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カテゴリ:天体写真( 137 )

冷却CMOSカメラ②

★念願の冷却CMOSカメラが届いたのに・・・

f0346040_01265900.jpg
いざ撮影しようとしたら、愛用の赤道儀 ビクセン ニューアトラクス(K-ASTEC改造版)が「変」です。
赤緯モーターが度々停止して使い物にならなくなっちゃいました。
挙動をよく観察すると、どうも、ある一定の角度赤経方向に赤道議を回すと赤緯モーターが制御不能になっているようです。

自動導入途中に望遠鏡がある方向に向いたとたん、
「グググ、ガラガラガラ、ズガガ、パタン!」
という世にも恐ろしい音を発して赤緯だけモーターが停止します。

一瞬、ギアに何かが挟まったか部品が破損したのかと思い、慌てて赤緯モーターハウジングを開けて挙動を観察しましたが、おかしなところはありません。
f0346040_02362894.jpg
しかし、何度やってもモーターが止まります。
しかも奇妙なことに、クランプをフリーにして手動で赤経方向に赤道議を回しても、なぜか赤緯モーターが止まるのです。

・・・赤緯モータのくせに、なんで赤経方向の運動に左右されるんだ?!

・・・しばらく頭を抱えていましたが、ふと、赤道議のロータリー接点が怪しいのではないかとの仮説に基づき、
接点を清掃することにしました。

f0346040_02385447.jpg
 ※ニューアトラクスの配線は、途中からロータリー接点を介して接続されています。EQ6PROなどのように赤緯体にケーブルを挿さなくて済むところが素敵です・・・・・が。

f0346040_02413924.jpg
※これがロータリー接点。ちなみに私はあまりメカに強くないので、簡単な分解作業でも要所要所でデジカメで写真を撮る癖があります。この接点とか、あとでどっちが右のブラシか分からなくなると「終わり」ですので・・・。

f0346040_02442861.jpg
※接点のブラシを丁寧に掃除し、内部の接点を清掃しました。本来ならメーカー送りで解決なのですが、「改造」しちゃってるが故の弱みですね(笑)。
その後、赤経軸を何回も回転させて馴染ませました。(おまじない程度ですが・・・)

★さて復活なるか?

・・・冷や汗ものでした。
ええ、こんな単純な掃除で、何事もなく正常駆動するようになりました。
うーん。こうしてみるとクラシカルな配線のEQ6PROが、かえって安全に見えてきちゃいますねえ・・・。

さて、いよいよ冷却CMOSカメラ ZWO ASI-174MC-COOLのファーストライトに挑戦です!

以下 続きます。

by supernova1987a | 2016-02-10 06:15 | 天体写真 | Comments(0)

D810Aによるオリオン座大星雲

1/10に事実上のファーストライトを行ったニコンD810Aですが、
オリオン座大星雲M42の画像処理をやり直してみました。

★先日の画像処理は「やっつけ仕事」だったので・・・

とりあえず、「使い物になる」ことは分かったので、
もう少しだけ、真面目に画像処理して見ました。

※撮影データは、
ビクセンVMC260L直焦点(3000mmF11.4相当)+ニコンD810A +LPS-P2フィルタ
K-ASTEC改造ニューアトラクス赤道儀ノータッチガイド
ISO6400・15秒露出40枚+ISO12800・15秒露出37枚

※画像処理ソフトは
キャプチャーNX-D ステライメージ フォトショップエレメント

です。

★D810A一発撮り画像「撮って出し」
f0346040_00330064.jpg
※ISO12800の15秒露出一発撮りでここまで写りました。光害地であることを考えると悪くありません。

★D810A一発撮り画像「キャプチャーNX-Dで画像処理」
f0346040_00345640.jpg
※ようやくNX-Dの操作にも慣れてきました。上記の画像を処理したものです。
ホットピクセルはアストロノイズリダクションできれいに消せました♪
かなり明瞭に星雲があぶり出せましたが、いかんせんISO12800ですから、ザラザラです。


