あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
文系寄りの元理系(?)
「天体」「マクロ」「実験ごっこ」その他諸々の科学写真が大好きな HN:あぷらなーと が いろんな写真ネタをのんびり語ります。あまり気合い入れすぎると続かないので、「ぼちぼち」いきます。
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天体撮像データ移送用USBメモリ

★退院したー♪

右肩の怪我(肩腱板断裂)の手術のため2週間ほど入院していたあぷらなーとですが、おかげさまで手術は成功。昨日無事退院しました♪

ただし、重い荷物が運べるようになるにはさらに半年~1年間のリハビリが必要なので、本格的な天体復帰はだいぶ先の話。

でもね、本格的な観測が無理でも腕に負担を掛けずに色々と遊べることだって多いのですよー。


★『機材テストごっこ』復帰戦その①

入院中に色々と計画していた『ブログ復帰ネタ』の第1弾は、コレです。
題して、
「撮像画像の移送に使えるコスパ抜群のUSBメモリはどれだ?!」

ええ、皆さん色々と工夫されてると思うんですが、撮影済みの天体画像データ(ASIシリーズで撮像したFITSファイルやSerファイル等々)を撮像用ノートPCから画像処理用デスクトップPCに移送する時、お手軽なのはUSBメモリですよねぇ。(リモートデスクトップでダイレクトに転送するとかのテクいことは苦手だし、WIFIで飛ばすにしてもそもそも『5g』とか屋外での使用が禁止されてたり色々と厄介・・・)

でも、USBメモリってピンからキリまで色々とあって、その選定には以外と難儀するもの。

・・・で、今回は実用的な格安USBメモリ『あぷらなーとセレクト』を公開いたしましょう。


★USB3仕様のUSBメモリは『速い』のか?

あぷらなーとは『高級品1匹』よりも『格安品沢山』が好きな性分なので、手持ちのUSBメモリもどんどん増殖しがちなんですよねー。
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さて、例えばASI1600MCを16bitRAWでFITSファイル保存するとそのサイズはおよそ32MB程度。あぷらなーとは短時間+多数枚コンポを得意としているので、1回撮影するとコイツが数百枚に及びますので、データ量も数GBになります。
この場合、大切なのはシーケンシャルライト(連続書き込み)とシーケンシャルリード(連続読み込み)の速度です。

無論、旧世代のUSB2仕様のUSBメモリだと、あまりに遅すぎてイライラします。
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例えば、このKINGMAX製の4G-USBメモリだと
f0346040_03472942.jpg
上記の通り、実測で 読み込み22.3MB/S・書き込み5.6MB/Sですので、
1GB分の撮像データを取り出すのに少なくとも数分間はかかるわけです。ま、USB2仕様なので仕方ありません。

これが、USB3仕様の高速機、ソニーの32GB(いわゆるゴールド仕様)メモリだと
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うひゃー!
爆速っ!!
読み込みで約10倍、書き込みに至っては15倍くらい速いではないですかー!
さすがUSB3仕様機♪

でも、コイツ少々お高いんですよねー(5000円~1万円程度)
このお値段だと複数持ちは苦しい・・・。


★使ってみなけりゃ分からない恐怖

ならば、と言うわけで、格安のUSB3メモリを探す訳なんですが・・・・。
例えば、この機種はどうでしょう??

f0346040_04015710.jpg

グリーンハウス製の USB3.0対応 USBメモリー

「ピコドライブ L3 16GB」 GH-UF3LA16G-WH

16GBで1本1000円程度のお値段で叩き売られてます。

ところが、速度を測定してみると・・・・

f0346040_04063561.jpg
な、なんじゃこりゃー!?
USB2仕様機と同じくらい『劇遅』やんかー!!
これ、ホントにUSB3仕様なの??

うーむ。
確かに、ネット上でもこの機種すこぶる評判が悪いんですよねー。

ところが・・・


★ここで終わらないのがあぷらなーと

ええ。
たいていは、ここでこのメーカーとは決別しますよね、普通。
でも・・・・。
ほら、例えは悪いかも知れませんが、
口径5cmの望遠鏡が良く見えるからといって、同じシリーズの口径10cmが良く見えるとは限らないでしょ??

おなじシリーズでも容量が異なると『まるで中身が別物』ってこともあるのですよー。

というわけで、性懲りも無くグリーンハウスを攻めます。

「ピコドライブ L3 32GB」 GH-UF3LA32G-WH

行ってみます。
型番の違いは「16」か「32」かの違いだけ!
実売で2000円弱の格安商品です。
f0346040_04213392.jpg
外観も全く同一なので、USB端子上の刻印でかろうじて弁別できるだけです。

さて、これも速度の傾向が同じ『ダメな子』なんでしょうか??

では、実測、行きますよ~。

すると・・・

ででん!!
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うおおおお!?
は、速いっ!!
ソニーのゴールドほどではないですが、特に書き込み速度は16GB版の実に6倍以上の爆速ですっ!

横軸にお値段、縦軸に速度をとってプロットしてみると・・・
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ピコドライブL3の32GB版の異常とも言えるコスパが光ってますね♪



★え?「個体差」や「ロット差」じゃないのかって?

