振り返り

2021年の振り返り

令和3年が暮れようとしています

というわけで、恒例の「振り返り」いってみましょう。
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『出演』関連

今年は、なんと色々なメディアで取り組みを紹介する機会をいただきました。
身に余る光栄、本当にありがたいことです。


①CP+2021にて、
 サイトロンジャパンさんの
 オンラインセミナー


いきさつについては下記のブログ記事に書いたのですが、天リフさんにお世話いただき、
サイトロンジャパンさんのオンラインセミナーで「アクロマートで星雲を撮る」と題して講演させていただきました♪

一般的には
 ①星空の綺麗なところに遠征
 ②高級な機材を運用
の2点が重要とされている星雲撮影ですが、
 ①古典的アクロマートの光学特性
 ②デュアルナローバンド系フィルタの特性
 ③主要な星雲のスペクトル特性
 ④市街地の光害のスペクトル特性
の4点に着目することで、安価なアクロマートがデュアルナローバンド系フィルタで『変身』し、市街地からでも星雲撮影が楽しめるというネタです。


この手のライブ配信は生まれて初めての経験だったので非常に緊張しましたが、大勢の方に見ていただけたようで感激です。
なお、セミナー中の<補足事項>で触れたQBPフィルタの弱点(アクロマートとの併用で赤外線ハロが出てしまう)については、なんと後継のQBPⅢで「アクロマートに対応」するように透過特性を改良していただきました。素人の声(しかも本来の使用目的と異なる邪悪な運用)を製品改良に取り入れられるサイトロンジャパンさんは本当に凄いなぁと思いました。



②天リフ超会議「ガチ天2021」にて、
 ノイズとの格闘トーク

天リフ(天文リフレクションズ)さんは、他のメディアではあまり知られていない我々アマチュア天文家に対しても積極的に活躍の場を与えてくれるという点で、非常に意義深い取り組みをされていると感じます。

今回は、「冷却CMOSカメラのノイズと格闘する」というテーマで数年来取り組んでいるノイズの処理方法についてトークさせていただきました。

大まかな主旨としては
 ①『ノイズ』なるものの正体
 ②ノイズ退治の優先度
 ③CMOSカメラの特性
 ④具体的な退治方法
といった内容で構成しました。

「ガチ天」ということで、相当にマニアックな領域に踏み込みましたが、素人なりの取り組み方をご紹介できたかなぁと思います。
ライブ配信時には、謎の『呪い』現象によるトラブルでご迷惑をお掛けしましたが、視聴者様からの暖かいご声援と、天リフ編集長さんのナイスアシスト(昭和時代の発表会のように「トーク係」と「OHP資料めくり係」の連係プレー)で乗り切ることができました。

※上記リンク先のアーカイブでは、スライドフリーズ状態の映像をカットして編集していただいています。こんな難儀な編集作業をしていただいた天リフ編集長さんには本当にお手数をおかけしました。



③月刊星ナビ誌の「Deepな天体写真」
 コーナーで短期連載開始

星ナビギャラリー(いわゆる天文誌上フォトコン)の常連さんがマル秘テクニックを公開するという「Deepな天体写真」は個人的に大好きなコーナーです。私は星ナビギャラリーへの投稿&掲載歴1回のみという素人ですが、なんと記事執筆のオファーをいただきました。
星ナビ2021年10月号から「市街地で星雲を撮る」と題し、「あぷらなーと名義」で記事を執筆することになりました。(当初は5回連載予定でしたが、6回に延長して現在も執筆継続中です)

いきさつは上記のブログ記事でも触れましたが、とにかく色んな取り組みについて楽しく書かせていただいています。
全体的な構成としては
 ①大前提となる事情
 ②光害の軽減
 ③撮影時間の短縮
 ④機材の経費削減
 ⑤画像処理方法
といったところです。最新号の2月号(1/5発売)では④まで進行しています。
なお、3月号からはステライメージを用いた天体画像処理について書く予定です。