★D810A画像「77枚コンポジットなど処理後」
f0346040_00385705.jpg
※77枚のコンポジットを行い、ビニング処理とLRGB分解再合成処理を施します。
また、若干のアンシャープマスキングをかけています。
いつもとは異なり、星雲周辺部まであぶり出すことを優先したため、中心部が飛んでしまいましたが、まあ良いでしょう♪

★一発撮りと77枚コンポジットの比較

もともとノイズの少ないD810Aですが、さすがに光害地で強い画像処理をかけてしまうとノイズでボロボロです。
それを救うのがコンポジットですが、「一発撮り」と「77枚コンポジット画像」を比較してみます。

f0346040_01045044.jpg
やはりコンポジットの威力は絶大ですね。
短時間露光のコンポジットでこれだけ写せるとなると、オートガイダーの出番は当面無いかもしれません。
(私が不精者なだけですが・・・)

さて・・・・あとは、
ステライメージを早く7にバージョンアップしてベイヤーデータを直接叩けるようにしないと、ですね。



by supernova1987a | 2016-02-02 06:24 | 天体写真 | Comments(0)

『本命』の投入④

しぶしぶ固定撮影でオリオン座を撮ってファーストライトとしたD810Aですが、その翌日、1~2時間ほど晴れ間が期待できる天候になりました。

★VMC260L+D810A強行軍

北極星を探すだけでも四苦八苦するほど雲が流れてきている中、強引にセッティングを済ませました。
狙うは、当初の目的・オリオン座大星雲M42です。
流れゆく雲々が光害でオレンジ色に光っている中、短時間露光のコンポジットを画策します。

★D810A一発撮り

まずはVMC260L直焦点(3000mmF11.4)にD810Aを装着して、ISO6400の15秒露光を試みます。
『素』の性能を見るために、高感度ノイズリダクション・長秒時ノイズリダクションともに切ります。
後から加工することを考えて、WBはデイライト、アクティブDライティングは少なめ、ピクチャースタイルはニュートラルを選択しました。・・・さて、どう出ますか・・・。
f0346040_02141564.jpg
※ビクセンVMC260L+D810A+LPS-P2フィルタ ISO6400 15秒露光 RAW一発撮り K-ASTEC改造ニューアトラクスノータッチガイド 現像はキャプチャNX-D

・・・おおお!良く写りますね!
IR改造デジカメほどではないですが、ノーマルデジカメとは全く違う写りです。

それに、『嬉しい誤算』だったのは、
なんと、素のVMC260Lがフルサイズでも結構使い物になることが分かったことです。
・・・ううむ。これ、VMC200とは基本設計が異なるんでしょうかね。変形マクストフカセグレンのくせに意外なほど画像が平坦で、致命的な像の流れも見えません。しかも周辺減光がごくわずかです。もちろん、よく見るとサジッタル方向(円周方向)に周辺星像が流れていたり、再周辺部では十文字形に星像が変形していたりします。しかし、そもそもVMCは写真用ではなく眼視用の鏡筒のハズ。VMC260Lは他のVMCシリーズと根本的に何かが違いますね・・・これ、写真鏡としてもっと宣伝しても良いのでは??。(もちろん、レデューサを用いてAPS-Cで撮るのがベストなようですが)

★「やっつけ仕事」でコンポジット!

得意の短時間露光コンポジットを試みてみます。
ただし、IR改造D5000で用いていた複雑な現像処理はパスします。
なにしろキャプチャーNX2とステライメージ6がD810Aに対応していないので処理できないのです。仕方なく、キャプチャーNX-Dでトーン修正とノイズリダクションをバッチ処理してTIFFファイルを吐き出させ、それをステライメージに突っ込みます。

・・・・さて、うまくいきますでしょうか?

f0346040_02295363.jpg
※ISO6400 15秒露光の40コマコンポジット キャプチャNX-Dで現像+ノイズ低減したものを ステライメージでコンポジット+デジタル現像+トーン修正

すばらしいっ!!