ふふふ。
その辺は抜かりありませんぜ、だんな。

購入店や購入時期を変えて、16GB版を4個、32GB版に至っては6個も購入して調べたんですが全く同じ傾向(笑)。

私が知る限り、この『不可思議な差異』について言及している口コミレポートは見当たらないので、ネット上の口コミっていうものも盲信しちゃダメってことですねぇ♪

このUSBメモリ、かなりオススメです♪
あ、16GBではなくて32GB版だけが、ですよ!
※ついでに言うと、NタイプじゃなくてL3タイプ(ノック式)のお話です。

★★★お約束★★★

①32GB版のピコドライブL3については『たかだか』6個買って調べただけなので、市場に出回っている固体が全てこの性能なのかは、不明です。
興味のある方は、自己責任で・・・。

え?
「64GB版や128GB版はどうなのだ?」
ですか?
うーん、ちょっと投資する勇気が無いので、むしろ『人柱』覚悟の『男前』な方の登場をお待ちする次第です(笑)。

②ソニーのゴールド32GB、私の固体はちと安定性に優れません。
(結構な確率で、データが転送途中で飛びます・・・涙)
※あくまでも、私の固体は・・・ですけど。

追記①
けむけむさんから「マイクロSDを愛用」とのコメントをいただいたので、手持ちのサンウルトラ(クラス⑩)8GBマイクロSDも測定してみた。
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なるほどー。
シーケンシャルは速くないけど、ランダムライトは別次元の速さ!
小さなファイルの転送とか(懐かしの)レディブーストとかには強そう♪
要するにそもそもの想定用途が異なるということで、特に内蔵HDDやメモリの代用として有用っぽい。

追記②
オヤジさんからは「SSDを愛用」との情報。
てわけで、手持ちの250GBのSSD(crucial製)をUSB3外付け用ケースに装填して測定してみた。
f0346040_22562167.jpg
むうー。
なんというか、「圧倒的」ですね。
SSDがお安くなった今、これが本命かもねえ。


by supernova1987a | 2018-07-07 07:58 | 機材 | Comments(10)

スカイメモTの『諸問題』解決♪

★スカイメモTの『弱点』と思いきや・・・

いやー、早とちりとは怖いものです。
先日、新規導入したポータブル赤道儀・ケンコー・スカイメモTですが


その『弱点』として
 ①電圧降下に弱い
 ②バランス崩れに弱い
 ③スマホがないと何もできない
の3点を上げました。

このうち、①に対しては「エネループ×2本内蔵」から「リチウムイオンバッテリーからUSB給電」であっけなく解決しました。
たとえば、こんなバッテリーですね。
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主として、外出先でのタブレットや2in1PCの給電に愛用している、iMutoの20000mAhバッテリーです。


エネループ×2本がおよそ2.8Vのところ、約5Vで給電できる訳ですから安定して当然。

『弱点②』については、以前のエントリーで述べたように重量バランスの崩れの根本原因である「重心と回転軸が一直線上になっていない」ことを正せば回避することが分かりました。

『弱点』③については、仕様上しかたがないと思っていたのですが、
なんと、拙ツイッターのつぶやきに、だいとしぃさんから驚愕のリプを!
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要するに、「恒星時駆動ON」の状態をデフォルトとして『本体に』保存できるというのです!!

これは、早速試してみなければ!!

★・・・と、その前に

ええと、これまで7インチのタブレットを使ってスカイメモT専用アプリを使っていたのですが、手に余る大きさだし、なんかタップの位置精度が悪くて意図したのと違うボタンが反応したりして、どうも使い勝手が悪いのです。とはいえ『電話なんてガラケーで十分だ説』を唱えてきたあぷらなーとが、ついに今年のGWに(本業の業務都合上)買ってしまった初スマホをスカイメモの制御用に使うのは、色々と気が引けます。(万が一遠征先で紛失したり、壊れたりしたら・・・・)

うーん。4~6インチ位の安くて小さいタブレットがあればなあ・・・・と思っていたら、掘り出し物を発見!
おもわず、秒速でポチっちゃいました♪
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ええ。まさかの2台目スマホです。
あ、いや、「ついにおかしくなったか?」などと思わないでくださいよー。
Kyocera製の新品スマホではありますがね、これ・・・。

そのお値段、
なんと6499円!



当然、WIFI環境でしか使わないので、使用料はタダ。

もう、高価な保護ガラスフィルムとかケースとかを買うのが馬鹿らしくなる本体価格。
・・・いったい原価いくらなんだ、これ・・・・。訳が分かりません。

★では、この激安スマホで操作を続行しましょう♪

まずは、スカイメモTの電源を入れてWIFI接続待ち状態に。
次に、スマホ側からWIFI接続先を探しに行ってスカイメモTに接続。
そして、スマホから専用アプリを立ち上げて・・・。
GPSから観測地情報を拾わせたら
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「設定」メニューを開きます。

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「機能保持」をONにします。

※当然、この機能は知ってたのですが、てっきり「アプリ側に保存される」とばかり思ってましたよー。面目ない(汗)。

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天体写真撮影設定メニューに入ります。

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撮影回数は「∞」にセット。
トラッキングレートは「恒星時」をセレクトします。
※ここでは露出や撮影間隔は無視します。(スカイメモT側からカメラを制御する場合のみ必要です)
※北半球モードか南半球モードかは、初期設定時にスマホのGPSから拾った値で自動的に設定されます。
 (手動で緯度を入力しても可)

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「Start」ボタンを押すと、恒星時駆動が開始されます。

※前回の敗因は、まさかこの「Start」ボタンの状態までスカイメモT本体にメモリーされるとは夢にも思わなかった事です。
・・・だって・・・「設定」は保存できたとしても「状態」まで保存できるとは思わんよぉ・・・(言い訳)

ここで、いったん専用アプリを終了させ、スカイメモTの電源も切ってみます。

さて、しばらく待った後、スカイメモTのみの電源をONしてみます。

すると・・・・

ででん!!

