天体写真

久しぶりの『遠征』

★ペルセ群の極大日なので
たまにはのんびりと流星見ながら写真でも撮ろうかと、プチ遠征に出かけました。
アトラクスやEQ6のような重量級赤道儀が運べるほど筋力が戻ってはいないので、スカイメモ3機を軸に機材構成を組みます。
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え?
「スカイメモ2機しか写っていないのだが?」
ですと?

いやー、
うっかりカメラにアルカスイスで接続するためのネジを「間違えて持参」したことに現地で気付いたので、スカイメモSは運用できなかったんです。面目ない。
まあ、久々に遠征したときの「あるある」ですな。


★条件は良くないというものの
月が明るい時期なので、月が沈みかける午前2時ごろに撮影開始
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 ※D7000+タムロン17-50mm +スカイメモNS


うすモヤと月明かりが残る中、明るい流星も飛び始めます。

スカイメモNSにはD7000+17-50mmとD90+17-50mmをセット
スカイメモTにはD5000+17-35mmとD5000+10-20mmをセット
さらに固定撮影用としてD5000+17-50mmをセットします。

全機ともF値は4+ISO1600+露光30秒で統一して撮影開始。



★3時過ぎには
月明かりの影響も無くなり、透明度も上がってきました。
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 ※D7000+17-50mm 240コマコンポジット

M31や二重星団も肉眼で見えてきて、なかなか良い空。
夜風も涼しくて良い感じなので、撮影中は地面に寝そべってウチワ片手に涼みながら流星を眼視観望。

ああ、なんという贅沢。
ここ2年間ほど、2等星が見えるかどうかという条件下でのニワトリ(しかも珍妙な機材ばっかり)だったので、心が洗われる思い。

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 ※D7000+タムロン17-50mm+スカイメモNS

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 ※D5000+17-35mm+スカイメモT

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 ※D90+17-50mm+スカイメモNS


結局、D7000で狙った構図が「当たり」でしたね。
ちなみに D5000+10ー20mmで狙った天頂付近は大ハズレ。撃沈です。

・・・普通の流星群で明るいのが複数写るかどうかは運任せ
やっぱり10台以上のカメラを展開して広い範囲をカバーしたいと確実性が無いなあ。

あと(熟知してたハズなのに)ニコン伝統の「忌まわしき100コマ連写制限」にやられて撮り逃した火球クラスのものも・・・。
うーん。やはり無限連写に頼らず真面目にインターバルタイマー使わないとダメだなぁ。

それ以上に、ジとかアダプタとかは現地に出る前に仮組みしとかないと根本的にダメ・・・・。


★反省点は多かったけれど
薄明と同時に東から大量の雲が押し寄せてきて、撤収開始。

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 ※D5000+17-50mm 固定撮影

雲が押し寄せる寸前の東天には冬の星座が登場してきて豪華絢爛。
やっぱ、遠征は良いなぁ。

次回は「スカイメモ+デジカメ」と「AZ-Gti+アルテア15」のみを積んで、「ゆるーく」遠征するってのも良さそうだぞ?



Commented by te kure at 2019-08-14 02:05 x
つくづくあぷらなーとさんスタイルですね〜
カメラ10台とか、やる気が失せるのでお言葉には注意を(笑)
え〜と、またいつものネチネチ質問ですが、かつて違うアングルで撮られたお写真はコンポ・モザイク合成をされてたのでしょうか?
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 02:25
> te kureさん

まあ、昔から流星写真は『数の暴力』で押し切っていましたので・・・。

さて、過去の流星写真は全て1作品=1カメラによるものです。
実はモザイク処理なる高級な技法には手を出したことが無いんです。特に広角レンズの画像では周辺部が歪むので色々と難儀しそう。近年は合成ソフトが優秀になってきているので、そろそろ勉強してみようかなとも思っていますが・・・。

でも、APS-Cの画像を2枚モザイクしたり、フォーサーズの画像を4枚モザイクするくらいなら、最初からフルサイズで一発撮りした方が色々と楽だと思っています。
Commented by kem2017 at 2019-08-14 02:46
素晴らしい。輻射点の分かる写真を量産ですね!
30秒露出で複数の流星が写り込むのかな?と思いましたが、写ってたコマを選んでコンポジットですよね?
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 02:58
> kem2017さん
フィルムと異なりデジカメには低照度相反則不軌特性が無いので、1コマ当たりの露光をできるだけ短くしないと(背景に対する流星の)SN比が上がりません。というわけで、それぞれ30秒露光の連写でカメラ1台につき180~240コマを撮影しています。バッチ処理で最低限の現像処理したものを目視でチェックして流星が写ったコマのみを比較明コンポジットしています。けむけむさんのタイムラプスから比較明とやっていることは似ていますね♪