・・・なんというか、「無理」がありません。
改造デジカメと異なり、『好みの色』を出しやすいのは、一般撮影も視野に入れたD810Aならではですね。

もちろん、以前IR改造D5000で撮影したM42ほどの「スゴみ」はありませんが、昔懐かしいフィルム撮影のような色。
・・・うーん。この色なんですよねぇ、欲しかったのは♪

★M42の『記憶色』

オリオン座大星雲はじめ散光星雲が発するHα線は可視光の赤の中でもかなり赤外線寄りの「赤黒い光」なので、肉眼ではその色は分かりません。
それなのに自分の中にはオリオン座大星雲について、いわゆる『記憶色』があります。

思いかえせば、アマチュアの天体望遠鏡でも星雲の撮影ができるということを初めて知ったのは、小学6年生の時に買った藤井旭氏の「星雲星団ガイドブック」でした。毎日のように読みふけってボロボロにし、ついに2冊目を買ったほどに没頭した本です。そこに掲載されたM42の「もの凄く綺麗なピンク色」に衝撃を受けて以来、その色が『記憶色』として脳内にすり込まれていたようです。

以来、オリオン座大星雲の色を出すための試行が始まるのですが・・・
  中学の頃のSR400では感度が足りず、そもそも写らない
  高校の頃のGX3200では赤茶けた発色となり、粒子もボロボロ
  社会人になってからのデジタル一眼では青紫にしか写らない
  近年のIR改造デジカメでは真っ赤に写ってしまう
・・・・まあ、レタッチ次第である程度色の操作は可能なのですが、階調と色を両立させるのは難しいわけです。

その点、D810Aは少しレベルをいじるだけで、この『記憶色』が出てしまいます。
あまりにも色が綺麗なので、今後使い方をさらに考えないといけませんねぇ。


★覚え書き★

・・・それにしても、キャプチャーNX-DのRAW現像は遅すぎます。しかも、しばしば「落ち」ます。
これは早々にステライメージ7に行くか、本家のシルキーピクス(キャプチャーNX-D、どう見てもシルキーの改造版ですよね?)に行くか決めないといけませんね。
さて、色々と試行錯誤した結果分かったことをメモ。ベテランの方には常識かも?

①ステライメージのコンポジットがあまりにも重い時
 →環境設定でキャッシュファイルをSSD上に移してやると劇的に速くなりました♪

②キャプチャNX-Dが重すぎる原因の一つは
 →デフォルトで「ノイズリダクション2013」がかかってしまうことのようです。
  これを切ると劇的に速くなりました♪


by supernova1987a | 2016-01-13 06:09 | 天体写真 | Comments(0)

『本命』の投入③

★不本意なファーストライト

新たに入手したD810A。
本来は、VMC260Lにつけて、オリオン座大星雲をババ-ンと拡大撮影する予定だったのですが、曇りました
GPV予報を見ても長時間の晴れ間は期待できず、アトラクスのセッティングの時間は取れそうにないので、不本意ですが、一瞬の合間を見て50mm標準レンズと三脚で固定撮影しました。


★どうせならISO12800とやらを・・・
せっかくなので、D810Aの常用感度上限のISO12800を試してみました
レンズは初めて一眼レフ(ニコンFG20)を買ったときに入手したニッコール50mmF1.8Sです。当時、全てのニコンレンズの中で最も安かったのですが、なかなかどうして、クセのない描写とコンパクトな筐体が魅力で、未だに使い続けています。
絞りをF4にして、固定撮影の5秒露光でいきます。
f0346040_01445019.jpg
※ニコンD810A+ニコンAi50mmF1.8S 絞りF4  ISO12800 5秒露光 RAW一発撮り

・・・すごい!!

ノイズリダクション系は全て切っているにもかかわらず、とても良く写りました。
大昔、GX3200やTMAX3200で固定撮影していたときは、ノイズボロボロの画像を見て「おお、固定撮影でもちゃんと星座が写ってる」と驚いたものですが、これは、もう『別物』。充分に実用になります♪

それに何より、オリオン座大星雲M42の「ピンク」がちゃんとピンクに写っているではないですか!