いきなり恒星時駆動するやんか!!
素晴らしい♪

ああ、なんということ!

前言撤回。
スカイメモTに死角無し。
『超絶』オススメ機種です♪


※だいとしぃさん、貴重な情報ありがとうございました!
※ケンコー・トキナー公式さ~ん。拙ツイートを何度もリツイートしてくれたのに、ごめんなさい。・・・ウソ情報流してました。(ああ、一言「ちゃうよ」ってリプいただければ・・・・)

P.S.
今までブログメインでしか情報発信してなかったけど、ツイッターも有用だなぁ。
でも、ウソ情報も巡りが早いので発信には気をつけなきゃなぁ・・・・(反省)。


by supernova1987a | 2018-05-27 11:10 | 機材 | Comments(8)

スカイメモTのピリオディックモーション『測定ごっこ』

★よし。だいたい分かった♪

悪戦苦闘していた『新兵器』スカイメモTですが、その挙動を大体掌握しました♪

今後、購入を考えている方もいらっしゃると思うので、ポイントだけまとめますね。

★スカイメモTの『個性』
 ①エネループ2本では安定駆動無理かも
 ②重量バランスの崩れに敏感らしい
 ③スマホかダブレットが無いと何もできない
 ④ネット上で揶揄されるほど精度は悪くない
 ⑤真面目にやれば(結構重たいレンズでも)
  安定駆動する

①電源についての暫定的結論
先日来格闘してきたスカイメモTの『過負荷フリーズ現象』ですが、まず電圧降下に敏感だという結論に至りました。
無負荷の状態で何度か長時間ドライブしてみた結果、電源電圧がおよそ2.4Vを切ったあたりで動作が不安定になることが分かりました。・・・ということは、エネループなどのニッケル水素電池2本直列での安定駆動は困難「かも」知れません。

※アルカリ乾電池が1.5V前後の起電力を持つのに対してニッケル水素電池は1.2V前後の仕様が多い。
※アルカリ乾電池なら大丈夫という意味ではない。アルカリ電池は使い始めるとすぐに電圧が低下してしまう物が多い。
※専用アプリには電圧モニター機能が実装されている。これ、必要だからこそ実装されているのでは?

○その解決法
リチウムバッテリーからUSBで5V供給すると、まるで別物のように安定しました。


②バランス調整について暫定的結論
前回のエントリーで『考察ごっこ』したように、支点とカメラの重心が一直線上にないと不安定になるようです。
重量バランスが崩れた途端、負荷限界を超えて異常動作やフリーズが発生するようです。

※供給電圧によってその挙動には差異があります。

○その解決法
カメラ1台なら、別売りの純正プレートとバランスウエイトを用いるのが早道です。
カメラ2台なら、前回のエントリーで試行したような「プレートの両端にパノラマ雲台」方式が有効なようです。

③コントローラについて暫定的結論
今のところスマホかタブレットがないと何もできない仕様なので、こればかりはどうしようもありません。

○その解決法
打つ手無し(笑)
あぷらなーとは、古くなって使用頻度が下がったタブレット(2012年モデルのNEXUS7)をスカイメモT専用にあてがうことにしました。

※一度恒星時駆動を開始してしまえば、あとはタブレットを切ってもスカイメモは動き続けますが、念のため電圧モニターはしておきたいので。

※WIFIの自動切断やオートスリープには要注意。

※追記)拙Twitterに「設定のメモリー機能で回避できる」との貴重な情報を頂きました! 今度試してみます。


★『限界重量』
   行ってみるぜ!
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スカイメモTに、(一見無謀とも思える)
ニコンAF-S70-200mmF2.8GⅡ+D5000を搭載!!

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重量バランスを取るために使用したパーツは

①ケンコー純正のプレート


②ケンコー純正のバランスウエイト


③UTEBITのアルカスイス互換クランプ&プレート


※この手のパーツを使えば、実質ドイツ式赤道儀になるので、バランスは取りやすくなります。
ただし、望遠レンズの前後バランスを取ることが重要なため、アルカスイスのプレート+台座は必須ですね。

※もっと経済的にパーツを揃えたい方は、スカイウオッチャー社から互換パーツが出てます。
『緑のヤツ』ですね。微動装置のバックラッシュがやや大きいこと以外、純正品と遜色有りませんでした。
ちなみに、微動装置回りは、純正品と仕様が異なります。

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安定してUSB5Vを供給するため、愛用のSUGOIバッテリーを投入。
スカイメモとタブレットを同時給電しても平気です♪

さらに、D5000(はじめD810系以外の全ニコン機)の『100コマ制限』(100コマ連射したら勝手に止まる仕様)を突破するために、エツミのタイマーリモート装置を投入。


今回は30秒露光の200コマノンストップ連射を行いたかったので、タイマーリモート装置のインターバルタイマーを用いて
 ●インターバル33秒
 ●撮影コマ数200コマ
に設定して撮影しました。
インターバルを設定する際はカメラ側で設定した露光時間と実際に露光される時間との差異に注意が必要です。
D810A以外のニコン機は、「30秒露光」に設定すると32秒間露光されるので、若干のデッドタイムも見込んで、インターバルを33秒に設定しました。
カメラ側のドライブモードを「連写」に設定して、通常のリモートコードを「押しっぱ」にする場合と異なり、途中でレリーズOFF信号が飛んでいるため、『100コマ制限』を回避できます。

※あくまでも暫定措置です。今後スカイメモTがさらに安定駆動できればスカイメモ側からのインターバル撮影を試してみます。


★ピリオディックモーションの撮影結果

今回の撮影対象は、こと座のベガ付近
ええ、なにも無いエリアですが、ピリオディックモーションの『測定ごっこ』が目的ですので♪
各種の策が当たり、あの重たい70-200mmF2.8 を搭載して約2時間の駆動を試みましたが、ノントラブルでした!!

