★先日のブログで『邪悪さ』を自慢したら・・・お気軽観望専用の邪悪兵器を組んで自慢したところまでは良かったのですが、Twitterのフォロワーさん主催の観望会に参加したときに持って行ったら、まさかの落下事故で双眼装置が天に召されました(笑)。
いや、ホント「大きめの直角プリズム(ミラー)+双眼装置」を赤道儀で運用される方は、傾きが変化した際の落下事故にお気を付けください。念のため考えてた回避法を書いておきます。手遅れですが・・・。
<案①>
プリズムの前にフリーストップの回転装置+双眼装置&アイピースよりも少し重いカウンターウエイトを付ける。
ま、「起き上がりこぼし」作戦ですな。
<案②>
BORGのM57延長筒のようにアイピース止めねじ付きの延長筒+アイピースフォルダで、前後2カ所でプリズムスリーブを固定する。角度の調整用に回転装置も装着する。
リング系はパーマセルテープなどで緩み防止することも忘れない
このうち、②の方は大分前に試してみて好結果だったのに、今回まさかの実装し忘れ・・・という。
★観望会自体は大いに楽しめました
四国から岐阜まで車で駆けつけるという強行軍だったのですが、観望会自体はとても楽しめました。
twitterで相互フォローしている智志さん(望遠鏡の光学設計までやっちゃうスゴい高校生!)主催の観望会で、
なにかとお世話になっている「ほしぞLoveログ」のSamさんはじめ10名ほどが集まって、各自の望遠鏡を見比べたり、曇っている間に機材談義したり、お菓子パーティしたり・・・・「ああ、観望会って楽しいものだったんだなぁ」と思い出しました。中学や高校の頃は天文仲間で機材を持ち寄って合同観測したり、一般公開型の観望会に参加したりしてたんですが、ここ30年ばかり『一匹狼』だったもので・・・。
「ああ、この『感覚』って・・・・懐かしい・・・。」
色んな思い出がフラッシュバックしてホロリとしたのは内緒。
★心の傷を癒やすために
撤収後に車内で仮眠をとって体力回復。
その後、Samさんと一緒に名古屋のスコーピオさんにお邪魔しました。
最新の太陽観測専用自動導入経緯台+PSTのデモ観測をしていただいたり、色んな機材を見せていただいたり。
ちなみに、お目当ての商品がお安かったので、即購入。
テンションが上がってきたところで、機材雑談。ところが、話題の中で「初期型フォトン経緯台の中古在庫がある」ということで早速触らせてもらいました。(店頭展示されていたのに、最初気づきませんでした)
「なんぞ、コレ?!」
なんかすごくしっかりした造りで、しかも操作性抜群ではないですか。
「こ、コレもくださいッ!!」
もう気絶買いのレベルですね。
「バックラッシュが特に大きい個体なので、その点をご納得の上・・・」
ご親切にもアドバイスくださったのですが・・・・・
★双眼装置の敵を討つ
工夫し忘れというヒューマンエラーが原因とは言え、そもそも光軸に対する回転方向の角度が変わってしまう赤道儀で双眼装置を使うこと自体、少々難儀するんですよねぇ。
やはり、ここは使い勝手の良い経緯台が吉でしょう。
・・・・というわけで、持ち帰った新兵器:初期型フォトン(ゾディアック)経緯台を・・・・
「分解するべし!」
説明書は付いていませんでしたが、単純な構造なのでサクサク分解(ヤバそうな箇所は手を付けない)。
バックラッシュを調整できそうな構造を発見!

水平垂直各軸この部分のネジを外すと・・・・
おお、ウオームネジが付いているパーツ(リング)が丸ごとスライドできるではないですか。
内部構造までは見ることができないのですが、ネジを回しながらアタリを探ると好みのバックラッシュ量に調整できることが分かりました。
水平軸は極力小さめの(ゼロに近い)バックラッシュに。垂直軸は(ある程度の加重がかかっていることを考えて)少し残し気味のバックラッシュに調整してみます。ま、このあたりは完全に好みの問題だと思いますが、すくなくともモーター駆動しない架台ですから、あまり神経質になる必要は無いでしょうね。中古品ですし(笑)。
※(注)本来バックラッシュは必要だから存在するのであって、バックラッシュがホントのゼロになったら回転が重くなったり最悪破損したりすると解釈しています。
ちなみに、各部の造りは結構しっかりとしていて

なんか、よくある手抜きっぽいところが見えませんねぇ。
なんか下手な赤道儀よりも真面目に作られてるような気が・・・。
もっとも、三脚は赤道儀用の流用のようで、

「ツノ」が無理矢理もぎ取られたような痕跡があるのはご愛敬(笑)


台座部分と回転軸はねじ込みで、クランプ位置調整用のイモネジまでついてます。
★水平軸完成
台座と三脚の接続は、当初こんな感じのネジだったのですが、

これだと
工具無しで架台が分離できないので・・・・
手持ちのキャップ付きのものに交換して・・・・。
はい。
あっという間に水平軸までが組み上がりました。

★アームの装着アームは最初思っていたよりも相当に頑丈そう。
水平軸とアームとは、こんな感じで接続します。

2点止めの穴が3セット空いていて、好きな角度に調整できます。

天頂付近も観望できるように、こんな角度にしました。(たぶんコレがデフォルト)
★垂直軸の装着
次に、アームに垂直軸を取り付けます。

ここに、さらに望遠鏡取り付け台座(ビクセンアリガタ準拠)と操作ハンドルを取り付けます。

さらに、ここでバックラッシュを再調整。

ほどよくバックラッシュを残します。(まあ『おまじない』のようなもんですが水平軸とは異なり垂直軸は力が常にかかっているハズなのでちょっと怖いだけです。)
すると・・・
ででん!!

初期型フォトン経緯台、復活ッ!!
★なにか載せてテスト運用を
よーし、なにか載せてみよう。
そうだな・・・・
まずは・・・・

ぬう?12cmの短焦点アクロマート、だと?
ああ、遠征からの帰宅途中の車内で勝手に生えてきた白い筒がコイツか・・・。
ええ、なんかSamさんの車内でも白い筒が生えてきたみたいですし・・・・
いやー、名古屋って恐ろしい所なんだなぁ♪
★★★お約束★★★
①バックラッシュの調整については諸説あります
②垂直回転軸と鏡筒の重心位置を一致させることも可能なので、バックラッシュを少し残したのは「気持ち」の問題です。
③説明書や仕様書は付いていないので詳細な構造やスペックは不明です。