もちろん、Hα線が写ることがD810Aのウリなのですが、期待以上に綺麗な色です。もちろん、以前D3やD700で閉口した「恒星が変な色に写ってしまう」偽色現象も目立ちません。(厳密には多少偽色が出ています。まあもともとローパスレスですから仕方ないでしょう)

f0346040_01585756.jpg
※上記画像のトリミング

よくみると、NGC2024までうっすらと写ってしまってますね。
F4でたった5秒なのに・・・・。
・・・・こりゃ、星座撮影にはもう赤道儀がいらないかもですねぇ。(ため息)

・・・むう。とんでもない時代になったものだなあ・・・。

★★以下続きます★★

by supernova1987a | 2016-01-12 06:40 | 天体写真 | Comments(0)

『本命』の投入②

★ファーストライト・・・のハズが

数ヶ月ぶりの連休だったので、さっそくVMC260LにD810Aを装着して撮影!
・・・のハズだったのですが・・・
悪天候に祟られました。

仕方がないのでまずは、定番のノイズテストです。

★ダークノイズの比較テストごっこ

気温約13度の中でのノイズテストをやってみました。
比較対象は、これまで天体写真で大活躍してくれていたIR改造D5000と、一般撮影用に重宝しているD610です。
いずれもISO6400の30秒露光のRAWで、ノイズ低減処理系の機能は全てオフ。後からキャプチャーNXDで3段増感してノイズをあぶり出します。

 ①D5000のダークノイズ
f0346040_03581447.jpg
※おなじみの輝点ノイズとランダムノイズです。見慣れた絵なのでホッとします(笑)
エントリー機で、しかも古い機種なのに、とても優秀だと思います。(最近のD5000台系ってどうなんでしょうね??)

 ②D610のダークノイズ

f0346040_03595521.jpg
※さすがにフルサイズなのでノイズは少なめに見えますが、輝点ノイズランダムノイズともに乗っています。全体的には赤くカブる傾向にあります。画面下部の赤いノイズ(アンプノイズ??)は少々やっかいです。

 ③D810Aのダークノイズ

f0346040_04001824.jpg
※一見ノイズが見られません。上記2機種とは全く異質なものを感じます。確かにランダムノイズも乗っているのですが、奇妙なことに「青」です。
特別な素子なのか、水面下で特殊なノイズ処理をしているのかは不明です。

★ピクセル等倍で比較してみましょう



 ①D5000
f0346040_04081484.jpg
※D5000 のダークノイズは、輝点ノイズがやや肥大化する傾向にあります。素子上の問題なのか、デモザイク上の問題なのかは不明です。
総じて現像ソフトでのホットピクセル除去機能のみでは取り切れませんのでダークファイルの減算が必要です。

 ②D610
f0346040_04082872.jpg
※D5000に比べると、ノイズ像が小さくまとまっています。ピクセル等倍なので拡大率が小さい訳ではありません。


 ③D810A
f0346040_04085074.jpg
※ううむ。何とも言えませんね。確かに赤いノイズは激減していますが、その反面青いノイズが多すぎるような気がします。ただし、ホットピクセルは肥大しておらず、いかにも除去しやすそうです。・・・ひょっとすると、Hα線で輝く星雲を強引な画像処理で「あぶり出す」ユーザーが多いことを想定して、赤いノイズを重点的に排除する方針なのかもしれませんね?

本来、5分とか10分などの長時間露光下においてD810Aの優位性が際立つのではないかと推測していますが、私の撮影スタイルは当面10~30秒の短露光を繰り返すものなので今回のテストで充分です。


★それにしても!