(途中雲にやられたので)写りが良いコマ143コマを比較明コンポジットしてみます。
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ピクセル等倍で切り出した画像です。
どうです?とても安定した追尾がなされている事が分かりますね。(前回のエントリーの酷さと比較してみてください。これ、脱調やシャックリやフリーズがゼロですよー!)

以前書いたとおり、この画像から極軸設定エラーに伴う東西方向の固有運動を測定し、メトカーフコンポジットを行います。
東西方向のズレは4718秒間に839.5秒角でしたので、これを赤経方向の時角に直すと1分間あたり0.712秒の移動速度になります。

では、ステライメージ6.5でメトカーフコンポジットしてみましょう。

・・・すると・・・

ででん!!
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おお、とてもキレイなピリオディックモーションではないかー!!
これで約4周期分。
『波形』の安定性は、むしろスカイメモSよりも上かも♪

では、いよいよピリオディックモーションの実測に入ります。
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ピリオディックモーションによるふらつきは約18ピクセルの幅ですね。
ニコンD5000+200mmの場合、1ピクセルは約5.67秒角に相当しますので、これは±51秒のエラーになります。

ただし、撮影域はベガ付近なので、ベガの赤緯:38度47分を用いて、赤緯値補正を掛けます。

※計算方法の詳細は下記のエントリーをご参照ください


その結果、スカイメモTのピリオディックモーションはっ!


±約65秒と推定されました

先日測定したスカイメモSが±50秒ですから、これ大健闘ですよ。

と言うわけで、

<ネットから拾った
 ユーザー様の評判では>
 スカイメモS:±20秒
 スカイメモT:±100秒
という情報に反し、

<あぷらなーとの
 『測定ごっこ』結果は>
 スカイメモS:±50秒
 スカイメモT:±65秒
という結論に至りました。

まあ、測定方法には個人差がありますし、製品の個体差があるでしょうから何とも言えませんが、
・最低4~5周期分の長時間駆動の結果である
・撮影者+測定者が2機種とも同一である
・極軸エラーの影響を加味している
・対象天体の赤緯値補正を加味している
という点で、一応参考資料程度にはなろうかと・・・♪

さて、今回の『測定ごっこ』の結果ですが、
スカイメモS&Tは、そのウオームホイルの
歯数比が144:72=2:1で、
しかもピリオディックモーションの振幅値が結構近い、ってところがミソでして・・・。

★ということは!!


ふはははは!
追尾精度がイマイチとの風評のスカイメモだが、それはそれでよい。そんなもの
「毒をもって毒を制す」
 =『メカニカルPEC』戦法
で、一気に±15秒以下に押さえ込んでやるわっ!!

というわけで、Arduinoマイコンボード用のロータリーエンコーダとか、届いた♪
(あ~あ・・・・ぬ、沼が・・・・)



by supernova1987a | 2018-05-22 23:56 | 機材 | Comments(4)

スカイメモTと『格闘』する

★スカイメモTの性能チェックをしたい♪

先日、スカイメモSについては、そのピリオディックモーションを『測定ごっこ』することに成功しました。

ネット上では±20秒程度との評判でしたが、実測の結果±50秒でした。これが測定方法の差なのか、個体差なのかは分かりません。
ただ、200mm前後の望遠で1時間程度の露光を得る場合でも、30秒露光の120枚コンポジットならノータッチガイドで無問題であることを確認しましたので、十分実用に耐えますね。

さて、では新兵器「スカイメモT」の追尾性能はどうなのでしょうか?


★この赤道儀、手強いっ!!

はじめに申し上げます。
これまで赤道儀を扱ったことがほとんどない初心者の方がスカイメモを購入される場合は、「T」ではなく「S」を熱烈推奨します。

たしかに、スカイメモTは、下記の点において画期的な赤道儀です
 ①非常にコンパクト
 ②スマホやタブレットで全操作が可能
 ③天体以外にもタイムラプス撮影にも使える機能満載
 ④脱着可能な極軸望遠鏡が付属
 ⑤カッコいい
しかし、これ、どう見ても初心者の方がいきなり使いこなせるとは思えないんですよねー。

もし、スカイメモSでデジタル一眼&標準ズームあたりで星座を撮影するのでしたら、話は簡単です。
 三脚に赤道儀をセットしたら
 極軸望遠鏡のど真ん中に北極星を導入して
 カメラを雲台に載せて
 ダイアル式スイッチを「★マーク」に合わせて
 シャッターを切る。
たったこれだけで、『とりあえず』使えます。

これが、スカイメモTになると話は別で、
 ①三脚にセットする
 ②極軸望遠鏡と照明装置を取り付ける
 ③とりあえずど真ん中に北極星を入れる
 ④スマホかタブレットからスカイメモにWIFI接続する
 ⑤スマホかタブレットから専用アプリを立ち上げる
 ⑥天体撮影設定から時間無制限(∞)駆動方式「恒星時」を選択
 ⑦スタートボタンを押す
 ⑧シャッターを切る
・・・と、いい加減な撮影でも最低これだけの操作が必要です。
しかも、(個人的にはココが最大の弱点と感じているのですが)スマホかタブレットから命令を出すまで、赤道儀が動きません。(電源スイッチを入れてもWIFIの待機状態になるだけで、駆動はしない。)

