ASI1600MC-Coolの謎


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「ASI1600MC-Coolの謎編」
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ZWOの冷却CMOSカメラASI1600MC-Coolの特性についての記事まとめです。

①ASI1600MCのデータ形式
16bitFITSだと言いつつも、実際にはADCが12bitで駆動しているはず。
素のFITSファイルを読み込んでデータ構造を解析するツールをDelphiでコーディングしてその謎に迫る遊び。

その後、色々と解析ごっこを進めて、下記のようなプロセスでデータを書き込んでいることが判明。
①撮影輝度から32678を引く
②絶対値を2進数に変換する
③最上位ビットに0を格納する
④ビット値を反転させる(0を1に、1を0に)
⑤1を加算する
⑥記録する

さらに、本来12bitのデータを16bitに格納するために、スキマを入れて分散配置させていることが判明


②ASI1600MCのHighSpeedModeの正体
単位時間あたりのフレーム数を増加させるHighSpeedModeの正体に迫る遊び。

色々と解析ごっこした結果、意外なことにHighSpeedModeをONにしても(記録形式を16bitFITSにする限り)
ADCは12bit駆動していることが判明。

結局、記録形式を8bitFITSにした場合だけ、HighSpeedMode:ONでADCが10bit駆動しているらしいと結論づけられました。

③ASI1600MCは赤外線に感光しているのか?

当初、メーカーさんの公称スペックでは、MM(モノクロタイプ)はARフィルタで、MC(カラータイプ)はIRカットフィルタを内蔵しているとの記載でした。(現在は校正されています)
ところが、昼間の実写結果が『妙』なため、赤外線に感光しているのではないかと考え、検証ごっこしてみました。


その結果、どうやら赤外線に感光しているらしいことが判明したので、積極的に赤外線を活用する方法を模索

昼間の赤外カラー写真撮影用途としても優れていることが判明。


④ASI1600MCのハードウェアビニングとは?
冷却CCDの時代には、感度を飛躍的に向上させる便法として一般的だったハードウェアビニング。
ただし冷却CMOSの場合には『なんちゃってハードウェアビニング』らしいことが予想されたので、実際にデータを解析ごっこして検証。

結論として、ビニング無しの場合は12bit駆動しているがビニングした場合は10bit駆動していることが判明しました。撮影した輝度を出力時にソフト的に疑似ビニングに過ぎない上にビット数も低下するため、星雲撮影の場合にはハードウェアビニングはOFFにした方が賢明なようです。


⑤「うっかりSer」からの救出法
気をつけているハズがついついやらかしてしまう「FITS保存したハズがSer保存してた!」というミスから画像を救出する方法を試行錯誤。


⑥ベイヤー配列による解像度低下を検証ごっこ
一般的なデジカメと同様、ASI1600MCはベイヤー配列によってカラー化しているため、モノクロカメラと比較すると画素数分の解像度は出ていないはず。
まずはEXCELだけを使ってベイヤー画像がどのように処理されておりどのように解像度低下するかシミュレーションしてみました。

さらに、これを実写によって検証ごっこしてみました。

⑦ASI1600MCのクールピクセルについて
後日物議を醸し出したASI1600MMの『クールピクセル問題』。でも実はMCの画像を解析していた時に気づいたのが最初だったのです。

⑧ASI1600MCのショットノイズ考察ごっこ
ダークノイズやリードアウトノイズのように『消すべき』ノイズとは別に、『消してはいけない』ノイズとして「ショットノイズ」があげられます。これは、本来天体から飛んできた貴重なシグナルですから、一般的なノイズと勘違いしてリダクションしてしまうと像が消えちゃいます。でもそれが本当なのか、苦手の「定量的」検証ごっこにチャレンジ。

理論値とオーダーレベルでの良い一致を見たため、「カラーカメラで天体撮影した場合の背景に現れるモヤモヤした色ノイズの原因は実はショットノイズではないか?」との仮説をシミュレーションで検証ごっこ。

暫定的結論として、天体から飛来した光子のゆらぎがベイヤー構造のせいで色むらとして表現されていることが推定されました。

⑨ASI1600MCのゲインと輝度の関係について
一般的なデジカメのISO設定と異なり、分かりにくいゲイン設定。
これが理論値通りなのかを実写データの輝度を積分することで「等頻度法」に持ち込み解析ごっこ。

⑩「短時間露光+多数枚」VS「長時間露光」
色んな方が悩む「短時間露光+多数枚コンポジット」と「長時間露光の一発撮り」の優劣。簡単な検証ごっこでその差を見てみます。

結果として「総露光時間が同じなら、大差は無い」との暫定的結論に至ったので、画像処理の手間という観点からもアプローチ。ついでにステライメージ6.5と7の処理速度の違いも測定してみることに。



★★★以下、折を見て加筆します★★★

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