さすがに、36メガピクセル越えのデータは巨大ですね・・・。
しかも愛用のキャプチャーNX2が使えないのが痛いです。
後継ソフトのキャプチャーNXDが無料でリリースされているのは素晴らしいのですが、いかんせん動作が重すぎて、私の環境(corei7-950+3GBメモリ)ではほとんど使い物になりません。それにデータが大きすぎてステライメージまで檄重に。・・・いきなりの大きな壁・・・どうしよう・・・(泣)

★以下続きます★

by supernova1987a | 2016-01-11 06:29 | 天体写真 | Comments(0)

『本命』の投入①

2015年は星雲撮影にこだわったのですが、おおよその方向性が見えてきたので、意を決して『本命』機種を入手しました。

★ウワサのヤツです
f0346040_02372794.jpg
・・・はい。
ニコンの天体専用チューンナップ機・D810Aです。
ただし、非常に「お高い」のですぐに買うわけにもいかず、年末年始の実売価格の上下動を見ながら、「底値かな??」というタイミングに発注。
それでも軍資金が足らないので、(泣く泣く)愛用の機材を2点ほど『ドナドナ』しました。

★ちなみにドナドナしたのは・・・

2008年から7年ほど愛用してきたニコンのフルサイズデジタル一眼・D700と、いわゆる大三元ズームの1つであるAF-S24-70mmF2.8です。どちらも非常に良い道具だったので悩みましたが、背に腹は替えられません。

 D700は、風景写真には画素数が足らず、天体写真にはひどい偽色が出るのを理由に
 24-70mmは、抜群の解像度を誇る反面、あまりにも後ボケが汚いのを理由に

それぞれ自分に言い聞かせながらピカピカに掃除して丁寧に元箱に詰めてドナドナ・・・結構良い値で引き取っていただきました。

最近はネットでおよその査定が分かるので安心ですね。ちなみに、査定基準見ながら自分なりに『皮算用』していたのですが、1円の誤差もなく、ピッタリでした。

★D810Aの特徴

ノーマルのD810と比べてどこがスゴイのか?
もちろん、メーカーサイトを見れば分かるのですが、私が特に心惹かれたのは下記の点です。

 ①特殊なIRカットフィルタを搭載し、本来写らないはずのHα線(星雲の光)が良く写る(4倍の感度とのこと)
 ②IR改造デジカメと異なり、一般撮影にも転用できる。(改造機だと真っ赤になっちゃいます)
 ③ノイズが通常機よりも少ないらしい

・・・と、ここまでは有名・・・というか製品自体の「ウリ」ですよね。
ところが、さらに

 ④悪名高い、いわゆる『100コマ制限』が取り払われた!!
 ⑤Mモードに加えて、理論値ではなく実時間で制御される『M※モード』が搭載された!
 ⑥30秒よりも長い露光時間を設定できる!
 ⑦ライブビューを明るくできるためピント合わせやフレーミングが楽になった!

という機能が実装されていて、とてもよさげです。

★100コマ制限の撤廃について

 これ、結構やっかいな問題だったのですよ~。なぜだかニコンのデジカメは100コマ連写すると強制的に止まってしまう「仕様」でして、カスタムメニュー内の連写上限も100までなので、いじりようがありません。通常写真はともかく、大量の撮影が必要な比較明コンポジットの途中で連写が止まってしまい、星の軌跡がとぎれてしまう恐れがあります。そのためリモートコントローラを操作して一時的に連写をオフにしたとカメラに思わせるなど特殊な工夫が必要となり、意外と大変です。
 元々、機体を保護するための仕様なのではないかと推測するのですが、なんと、D810Aにはこの制限がありません。英断だと思います。(ひょっとして耐久性も向上したのかな??)

※追記
ノーマルのD810も、100コマ制限回避されてましたね。
勘違いでした。すみません。


★実時間制御の新マニュアルモード

 カメラ歴が長いベテランの方はご存じでしょうが、実は、カメラに表示されているシャッタースピードは「ウソ」です。そもそも、フィルムカメラのダイアルに刻まれていたシャッタースピードはあくまで「近似値」であって、実際には(1段ごとのシャッタースピードの数値列は)2を公比とする等比数列になっています。こうしないと、シャッターを1段遅くしたときに露光量が2倍にならないからです。

たとえば、表示上1/60秒のシャッターは、実際には2のマイナス6乗である1/64秒で制御されています。
f0346040_03305781.jpg
長秒時も同様で、表示上30秒露光となっている時、実際には32秒露光になっているというわけです。

