機材考案

あらたなる可能性の模索・その③

★魔改造したSE102の出撃
月が明るい夜でしたが、晴れ間が見えたので、ビームスプリッタにより、SAO同時露光を可能とした『SE102カスタム』を出撃させてみました。
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★まずはAOO担当カメラ画像を
ビームスプリッタで分割した光の内、直視方向はIDASのNB1フィルタを介してASI1600MC-Coolに入射します。これにより、C線とF線が色消しになっているアクロマートはAOOナローバンド画像が一発で撮れます。SE102の場合は、C線が極めてシャープでF線は少し甘い印象(過修正気味)なのですが、うまく写りますでしょうか??

では、20秒露光×120コマコンポジットで網状星雲のAOO画像、行ってみましょう。

ででん!!
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 ※SE102+ビームスプリッタ+NB1
ASI1600MC-Cool -10℃ ゲイン300 20秒露光
  120コマコンポジット ダーク・フラット補正あり

おお、なかなか良く写りました♪
やはり、SE120と同様、NB1との相性が良いみたいです。


★次にS2担当カメラ画像を
ビームスプリッタで分割した光の内、直交方向はオプテロンのSⅡナローバンドフィルタを介してASI1600MM-Coolに入射します。これにより、NB1では撮れないSⅡ画像だけを同時に別撮りできる訳です。人工星のテストではSE102はSⅡ付近の収差補正が非常に良好に見えたのですが、実際シャープに写りますでしょうか??

では、20秒露光×120コマコンポジットで網状星雲のSⅡ画像、行ってみましょう。

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 ※SE102+ビームスプリッタ+SⅡナロー
ASI1600MM-Cool -10℃ ゲイン300 20秒露光
  120コマコンポジット ダーク・フラット補正あり

おお、こちらはさらにシャープな写りです♪
やはり、HαやSⅡとの相性が最高ですね。


★では、SAO合成いってみます
MCで撮像した画像をRGB各チャンネルに分解し、そのうちGチャンネルとBチャンネルの画像を2:1の重みでコンポジットしたものをOⅢ画像にします。またRチャンネルのデータをHα画像とします。さらにMMで撮像したSⅡ画像を合わせれば、SAO合成が可能となるはずです。
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うーむ、一応それっぽくはなりましたが、画期的と言うほどの写りではありませんね。

途中で雲が湧いてきたので、コマ数が稼げなかったこと。HαとSⅡの分離が完全ではないこと、などが要因と思われます。いつかリベンジしてみたいものです。


★明るい天体ではどうか?
では、(不思議なことに滅多に作例を見ない)オリオン座大星雲のSAOナローにも挑戦してみましょう。

ででん!!
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 ※SE102+ビームスプリッタ
  NB1+ASI1600MC-Cool -10℃ ゲイン300 20秒露光
  240コマコンポジット ダーク・フラット補正あり
SⅡナロー+ASI1600MM-Cool -10℃ ゲイン300 20秒露光
  240コマコンポジット ダーク・フラット・クールファイル補正あり


おお、なかなか良い感じです♪
やはり明るい対象は気軽に写せて楽しいですねぇ。


★残された課題
今回はレデューサ用のクローズアップレンズを使っていません。
ここのところ、BORG89EDやSE120のように焦点距離600mmの望遠鏡ばかり弄っていたので、SE102で焦点距離500mmになってしまうと、最適な配置位置を探し直さないとダメだからです。
そのため・・・・

☆色ズレの発生
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主として像面湾曲と非点収差の影響でしょうか、補正レンズ無しだと周辺部の像の流れと色ズレが発生します。



☆ゴーストの発生
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まだ発生原因が特定できていませんが、画面内に複数の四角いゴーストが発生しました。恐らく、ビームスプリッタと干渉フィルタ間で生じたものではないかと予想するのですが、今後の課題です。
焦点距離が600mmであれば、Pro1D-ACクローズアップNo3の併用でゴーストが出ない条件(位置関係)があるのですが、焦点距離500mmでは上手く行くかどうか分かりません。


★さて・・・
今回のテスト撮影で、一応、アクロマートを用いたナローバンド撮影について、下記の3パターンが使えそうです。

A:SAOそれぞれに専用の鏡筒を充てる三連装砲

B:一方はNB1+カラーカメラ 他方はSⅡナロー+モノクロカメラとした二連装砲
(NB3+IRカット と Hαナロー という手も考えられます)

C:ビームスプリッタ併用で1本の筒でBを実現する。
(今回のテスト)

というわけで、まだまだ色々と模索の道が続きそうです。



★★★お約束★★★
①SE102は1本しか保有していないので、その性能やフィルタ相性は個体差の可能性もあります。

②クローズアップレンスは主としてレデューサ兼フラットナーとして用いていますが、干渉フィルタ併用の場合は、ゴーストを(曲面反射で)『散らす』ことで軽減効果が出る場合があります。




Commented by te kure at 2019-10-15 11:01 x
240コマですか・・💦
私は良像を求めません、撮れれば良し!60sec 撮影で・・(SX 2では多分これが限度?)
ただM42は明るいので、gain設定には注意でしょうか?

