あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
文系寄りの元理系(?)
「天体」「マクロ」「実験ごっこ」その他諸々の科学写真が大好きな HN:あぷらなーと が いろんな写真ネタをのんびり語ります。あまり気合い入れすぎると続かないので、「ぼちぼち」いきます。
※コメント大歓迎です♪

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カテゴリ:科学写真( 12 )

自宅周辺の『光害主要因』特定!

★先日来のエントリーで

LED照明に対抗する新フィルターが登場したこともあり、光害カットフィルターを現有のLPS-D1やLPS-P2から乗り換えるかどうか、悶々としてました。
ただし『2018年の軍拡終了宣言』した身としては、実際に新フィルターを買って『サイドバイサイド』する訳にはいかず・・・・。

(えっ?先日の激安90mmアクロマート屈折経緯台は、なんなのだって?・・・ええと、あれはちょっとした出来心による事故ということで・・・・笑)

そこで、回折格子を用いた簡易分光装置を自作して、自宅周辺の光害の主要因をスペクトル測定から特定しようと画策・・・・。



ついに『対・面光源専用・簡易分光装置』が完成しました。



★雲が流れる天候でしたが、本題に突入!!

早速、自宅の夜空のバックグラウンドを分光撮影してみることに・・・・。

すると・・・・・

ででん!!
f0346040_22504012.jpg
※上段:蛍光灯のスペクトル 中段:夜空のスペクトル 下段:LEDのスペクトル
(夜空のみISO800・30秒露光×20枚コンポジット処理 他はISO250・絞り優先オート一発撮り)

ああ、これは「明らか」ですなー!
f0346040_22543328.jpg
夜空のスペクトルの中で特に顕著な強度を示す波長が蛍光灯の輝線スペクトルにピタリと一致してますよ。
いやー、まさかあんな『なんちゃって分光装置』で、こうもアッサリと弁別できちゃうとは・・・・・・(笑)。


★暫定的結論♪

とりあえず、あぷらなーとの自宅周辺の光害に関しては、まだまだLED照明よりも従来型の街灯の影響が効いているようです。

というわけで、光害カットフィルターに関しては、当面LPS-D1とLPS-P2の続投決定です♪

ま、ナローバンドで撮影するならあんまり関係ないお話ではありますが、少しだけスッキリ♪


★★★お約束★★★
※あくまで、あぷらなーとの居住地区における『測定ごっこ』に過ぎません。
※当日は薄い雲が流れる天候だったため、快晴時には違う結果が出るかも知れません。
※コンデジのセンサーを用いているため、感度不足は否めません。
※そもそも、コリメータ無しの『なんちゃって分光器』なので、『遊び』の域を出ません。
※おもちゃレベルの試作機による結果なので、定量的なデータは公開できません


by supernova1987a | 2018-03-20 05:51 | 科学写真 | Comments(6)

簡易分光器作製ごっこ

★2018年の『プロジェクト④』

負傷した右肩の治療プランがまだ決まらずガクブルのあぷらなーとです。
当面、重たい機材は封印せざるを得ないので、
先日予備実験した『プロジェクト④』:「簡易分光器で自宅周辺の光害のスペクトルを測定ごっこ」 を少し進めてみることに・・・。


★相手が点光源の場合は簡単で・・・

スペクトル撮影のため回折格子を用いることにしたのですが、相手が恒星とか遠方の街灯のように「点光源」の場合は、撮影は『超』楽勝です。
デジカメの前に回折格子をかざすだけで、キレイなスペクトルが撮れます。
f0346040_01122376.jpg
うむ。良い感じ♪


★相手が面積体の場合は少々厄介

今回のプロジェクトの主目的は、自宅周辺の光害のスペクトルを撮影して「従来型街灯」と「LED照明」のどちらが『効いて』いるのかを見極めることにあります。
ところが、撮影対象が「夜空のバックグラウンド」とか「室内の蛍光灯」などのように面光源の場合は、スペクトルの撮影が少々厄介になります。

たとえば、デジカメの前に回折格子をかざしただけでは・・・・
f0346040_17403609.jpg
こんな感じになって、輝線スペクトル同士が重なってしまって弁別できなくなるんですね。
上記の写真は室内の蛍光灯を撮影したものなので、まだスペクトルが少し分離してますが、これがもしも「夜空のバックグラウンド」のように無限の面積をもつ光源だと、全てのスペクトルが完全に重なってしまいます。要するに全く分光しない訳ですね。

要するに、撮影対象が面積を持つからダメなわけで、それなら、一度スリットを通すことで対象を「面」から「線」に変えちゃえば上手く行きそう
というわけで・・・


★スリット付き回折格子型分光器の試作開始

f0346040_17454972.jpg
回折格子をマウントごと切り取ってBORG規格(M57)の延長筒で挟み込みます。

f0346040_17481026.jpg
スリットは、紙(プリンタ用のフォトペーパー)とアルミホイルを組み合わせて適当に作ってみます。
ま、本来なら研磨した金属板とかをマイクロステージで間隔調整すべきでしょうが、所詮今回は(いつも?)『遊び』なので気にしません。

f0346040_17505900.jpg
うむ。我ながらなかなか良い感じに仕上がりました。
f0346040_17514073.jpg
これを回転装置に装着して、スリットの角度を変えられるようにしました。

あとは迷光防止のフードを取り付けて、完成。
f0346040_17531309.jpg
★カメラにはどう接続する?

問題はカメラとの接続なのですが、基本的にはスリットと回折格子を通過した光を「カメラ側のレンズ」で接写するイメージです。
たいていコンパクトデジカメにこの手のパーツを接続するのは難儀するものですが・・・

ふっふっふ。
私が愛用しているコンパクトデジカメ:ニコンクールピクスP7800には、あまり知られていない必殺技があるのだよ!