15秒や30秒露光で連写しているとき、妙に撮影時間がずれていく原因がここにあります。
「30秒の40連写だから、20分後に回収に来よう・・・」
 ↓20分後
「あれ?まだ撮影続いてる・・・??」
などということが起こるわけです。

 ただし、これまでの慣習ですから、さすがに表示を変えるのはできないよなーなどと思っていたところ、なんと、D810Aは、通常のマニュアルモードに加え、「表示された数値の通り露光する」特殊なマニュアルモードが併設されているのです。つまり、D810Aなら、30秒露光は32秒ではなく「本当に30秒」に(も)できるという訳です。

・・・・うーん。もろもろの特長を数え上げて、散財を正当化しているだけかも・・・。

★以下、続きます★





by supernova1987a | 2016-01-10 06:34 | 天体写真 | Comments(0)

M42画像処理まとめ

Toみなさま
旧年中はお世話になりました。
本年もよろしくお願いいたします。

★2015年の試行錯誤の暫定結論は・・・

色々と試行錯誤した結果、星雲撮影の自分なりの手法は次のやり方がベストのようです。
①VMC260Lはレデューサ無しで使う
②IR改造D5000はISO3200で20秒前後の露光を与える
③短時間露光のためニューアトラクスはノータッチガイドとする
④L画像はRAWのままステライメージでダーク除去する
⑤コンポジットする前にL画像をRAW段階でビニングする
⑥コンポジットしたL画像にレジスタックスでウエーブレット処理する
⑦RGB画像はビニングせずに現像し、コンポジット後にビニングする
⑧LRGB合成する
⑨フォトショップエレメンツやキャプチャーNX2で仕上げる

・・・といったところでしょうか。

★主要処理工程ごとの画像変遷
オリオン座大星雲M42を用いて画像処理の結果をまとめます。

※全てビクセンVMC260L(3000mmF11.4相当)直焦点
 ニコンD5000 ISO3200・20秒露光
 K-ASTEC改造ニューアトラクス赤道儀ノータッチガイド
 LPS-P2フィルタ使用
 中央部をピクセル等倍トリミング

○無改造D5000の一発撮り
f0346040_10554506.jpg

○改造D5000の一発撮り
f0346040_10574714.jpg

○144枚コンポジット
f0346040_10581124.jpg

○レジスタックス処理後LRGB合成
f0346040_10582485.jpg
★昔から不思議だったのは・・・

いったい、このオリオン座大星雲はどんな立体構造をしているんだろう?というのが疑問だったのですが、
星雲星団の生成過程については、私、素人なので難しいことは分かりませんが、専門家によると、どうもM42の構造は

球形に広がったガスの中でトラペジウム付近から衝撃波が広がり、球の『天井』に『穴』が開いた結果、内部が見えている

というものらしいですね。

・・・そういわれてみると、この画像、
まるで滝壺のようにトラペジウム付近が凹んでいるようにも見えますね。錯覚かな??
f0346040_11194483.jpg




by supernova1987a | 2016-01-01 11:22 | 天体写真 | Comments(0)

レジスタックスの効果

★次の撮影チャンスは・・・
 これからしばらくお仕事が忙しいのですが、
1/9からの新月期に、少々お休みが取れそうな気配。
そのときに備えて、画像処理の練習を継続しています♪

★M42の画像処理で分かったこと

VMC260L直焦点(レデューサ無しのF11.4)の場合、IR改造D5000なら・・・

ISO3200の20秒露光の多数枚コンポジットでノータッチガイド可能。
輝度情報(L画像)は、ベイヤーデータのままステライメージでダーク減算し、ビニングしたのちコンポジットが良好
③カラー情報(RGB画像)は、キャプチャーNX2の通常現像からのコンポジットの後ビニングでもOK
L画像の解像度を上げるには、レジスタックスのウエーブレット処理が良好
⑤最後にLRGB合成した後、トーンを多少修正

といった処理がベストのようです。(あくまで私の撮影スタイルの場合)