まだ合成は経験がありませんが、チャレンジするならSⅡナロー フィルターで時間差一本撮りが現実的そうです。(笑)
Commented by 是空 at 2019-10-15 15:06 x
始まりましたね、SE102シリーズ。

あぷらなーとさんもどこかでチラッと言ってましたが、今後SE120とどう使い分けをするんだろうというのが気になる。
単純に「軽くコンパクトを押す」というのあるんですけど。
それだと「C:ビームスプリッタ併用で1本の筒でBを実現する。」の一択になってしまい、ギャラリーが黙っているかという大問題がある。^^;(←イチオウ ギャラリー)
焦点距離100㎜の差(除くレデューサー効果)をどう考えるかはあるんですが、SE120が1本でSE102が3本の運用がバランス的にはよさそうに思えてくる。
まぁ、SE120は既に3本生えてしまったので、「生えてしまったのはしょうがない。」byあぷらなーと氏
結論、SE102をもう一本いっときましょ!^^

しかし、フラットナー(レデューサー)なしで、この画像には恐れ入った。
Commented by UTO at 2019-10-15 15:33 x
お見事ですねー。
こうなってくるとビームスプリッタではなく、波長660nmくらいで切り分けてくれるダイクロイックミラーがあれば、光を100%近く活用できそう・・(゚A゚;)ゴクリ

でも、ネビュラブースターって、物凄い可能性を秘めたフィルターですよね。
Commented by 上杉蒼太 at 2019-10-15 19:15 x
やっぱりSE102凄いですね~。いや、私も試していますが。レデューサーのBORG7885との相性も良い上に、Hαはとにかくよく写ります。NB1との相性も良さそうで、買うかどうかちょっと考えてしまいますね。
こちらではAOOで撮影してみましたが、ピントずれが出てしまうのを除けばそんなに悪くないように思えました。HαやAOO専用でしばらく楽しんでみます。
Commented by noritos1047 at 2019-10-15 21:36 x
次は言わずと知れたSE102二連装ですね。
その次は三連装、赤道儀に載れば良いですね。
方向がしっかり定まっているのは素晴らしいと思います。
話は変わりますが、色ズレを見るとTikTokアプリを思い出します。
ちょっと目に悪いですよね、あの配色。いや、ガボール・アイみたいに眺め続ければ目が良くなるのかもしれません。
Commented by supernova1987a at 2019-10-15 23:14
> te kureさん
とりあえず、SE102では、NB1でのAOO撮影がお手軽で楽しそうです。
次回はビームスプリッタを外して自作レデューサ+NB1で撮影してみたいですが、そうなるとM42は明るすぎるので、ゲインを下げるか露出を10秒未満に切り詰めないとサチってしまいそうです。14bit機のASI294MCだと上手くいくかもしれませんね。
Commented by supernova1987a at 2019-10-15 23:17
> 是空さん
ははは。さすがにレデューサ無しでは周辺部は流れますので少しトリミングして誤魔化してます。
SE120の三連装は、本気で撮ると入選レベルに達することが分かったので、これからも主力として運用します。
SE102は当面単筒でAOO専用機にするかもしれません。
Commented by supernova1987a at 2019-10-15 23:21
> UTOさん
ダイクロイックミラー、欲しいですねぇ。
でも、そこまでやるなら像が甘いOⅢの描写に我慢できなくなるかもしれません。推測通りF線で過修正気味だとするとシュミット補正板とかマクストフ補正板と逆の特性を持つレンズを入れたくなって泥沼化必至です(笑)
Commented by supernova1987a at 2019-10-15 23:24
> 上杉蒼太さん
スゴい北アメリカ星雲、拝見しました。
これからは楽しく競争できそうですねぇ。
とにかく、『アクロマートでナロー』仲間が増えて嬉しい限りです。
Commented by supernova1987a at 2019-10-15 23:28
> noritos1047さん
ああ、そんなに背中を押さないでくださいませ。
接眼部の構造上、本格的に三連装するには勇気が必要そうです。多分、ケラレを無くすためには1本あたり数万円のパーツが・・・。
あと5~10cmくらい鏡筒本体が長ければ完璧だったんですが、ねぇ。
Commented by オヤジ at 2019-10-18 18:26 x
外してたらごめんなさい。
アリミゾが、アクビしているように見えるのですが。
ででん!は、腰抜かし画像ですね。
ぎっくり腰、気を付けよう!
Commented by supernova1987a at 2019-10-22 06:20
> オヤジさん
ああ、たしかにアリミゾがあくびしてますねぇ。
三連装用のプレートの真ん中だけを使うときは、両サイドのアリミゾが良い取っ手として使われてます。
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by supernova1987a | 2019-10-15 06:45 | 機材考案 | Comments(12)

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