★意外と出不精な質なので・・・アマチュア天文界には色々な『星まつり系』イベントがあって、参加した方のレポートを拝見するととても楽しそうなのですが、出不精なあぷらなーとは参加経験が皆無だったんです。
でも、9/22~9/23に京都のるり渓温泉で開催された「星をもとめて2019」がうまく休日と合致したので、意を決して参加してみることに・・・。
★『星もと』と言えば・・・
なんでも、『星もと』は晴れにくいことで有名なのだそうで、たしかに過去のレポートを拝見していても好天に恵まれた回数は少なそうです。そして、今回も台風の接近により、不穏な空気が・・・。でも今回は「初参加することに意義がある」ので雨だろうが風だろうが出撃です。
途中、強風の影響で高速道路に速度制限がかかってしまったので開会式には間に合いませんでしたが、1時間遅れで会場入り。
早速いつも仲良くしていただいている「ほしぞLOVEログ」のSamさんに連絡をいれると、
「会いたいって言ってる人、色々いるよ」
とのこと。
早速、色んな方にご挨拶して、天文談義に花が咲きます。
いやー普段ネット上だけで拝見しているHNの方々とお会いできるというのは楽しいものですね。
びっくりしたのが
「ででん!」とか「フルアーマー」とか「クローズアップレンズ」とか「アクロマートナロー」とか「考察ごっこ」とか、とにかく邪悪なキーワードを覚えている方が大勢いらっしゃったこと。
また、普段機材面でお世話になっているKYOEIさんや星見屋さんともお話ししたのですが(特に実名とHNを紐付けたやり取りはしたことが無いのですが)ブログをお読み頂いていたことが分かって感激。
本流とは異なる邪悪なネタを書きなぐって自己満足しているだけのブログなのですが、興味を持っている方がいるというのは励みになりますね。がんばらなきゃ♪
★会場の詳細などは他の方々にお任せして
他の『星まつり系』イベントとは異なり、学生の方が主体となって運営されている『星もと』は非常に意義深いものだと思います。年々年齢層が高くなっていることが危惧されているアマチュア天文界ですが、会場の学生さんを見ていると心強く感じました。残念ながら悪天候のため星空解説や太陽観望は中止になりましたが、独自の視点による「講演会」などは、かつての天文少年としては感涙物です。もっともっと学生さんやOBの方のお話や発表を聞いてみたいと思いました。実際の運営は非常な苦労が伴うものだと思いますが、末永く継続していってほしいイベントです。
さて、『星もと』では「一般参加者」用の駐車場の他に「望遠鏡持ち込み者」専用の駐車場が用意されています。広大な駐車場の一角が持ち込み望遠鏡による観望会エリアとして開放されているのですね。安全面を考えても良いアイディアだと感じました。
・・・と言うわけで
万が一「あぷらなーとの邪悪な機材を冷やかしてやろう」という奇特な方がいらっしゃった場合に備えて『目印看板』を持ち込み。
本来はLEDトレース台を転用したフラット撮影用のイーゼルですが、こういったプチ看板用としても転用できます。
キャッチフレーズは『邪の道はHeavy』(笑)
今回のメイン機材は、
77mm径のACクローズアップレンズNo2を転用した『にせBORG77アクロ』にASI294MC-ProとNB1フィルタを装填したものをAZ-GTiに搭載して電視観望をしてもらおうという物だったのですが、
天候が悪そうだったので、全く晴れなかった場合でも昼間の風景や夜間の照明看板などを用いて遊べるように・・・・
クローズアップレンズ転用の『邪悪な望遠鏡』と、にたスペックの『本物の望遠鏡』をサイドバイサイドで比較できるように持ち込みました。
★ところがどっこい
三脚群や架台を準備していたら、突然の雨が・・・。
「そんなこともあろうかと」大量に用意していた
大型のゴミ袋を掛けて、一時撤退です。
いわゆる戦利品を漁りに行きます。
★第1の『戦利品』を・・・
恒例の「ガラクタ市」はまさに戦場の様相だったので観戦側に回り(笑)、以前から気になっていた大阪迷人会さんのブースで、第一の戦利品をゲットしました。
Cマウント用のレンズヒーター「あったか君」です。
いつぞやの「カイロ用木炭爆発事件」以来・・・・
結露防止用として、木炭カイロからヒーター系に移行していたのですが、M-Genなどに装着した小さなガイド用レンズの結露防止用にピッタリなサイズのヒーターが無くて困っていたんです。そんな目的には「あったか君」がピッタリ。
さらに『星もと特典』のくじ引きで、非売品の迷人会キーホルダーをゲット♪
これ、可愛くて良い♪
★第2の『戦利品』?
次に、オークション会場に参戦。
すると、進行役の学生さんが
「アクロマートでナローバンド撮影というのが、某界隈で流行っていますが・・・」
と口上を・・・。
げ・・・・。
ボク、完全に某界隈の人やし・・・・。
SE120のジャンクとかなら、これを落札した人によって『お仲間』が増えるかな?
