑤BORG(7761)M57ヘリコイドDXⅡ
⑥BORG(7509)2インチホルダーL
※(7500)M6キャップネジ×2でねじ穴を塞いでおくこと
※(7604)M57/M60延長筒Lで転用可
★左から3番目の列前から
⑦BORG(7504)2インチホルダーSⅡ
※他にも色々と代用品は考えられる
⑧M57互換の接写リング
例えば、SODIAL マクロ撮影エクステンションチューブ(ニコン用)
※下記リンク参照(ニコン用以外はM57ではないので不可)
純正の延長チューブでも可だが、できれば細かく長さが変えられる方が吉
⑨BORG(7108)マルチフラットナー1.08×DG
※ほとんどの対物レンズに適応しちゃう魔法のパーツ(お高いけど)
★左から4番目の列前から
⑩BORG(7352)M57回転装置DX
※無くても良いが多連装なら写野合わせに便利
⑪⑫BORG(7065)マルチバンド60
薄めの鏡筒バンドなら何でも可
★右端
⑬INOPONアルカスイスクイックプレート
※同様のものなら何でも可
というわけで、合計13個のパーツで作ります。
ええと・・・総額は・・・計算しちゃダメ、絶対!(笑)
★対物部の組み立て
まずは、①と②を接続します。

次に③を接続します。

※純正フードはすでに販売中止されています。
単なるM57延長チューブでも代用となります。
また、ミニBORG50や45をお持ちの方は、そのフードが合致します。
これで対物部が完成しました♪
★鏡筒部の組み立て
④⑥⑤の順に接続します。
⑨フラットナーの調整可能範囲いっぱいまで引き出します

ここでは300mm対物レンズ用の位置になっていますが、あとでバックフォーカスの調整で250mmに適応させます。
ヘリコイドに⑨フラットナーを接続します。
これで鏡筒部が完成しました♪
★接眼部の組み立て
⑩⑧⑦の順に接続します。
これで接眼部が完成しました♪
★鏡筒バンドの取り付け
鏡筒部に⑪⑫を接続します。
実は、鏡筒バンドは
1:鏡筒を保持する
2:ヘリコイドのガタを防止する
3:ヘリコイドのストッパーとして機能する
以上3つの重要な役割を持たせています。
特に多連装式望遠鏡の場合、露光中に撓みが出ると手に負えませんので。
※似たような役目を持つパーツがK-ASTECさんあたりから販売されていますね。
まず、ヘリコイドをいっぱいに伸ばして、それと干渉しないように⑪鏡筒バンドを仮止めします

次に反対側に⑫鏡筒バンドを装着します。

★鏡筒部・接眼部・プレートの接続
まずは鏡筒部と接眼部を合体します
⑪鏡筒バンドにプレートを取り付けます。

⑫鏡筒バンドにプレートを接続します
この際、2インチフォルダーの口より後ろにプレートがはみ出さないように気をつけないとカメラと干渉します。
また鏡筒バンドのねじ穴破損を防ぐため、鏡筒バンドは軽く締めた状態でプレートを取り付ける必要があります。

さらに、鏡筒バンドの上面ねじ穴とM57回転装置の固定ネジの位置を一致させておくと、カメラの回転角合わせ楽になります。
★対物部の合体
対物部・鏡筒部・接眼部を合体します

これで『にせBORG』本体が完成しました♪

なかなか精悍でカッコいい・・・と思うのはあぷらなーとだけ?
★冷却CMOSカメラの接続
あぷらなーとの場合、ナローバンドフィルタは、あらかじめ冷却CMOSカメラのスリーブ内に固定してあります。
ホコリの侵入防止とオペレーションミスの防止のためです。

では接眼部にカメラを装填します。
この際、カメラ全面とスリーブの間にスキマができないように注意します。

次に、回転装置を用いてカメラの『水平だし』を行います。
ASI1600シリーズはカメラ本体に乾燥剤ユニット装着用のキャップがあるので、それを目印にして鏡筒バンドのねじ穴→回転装置ネジ→キャップが一直線になるように調整しています。
これで『にせBORG』完成です!


冷却CMOSカメラを取り付けるとカッコよさが増しますね♪
慣れれば3分で組み立て可能です。
あとは、片手でつかんでアルカスイス台座へ装着するだけ!
ちなみに、ピントを合わせるときは、必ず⑪鏡筒バンド(前側)のロックを緩める必要があります。
このロックがヘリコイドのクランプを兼ねているからです。逆に、ヘリコイド自体のクランプネジは締める必要はありません。
おしまい♪
よし、これで遠征先で『作り方』忘れてもこのページを見れば大丈夫だなぁ(笑)
★さて・・・と
これにて『三連装・にせBORG:ナローハンター』の開発プロジェクトもめでたく終了。
お次は、どのプロジェクトに手をだすかな??
ちなみに以前公言した「2018年にやりたいことリスト」は・・・
①「クローズアップレンズ転用の望遠鏡」を『4連装』にしてナローバンド撮影。
②『フルアーマーBORG』のテスト撮影。
③『3板式CMOSカメラ』を構築して遊んでみる。
④簡易分光望遠鏡を作り「自宅周辺の光害」のスペクトルを測定してみる。
⑤トリウムレンズを放射線源にして「突発的ホットピクセル」の正体に迫ってみる。
⑥グローバルシャッターを用いて、夜空全体がフリッカー現象を起こしているか調べてみる。
⑦『光害チョッパー装置』の設計に入る?
⑧シンクロトロン輻射を起こしている星雲の偏光状態を調べてみる。
⑨簡易的なハルトマンテストで手持ちの機材の収差曲線を描いてみる。
⑩オフアキシスガイダーならぬ『オンアキシスガイダー』のテスト運用開始。
⑪8ヶ月計画で『アマチュアの壁を越えてみるごっこ』プロジェクト始動。
うーん。我ながら『魔道書の目次』みたいに邪悪なリストだなぁ。
でも、若干の内容変更はあったものの、半分以上はやっつけたぞ・・・。
え?
「あれ以後、光害チョッパーが進展していないが?」
「完成した三板式の実写結果はどうしたのだ?」
「メカニカルPECとかいう物も開発中と聞いたが・・・」
「秘策くるりんぱ撮法って取り組んでなかったか?」
「スペクトロヘリオグラフの構築はどこ行った?」
「すばる並みの流星弁別能力の件は?」
ですと?
うえーん・・・難航してますぅ(笑)