★レジスタックスの効果

10月に撮影したオリオン座大星雲M42について、通常現像してコンポジットしたものと、L画像にレジスタックスのウエーブレットを掛けたものをピクセル等倍で比較してみます。
f0346040_00281492.jpg
 ※上画像:通常処理 下画像:レジスタックス処理
 (いずれも、VMC260L+IR改造D5000 ISO3200 20秒露光×144コマのコンポジット)

・・・うーむ。やっぱり、レジスタックスすごいなあ。ため息が出る♪
もっと早く気づけば良かった・・・。

惑星の撮影では日頃レジスタックスのお世話になっていながら、これまでなぜ星雲に使わなかったのかというと・・・
実は何度か試してみたことはあったのですが、「元素材」が悪かったのですね。
どうも10枚や20枚コンポジットしたくらいでは、レジスタックスに掛けても無駄のようです。
(本来数百~数千コマのスタッキングをした素材に対してのウエーブレットを想定しているのでしょうから当然と言えば当然です)
星雲の場合、少なくとも100枚以上コンポジットして、全くノイズが感じられないほどの元画像を作っておくことが肝要なようですね。

★よく考えてみれば・・・

VMC260L+D5000の場合、フルサイズ換算で約4500mm相当の超望遠撮影をしているわけですから、赤道儀のピリオディックモーションや極軸設定エラーはもちろんのこと、そもそもシンチレーション(大気の揺らぎ)の影響で『ボケボケの像』にならざるを得ないのは当然ですね。

なにしろ、D5000の撮像素子だと、計算上1ピクセルあたりの角度がたった0.378秒(約1万分の1度)しかありませんので、2×2ビニングしたとしても1画素あたり0.756秒(約5000分の1度)となります。ちなみに日本における平均的なシンチレーション値である3秒角と比較すると、完璧なオートガイドを行ったとしても約16ピクセル(4×4)程度に拡散した『ピンぼけ像』しか得られないことが分かります。実際には、これに望遠鏡の回折に起因するレイリーリミット条件が加わりますので、さらにぼやけた像を撮影していることになります。

その限界を突破するのがレジスタックスのウエーブレット!ということでしょうね♪

え?星雲撮影におけるウエーブレット処理の各種パラメータ(設定項目がたくさんあって大変ですよね?)の最適値ですか?
あ、それは、まだ『企業秘密』ということで・・・。

★いっそのこと

D5000よりも高画素のデジカメ投入も検討したのですが、上記のような理由で、正直1000万画素でもオーバースペックのような気がしています。
いっそのこと高感度で低ノイズな「200万画素程度」のデジカメがあったらいいのになあ・・・
・・・などと、『次の手』を思案中♪


by supernova1987a | 2015-12-22 01:22 | 天体写真 | Comments(0)

ハッブル宇宙望遠鏡に迫る試み②


★オリオン座大星雲の『名所』

オリオン座大星雲M42は巨大なので、さらにその一部を拡大すると興味深い部分(いわゆる『名所』)があります。
ハッブル宇宙望遠鏡による撮影においても、この『名所』を集めた作品が公開されています。
f0346040_00593165.jpg
提供:NASA

さすが、ハッブル望遠鏡。もう、「どこがどこだか分からない」くらいの迫力ですね。
確か、公開されたのは2006年だったでしょうか。当時は相当な衝撃を受けたものです。

★やってみよう!!

レジスタックスのおかげで私も随分解像度を上げることに成功したので、自前のM42画像を用いて、マネしてみました。
いえ、単に前回の作品をトリミングして、色調を整えるだけの作業です。
f0346040_01060596.jpg
※VMC260L+IR改造D5000+LPS-P2による撮影 ISO3200の20秒露光×144コマコンポジット
(コンポジットはステライメージ、ウェーブレットはレジスタックスを使用)

一カ所だけ写野外だったので探し当てれませんでしたが、残りの5カ所はバッチリ該当箇所をトリミングできました。
今回は、なかなか良い感じでハッブル望遠鏡に迫れたなあ・・・などと自画自賛。

・・・ノイズとか色々出てますが、所詮「お遊び」なので良いでしょう♪



by supernova1987a | 2015-12-10 02:51 | 天体写真 | Comments(0)

