機材

『ガチBORG』 VS 『にせBORG』

★戦艦と駆逐艦?

毎度~。怪しげな機材ばかりを量産中のあぷらなーとです。
しかし、同じ『三連装』といっても、そのスケールは全く違いますね。

こちらは『ガチBORG』三連装
本物のBORG89EDので組んだ89mmのEDアポクロマート三連装
『ガチBORG』 VS 『にせBORG』_f0346040_01395077.jpg
・・・で、こちらは『にせBORG』三連装
クローズアップレンズNo4で作った口径50mm相当のアクロマート三連装
『ガチBORG』 VS 『にせBORG』_f0346040_14322570.jpg
赤道儀とカメラが同一なので、そのスケール感の違いが一目瞭然ですね。
こりゃ、さしずめ「戦艦VS駆逐艦」の様相(笑)。



★条件や画像処理詳細は違いますが

せっかくですから、それぞれの三連装で撮影した北アメリカ星雲のうち、Haチャンネルで撮影した画像を拡大して、その戦力差をチェックしてみましょう。

カメラはどちらもASI1600MMProで、撮像温度0℃・ゲイン300・30秒露光です。
ただし、ガチBORGは120コマコンポジットで、にせBORGは240コマコンポジット
それぞれ『最善』と思われるところまで処理を進めています。

北アメリカ星雲のハイライトで比べてみると・・・・・

ででん!
『ガチBORG』 VS 『にせBORG』_f0346040_01521006.jpg
 ※左:『ガチBORG』 右:『にせBORG』

結構良い線行ってた『にせBORG』ですが、さすがに本物のBORGにはかないませんなぁ(笑)

とは言え、対物レンズだけの価格で比べると
 ガチBORG:10万7619円
 にせBORG:1600円
なんですから、まさに超弩級戦艦と駆逐艦とを比較するようなもの
コスパという面では『にせBORG』も十二分に健闘したと言うべきでしょうね。

あ、もちろん口径も焦点距離も違いますから、そのどちらが効いているのかは今後の『検証ごっこ』のお楽しみということで・・・・。
ええ、ここでACクローズアップレンズNo2に出番が回ってくる訳ですよー。

えへへ-。
「いつも無茶しやがって・・・」
と生暖かい目で見られているとは思いますが、一応今後の展開を考えた上で無茶してるつもりですので・・・。
(その伏線のうち約半数は闇に葬られるんですけど・・・ね。)


★そうそう『あれ』に言及しておかねば
よく聞かれるのですが
「240コマとかのコンポジットって大変でしょう?」
ってのがあります。念のため声を大にして主張します。

240コマの位置合わせコンポジットだと?
そんなものステライメージの6.5を使えば瞬殺だ!!

ちなみに、ASI1600MM-Pro(1600万画素の16bitモノクロFITS)で撮影した240コマの画像を、メインPCである自作Corei5機(6600@3.3GHz)で位置合わせコンポジットするのにかかった時間は・・・・

たったの1分43秒でした!

・・・で、こちらがコンポジット演算中の様子でして
『ガチBORG』 VS 『にせBORG』_f0346040_02153761.jpg
CPUはたったの21%しか消費してないし、メモリなんてたったの368MBしか消費してないっていう・・・。
(つまり、ボトルネックがもはやHDDのアクセススピードっていうくらいSI6.5のコンポジットは爆速だっていうこと!)
位置合わせも最初の1コマだけ開いて基準点を1個打つだけ。あとは全部自動でやってくれますしねぇ。
正直、200コマや300コマのコンポジットなんて何の苦労も要らないわけですよー。

なのに・・・なのに!
どうしてステライメージ7以降、仕様が変わっちゃったんだろう(泣)

ええ、一応、想像は付きますよぉ。
オートガイドとかの技術が一般的になったので短時間露光で数を稼ぐ(しかない)人は少ないであろうこと。
あとは・・・6.5の方式(ロジック)では位置合わせの精度が(ひょっとしたら)十分ではないのかもしれないってこと。