さらに、今回試し撮りしてみて気づいたのですが、結構電源電圧と重量バランスにシビアで、モーターに負荷がかかりすぎるとすぐにフリーズしちゃいます。


★スカイメモTを用いた失敗例

BORG60ED+0.85×レデューサ+D810Aで試し撮りした画像をトリミングしたのがこちらです。
f0346040_17442947.jpg
露出は30秒の一発撮りなのですが、恒星がジワジワとズレた後、ギャッと飛んでまたジワッとズレているのが分かると思います。たった30秒ですから、極軸の設定ミスとかピリオディックモーションではありません。その証拠に、上の画像を撮影した直後には
f0346040_17542143.jpg
このように十分な追尾が行えてます。
だいたい、数コマごと(2~3分ごと)に『暴れる』印象ですね。
また、特にカメラを2台搭載したときなどは、ある程度駆動した段階でエラーを出して止まっちゃいます


★面白くなってきたじゃないか!
え?
「なにそれ、使い物にならないじゃん」
ですと?
たしかに初心者の方ならこれは大ダメージかも知れません。
でも、あぷらなーとは
『転んでもタダで起きたと思いたくない』
が信条ですから、むしろ、やる気が出てくる訳ですよー。

よし、なんとかして見せましょう!!


★問題を切り分ける

色々と調べてみた結果、原因は3つの要素が絡み合っているらしいことが分かりました。

①電池の消耗に弱い
②重量バランスの崩れに弱い
③内部のギアの挙動がなんかおかしい

①については、単3乾電池4本駆動のスカイメモSと異なり、そもそもたった2本で駆動しているわけですから、予想されたことですね。できるだけ満充電のニッケル水素電池を使うことにするしかありません。(もしくはUSBで給電)

問題は②と③です。


★重量バランスの崩れについて
だいたいポータブル赤道儀と言えば、こんな搭載をイメージしますよね?
だって、昔からスカイメモNSを使ってきた身としてはごく自然な搭載方法なんですが・・。
f0346040_18073265.jpg
赤道儀にプレートを付けて雲台2台にカメラを搭載するというオーソドックスな方法。

ところが、本来こんな搭載方法はダメなんですよねぇ。
f0346040_18085317.jpg
いくらバランスを合わせていても、日周運動を追いかけている内に、こんなふうにプレートが傾いてきますよね(イメージカットなので東西が逆だぞというツッコミはご容赦)。するとスカイメモTはモーターの警告ランプを点滅させてフリーズしちゃいます。

でも、これはスカイメモTが悪いのではありません
そもそも、こんな搭載方法自体がダメで、パワフルな赤道儀(特にDCモーターではなくステッピングモーター仕様機)は『無理矢理駆動できてる』に過ぎません。

すこし『考察ごっこ』してみましょう。
厳密な計算を持ち出すまでもないのでしょうから、今回は小学理科を使って考えてみます。(中学理科では剛体力学は扱えない)
f0346040_18175309.jpg
バランスを調整済みで、かつ水平状態にある2台のカメラは、上の図のように時計回りのモーメントと反時計回りのモーメントが釣り合ってます。
(※モーメント:回転させる作用のこと。支点から重心までの距離×重さで表せます。)

ところが、例えばこのままプレートが右に傾いていくと
f0346040_18205056.jpg
こんな風になって、各重心から支点までの距離(重力の作用線に垂直に測ります)が変化してしまい、時計回りのモーメントが残ってしまいます。
その結果、モーターに負荷がかかってしまうという訳ですね。


★回避方法は普通の天体望遠鏡の構造にヒントが

では、この現象を軽減するにはどうすれば良いのでしょうか?
それは、ズバリ
「2つの重心と支点が一直線上になるように配置する」
です。

さきほどの搭載図を下記のように改良してみます。
f0346040_18290392.jpg
重心と支点が一直線上に配置されました。
そうすると、この状態でプレートが右に傾いても・・・・
f0346040_18301616.jpg
このように、モーメントは残りません

そもそも赤道儀に搭載した天体望遠鏡ってこういう構造ですよね?
 左のカメラ:鏡筒
 プレート:赤緯体
 支点:極軸
 右のカメラ:バランスウエイト
と解釈すれば、ちゃんとこうなってます。
それを、ポータブル赤道儀にカメラを搭載する時だけ変な搭載の仕方をしちゃったんですから妙なことが起こっても当然ですね。

<補足>
※スカイメモNSのようにモーターがパワフルな赤道儀は、こんなこと考えなくても強引に駆動しちゃいます
※雲台は好きな方向には動かせません。赤経方向はプレートのみで、赤緯方向は雲台の水平軸のみを使う必要があります
※雲台に取り付ける位置はカメラの重心の真下でないと意味がありません。


★内部のギアの挙動が・・・・(泣)

えーと。はじめにお断りしておきます。
これは、あくまであぷらなーとの個体の特性であって、流通している製品全てがこうだというわけではありません。
そもそもユーザーが内部を開けちゃダメ・・・絶対。

えーと、気づいちゃったんですよねー。
変な駆動をした瞬間とか、フリーズ寸前に『異音』がしてるのを。
そうですね・・・たとえるなら
 ○正常時:「カカカカカカカカカカカカカカ・・・」
 ○異常時:カカカカカコッカカカカカコッ・・・」
こんな感じ。

なんだよ、そのコッて?!