ハッブル宇宙望遠鏡に迫る試み①

本業が忙しくて、1ヶ月ほど時間が全くとれませんでしたが・・・・

★いつかは、この写真に迫りたい・・・

その明るさと大きさから、容易に写せるオリオン座大星雲M42ですが、プロの研究者の方々が撮影すると流石に「すさまじい」もので、たとえばHST(ハッブル宇宙望遠鏡)で撮影してNASAが公開している作例では

f0346040_14250092.jpg
※提供:NASA 
元データ:http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2006/01/image/i/format/web_print/

・・・・このように、M42の部分拡大だといわれても、もはや「何が何だか分からない」ほど圧倒的に高解像度です。巨大な望遠鏡を地球大気の影響がない宇宙空間で運用したのですから当たり前なのですが、いつかはこの写真に「迫って」みたい、などと妄想しておりました。

 9~10月にM42ばかり撮影していたおかげで、だいぶデータもたまり、画像処理にも慣れてきましたので、かねてから気になっていたことを試してみることにしました。

★惑星写真の世界では

従来とても無理だと思われていた惑星の高解像度写真をアマチュアが撮影するための秘密兵器として、フリーソフトのRegistaxが注目されてずいぶんと年月が経ち、いまや月惑星画像処理の定番ソフトとなっています。

レジスタックスでは、動画撮影した惑星画像をスタッキングと呼ばれる処理で平均化し、その後ウェーブレットと呼ばれるシャープ処理を行うことで飛躍的に解像度を高めています。

そこで、この手法を星雲に転用すれば解像度を上げられないか・・・・と目論んだわけです。
ただし、元画像が大きいためスタッキングは難しそうです。また経験上、よほどなめらかな画像でない限りウェーブレット処理は有効ではないので、以前撮影したM42の画像を144枚コンポジットしたものを元画像として、L画像のみレジスタックスで処理してみました。

★レジスタックス処理前
f0346040_14423413.jpg
 ※VMC260L(レデューサなし)直焦点+D5000(IR改造) ISO3200 露光20秒 144コマコンポジット

だいぶ画像処理には慣れてきたので、ただひたすら「なめらかさ」を追求して処理しました。
これをL画像に変換してレジスタックスでウェーブレット処理を施すことにします。

★レジスタックス処理後

L画像にウェーブレット処理をかけたのち、LRGB再合成してみました。
(ホントはこの過程で、各種パラメータの設定について何度も何度も試行錯誤したのですが、割愛♪)
f0346040_14482989.jpg
※同上データをレジスタックス6でウェーブレット処理

おおお!
拡大表示するまでもなく、圧倒的に解像度が上がりましたよ!
いい感じです。

あ、ようやく、ハッブルの写真の場所が「見えて」きましたね♪
トリミングして比べてみます。

●ハッブルの写真
f0346040_14250092.jpg
●今回の写真のトリミング+色調整
f0346040_15075493.jpg
うんうん。
かなり「迫れた」でしょ?!

それになにより、かねがね写したかった、恒星風と星雲が衝突した際に発生したと思われる「アーク状の衝撃波面」がうっすらとですが確認できることがうれしいです。
f0346040_15204773.jpg
※なんとか分かる程度ですが、ハッブルの写真と見比べると、ノイズや偽解像ではなく、確かに写っていることが分かります。
そういえば、以前から上記画面の左下の星が上方向に「にじんでしまう」なあ・・・などと思っていたのですが、コレが正体だったんですね♪

え?
「ハッブル望遠鏡には まだまだ負けてるぞ」
ですって?
いやいや、そこは、その・・・
ハッブル望遠鏡は、お値段が我がVMC260Lの実に『20万倍』なんですから、同じようにはいきませんよぉ(笑)。

逆に言うと、20万分の1の経費でこれなら大健闘かと♪

★それにしても・・・

レジスタックス、すげぇ!!

さて、1月には少しまとまったお休みが取れそうなのですが、何を狙おうか・・・?(わくわく)


by supernova1987a | 2015-12-07 15:40 | 天体写真 | Comments(0)


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