それは・・・・
f0346040_17583905.jpg
レンズの元にある黒いリングを回すと・・・
f0346040_17592753.jpg
パカッと取れます。
すると、なんと!

f0346040_18000559.jpg
BORG規格のM57オスネジが登場っ!!

つまり、ニコンのクールピクスP7800はBORG互換パーツが直接接続可能なのだっ!
しかもM57ネジは台座に切ってあるので、レンズ自体は干渉せずに自由に伸縮できます。

さっそく、先ほどの分光器を直接ねじ込むと・・・・

・・・ででん!!
f0346040_18062808.jpg
あっという間に、手のひらサイズの『スペクトル撮影カメラ』が完成♪

★目論見どうり面光源を攻略できるか?

さっそく、室内の蛍光灯を撮影してみましょう。
スリット無しだと
f0346040_17403609.jpg
こんな感じになっちゃう蛍光灯ですが、
今回のスリット装備式の『新兵器』を用いると・・・・

・・・ででん!!
f0346040_18205907.jpg
おお!
なんと見事に輝線スペクトルが分離!!
作戦成功のようです♪


★他の光源も撮影してみる

ではLEDランタンの発光面を撮影するとどうでしょう?

f0346040_18244840.jpg
ああ、なるほどね。
緑から青にかけて空隙があるものの、基本的には連続スペクトルですね。

では、メイン対象である「夜空のバックグラウンド」撮影の『予行演習』として、昼間の曇天を撮影してみましょう。

f0346040_18280223.jpg
おお?
キレイな連続スペクトルですが、よく見ると・・・・

・・・ででん!!
f0346040_18290330.jpg
フラウンホーファー線(吸収スペクトルの暗線)まで写ってるじゃないか!!

こ、これは面白い。

たった150円程度のレプリカ回折格子と、紙とアルミホイルで作ったスリットを使うだけで、対物レンズもコリメータも無くフラウンホーファー線って写せるものだったのかぁ。
これだけのスペクトル分解能があれば、光害の調査には十分でしょう。

うむ。
『本実験』が楽しみになってきたぞ♪

★★★ご注意★★★
スリットのみでコリメータ無しの構成は、あくまで『邪道』です。
本来はスリットを焦点位置に持つコリメータを内蔵させて、
回折格子全面に平行光線を入射させないとダメです。(念のため)

by supernova1987a | 2018-03-18 18:35 | 科学写真 | Comments(8)

2018年の『新プロジェクト』の一つを開始してみる

★公言したは良いけれど・・・

先日のブログで

「2018年にやりたいことリスト」を公言しちゃいました。
①「クローズアップレンズ転用の望遠鏡」を『4連装』にしてナローバンド撮影。
②『フルアーマーBORG』のテスト撮影。
③『3板式CMOSカメラ』を構築して遊んでみる。
④簡易分光望遠鏡を作り「自宅周辺の光害」のスペクトルを測定してみる。
⑤トリウムレンズを放射線源にして「突発的ホットピクセル」の正体に迫ってみる。
⑥グローバルシャッターを用いて、夜空全体がフリッカー現象を起こしているか調べてみる。
⑦『光害チョッパー装置』の設計に入る?
⑧シンクロトロン輻射を起こしている星雲の偏光状態を調べてみる。
⑨簡易的なハルトマンテストで手持ちの機材の収差曲線を描いてみる。
⑩オフアキシスガイダーならぬ『オンアキシスガイダー』のテスト運用開始。
⑪8ヶ月計画で『アマチュアの壁を越えてみるごっこ』プロジェクト始動。

実は、公言したのには深い理由がありまして・・・。

新年早々、右腕に『大けが』しちゃったのですよぉ。
本業とは別に担当している某高校男子応援部の実技指導がらみなのですが、年甲斐も無く速度セーブせず『本気で演舞』したら名誉の負傷・・・・MRI検査したら右肩の腱が切れて肩に水が溜まってるという『のっぴきならない事態』に。いつもは入念なアップ&テーピング&サポーター装備で万全を期していたはずが、この日に限ってこれらが甘くて・・・。

手術+入院+リハビリ で何ヶ月かかるか不明というガクブルな毎日なわけですよー。

ま、この辺は、本業との絡みで慎重に事を進めるつもりですが、たぶん『やりたいこと』が沢山あった方が快復も早いかな、と。


★プロジェクト④準備始動!
高校生の頃、光害カットフィルタの効果を検証するために、自宅周辺の街灯のスペクトルを簡易測定する目的でプリズムと双眼鏡とポラロイドカメラを組み合わせた簡易分光器を自作したことがありました。ちなみに当時愛用していたフィルタはミザールの「μフィルタ」(ピンと来た方は昭和時代の元天文少年認定ですね。)

・・・で、最近自宅周辺に増えたLED街灯の光害を有効除去する方法を色々と模索している中で、
「そもそも、従来型街灯の輝線スペクトルとLED型の連続スペクトルのどっちが効いているのか」
という当然の疑問が・・・。

というわけで・・・

なんぞこれ?
f0346040_01022817.jpg
まるで、なつかしのマウント仕上げポジのようですが、これ1000本/1mm仕様の回折格子です。
近年ではDVDの溝を転用した反射型回折格子による分光器作りが流行っているようですが、それだと(先駆者さんが沢山いらっしゃって)面白くないので、透過型のヤツを作ってみたいと♪

ちなみに、この回折格子は、ビームスプリッタ装置作成の部品調達でいつもお世話になっているエドモンドオプティクスさんの製品(このメーカーさん、ホントなんでも手に入る♪)
ただし、あくまで「あそび」なので実験グレードではなくて、レプリカグレード。要するに、生徒に『実験ごっこ』させたりする用途の『オモチャ』ですな。

・・・え?お値段ですか?
あくまでオモチャなので、1個150円程度です♪


★点光源なら、なんの苦労も要りません

スペクトル撮影というと、なにやら難しそうに聞こえますが、対象が街灯とか恒星などの点光源ならば、なんの苦労も要りません。
カメラの前に回折格子をかざして、向きを対象からズラせば・・・・

f0346040_01122376.jpg
 ※ニコンクールピクスP7800で撮影

こんな風にキレイなスペクトルが楽勝で写せます。
この写真の中に、蛍光灯光源とLED光源が弁別されているのが分かるでしょうか?

