機材レビュー

PlayerOne Uranus-C インプレッション①

★Player Oneさんの勢いが止まりません
カッコいい六角形のフォルムが特徴のPlayerOneの天体用CMOSカメラ。
次から次へと新機種が登場して凄いなぁと驚いています。

すでに、Xena-MやApolloM-Maxについてテスト機をお借りしてレビューさせていただきました。
特にXena-Mは大変気に入ったので自腹で2個買い増しして、CP+2022のセミナー題材にしました。
 
さて、いつもお世話になっているサイトロンジャパンさんから、
「Uranus-Cを試用してみませんか?」
とのオファーがありました。
この機種も大変興味がありましたので、早速お引き受けしました♪


★Uranus-Cとは?
Uranus-Cは、1/1.2サイズの840万画素センサーIMX585を搭載した非冷却のカラーCMOSカメラです。
ところで、PrayerOneのカメラには、3つの製品ラインがあります。
 ①月面・惑星撮影用に最適化した「プラネタリーカメラシリーズ」
 ②太陽面撮影用に最適化した「ソーラーカメラシリーズ」
 ③オートガイダーとしての運用に最適化した「ガイディングカメラシリーズ」
今回、お借りしたUranus-Cは「プラネタリーシリーズカメラ」です。
ただし、CP+2022のセミナーでもお話ししたとおり、上記の目的には含まれない「星雲撮影」にも好適なカメラもあります。
Uranus-Cにも月面・惑星以外の活用法があるかもしれませんので、ワクワクしますね。



★到着直後に大失態
テスト機が到着したら即テストに入る予定だったのですが、運悪く右足首を骨折する大けがに見舞われてしまい、緊急入院してしまいました。
実はまだ入院中なのですが、無理の無い範囲で、ぼちぼちレビューしていきたいと思います。


★開封の儀
まずは、『開封の儀』行ってみましょう。
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16123744.jpg
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16130593.jpg
毎回思うのですが、PlayerOneさんのカメラは化粧箱に高級感があって良いですね。
『引き出し』を引っ張り出す作業でテンション上がります。
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16201368.jpg
毎度おなじみ「手のり」の様子です。コンパクトでありながらカッコいいです♪
では、付属品の確認です。

PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16211353.jpg
本体の他、撮像用のUSB3ケーブル(きしめんタイプ)・オートガイド用ケーブル・センサーチルト調整用の工具・そして(個人的に超お気に入りの)実用的なブロワが同封されています。


★ユニティゲインの測定ごっこ
初物のカメラの性能を推測するには、メーカーさんの「カタログスペック」が頼りなのですが、以前レビューした他機種では、公称値が不明瞭だったり表記が怪しい(実害は少ないですが)スペックもありましたので、自力で実測ごっこしてみることにします。

まずは、LEDトレース台に乗せてゲインやシャッター速度を変えながらカメラ単独のフラットフレームを沢山撮ります。
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16280888.jpg
次に、MATLABを使って書いた自作の解析プログラムを用いて、RAWのままR・G1・G2・Bの各チャンネルに分離し、G1チャンネルについて設定ゲインごとのコンバージョンファクタ(光電子1個が入ってくると、出力がいくら上がるのか)を解析します。
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16302516.jpg
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16312720.jpg
その結果をまとめると・・・

ででん!!
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16343735.jpg
ユニティゲインは188前後であることが求められました。
公称値はグラフのみの公開で、数値は明示されていませんが、そこそこ合っているように見えます。
(この測定ではショットノイズの性質を利用してゲインを求める仕掛けなので、他のノイズが混入すると正確な値が出ません。まず、これが公称値とある程度一致しないと、なにか測定や解析でミスしたことになるので、確かめておくことが大切です。また、他のノイズの測定では単位を輝度ではなく光電子数に換算する必要があるため、ユニティゲインはその際にも利用する最も重要な基本性質となります。)


★リードノイズの測定ごっこ
次は、ゲインごとのリードノイズを測定してみることにします。
まずは、暗闇でゲインを変えながら最高速シャッターを切ることで、いわゆるバイアスフレームを取得します。
これを、自作の解析コードを用いて光電子数に変換した明るさの標準偏差を求めていきます。

G1チャンネルについて、ゲイン0から480まで60刻みで測定したリードノイズは次のようになりました。
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_16463713.jpg
ゲイン120~180の間でノイズがガクンと下がっていることが分かります。
ちなみに、公称では下記のようにHCGモード(ハイゲインモード)が発動してノイズが減少する仕様だとされています。


※上記の公称グラフは、シュミットさんのHPよりお借りしました。詳細は下記をご参照ください。

さて、公称スペックでは「ゲイン180からHCGモードが発動する」とのことです。この発動ゲイン値はきわめて重要で、これが1でも(小さい方に)ズレて撮影してしまうと『一番おいしいゲイン』を逃して撮影したことになってしまいます。
では、先ほどのように60刻みでは無く「1刻み」でゲインを変えながらバイアスを撮影し、具体的にどのゲインでHCGが発動するのかを解析してみましょう。

すると・・・

ででん!!
PlayerOne Uranus-C インプレッション①_f0346040_17213158.jpg

はい。
HCG発動ゲインは180だと判明しました。まさにカタログスペック通りですね!
めでたい♪

最適なゲインの設定については諸説ある(ダイナミックレンジから判断する手法もありますが、ここでいうダイナミックレンジはEMVA1288規格で定められている「フルウェルをリードノイズで割った値の2の対数」を示すだけなので、明るい物から暗い物までが白飛びや黒つぶれ無く撮れることとは全く別のお話です)のですが、少なくとも180付近のゲインで撮りたい場合は「絶対に180以上で撮るべき」という点だけは断言できますね。


さて、次回はUranus-Cのダークノイズの時系列解析にチャレンジしてみましょう
Xena-Mのレビューで判明した「冷却カメラに勝るとも劣らぬ驚愕性能」というチート能力は、果たしてこのカメラにも秘められているのでしょうか??
お楽しみに♪

★★★お約束★★★
○本レビューはサイトロンジャパンさんのご厚意でお借りした機体を元にして行いました。
○あぷらなーとは専門家ではありませんので、解析結果については誤りが含まれている可能性があります。
○本記事の内容に関しては業者さんの同意を得たものではなく、あぷらなーと独自の解釈や価値観が含まれています。
○現在入院中のため、(最も大切な)実写テスト決行の予定はまだ未定です。

Commented by B.S.Revolution at 2022-08-21 07:27 x
テストの結果はよくわかりませんが、早く良くなることを願います。
Commented by supernova1987a at 2022-08-22 08:14
> B.S.Revolutionさん
ご心配いただきありがとうございます。
早く全快して実写テストできるようにがんばります♪
名前
URL
削除用パスワード
by supernova1987a | 2022-08-20 17:13 | 機材レビュー | Comments(2)

あぷらなーとの写真ブログ


by あぷらなーと