※背景や恒星に対する感度が時間とともに下がっていき、流星に対する感度だけは高いままで維持されるという魔法のような特性があったフィルム時代なら、1コマ10~15分くらい露光できたんですがねぇ・・・・。
Commented by te kure at 2019-08-14 03:09 x
またしてもガッテン! 超納得‼️ 👏👏
つまりカメラの数でも暴力と・・(笑)
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 03:22
> te kureさん
そういうことです。
要するに、流星写真ではあくまで1作品=1カメラで十分なのですが、それでも沢山のカメラを使いたいのは「どこに沢山流星が飛ぶか全く予想できない」からなんです。
今回の遠征では各カメラについて約2時間ほど連写しまくりましたが、それでも火球クラスの明るい流星が複数写ったのは、D7000に担当させた方角だけでした。
ま、その方角を(今回の陣容で最も高性能な)D7000に担当させたのは単なる「インスピレーション」で、科学的根拠はありません。
Commented by にゃあ at 2019-08-14 11:46 x
これだけの数の流星が写れば大満足ですね。プレアデスと流星が一緒に写っているコマも見応えがあります。3連装とCMOSカメラが登場するかと思えば、スカイメモとDSLRが登場してくるとか、適材適所ですね。西日本は晴れですか? うらやましいです。
Commented by 是空 at 2019-08-14 12:08 x
M45と流星のクロス、流星も大きく迫力があり、なかなかいい感じ。👍
M45かぁ、もうそんな時期なんだなぁ~としみじみ。

最後の写真、ぱっと見でどの辺りかわからなかった。
満天の星空だと、目立つ星座もわからなくなりますからね~。
オリオンが埋もれるぐらいだから、相当きれいな星空だったんだと想像。
ちなみに、最初に分かったのがオリオンでなくしし座の角の付け根のVの字。^^;

台風10号、気を付けてください。
Commented by せろお at 2019-08-14 19:35 x
いい構図で撮れてますね。
コンポジット無しで一コマに数個写るなんて、自分はなかなかないです。

今回は条件のいい時間が短いのと晴れるか不安だったので、
晴れ間を求めて遠征したものの、α7sで動画しか撮りませんでした。
https://www.youtube.com/channel/UCtqBJUHJuwP843XWFO95nSQ
空の条件良かったし、静止画の準備もしていけば良かった・・・

カメラ3台以上だと頭が追いつかないので、
いつもカメラ2台+超広角レンズ(動画、静止画)で撮っています。
結果、写っても流星がショボイ・・・

>ニコン伝統の「忌まわしき100コマ連写制限」
NIKON教信者なのに知りませんでした。
30~40分くらいで状況確認のために撮影中断するので、
今までたまたま引っ掛からなかった?
Commented by タカsi at 2019-08-14 20:13 x
こんばんは。
久しぶりの遠征、お疲れ様です。
スカイメモ兄弟が活躍したのですね!
スカイメモTの「万歳バランス」、真似してみたいです。
ポタ赤こそ、バランス命だと思います。
流星は順調に確保されたのではないでしょうか。
AZ-Gti+アルテア15の組み合わせも興味深いです^^
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 20:55
> にゃあさん
本当に久しぶりのプチ遠征だったので、一瞬北極星がどれか分かりませんでした(ニワトリばかりやってた弊害)。
なんとか流星を写すことができてホッとしてます。DSLRも中古品ばかりをコツコツ買いそろえたので、個体差チェックも兼ねた撮影でした。やはりD7000・D90・D5000は良く写ります。
晴れたのは2時間ほどでしたがギリギリセーフ。
現在は台風接近に備えて、物置内の機材を屋内に避難させる作業中です。
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 20:57
> 是空さん
M31が肉眼で見える空は久しぶりでした。
ニワトリは気軽で良いんですが、やっぱ暗い星空は格別ですねぇ。
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 21:03
> せろおさん
17mmの広角で撮影してからトリミングしてますので、本当はあんまり構図にこだわっては居ません。良い構図に見えたとすればインチキですね・・・ははは。

「100コマ制限」はあまり知られていない問題でして、ニコン機だとD810Aなどごくわずかな機種だけしか回避できるコマンドが実装されていません。その他の機種は100コマ連写すると勝手に止まりますので、うっかりすると撮影の後半に全機種睡眠状態という大惨事を招きます。

あと細かいところで言えば、D810A以外のニコン機は『30秒露出』が30秒では無くて32秒のため、インターバルタイマーを使ったときにうまく同期が取れずに失敗する・・・っていう問題もあります。まあ、シャッタースピードは2の倍数になっているのが本来なので、少し考えれば分かることなんですが、以前はよく失敗していました。
Commented by supernova1987a at 2019-08-14 21:06
> タカsiさん
行きつけの遠征場所は車で20分ほどの近場なんですが、条件が良ければ黄道光まで見えるスポットです。ここ2年ほどご無沙汰してましたが、やっぱ遠征は良いですね。

スカイメモ兄弟、大活躍でした。
スカイメモTは特にモーターが非力なのでバランスに気を遣わないとすぐにフリーズしちゃいます。『バンザイバランス』は苦肉の策で編み出した技ですが、効果絶大です。

スカイメモNSはステッピングモーターが強力で、バランスを無視したセットアップでもグイグイ動いてくれます。・・・でも重いんですよねぇ。
Commented by せろお at 2019-08-15 00:13 x
>ニコン機は『30秒露出』が30秒では無くて32秒
これ、本当にメンドクサイですよね
長秒露出はバルブ+タイマーリモコンでやってます
あと、内蔵インターバルタイマーの設定が訳わからなくて使いこなせません
なんでわかりづらい設定なんだろう・・・
Commented by supernova1987a at 2019-08-15 01:01
> せろおさん
D810Aを天体撮影モードに切り替えると、『30秒』シャッターがホントに30秒で切れるんです。これ、些細なことだけど「分かってるなー」って思っちゃいました。
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by supernova1987a | 2019-08-13 22:06 | 天体写真 | Comments(16)

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