・・・・で、コッソリ中を覗いてみることに・・・・
f0346040_18441318.jpg
・・・で、タブレットから手動でモーター駆動命令出して内部の動きを観察。
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クリアランス、適切そう。
ネジの緩み、なさそう。
異物混入、なさそう。
インクリメンタルエンコーダ(モーターの制御用)、スリット欠け無し。
グリスの状態・・・ちょっとアヤシい。

・・・ん?!
とあるギアが時々『クネっ』と妙な動きしてるじゃないか!
異音は、コレか!

・・・・仕方ないので、チョロッと調整してみました。

・・・治った!!

※個体差だと思うので、詳細は書きません。
変な症状が出た方はまずメーカーさんにご相談を♪


★というわけで・・・・

紆余曲折ありましたが、結局スカイメモTのシステムは再構築しました。
ええ、いくつかパーツを追加する羽目になりましたが・・・・。

ビクセンの短めのプレートとパノラマ雲台
UTEBITのパノラマ雲台
SUNWAYFOTOのアルカスイスプレート
HAKUBAの変換ネジ
を組み合わせて、カメラ2台同架パーツを組んでみます。



いや、パノラマ雲台とかは、別にビクセンの高級品でなくて良かったのですが、あまりにも『カッコいい』のと『保険』の意味合いで1個はこちらに・・・(笑)

すると・・・

ででん!!
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怪現象すべて解消っ!!
めでたい♪

さて、楽しくテスト撮影行ってみるかな♪
・・・・・と思ったら曇った!!
あ~あ、上手く行かないなぁ・・・・。


★★★お約束★★★
☆今回の不具合は、あくまであぷらなーとの個体のお話です。
☆素人なので、どのギアをどう調整したかの具体的質問にはお答えできません。
☆純正パーツ+αでも同等のシステムは組めます
☆アルカスイス系のプレートにはメーカーごとに微妙な寸法差があるため相性によっては固定できない場合もあります。
☆カメラネジ系の変換アダプタはメーカーにより差異があるため、試行錯誤が必要です。
☆さらに良い方法は、ジンバル雲台を用いる方法と思われます。
 これだとフォーク式赤道儀になりますね。

by supernova1987a | 2018-05-20 19:37 | 機材 | Comments(13)

短焦点版『にせBORG50S』ファーストライト その②

★ついにファーストライトに成功♪
ケンコーのACクローズアップレンズNo4を対物レンズにした『にせBORG50S』のファーストライトに成功しました。
ついでに、本当に久々の「PCの力を全く借りない星雲撮影」にも成功したわけで、機材の軽量化とも相まって怪我をした右肩の手術前通院治療中の現在でも、6月に予定している手術から退院した後の数ヶ月におよぶリハビリ生活でも、ニワトリなら決行できる光が見えてきました。(無論、ムリは禁物ですし治療を優先しますが、たまには楽しみが無いと頑張れない性分なので・・・)
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★画像処理の過程公開
別に、大した事をしたわけではないのですが、そもそもが「1600円の対物レンズ」での撮影ですから、ある程度の画像処理は施してます。
しかも、近所のLED街灯の光が望遠鏡を煌々と照らしており、空には月齢18の丸々としたお月様が輝いており、時折薄雲が通過するという劣悪条件での強行撮影でしたので。

⓪撮影データは・・・
 ・カメラ:ニコンD810A(APS-Cクロップ)
 ・対物レンズ:ケンコーACクローズアップNo4
 ・補正レンズ:BORG0.85倍レデューサ(APS-C用)
 ・フィルタ:アイダスLPS-D1
 ・赤道儀:ケンコースカイメモS
 ・追尾:ノータッチガイド
 ・撮像感度:ISO3200
 ・露出:30秒
 ・ノイズ低減:なし
 ・ダークファイル:なし
 ・フラットファイル:なし
 ・撮像枚数:121コマ
 ・記録形式:RAW

①撮影したRAW画像をステライメージ7でバッチ処理
 (1)ベイヤー画像の展開
 (2)カラー構造を加味したホット&クールピクセル除去
 (3)デモザイク(ディベイヤー)処理
 (4)2×2ビニング
 (5)FITSファイルで出力
 ※純正のキャプチャーNX-Dで現像するよりも好結果でした。
 ※ステライメージは7以上のバージョンでないとD810AのRAWが扱えません。

②121コマをステライメージ6.5で加算平均コンポジット
 ※ここでステライメージのバージョンを6.5に下げているのは、意図的です。
 (位置合わせコンポジットの速度が数倍~数十倍高速だから)
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③ステライメージ7で色調を補正
 ※今回はオートストレッチを用いました
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④ステライメージ7でレベルを補正
 
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⑤ステライメージ7で周辺減光・カブリ補正
 ※今回はフラット画像を撮影していないのでソフト上での目分量補正とします。
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⑥ステライメージ7でデジタル現像
 ※マスク処理を用いて高輝度部分と低輝度部分を分けて処理しました。
 ※本来は星雲の高輝度部分がサチらないようにする機能ですが、アクロマートの場合は恒星像を引き締める効果があります。
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⑦NikCollectionで加工
 ※HDRによるストラクチャ強調と階調圧縮およびDefineによるノイズ低減を主に行います
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⑧NikCollectionのVireza2とステライメージ7のLab色補正
 ※Vireza2では部分的な色補正(邪道ですが、ニコンファンには昔から常套手段?)
 ※Lab色補正では全体的な色調を整えます
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⑨シルキーピクスで仕上げ
 ※ここは完全に好みの問題です。
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⑩破綻した周辺部を捨てるようにトリミングして完成♪
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★というわけで・・・

主要部分は、こんな感じになりました。
f0346040_23485236.jpg

 「121コマコンポジットした直後」と「その後の処理」を比較すると・・・

f0346040_02565253.jpg

こんな感じですかねぇ。
ともあれ、上記の「Befor」画像が出てきても、頑張ればあぶり出せるということですね。

クローズアップレンズ侮りがたし!