では、比較してみましょう。

すると・・・

ででん!!
f0346040_01145060.jpg
上が従来型の街灯のスペクトル下がLED型街灯のスペクトルです。
従来の街灯は明瞭な輝線スペクトルで、LEDは起伏を伴った連続スペクトルであることが確かめられました。

簡易測定グラフも付けていますが、RGB素子がどの波長に反応しているのかも分かって面白いですね。

ところで(別件になりますが)フィルム時代には天体写真の「青ハロ」が問題だったのに、デジタル時代になって急に『赤ハロ』が問題視されるようになった背景には、「本来存在しないはずのマゼンタスペクトル」を無理矢理演出しようとするデジカメ側の事情が効いてきていると睨んでます。
上の写真とグラフを見てください。青い色の中に明瞭なマゼンタが見えますね。本来、マゼンタは補色なので、赤いスペクトルと青いスペクトルが重なった場合にのみ生じる色のハズです。ところが実際には「完全に青のみの波長」にR素子が反応してます。つまり、R素子の感光領域がB素子の感光領域に割り込んでいて、本来青い色を無理矢理マゼンタ(赤紫)に見せようとしていることが推測されますね。(この件も色々調べると面白そう♪)

★相手が「面積体」の場合は事情が異なるので・・・

このように、相手が点光源の時のスペクトル撮影は楽勝です。なんの工夫も要りません。
だたし、今回の主目的は、光害の主要因を特定することなので、天体写真のバックグラウンド(夜空)のスペクトルを撮影する必要があります。
この場合は、相手が面積体になりますので、ピンホールやスリットなどを用いて対象の光(の入射角度)を絞り込まないとスペクトルが全部重なってしまいます

・・・という訳で、どんな装置にすればいいか思案開始です。
ともかく、レプリカグレードの回折格子でも十分に分光できることが確かめられたので、プロジェクト④の第一段階は突破です♪

by supernova1987a | 2018-03-06 05:53 | 科学写真 | Comments(6)

トリウムレンズからの放射線を『見る』

★自作霧箱の最終バージョン

ふとしたことから自然放射線(や二次宇宙線)を検出したくなって、ついついのめり込んでしまった自作拡散霧箱ですが・・・
試作11号機を経て
ついに『量産型』の仕様が確定♪

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 ※考え得るあらゆるノウハウを結集した最終バージョン↑(しかも作成経費300円足らずというバツグンの経済性♪)


さらに、「再現性」を確保するため、同じ仕様で5回ほど試作を繰り返し、同等の性能が得られることを確認。
『イベント』で使用するために『ハサミさえあれば小学生でも作れる・マル秘マニュアル』も作製!!
当然、想定される様々な『失敗要因』は全て試して特記済み♪
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小中学生を集めての『特別講義』、間もなく無事決行できそうです♪
「放射線源を一切用いない、安全な放射線実験」なので、
親御さんも安心♪


★試作11号機の『実力』

特に放射線源を用いなくても、自然放射線がバンバン見えます。

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こんな『安全な』放射線強度でも・・・・
冷却CMOSカメラASI1600MM-COOLで撮影すれば
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このとおり、自然放射線がバンバン写っちゃいます♪

と、まあ、『お仕事』の準備はほぼ完了したので、
ここからは『個人的なお遊び』に移ります。



★秘蔵のコレクションの出番か?

実は、以前kojiro-net5さんからいただいたコメントに触発されて、あるアイテムを入手していたのですよー。

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納品された直後に『なつかし』のセイフティケースに入れて、鍵付き防湿庫に保管してあったこのアイテム。

それは・・・・

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「知る人ぞ知る」ペンタックスの
スーパータクマー55mmF1.8!!
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50年前のレンズにもかかわらず『異常に良く写る』とのウワサ。
その秘密は、レンズ用の光学ガラスに混ぜられた「酸化トリウム」
屈折率が大きく色収差も非常に小さいために少ない枚数でも高性能なレンズが設計可能となるらしいんですね。
ただし酸化トリウムには放射能があるため、当然のことながら現在では製造されていません。


★とりあえず簡易計測すると・・・

f0346040_00573871.jpg
測定器の精度は不明なので、定量的な記述は避けますが、たしかに放射線が出てますね。
(精密な測定環境が無いため、ここで人体に影響が有るか無いかについての言及は避けます。)


★自作霧箱に近づけると・・・・

自然放射線でもクッキリと観察できる『自慢の』自作霧箱11号機の左側からレンズを近づけてみます

・・・すると



ででん!!
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うわあー
すご・・・・・
『流星群っぽい』を通り越して、こりゃまるで『シャワー』だなー。
要するに薄っぺらいPET樹脂では遮蔽できないレベルの放射線が出てるということですね。
飛跡の形状からするとβ線(電子)が主体のようです。
(ニュートロンだと霧箱で見えないし、ガンマ線は相互作用しにくいし、α線はすぐに遮蔽されてしまうので、当たり前と言えば当たり前ですが)

ちなみに動画↓で見ると、圧巻です。(以下、動画保存用のサブサイトへの直リンクです)