いや、ちょっとまて。
え、SE102・・・だと?
SE120の姉妹品・口径102mmF5のアクロマート。
これ中古ショップやヤフオクで探すも良い条件の物をゲットできずにいたヤツ・・・・。
しかも『新品』?!
すでに、定価・実売最安値・中古相場・・・・全部頭に入っちゃってる・・・。
これは・・・ゆ・・・誘惑に・・・勝てぬ。
あーあ。 生えちゃった
※状態から見て、正確には展示品相当かと思われます。
競り合った方々、ごめんなさい。
人柱として、きっと有用な記事、書きますので・・・。
アクロマート+ナローバンドの組み合わせは今後流行する可能性も否定できないのですが、念のため補足しておくと
<Hαなどの単色ナローバンド撮影では>
①色収差補正状態は全て関係なし
②対象波長の球面収差が少ないことが必要
要するに収差曲線がまっすぐ立っているタイプのアクロマートが有利です。
※とりあえず周辺像の状態は無視しています。
<NB1などのデュアルバンドナロー撮影では>
①C線とF線について色消しとなる設計であることが必須
②上記2波長について球面収差が少ないことが望ましい
要するに、C線とF線が浅い角度でクロスするような収差曲線を持つタイプのアクロマートが有利です。
よく勘違いされるのですが、アクロマート望遠鏡で「何の波長について色消しにするか」は設計者の自由です。また、定義上は球面収差とコマ収差の補正は「色消しにした2色以外の波長」について要請されます。したがって、アクロマートだからといって何でもデュアルバンドナローが可能なわけではありません。
また、同じメーカーの姉妹品であっても口径や焦点距離が異なれば全く特性が異なる可能性もあります。
・・・あくまでメーカーさんの使用想定外の運用ですから、結局は「実際に試してみるまで全く分からない」んです。
★で、なにか観れたの?
参加された方はご存じと思いますが、日暮れになってもほとんど晴れ間が見えず、夕食を終えた後に「望遠鏡持ち込み者用」駐車場に戻ってみると、あれだけ沢山駐まっていた車が、忽然と姿を消していました。
それでもメイン会場では、KYOEIさんが一瞬の晴れ間(ほんの数秒)を狙ってM27の撮影に見事成功してギャラリーの喝采を浴びていました。
それに、クローズアップレンズ望遠鏡の見比べっこだって可能です。
「展開しましょうよ・・・」
偶然駐車場で隣同士になったSamさんや周りにいた数名の方々を誘って、『観望会場』に移動します。
まあ、ここでお決まりの
「げっ!AZーGTiの電源が入らない!」
「ぎゃっ!DCケーブル持ってくるの忘れた!」
「ぎょえー!アライメント用の恒星が見えない!」
「ひいぃ!コントロール用スマホが行方不明!」
などなどのトラブルが続発し、あぷらなーとコーナーでは電視観望は撃沈。
それでも、
ライトアップされた「るり渓温泉看板」をターゲットにした『にせBORG・サイドバイサイドごっこ』は決行。
ACNo3・ACNo4・ACNo5・MILTOL200・ミニBORG50の砲列を順番に覗いてもらい、どれが1番良く見えるかという前代未聞(?)の
『邪悪な遊び』を楽しんでいただけました。
結果、ほぼ満場一致で
「(圧倒的に)最下位:No3」
「(僅差で)優勝:No4」
という感想に落ち着きました。
※一応、事前にテストはしていましたが、眼視と撮影とでは印象は異なります。
また、一部の方には『主砲』77mm径のACNo2を用いた望遠鏡で、
「NB1をスライドインさせた瞬間に色収差が消滅して格段にシャープになる」
という『現象』を体感していただけました。
そんな中、Samさんは少しの晴れ間を逃さず二重星団の電視に成功・・・もう、見事な手腕としか言いようがありませんでした。
さて、色んな方とディープな天文談義を楽しんだところで、午前1時頃に『観望会』はお開きとなりました。
★帰路の安全確保のため、あえて
この時点で、スタッフの方々以外に会場に残られた方はごく少数。
そのまま香川に帰ることも考えたのですが、接近中の台風に近づく経路となり高速道路走行中に強風にあおられるのが怖かったため、仮眠をとって閉会式まで残ることにしました。
・・・というわけで
ででん!!
翌朝のビンゴ大会で戦利品その4をゲットした。
タカハシの非常袋ッ♪ これ、嬉しい!
うひひ。ステッカーだけ望遠鏡に貼るというのも素敵だなぁ・・・。
え?
「庶民たるもの『タカハシにだけは手を出すな』が家訓じゃなかったのか?」
ですと?
いや、ほらショッカーだって仮面ライダーグッズが欲しくなることがあるんですよ。きっと。
P.S.
スタッフの皆様、会場でお会いした皆様、ありがとうございました。
また来年、満天の星空の下で再会できますように!!