ま、見る人によって、受け取り方は様々だと思います。

「たった1600円の対物レンズでこんなに写るのか!」
「所詮アクロマート。ハロが酷すぎ(笑)」
「所詮は転用物。センタリングかスケアリング狂ってね?」
「フィルタの取り付け位置が対物レンズに近すぎでは?」
「せめてフラット補正くらい作用させようよー」
「コントロールポイント処理は反則!これだからニコン親父は・・・」
「処理過程⑥で止めとけ!」

よって、異論は認めます(笑)

次回出撃は・・・あるのか??

P.S.
というわけで、あぷらなーとのGW連休はこれにて終了。
いやー。
怪我のため家から外に出なかったのに、妙に濃密な連休でした。
明日からはお仕事です。

by supernova1987a | 2018-05-06 19:54 | 機材 | Comments(8)

『にせBORG』日中試写(息抜き♪)

★せっかくの連休突入ですが

怪我した右肩のせいで重い機材は運べないし、入院+手術の時期が先に伸びたし、
まあ、やることが無いわけですよ。
ついでに天気も悪いし・・・・。

ちなみに主治医の先生からは
「腱をつなぐ手術に備えて少しずつ周辺の筋肉をほぐし肩の可動範囲を広げておきなさい」
とのお達し。お注射とお薬で痛みを和らげておいて、少しずつストレッチをして肩をほぐす毎日。
軽い物なら持てるので、少しだけ気晴らしを・・・・。

★『にせBORG』なるもの

ケンコーのACクローズアップレンズはとても便利なパーツでして、下記の3種類の用途が考えられます。

 ①本来の用途であるマクロ撮影用(カメラ用レンズの前に取り付ける)
 ②望遠鏡のフォーカルレデューサへの転用(望遠鏡とカメラの間に入れる)
 ③望遠鏡の対物レンズへの転用(望遠鏡の対物レンズと交換する)

このうち、あぷらなーとが特に気に入っているのが、③でして、
例えばACクローズアップNo4なら、それだけで
口径50mm・焦点距離250mmのアクロマート屈折望遠鏡の代用になります。
レンズ以外の部品としてBORGのパーツを用いますので、外観は完全にBORG。名付けて『にせBORG』です♪


さらに2枚のクローズアップレンズを使って②+③の役割をもたせると、そこそこ良い感じの望遠レンズになるんですねー。
しかも、結構後ボケのとろけ具合が素敵なんですよー。

※ニコンのVR70-210mmF2.8やミニBORG50と比較したボケ具合はこちら↓
最近だと、にゃあさん も色々と研究されてます。

ううっ、誰ですか?
「善良なる にゃあさんを『ど変態・魔道』に引きずり込んじまったのか!?
「おのれ悪魔めっ!」
なんて言っているのは!(笑)。


では久々に組んでみるとしますか、『にせBORG』望遠レンズ♪


★何度も試行錯誤した身なので組み立ては一瞬♪

ま、こんな感じで、
 ACクローズアップNo4を対物レンズに
 ACクローズアップレンズNo3をレデューサに
それぞれ見立てます。
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で、組み上げると・・・・


ででん!!
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超カッコいい『にせBORG望遠レンズが完成♪

どうです?
まさか対物レンズとレデューサ合わせて3500円足らずという爆安機材には思えないでしょう??


※注:ナローバンド撮影における天体望遠鏡のレデューサとしてNo3を用いる場合は、ノーマルのACではなくPro1D仕様のNo3を用いないとゴーストなどが発生することを確認しています。この場合は少し高価↓になります。



★早速、お花を『ニワトリ』♪

早速、満開のツツジを狙ってみましょう。
今日は曇り空ですが、個人的にはピーカン(快晴)よりも曇天の方が魅力的に写ると感じています。

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※ニコンD610+自作望遠レンズ ISO800・絞り優先オート RAW キャプチャーNX-Dで現像 少しトリミング

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※ニコンD610+自作望遠レンズ ISO800・絞り優先オート RAW キャプチャーNX-Dで現像 少しトリミング

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※ニコンD610+自作望遠レンズ ISO800・絞り優先オート RAW キャプチャーNX-Dで現像 少しトリミング

うむ。やはり曇天は『天然レフ板』、光が良く回るなぁ。
『にせBORG望遠レンズ』の威力で後ボケもトロトロ♪
 なかなか良い感じです♪

ま、細かいことを言えば(ペッツファール条件の計算とかしていないし・専用設計でもないので)周辺の像の流れや像面湾曲は残っているのだけれど、普段使いなら全然問題ありませんね。
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※ニコンD610+自作望遠レンズ ISO800・絞り優先オート RAW キャプチャーNX-Dで現像 ノートリミング