★無用な心配はしたくないので

はい。遊んだあとは、きちんと後片付け(笑)

f0346040_01175156.jpg
薄くても、さすがに鉛はほとんど貫通できないことを確認。
安心して寝ます♪


★★★お約束★★★
現在のあぷらなーとは研究者ではなく「ただのオッサン」なので、
写真に写ってる「マイクロシーベルトらしき数値」に関しての定量的なご質問には一切お答えできません
あしからずご了承ください。

by supernova1987a | 2017-11-27 01:24 | 科学写真 | Comments(12)

GIF動画投稿のテスト

★エキサイトブログは好きなんだけど

3年前にブログを始めて以来ずっとエキサイトを使っていて結構お気に入りなんだけど、投稿できる画像が400kBまでという制限が痛いです。

・・・というわけで、そろそろサブサイトの整備に取りかかろうかと・・・


★アカウントだけ登録しているサブサイト

今のところ、サブサイトとしてyahooブログを設置していて、主にyahooブログに残したコメントから飛んでくるお客さんをメインサイトに誘導する入り口にしてるんですが、それだけではもったいないので、

「メインサイトに載せられないサイズの画像置き場」

として使えないか実験。
静止画なら、GANREFにリンク張れば良いだけなんですが、今やりたいのはGID動画。

先日来やっている自作霧箱で捉えた放射線の動画とか、シンチレーションに揺らめく星像とか、ASI174MCのシマシマノイズの様子とか、2MBあれば結構見やすくなるよなぁ・・・と。

★以下、自分用の実験です



うむ。結構見やすいなあ。
簡単なタイムラプスとかも、この手法でアップ可能だなあ。

つぶやき
一応『課金ユーザー』なので、アップロードできる画像サイズの制限を緩めて欲しいなあ、エキサイトさん♪



by supernova1987a | 2017-10-30 01:24 | 科学写真 | Comments(2)

百均パワーで宇宙線を見る④

★前回のエントリーで終幕のハズが・・・

自作霧箱による自然放射線の「検出実験ごっこ」にハマってしまった あぷらなーと ですが、


本来、前回のエントリーでめでたく完結のハズでした。
・・・で、気分を切り替えてオリオン群の準備とかしていたのですが
残念ながら、超大型の台風21号の影響で、天候は大荒れ
とても観測どころではありません(涙)。



★それなら流星群の代わりに・・・!

今回実験ごっこしてみて再認識したのですが、霧箱の放射線軌跡ってなんだか流星群に似てますね。
いや、原理がじゃなくて、そのビジュアルが

「それなら、徹底的に良い感じの宇宙線写真を撮ってやれ!」

と言うわけで、悪天候の中、お家に籠もってひたすら自作霧箱の改良に取り組むことに。
ええと、(諸般の事情で)まだ詳細は明かせないのですが、相当ノウハウを蓄積できました。
自作霧箱、簡単そうに見えて結構デリケートです。少し条件(材質とか形状)が変わると失敗します。
でも、試作機を3機作った過程で無数の失敗を経験したので改善策は直感的に分かるようになってきました。

・・・そして・・・

ででん!


★改良版(4号機)完成!

今回は『自信作』です!(何が変わったか分からないとは思うけれど)
f0346040_22102700.jpg
さらに、さらに
ASI1600MM-COOLとASI1600MC-COOLのデュアルでステレオ動画が撮影可能に♪

f0346040_22125140.jpg
台風で外が土砂降りなので湿度が高く、すんごい結露が撮影をジャマしますが・・・・

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我ながら素晴らしい性能の霧箱が完成しました。
なんと、エタノールなどの補充やイオン除去などのメンテナンス無しで連続90分間以上に渡り放射線が観察できるという、夢のようなオモチャ♪
しかも、これ相当に感度が高いと思います。



★自作霧箱4号機の威力

なにがスゴいと言って、放射線源を一切使わずに自然放射線(と宇宙線)がドバドバ観察できるんですよー。

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 ※自作霧箱4号機+ASI1600MM-COOL+ニコン50mmF1.4 8bitRAWのFITS動画から切り出し。(非冷却)

こんなに自然放射線が飛びまくってるなんて、改めてビックリ。

f0346040_22225792.gif
 ※自作霧箱4号機+ASI1600MM-COOL+ニコン50mmF1.4 8bitRAWのFITS動画から切り出し。(非冷却)

ううむ。
ここまで来ると、2001年の獅子座流星群↓を思い出しますねぇ。
ちょうどこんな感じだったなー。

f0346040_22263346.jpg
 ※ニコンF801S+トキナー17mm+スペリア1600+比較明コンポジット

f0346040_22281925.gif
 ※自作霧箱4号機+ASI1600MM-COOL+ニコン50mmF1.4 8bitRAWのFITS動画から切り出し。(非冷却)

上の動画なんか、火球の流星痕↓を彷彿とさせますねぇ。面白すぎ♪

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 ※ニコンFG20+シグマ28mmF1.8+スペリア800+比較明コンポジット



★MCでもバンバン写るぜ♪

同時に撮影したカラー版のASI1600MC-COOLでもバンバン写ります。

f0346040_22475385.gif
 ※自作霧箱4号機+ASI1600MC-COOL+ニコン50mmF1.8 8bitRAWのFITS動画からモノクロ変換して切り出し。(非冷却)

・・・さすがに、3D動画に仕上げるまでには相当な時間が掛かりそうですが、
とにかく、台風にやられちゃったオリオン座流星群の『敵討ち』ができたような気分でした。

さて、ここまで書いたところで風雨が強まってきました。
台風通過前の皆様、くれぐれもお気を付けくださいませ。


by supernova1987a | 2017-10-22 22:53 | 科学写真 | Comments(15)

百均パワーで宇宙線を見る③

★霧箱が面白すぎる

当初、天体撮影時にイレギュラーな輝点ノイズが生じる要因を「検証ごっこ」するために始めた「霧箱作り」ですが、思いの外高性能な物ができちゃったので、正直『当初の目的』を忘れかけて迷走気味のあぷらなーとです。





