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2-1.経緯台と赤道儀はどう違う?



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2-2.モータードライブって?
さて、天体は、北極星を中心として約24時間で1周しています。そこで、望遠鏡も北極星を中心として約24時間で1回転するように駆動すれば自動で天体を追尾することができるはずです。この、望遠鏡を動かすモーターのことをモータードライブもしくは略してモードラと呼びます。モータードライブには、時計などに使われるクオーツを内蔵した「ステッピングモーター」がよく使われます。正確な回転速度を得るためです。
2-3.自動追尾は完璧?
天体写真を撮影するには、カメラのシャッターが開いている間正確に天体を追尾することが必要です。
当然、モータードライブ付きの赤道儀で追尾することになります。
モータードライブがまだ高価であった時代には、望遠鏡をもう1本用意し、写真を撮っている間その監視用の望遠鏡(ガイドスコープと呼びます)で天体を監視しながら手で微動ねじをゆっくり回しながら追尾するという「手動ガイド」が主流でした。私も子供の頃に経験がありますが、肉体的にも精神的にも大変負担の多い方法で、おすすめできません。
さて、モータードライブを使った赤道儀があれば、完璧に天体の追尾ができるのでしょうか?答えは、残念ながら「No」です。ここで、私が中学生の時に初めて撮影した射手座の散光星雲M8をご覧ください。生まれて初めてモータードライブを手に入れ、「楽勝で撮影できる!」と喜び勇んで望んだショットなのですが・・・。

当時の私の落胆は大変なものでした。なにしろ、望遠鏡本体のほかに、天体写真を撮るために三脚2万円・赤道儀5万円・モータードライブ2万円もの大金をはたいたのです。それで、追尾できませんでは話が違います。

前述のように、赤道儀で正確に追尾するには、赤道儀の回転軸(極軸といいます)を正確に地球の自転軸と一致させねばなりません。もし、ここで設定不足があると、下記のように天体の動きと赤道儀の動きに違いが出るため時間とともにズレが生じるのは当然です。

これを防ぐのは原理的に無理なので、実際の撮影ではガイドスコープで星を監視して進み遅れにあわせてモーターを倍速にしたり一時的にストップしたりして回転速度を調整してやるしかありません。このような撮影法を「半自動ガイド」と呼びます。この技術の習得により(かなり疲れますが)安価なシステムでもほぼ満足のいく撮影が可能です。

2-4.高い赤道儀はどこが違う?
もうおわかりのことと思いますが、高級な赤道儀は前述のピリオディックモーションが少ないのです。メーカー公称値を信用するとすると、たとえば、標準価格46万円のビクセン-アトラクス(旧版)は、先ほどの作例をとったミザールAR-1(5万円)のたった1/10のピリオディックモーションしかないようです。ここまで高精度ならば(極軸あわせさえ細心の注意を払えば)、先ほどの写真上でもジグザグ上の追尾エラーは見られないでしょう。
ちなみに、高価な赤道儀にはもう一つ理由があります。それは「剛性」(頑丈さ)です。大きな望遠鏡になるほどその本体重量が増すので、当然大きな赤道儀に載せる必要があります。また、剛性のある赤道儀は、風の強い夜でも比較的ぶれが少なくなるという利点も見逃せません。また、なかにはコンピューター制御用の特殊な構造を持つ赤道儀もありますが、このような高機能な赤道儀も当然高価になります。
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2-5.夢の自動導入!
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世界中の地名が緯度と経度で決められるように、あらゆる天体はその位置が赤経・赤緯という一種の座標で表すことができます。そこで、現在の日時と観測地から逆算して目標の天体が今どのあたりに見えているのかを求めることができます。いわば超高精度の星座早見版のようなものです。望遠鏡が向いている方向と目標天体との角度差を計算して目標天体まで自動的に望遠鏡を駆動してくれる機能を「自動導入」と呼びます。
最近、この機能を使って、天体をスイッチポンで自動的に導入してくれる架台が人気です。1980年代にビクセンから発売されたマイコンスカイセンサーが自動導入赤道儀の先駆けとなりましたが、当時のものは導入スピードも導入制精度も十分とはいえませんでした。最近では、まさにロボットのように高速な導入が可能な製品が手に入ります。これならば、天体の位置を知らない人でも、希望の天体を次から次へと観察することができます。
また、経緯台でありながら、コンピュータ制御によって自動導入と追尾を実現してしまった意欲的な製品も販売されています。全く便利な時代になったものです。
2-6.夢のオートガイド!
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ピリオディックモーションのほとんどない優秀な赤道儀は恐ろしく高価です。そこで、最近は安価な赤道儀に監視用のccdカメラなどを同架して、追尾のズレをモーターに伝えて修正させるという「オートガイダー」がはやっています。半自動ガイドで人間がやっていたことを赤道儀自身にやらせるという発想です。ただし、オートガイダー自体、赤道儀がもう1台買えるほど高価ですので、おいそれとは買えません。
もっとも、長焦点で何時間も露光するという撮影では人間の手による半自動ガイドは不可能に近いので、オートガイダーに頼らざるを得ないでしょう。
2-7.あぷらなーとの場合
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中学時代から愛用してきたAR-1は残念ながら十分な追尾精度を持った赤道儀ではありませんでした。ただし、気合いで半自動ガイドすれば実用になります。現在の愛機であるビクセンGP-Dは、AR-1とは比べものにならないほど高精度で、3分程度の露光なら800mm直焦点でも完全にノータッチガイドが可能です。また、スカイセンサー2000PCを接続して自動導入ができるようにしていますが、バックラッシュ(ギアの摩耗を防ぐために設置されたガタの一種)の影響で、なかなか高精度な導入ができていません。今後はこの調整が課題となっています。