諸般の事情により、いわゆる王道とは異なる撮影方法を楽しんでいる私ですが、ひとつの『別解』探しとして楽しんでいただければと思います。
貴重な機会を与えていただいた星ナビ編集部さんには本当に感謝しています。


『生えてきた』関連
今年は、できるだけ散財を避けようと思っていたのですが、やはり天文界隈の七不思議「気がつけば生えてきた」には遭遇してしまいました。

①六角形のCMOSカメラにチャレンジ
新進気鋭のCMOSカメラであるPlayerOneシリーズは、本当に興味深いカメラです。
これまで非冷却のカメラにはあまり興味が無かったのですが、あまりにも楽しそうなので、Neptune-CⅡを無意識にポチってしまいました



本来の目的である「惑星撮影」はもちろんのこと、「電視観望用カメラ」や「オートガイダー」としても大活躍できる、非常にコスパの良いカメラだと感じました。


②『化ける』アクロマート候補の8cmF5

以前から、SkyWatcherさんの小型屈折望遠鏡StarQuest80は非常に気になる存在でした。
そして、とうとう「好奇心の誘惑に打ち勝てなくて」ポチってしましました。

同スペックのEDアポ機と比べると3~10分の1という激安価格の望遠鏡ですが、初心者さんのお気軽観望用としてはもちろんのこと、工夫次第では星雲撮影も楽しめる面白い筒だと感じました。



③赤外ハロが出ない新QBP

先述のように、QBPフィルタの弱点はアクロマートとの併用で赤外線透過に起因するハロ状のボケが生じることだったのですが、それを改良した新フィルタQBPⅢがサイトロンジャパンさんから新発売されました。ユーザーの希望をくみ取って改良してくれた新商品ですから、もうポチるしかありません

いろいろバタバタしてブログ記事にはまとめてないのですが、IRカットフィルタ無しでもQBPⅡ+IRカットと同等の性能が出ていることを確認しました。


④人生初の『三枚玉アポ』

基本的にお高い望遠鏡は滅多に買わないのですが、とくにEDやフローライトを用いた上に3枚玉などというチートな筒は買わないと邪神に誓っていました。
ただし、原理上、小口径の短焦点になればなるほど補正レンズの自作(転用)が困難になるため、300mm以下の焦点域ではアクロマートの運用が難しくなります。たとえばBORG50アクロはデュアルナローバンド系フィルタで化けるタイプのアクロマートですが、星雲撮影のためには高価な純正レデューサが必要で、自作レデューサではうまく補正できません。これが135mm域ともなると、想像を絶する困難さが予想されます。

・・・言い訳が過ぎました。禁を破って生えちゃいました
口径30mm焦点距離135mmの小型アポ鏡筒、Askar FMA135です(汗)

こちらも、まだブログにまとめていませんが、逆光状態に非常に弱くフレアが出やすいという弱点はあるものの、全体的に所有感が満たされる上質な作りで、肝心の描写力もなかなかのものだと感じました。3枚玉アポ+3枚玉フラットナーという贅沢な光学系としては非常に良心的な価格も魅力で、こういう製品は増えて欲しいなぁと感じました。



『お借りした』関連

今年は、メーカーさんやフォロワーさんから多大なるご厚意をいただきました。本当にありがたい限りです。


①PlayerOne Xena-M
サイトロンジャパンさんのご厚意で、新発売の小型モノクロCMOSカメラXena-Mをレビュー用にお借りしました。

貴重なグローバルシャッター搭載のモノクロ機です。本来はガイドカメラ用途の製品ですが、それではあまりにもったいないので、色々とテストごっこしてみました。



その結果、姉妹センサーであるIMX174を搭載しているASI174MC-Coolと比較してフレームレートは低いものの、コンニャク現象(ローリング歪み)を伴わないグローバルシャッターならではの高速移動体撮性能を有しており、また独自のDPS機能により極めてホットピクセルの少ない優秀なカメラだと感じました。