★静止画では伝わらないこと

D5000 → ASI174MC-COOL → ASI1600MM-COOL
と色々テスト撮影してみた結果、霧箱の放射線軌跡撮影は『圧倒的に』ASI1600MM-COOLが有利との結論に至りました。
(照明を強烈に明るくできてゲインを下げられれば話は別ですが)

ただし、静止画では、この面白さが伝えきれないんですよねー。

・・・と言うわけで
(エキサイトブログ単体では400kBまでのGIF動画しかアップロードできないので、極限までデータを軽くして)
自作霧箱+ASI1600MM-COOLによる「自然放射線動画ギャラリー」を公開します♪

※以下、撮影は全てASI1600MM-COOL+ニコン35mmF2です。(おおむね60FPS)



★『素直』な放射線例

まっすぐ長ーく伸びたヤツですね。
パスレングス(飛程)が長いのと軌跡がくねっていないことから、エネルギー高めと思われますが、地上起源のものか宇宙線起源のものかは分かりません。

f0346040_16302057.gif



★間違いなく電子かな?

途中で3回ほど向きを変えています。
霧箱中の大気原子から相互作用を受けたものと思われます。
地上由来の典型的な電子線(ベータ線)かな?

f0346040_16334276.gif

★まるで火球と流星痕のような・・・

今回検出できた最も明瞭な軌跡です。
微動だにしないまっすぐな軌跡から宇宙線由来かも知れませんが、この映像からは分かりません。
それにしても、何も言わずにこの映像をみたら大流星の映像かと思いますね♪

f0346040_16381562.gif

★高角度から入射したと思われる例

拡散型霧箱の場合、軌跡ができるエリア(過飽和層)は水平に薄く広がっていて、その間を通過しないと軌跡が生じません
ですから、軌跡が短い場合は「本当に飛程が短かった」のか「過飽和層の厚みを見ているだけ」なのか判別できません。
ただし、過飽和層の上下に生じた対流の差によって、垂直成分が含まれていた「らしい」ことが推測できるケースがありました。
(地上から出たのか、上空から降ってきたのかは判別不能です)

※放射線は一般的に「ほぼ光速」で通過するので、カメラでその通過時間差を感知することはできません
軌跡が早く生じている部分と遅れて生じている部分は、入射粒子の挙動では無く周辺の過飽和エタノールの状態などに起因すると思われます。

f0346040_16460751.gif

★相互作用したっぽい例

高エネルギーの荷電粒子が大気原子に『衝突』すると、色々な相互作用が起こります。
例えば・・・

 電子が原子核に引かれて急カーブした際にガンマ線を放出する「ブレムスストラールング」(制動輻射)
 (イメージとしては、急カーブしたトラックから荷物が遠心力で振り飛ばされるような感じ)

 ガンマ線がその運動量の一部を原子核に渡すことで電子と陽電子を生み出す「ペアクリエイション」(電子対生成)
 (イメージとしては、目に見えないボールが赤インクの中に飛び込んだときに、上には赤インクの水滴、下には赤インクのへこみが生じて目に見えるようになった感じ)

 大気原子核そのものを破砕して別な核種に変えてしまう「フラグメンテーション」(原子核破砕)

その他、入射粒子そのもののディケイ(崩壊)など、挙げていくとキリがありませんが、ともかく今回の「実験ごっこ」でも、いくつか相互作用したらしき形跡が写りました。

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もちろん、荷電粒子が通過した際に軌跡が写ること自体も、大気原子をイオン化するという相互作用の一種です。 




★泥沼化の予感・・・・

ともかく、久しぶりに「大興奮」した『実験ごっこ』でした♪
マズいです。
なんか、面白くなってきました。

カメラを複数台配置して軌跡を3D解析することで、到来方向を推測したり
遮蔽板や減衰材を入れて進行の向きを推測したり
強力な磁場を与えて電荷の正負と質量を判定したり
いやいやプラスチックシンチレータとフォトマルを・・・・・

・・・はっ!
泥沼化・ダメ!絶対!

※フォトマルとかに手を出すと、『BORG沼』どころの騒ぎではなくなります。

(注)目が覚めたので、この企画はこれにてめでたく終了と致します(笑)


by supernova1987a | 2017-10-16 19:02 | 科学写真 | Comments(12)

百均パワーで宇宙線を見る②

★百均霧箱が素晴らしく良く見えるので

前回の記事で書いた『百均霧箱』が非常に良い感じです♪


試運転ではD5000の動画機能を使って640×480ピクセルで撮影したのですが、解像度を上げるため冷却CMOSカメラを投入してみました。



★対霧箱撮影仕様の冷却CMOSカメラ

まずは、ASI174MC-COOLです。
グローバルシャッターのおかげで『コンニャク現象』が出ないのが魅力で、ミルククラウンの撮影では大活躍しました。

f0346040_03513442.jpg
今回は、こんな装備で行きます。
ASI174MC-COOL+ニコン35mmF2で、画角の微調整のためにベルボンの微動雲台を装着。

※どうでも良いことですが、この機材写真、いつもより良い感じで写ったと自画自賛。最近、にゃあさんがブツ撮り用ボックスを使ってスゴく格好いい機材写真をアップされているので、負けじと(笑)新兵器『LEDトレース台』(本来はフラット撮影用に買った物)を拡散光源として用いたのですよー♪

f0346040_03535589.jpg
三脚は、変幻自在の変形機能を持ち、真上からの撮影に強いマンフロット190を投入。

速射性を優先して、冷却温度-10度・ゲイン400・8bitモノクロ・HighSpeedMode-ONで撮像。
ところが(ここがASI174MCの最大の弱点なのですが)盛大な横シマノイズが発生してトーンを持ち上げられません。
また、霧箱の運用ミスで底面にホコリが混入して光っていたり、開口部に微少な水滴が付いて丸いボケになったり、もうダメダメ