でも・・・・・。
「コンテスト入賞」とかのレベルの高い技術を追求する『正統派』以外にも、自己流でとことん楽しむっていう『邪道派』のアマチュア天文家だっていることも忘れないでいて欲しいなぁ・・・・なんてね。

Commented by kem2017 at 2018-09-08 08:54
SI7で多枚数は、ハングアップと同義ですね...
DSSは、かなり高速でした。ダークやフラットも一緒に放り込んで、どれが何か指定しちゃえば、SI6.5程ではないにせよSI7より速かったです。あ、200枚とかやった訳ではないですが...
Commented by morito at 2018-09-08 10:12 x
おはようございます。

どこだったか忘れましたが DSSとISシリーズのコンポ速度検証記事みた事あります。

>「コンテスト入賞」とかの.......

私はどちらにも属しませんが、最近面倒だったのは
フルサイズ百数十枚のフラットデータ一気に読みもうとしたらメモリー不足アラートが.....

私の場合 放置プレーできるのなら、多少の速度は我慢我慢かな





Commented by supernova1987a at 2018-09-08 10:34
> kem2017さん

DSS,まだ試したことが無いのでいずれ遊んでみます。
SI6.5 もせめてD810Aに対応していると嬉しいんですが・・・・。
Commented by supernova1987a at 2018-09-08 10:47
> moritoさん

「DSSとISシリーズのコンポ速度検証記事」
興味深いですね。探してみようっと♪

たしかに放置プレーができると寝ている間に処理してくれるので、実質演算速度は重要ではないですね。・・・もっとも私の場合複数カメラの画像を次々と処理しないといけないので忍耐力が持たないかもしれませんね。
Commented by にゃあ at 2018-09-08 16:00 x
そんなに高速ならSI6.5が欲しくなりますよー。SharpCapのfolder monitorでスタックできないものかしら? あ、いや次期SI9が高速モードを搭載してくれるといいのにと思いました。
Commented by supernova1987a at 2018-09-08 22:29
> にゃあさん

ホントにそう。
もし、次期バージョンでコンポジットの高速モードが復活したら速攻買いますよー。
Commented by ゴットハンド at 2018-09-08 23:25 x
ゲゲッ!たったの1分43秒!
自分の使ってるのは残念ながら7です。使い勝手の改善に期待して8も買ったんですが、ダメダメでした。まるでどこぞの8とおんなじ。超時間がかかります。ToT ここにも邪道派がいるのに~。(笑)
ASI1600MMを使ってからこっち、画像枚数の多さにうんざりしています。DSSでも時間かかるし。ステライメージ、バージョンアップしてくれませんかね。「ver.邪道派」みたいな。少しくらいずれたっていいから~。それ以上は期待しないから~。(笑)
ところで、ツインにせボーグいい仕事してますね。これだけ撮れれば十分ではないでしょうか。少なくとも値段の差ほど違いは感じません。それにしても、リーズナブル。
ビクセンの55にしてもそうですが、ちょっと最近高すぎますかね、望遠鏡。庶民には目の肥やしで終わっちゃいます。(笑)
Commented by supernova1987a at 2018-09-09 01:47
> ゴットハンドさん

ね?凄いでしょSI6.5。
もっとも、RGB合成する時の仕様はSI7の方が圧倒的に優れているので、SI6.5だけでは作業できないのですが、比較明コンポジット時にメトカーフが使えなくなってたりとかSI7は色々と後退しちゃった部分もあって無念。「どこぞの8」とは言い得て妙(笑)。

さて、『にせBORG』も思ったよりも成果が出せそうです。ACNo2のトリプル化も含め、さらに色々と遊んでみたくなりました。
名前
URL
削除用パスワード
by supernova1987a | 2018-09-08 07:49 | 機材 | Comments(8)

あぷらなーとの写真ブログ


by あぷらなーと
PVアクセスランキング にほんブログ村