③昭和の名レンズ

ten.さんのご厚意で、以前から興味のあった昭和の名レンズ、ニコンのAi85mmF1.4とAi135mmF2をお借りしました。
特に、85mmF1.4の方はフィルム時代に保有していたもののデジタルへ移行するときにドナドナしてしまったのを今では後悔している名玉です。記憶によれば無限遠撮影時にはシャープで、近距離のブツ撮りやポートレートではフワフワゆるゆるなテイストという2面性を有していたはずです。ピントリングが固着して合焦動作ができない個体とのお話でしたので、適宜パーツを組み合わせてXena-Mで星雲撮影可能な状態にセットアップしてみました。
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F2.8まで絞り、Xena-MでHαナローバンド撮影した北アメリカ星雲ですが、古いレンズとは思えないほど良好な像だと感じました。



④天才か?こまったちゃんか?
普段から、独創的な取り組みをされているシベットさんが、「新兵器ASI482MCがじゃじゃ馬で困る」とおっしゃっていたので、いつかその目で確かめたいと願っていました。
シベットさんのご厚意でお借りすることができましたので、その特性を解析ごっこしてみることに。

まだ解析途中なので、数値的なことは書けませんが、
 ①カタログスペックは出ている
 ②だが、写らない
という不思議なカメラだと感じました。
具体的には、「ゲインを上げると露出する前からサチってしまう」という奇妙な現象があり、今後も検証ごっこを継続します。



⑤金色の太陽神が降臨
サイトロンジャパンさんのご厚意で、レビュー用の新カメラPlayerOne Apollo-M MAXをお借りしました。
ピクセルサイズ9μmという巨大なピッチを持つ、新進気鋭のモノクログローバルシャッター機です。
こちらについては、鋭意テストごっこ中ですが、グローバルシャッター機特有の縞ノイズ(縮緬ノイズではなく、バンディングノイズの意)が見当たらず、フレームレートも高いため、ファーストライトでは自宅の壁を貫通して飛び込んできた高エネルギーミューオン(高エネルギー宇宙線の2次粒子)の姿を鮮明に捉えることができました。



開発ごっこ関連
こちらもまだ、ブログにまとめ切れていないネタが多いのですが(おい!)

①MILTOL200をアレンジした
『おふあき☆みるとる』

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②プレートビームスプリッタによる、
『はちゅね仕様ARねぎファインダー』
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③MATLABの深層学習による、
 光子ショットノイズ除去プログラム
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④OHPフィルム+インクジェットプリンタ
 による『へなちょこマスク』
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⑥ASI294シリーズの『酩酊ピクセル』
 を滅殺する
「ソフトウェアピクセルマッピング法」を『邪崇帝主(ジャスティス)』に実装






というわけで

いやー、今年も大変面白い1年でした。

それでは、みなさんよいお年を!

※こりゃ年明け早々、Twitter上にまき散らしたネタを回収してブログにまとめないとダメだな・・・・orz

Commented by B.S.Revolution at 2022-01-02 00:53 x
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいします。
最近はツイッターでネタを発表されていたんですね。
難解ネタが多くて読むのが大変ですが付いていきます!
Commented by supernova1987a at 2022-01-03 11:51
> B.S.Revolutionさん
あけましておめでとうございます!
近年は「ネタを随時Twitterでつぶやいて、ある程度まとまったらブログに書く」というのをやっていたんですが、最近ブログをサボり気味です。
心機一転ブログへのまとめも頑張りますので、よろしくお願いいたします♪
Commented by せろお at 2022-01-14 20:15 x
「天文よ、私は帰ってきた!」
すみません、これ書きたいだけのコメントです。

ご無沙汰しています、せろおです。
お前誰だ?状態かと思いますが、色々あって1年以上天文から離れていて、最近復帰しました。
離れている間にカメラ、天文機材をほとんど処分してしまい、赤缶も385MCしか残っていません・・・
これから色々取り戻していくので、また参考にさせていただきます。
Commented by supernova1987a at 2022-01-18 06:32
> せろおさん
お帰りなさい!
天体はいつまでも待ってくれるので、お休みされながらでも、のんびりと楽しめますね。
ぜひ、これからの天文ライフを満喫してくださいね♪
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by supernova1987a | 2021-12-31 14:46 | 振り返り | Comments(4)

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