★一応、アマチュア天文家なので

ま、普通はここであきらめる所ですが、「こういう時に天体写真のテクニックが活きてくる」んですねぇ(笑)。

まずは、背景のゴミとか余計な光:『ダークノイズ』
と見立てて、処理してみます。

撮影した動画は1000コマのSerファイルなので、これをコンポジットして「位置の変わらない光」をノイズとして認識できるようなファイルにします。
ただし、空中に漂う霧粒が流れているので、そのままではその軌跡が悪さをして『縮緬ノイズ』になってしまいます。
そこで、2コマ飛ばしで333コマのコンポジットを行い、出来上がったファイルを『ダークファイル』に見立てて処理

さらにASI174系のシマシマノイズは位置がめまぐるしく変動するので補正は無理と判断してシルキーピクスの「ノイズ整列」(バンドノイズ軽減機能)を掛けます。

その他、ステライメージのホット除去フィルタやNikCollectionのDefineなどを用いて、余計な明暗を目立たなくさせます。

f0346040_04000702.jpeg
 ※左:撮って出し 中:背景減算処理後 右:ノイズ処理後

これで随分見やすくなりました。

なかなか良い感じです♪  

f0346040_04151101.jpg
いやー、この軌跡は面白いですね。
明らかに途中でインタラクション起こしてますよ。
・・・いつか「こんなん」撮ってみたかったんだー。


★ASI1600MMだと、さらに

ASI174で良い感じの放射線が撮影できて悦に入っていたものの、「ASI1600MMの方が良く写るんではないか?」と気になったので、早速機材組み替え。
今度は、ASI1600MMーCOOLで霧箱撮影をしてみます。
たしかに、モノクロで撮影するなら最初からモノクロカメラの方が良いですし、ASI1600MMにはほとんど横シマノイズがありませんものねぇ。

・・・すると・・・

f0346040_04215347.jpg
えっ!?

撮って出しのトリミングのみで、コレですか?!

なんという高感度、なんという低ノイズ!!
まるで流星群を撮影したみたいに鮮明な放射線軌跡。
ローリングシャッターとは言え、霧箱の場合はその軌跡がしばらく「漂う」ためにコンニャク現象は起こりません。

f0346040_04435178.jpg
うーむ。

f0346040_04450901.jpg
うーむ。

f0346040_05385580.jpg

うーむ。
画像処理なしでも、とんでもなく良く写るなあ、ASI1600MM-COOL
こうなると、300FPSくらいが必要となる(ミルククラウンなどの)高速度撮影以外では、もうASI174MCの出番が無いかもなぁ。



by supernova1987a | 2017-10-16 06:00 | 科学写真 | Comments(4)

百均パワーで宇宙線を見る

★先日のエントリーで・・・


先日、突発的なホットノイズの一要因としてミューオンなどの二次宇宙線荷電粒子のダイレクトヒットの可能性を考えて遊んでみたのですが、今ひとつ『面白い結果』が出なかったので、それ以後、色々とゴソゴソしていました。

なにしろ、大学院時代とは異なり、現在は「ふつうのオッサン」(しかも文系寄り)なので、『武器』が一切ありません。フォトマルやプラスチックシンチレータも無ければ、デジタルオシロもありませんし、そもそもハイボル(高圧電源装置)やCAMAC(データ記録装置の一種)も無いのでは、何もできそうにありません。

先日のようにデジカメを使って「何か写らないかなぁ」と目論んだり、PET樹脂を用いた積層型シンチレーションディテクタ『まがい』の物を作って『玉砕』したりしたのですが、ここらで一度「初心」に返ってみようかと・・・・・。



★宇宙線の素人実験と言えば、コレでしょう!

学校で習う宇宙線実験の定番と言えば、なんといっても「ウィルソン霧箱」ですね。
荷電粒子が通過した際に生じる軌跡が飛行機雲のようにたなびく様は、見ているだけで楽しいものです。

しかし、これ、意外と難しいと思うんですよねぇ。
気体アルコールをいかにまんべんなく充満させるかとか、いかにして過飽和状態に持ち込むかとか、どうやって見やすく(写りやすく)するかとか・・・・・。
ちなみに、学生時代は放射線源と拡張型の霧箱を使って1回だけ遊んでみたことがありますが、それ以来霧箱自体触っていません。(そもそも宇宙線の研究者は霧箱など使いませんしね・・・)

さて、どうしようか・・・・。



★困ったときの百均とアマゾン

一応、色々と無い知恵を絞って装置を考えてみました。
実は放射線の軌跡を「生じさせるだけ」なら結構簡単なのですが、「視認しにくい」んですね。

できるだけ「手抜き」実験にしたいので、材料集めに百均に出かけました。

買ってきたのは
 書道用の下敷き・PET製の蓋付き容器・クラフト用紙・セロテープ・両面テープ
です。

さらに、アマゾンの日時指定便でドライアイスを発注。
あとは、手持ちの機材でなんとかします。



★ドライアイス到着!

f0346040_16291477.jpg
なんとも便利な時代ですね。
5kgのドライアイスが指定時間帯ピッタリに届きましたよー。
配達員さん、ご苦労様です♪
運送中の「目減り」分も想定の範囲内でした。

f0346040_16313346.jpg
今回は、この1kgのドライアイスプレートを使います。



★主役の百均グッズ

今回の主役は、PET製の蓋付き容器です。
f0346040_16331324.jpg
・・・「なんでそれなの?」と思われるかも知れませんが、
ホントはここまで道のりが遠かったのですよぉ。