その後、newATLUX赤道儀を入手し、現在調整中。
昔、あぷらなーとが半自動ガイドをしていた頃とは全く別の着眼点・ノウハウが必要とされているようで、なかなか思うようには動作してくれません。
---サルベージここまで---
ああ、時代を感じますね。
オートガイダーは安くなったし、自動導入の赤道儀も信じられないほど入手しやすくなりました。
それに、そもそもあぷらなーとが得意とする「短時間露光・多数枚コンポジット」だと、そもそもピリオディックモーションが無視できるので、ノータッチガイドで大丈夫な訳ですねぇ。
などと、ノスタルジーに浸っている場合ではない。
三連装アクロマート『ギルガメッシュ』が初戦で大勝利をおさめたことにより、「アクロマートの逆襲」プロジェクトは成功した。
お次は・・・・
「経緯台の逆襲」プロジェクト
いよいよ発動ですかな??



先日生えてきた時点で、
すでにシミュレーションは完了しておるわッ!!


ヘビがニョロニョロ軌跡も、撮影したことがあり良くわかりました。
それにしても、モータードライブを略してモードラって、モームスと同じですね。(笑)
たまには、天体観測ビギナーで、底辺から這い上がれないでいるけど、星好きなオヤジ達にも光を!
いえいえ。オヤジさんブログのLinux関連のハイレベルな記事に比べると、まだまだですよー。
最近の記事は高度すぎてついて行けませ~ん(笑)。アマチュア天文界は、それぞれのユーザーが得意とする分野の技を投入してきますから怖いですねぇ。
『モードラ』は一般的には望遠鏡の方ではなくて、フィルムカメラの連写装置の方をイメージする方が多いかもしれませんね。(モームスには笑いました)

AR-1、アルテア15に反応してしまいました。(私もAR-1ユーザーでした)
当時「クーデシステム」でガイドしていましたが、当時の失敗の原因が「内部ミラーの光軸の影響」だということに最近になって気付いたところでした。
さて、余談はさておき、AZ-GTiでの天然ディザリング、文字通りの dither ぽい効果が得られそうで楽しみです!
はじめまして。ようこそ拙ブログへ♪
おお!あの伝説のAR-1クーデシステムをお使いでしたか!
当時憧れてましたが実際にユーザーさんを見かけることは無くて、まさに幻の逸品。
現在ならオフアキ関連の運用ノウハウが流用できたかも知れませんね。
さて、AZ-GTiを経緯台モードでガイドさせる無謀な試み、まずはシミュレーションが合っているかの検証ごっこからのんびりと始めてみます。