アクリルボックスで作った「1号機」は、ドライアイスで冷却した瞬間にバリバリと音を立ててクラックが入り破損。
ガラスビンで作った「2号機」は、ドライアイスで冷却しても過飽和点に達せず断念。

その他、結露してアウトだったり、反射光がジャマして軌跡が見えなかったり、エタノールの充填方法で四苦八苦したり、意図するアングルでライティングできなかったり、過飽和層が薄すぎて軌跡が短かったり・・・・とにかく失敗多数・・・・。



★幾多の困難を超えて・・・

やはり、自分で試行錯誤するのは楽しいですね。
恐らくネット上では入手できないであろう沢山の「ノウハウ」を身につけまして、ついに・・・

・・・ででん!!
f0346040_17082973.jpg
「あぷらなーと流・PET霧箱」完成っ♪

では、早速、D5000で試写してみましょう。
f0346040_17321745.jpg

・・・すると・・・・


f0346040_17113549.jpg
お!

f0346040_17135503.jpg
おお!!

f0346040_17144967.jpg
お、面白れー!!!

たかだか4分間の撮影で、なんと200個以上の放射線イベントを記録!!
しかも、明らかに宇宙線由来の高エネルギーミューオンっぽい長い軌跡や、途中でインタラクション(相互作用)してディケイ(崩壊)したっぽいイベントもクッキリ♪
しかも、10分以上ベストな過飽和状態が継続するという・・・・。

こ・・・これは、『超高性能』霧箱が作れたのでは??

めでたい♪

さて、次は、グローバルシャッター仕様の高速冷却CMOSカメラASI174MC-COOLを投入するとしますか・・・・♪


※2017.12.5追記

おかげさまで『本業』のイベントで無事実戦投入できました。
小学生から中学生まで、全員が自作に成功。(驚異的な成功率♪)
「見えたー!」
「飛んだー!」
「うわー、今のは宇宙線ですね?!」
わき上がる歓声と拍手で会場は「興奮のるつぼ」に♪
子供の理科離れが叫ばれて久しいですが、なんの、最近の子供達もなかなか見所があるではないですか。
刺激的な理科実験ネタ探しにお悩みの学校関係者様、高松市近傍なら、いつでも「出張教室」いたしますよー(笑)。


by supernova1987a | 2017-10-15 17:28 | 科学写真 | Comments(8)

しばらくやっていた事

★ふと気づけば

週に1回更新を目指しているブログですが、前回更新から1ヶ月もブランクが空いてしまいました。
冷却CMOSカメラがらみで色々と試行錯誤していたのが原因なのですが、残念ながら(?)天体写真撮影がらみでは無く、まさかの『本業』の方(笑)。


★無謀なる(?)挑戦

夏休みに『本業』の方で「実験教室」を開くことになりまして、「ミルククラウン」を題材にしようと1ヶ月ほど格闘してました。
自分が趣味でやるならともかく、生徒達にやらせるとなると、これ、かなり難敵なんですねぇ。(たぶん、これまで実践した同業者さんはいないかと・・・)ここ数年は大学入試対策の現代文講師としての出番が一番多かったのですが、今回は小中学生相手の理科講師の役作りとなります。久々に趣味と実益を兼ねた企画なのでテンションが上がります。


★まずは、形から入る

ミルククラウン自体は、別に特殊な実験用具が必要な訳では無くて、前回の記事↓の通り

三脚か何かに穴を開けたフィルムケースをセロテープで縛り付けて、そこからお皿にでもミルクを滴下すれば事足りるのですが、これだとさすがに『みすぼらしい』ので、『それっぽい』ものをいくつかポチってみました。


★「ミルク滴下装置」完成

 普通のプラ容器に穴を開けたり、熱帯魚用の「水替え点滴装置」の転用とか色々試行錯誤しましたが、イマイチ動作が安定せず断念(少なくとも、子供では制御不可能)。結局、『理科実験御用達』のケニスさんから活栓付きロートや実験スタンドなどを取り寄せました。最近はこんなものもアマゾンからクリック一発で取り寄せできるんですねぇ。良い時代になりました。

 そう言えば小学生の頃、小遣いを貯めては分厚いケニスのカタログを手に近所の薬局に通い、試験管やアルコールランプや各種試薬をコツコツ買いそろえていたなあと、なんだかノスタルジーに浸ってしまいました。(あの頃は1年の大半を理科の自由研究に費やしてましたっけ・・・。)

 ・・・というわけで、こんな装置になりました。

f0346040_22072617.jpg
 うむー。なかなか「それっぽい」装置が組み上がったぞ。良い感じです♪
これなら、子供でも操作できそう。

 滴下するミルクは「教育上の配慮」からポスターカラーを溶いた疑似ミルクを用意。粘性率がすこし低下しちゃいますが、まさか生徒の自由研究ノートに「実験で使用したミルクは、実験後にみんなでおいしくいただきました」とか書かせられないですしねぇ(笑)。


★問題は冷却CMOSカメラ

 「最新鋭の機材を使って・・・」とか広告に書いちゃったので、普通のビデオやカメラじゃダメだろうと、ZWOの冷却CMOSカメラを『簡易版ハイスピードカメラ』として投入します。(『本物』のハイスピードカメラは高価なので無理・・・)
 ・・・ああ、こんなマニアックな製品を『本業』で使うことになるとは・・・・買った当初は、少しだけ想定してました(あれ?)

 ここで問題となるのが、3本の『赤缶』のうち、どれをメイン投入するかです。


★ASI1600MMの弱点

 実際の実験ではモノクロ画像を使用するので普通ならASI1600MMをROIでクロップしてハイスピード動作させたいところですが、ここで問題が生じます。このカメラ(というか、ほとんどの電子シャッターカメラは)ローリングシャッター仕様なのですね。要するに、全画素を一括露光して一気に読み出すCCDカメラと異なり、CMOSカメラでは1ラインごとに露光してそれを順次読み出すのですが、その間に撮影対象が動くと画像が歪んでしまうわけです。したがって「どんなに高速なシャッターを切っても、運動する物体の『瞬間の姿』は写せない」のです。俗に『コンニャク現象』と呼ばれるこの現象は、フォーカルプレーンシャッター搭載のフィルム一眼レフ(スリット走行によって高速シャッターに見せかけている)でも見られた現象でして、原理的に回避することは不可能です。


 それでは、実際にASI1600MMのローリングシャッターが起こす『コンニャク現象』が実験にどんな影響を与えるか見てみます。

下記の撮影パラメータで、滴下するミルク滴を高速撮影して『検証ごっこ』してみました。

[ZWO ASI1600MM-Cool]
Pan=844
Tilt=624
Output Format=SER file
Binning=2
Capture Area=1280x1024
Colour Space=MONO8
Hardware Binning=On
High Speed Mode=On
Turbo USB=100(Auto)
Flip=None
Frame Rate Limit=Maximum
Gain=114
Exposure=0.0001
Timestamp Frames=Off
Brightness=10
Gamma=50

f0346040_23015662.jpg
 ※左:ミルクの滴下方向と垂直にシャッター駆動した場合 右:滴下方向にシャッター駆動した場合
  (それぞれピクセル等倍トリミング)

上記の画像の左は、カメラを90度傾けて撮影したもの、右は水平を出して撮影したものです。
同じように写るはずのミルク滴が全く異なる形に変形しているのが分かりますね。さらに細かく見ると、左の写真では、水面に映った像と実際の滴とがキレイな線対称に写っているのに対して、右の写真では、全く異なる形(実態は縦長で虚像は横長)に写っている点も興味深いです(理論的に正しい挙動です)。



★左の画像は次のように解釈できます
f0346040_00180941.jpg

 このように、1ラインずつ左から右に露光している内にミルク滴が落下していくために、右斜め下に歪んだ像ができる訳ですね。
なお、水面に対して平行方向に走査しているため、実像と虚像が同じ形に歪むことも説明できます。



★右の画像は次のように解釈できます
f0346040_00191391.jpg
 このように、1ラインずつ上から下に露光している内にミルク滴が落下していくために、上下に伸びた像ができる訳ですね。
なお、水面に対して直交方向に走査しているため実像と虚像とではその像の動きが真逆となります。したがって実体と水面に映った像の歪み方が異なることも説明できますね。



★ASI174MCはスゴイ!

画素数が少なかったり、冷却しても消えない盛大なアンプノイズがあったりして『じゃじゃ馬』なASI174MC-COOLですが、このカメラにはCMOSカメラとしては画期的とも言える「グローバルシャッター」が実装されています。要するに、CMOSカメラでありながら、まるでCCDカメラのように全画素一斉露光できちゃうのです!!

では、ASI174MC-COOLを下記のパラメータで撮影したものでグローバルシャッターの実力を見てみましょう。

[ZWO ASI174MC-Cool]
Debayer Preview=On
Pan=568
Tilt=308
Output Format=SER file
Binning=1
Capture Area=800x600
Colour Space=RAW8
High Speed Mode=On
Turbo USB=80(Auto)
Flip=None
Frame Rate Limit=Maximum
Gain=348
Exposure=0.000235
Timestamp Frames=Off
White Bal (B)=90(Auto)
White Bal (R)=99(Auto)
Brightness=1
Gamma=50

f0346040_00263940.jpg
落下するミルク滴が「まんまる」です!! お見事♪
さらに、800×600のROIでも実に300FPS以上をたたき出す点も素敵すぎます。
(ASI1600で同等条件だと120FPS前後しか出せません)

・・・という訳で、使用するメインCMOSカメラは、ASI174MC-COOLに決定しました。


★あとはノートPCを・・・

実際の実験では、色々な条件を変えて大量に動画を撮像するので、ノートPCもできるだけ高速化する必要がありますね。

・・・・で、(万が一生徒に壊されてもダメージが少ない)HPの格安ノートPCを・・・・

f0346040_00345479.jpg
分解して、内蔵HDDをSSDに換装しました。

※このHPのノートPCは、各種オプションの交換を想定していないらしく、SSD換装は相当に苦戦しました。そもそも開腹する方法が(思いもよらぬ手順が必要で)膨大な時間が掛かった上、外装にも結構なキズが残っちゃいました。また、普通にクローニングしただけではOSが走らなくなったりして、いつもならものの2~3時間で完了する作業に2週間も掛かっちゃいました。真似する人がいると危ないので(笑)機種名と分解の手順詳細は伏せておきます(正直、二度と中身を触りたくないです。)

さらに、windows10に特有の、『訳の分からないタスクがCPUリソースを100%食いつぶす』現象が実験中に起こると致命的なので、怪しいプロセスには使用するコアに制限を与えて、いざという時にも無負荷のコアが生き残るように設定しました。(2コアのセレロン機なので、もともと非力ですが、なんとか使えるレベルになったかと・・・)


★・・・というわけで

約1ヶ月かかった実験教室の準備もヤマを越えました。
・・・あとは・・・生徒用のシナリオと、助手の先生用のシナリオと、想定される破損事故に備えたサブシステムの構築をやらなきゃ・・・・。

・・・ともかく、似たような機材を使う撮影であっても「趣味」と「お仕事」とではプレッシャーの差がハンパないことを再認識した1ヶ月でした。

え?公開天体観測教室は、ですか?・・・・いつかやりたいですね。
(本業では20年くらい前に一度だけ開催したことがありますが、色々としんどかったです)。



by supernova1987a | 2017-06-25 23:44 | 科学写真 | Comments(6)


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