あぷらなーとさんがノータッチ・超多数枚に走られた訳も何となく。(笑)
昨年一度だけ、極軸合わせがそれなりに先ず先ずだった時の、starbook ten による各天体の自動導入は感動ものでした。
やっぱり今の私は極軸に回帰してしまう・・ 天体撮影のエネルギーの3分の2位は赤道儀の設置に取られています。
それはそれとして『経緯台の逆襲』どうなるのか!(笑)

極軸合わせは面倒くさいですよねぇ。
ただ、最近の自動導入赤道儀は賢いので3点アライメントしてしまえば、極軸のズレと回転軸の直交性誤差まで加味して計算してくれるはずなので、多少の極軸ズレは無視しても大丈夫です。ただし、撮影に入ったときに3点アライメントしていると(本来、撮影中には動かないはずの)赤緯軸が動くことになるため、色々な問題が生じそうです。
という訳で、個人的には「極軸はできるだけ正確に合わせて、アライメントは1点だけで終える」という手法が好きです。
一方経緯台の場合は追尾中に2軸が動いてしまうのが当然なので、開き直ってその挙動を観察して楽しむ予定です。
まさに天文界はネットの黎明期の様相ですね。
特にここ10年間の変化はとてつもなく大きいので、ちょっと時代についていけません。
でも、意外と先頭ランナーの方々が(緊急性が低いために)見逃している諸々の案件がまだ道ばたに生えているような気がしてならないので、その辺りを探って楽しみたいと思います。
というわけで『アクロマートの逆襲』の次は『経緯台の逆襲』行ってみます♪
経緯台で自動追尾したときにエラーとか、調べるヒマ人は皆無だと思うので『新発見』ザクザクの予感(?)
ネットワーク系は・・・ちと苦手なので静観します(笑)

PFレンズとかの技術で超望遠も手持ち撮影できる時代になってきました。
天文写真も手持ちで普通に撮れる時代が来そうですが、どうなんでしょう。
超高感度・超軽量で明るい超望遠でバシャバシャ連写すればどこかに目標が写っているとか。
今年の梅雨はダメですね。やりたいことは山積みですが、しばらくお預けです。
さて、カメラの進化は激しいのですが、将来センサー起因の各種ノイズがゼロに近づいたとすると、あと残るのがショットノイズだけになりそうな気がします。こればかりは捕まえる光子の数自体が問題なので、レンズの口径とセンサーサイズを大きくするしかないかもしれません。
何らかのブレイクスルーで手持ちで天体写真が撮れるようになると楽しいでしょうねぇ。

赤道儀もですがカメラのやつも(←見た目だけ)。
経緯台と赤道儀の比較表の”天体写真”欄、経緯台が”ほぼ不可能”と。^^
これは経緯台だけの技術では難しい。
AZ-GTiは、カメラやそれを取巻くソフトウエアなどディジタル環境との合わせ技の勝利だと思う。

赤道儀はもちろん、カメラのモータードライブって憧れでしたよねぇ。
中学生の頃、友人がキヤノンAE-1Pにモードラ(ワインダーではなく)を付けて良い音で連写しているのを指をくわえて見てた記憶があります。
さて、経緯台でのノータッチガイド撮影作戦、梅雨明けから始動予定です♪
まだファーストライトも果たせてないんです。
基本的には観望専用機でしょうが、早々に赤道儀化されている方が多そうに見えます。
折角の初ハイテク経緯台ですから、私はあくまで「経緯台は経緯台」というポリシーを貫いて楽しんでみようと思います。(気が済んだら早々に赤道儀化しちゃうかもですが)

自分が購入(気絶せず、自身の意思で!)しても、スカイパトロール のポタ赤は撮影用、AZ-GTiは観望用として使い分けるか、それとも、資金調達のためにスカイパトロール を手放し、AZ -GTiを赤道儀化するか、悩ましいところです。
いや、むしろこのご時世、赤道儀化する方が『王道』かと。
とりあえず、経緯台のままでの撮影という罰ゲームのような課題に立ち向かってみようと思います。上手く行かなくても、それはそれで、赤道儀化した時の喜びも大きいので(笑)。
まあ、のんびりと悩みながら行きましょう♪