ボケを活かした構図なら、フルサイズデジカメでノートリミングでもご覧の通り↑

どうです?
あなたも、 『ど変態・魔道』 もとい 『望遠レンズ自作ごっこ道』に足を突っ込んで見たくなったでしょう!?
・・・うひひ。


★★★酔狂な方への重要なご注意★★★

※ACクローズアップNo3は決して対物レンズには用いないでください。
 すさまじい球面収差が出て使い物になりません。 

※対物レンズとして有用なのは(あぷらなーとの個人的経験上)ACNo2・ACNo4・ACNo5の三種類です。

※球面収差が出るのなら「アクロマート(AC)」ではなくて「色消しレンズ」じゃないのか?
 というツッコミはNGです。
 本来の用途と異なりますので、無茶言っちゃいけないでしょう(笑)

※『後ボケがトロトロ』ということは、たいていアンダーコレクション気味であることを示すので、
 前ボケはウルサくなる傾向にあります。

by supernova1987a | 2018-05-02 12:07 | 機材考案 | Comments(8)

2018年の『新プロジェクト』の一つを開始してみる

★公言したは良いけれど・・・

先日のブログで

「2018年にやりたいことリスト」を公言しちゃいました。
①「クローズアップレンズ転用の望遠鏡」を『4連装』にしてナローバンド撮影。
②『フルアーマーBORG』のテスト撮影。
③『3板式CMOSカメラ』を構築して遊んでみる。
④簡易分光望遠鏡を作り「自宅周辺の光害」のスペクトルを測定してみる。
⑤トリウムレンズを放射線源にして「突発的ホットピクセル」の正体に迫ってみる。
⑥グローバルシャッターを用いて、夜空全体がフリッカー現象を起こしているか調べてみる。
⑦『光害チョッパー装置』の設計に入る?
⑧シンクロトロン輻射を起こしている星雲の偏光状態を調べてみる。
⑨簡易的なハルトマンテストで手持ちの機材の収差曲線を描いてみる。
⑩オフアキシスガイダーならぬ『オンアキシスガイダー』のテスト運用開始。
⑪8ヶ月計画で『アマチュアの壁を越えてみるごっこ』プロジェクト始動。

実は、公言したのには深い理由がありまして・・・。

新年早々、右腕に『大けが』しちゃったのですよぉ。
本業とは別に担当している某高校男子応援部の実技指導がらみなのですが、年甲斐も無く速度セーブせず『本気で演舞』したら名誉の負傷・・・・MRI検査したら右肩の腱が切れて肩に水が溜まってるという『のっぴきならない事態』に。いつもは入念なアップ&テーピング&サポーター装備で万全を期していたはずが、この日に限ってこれらが甘くて・・・。

手術+入院+リハビリ で何ヶ月かかるか不明というガクブルな毎日なわけですよー。

ま、この辺は、本業との絡みで慎重に事を進めるつもりですが、たぶん『やりたいこと』が沢山あった方が快復も早いかな、と。


★プロジェクト④準備始動!
高校生の頃、光害カットフィルタの効果を検証するために、自宅周辺の街灯のスペクトルを簡易測定する目的でプリズムと双眼鏡とポラロイドカメラを組み合わせた簡易分光器を自作したことがありました。ちなみに当時愛用していたフィルタはミザールの「μフィルタ」(ピンと来た方は昭和時代の元天文少年認定ですね。)

・・・で、最近自宅周辺に増えたLED街灯の光害を有効除去する方法を色々と模索している中で、
「そもそも、従来型街灯の輝線スペクトルとLED型の連続スペクトルのどっちが効いているのか」
という当然の疑問が・・・。

というわけで・・・

なんぞこれ?
f0346040_01022817.jpg
まるで、なつかしのマウント仕上げポジのようですが、これ1000本/1mm仕様の回折格子です。
近年ではDVDの溝を転用した反射型回折格子による分光器作りが流行っているようですが、それだと(先駆者さんが沢山いらっしゃって)面白くないので、透過型のヤツを作ってみたいと♪

ちなみに、この回折格子は、ビームスプリッタ装置作成の部品調達でいつもお世話になっているエドモンドオプティクスさんの製品(このメーカーさん、ホントなんでも手に入る♪)
ただし、あくまで「あそび」なので実験グレードではなくて、レプリカグレード。要するに、生徒に『実験ごっこ』させたりする用途の『オモチャ』ですな。

・・・え?お値段ですか?
あくまでオモチャなので、1個150円程度です♪


★点光源なら、なんの苦労も要りません

スペクトル撮影というと、なにやら難しそうに聞こえますが、対象が街灯とか恒星などの点光源ならば、なんの苦労も要りません。
カメラの前に回折格子をかざして、向きを対象からズラせば・・・・

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 ※ニコンクールピクスP7800で撮影

こんな風にキレイなスペクトルが楽勝で写せます。
この写真の中に、蛍光灯光源とLED光源が弁別されているのが分かるでしょうか?

では、比較してみましょう。

すると・・・

ででん!!
f0346040_01145060.jpg
上が従来型の街灯のスペクトル下がLED型街灯のスペクトルです。
従来の街灯は明瞭な輝線スペクトルで、LEDは起伏を伴った連続スペクトルであることが確かめられました。

簡易測定グラフも付けていますが、RGB素子がどの波長に反応しているのかも分かって面白いですね。

ところで(別件になりますが)フィルム時代には天体写真の「青ハロ」が問題だったのに、デジタル時代になって急に『赤ハロ』が問題視されるようになった背景には、「本来存在しないはずのマゼンタスペクトル」を無理矢理演出しようとするデジカメ側の事情が効いてきていると睨んでます。
上の写真とグラフを見てください。青い色の中に明瞭なマゼンタが見えますね。本来、マゼンタは補色なので、赤いスペクトルと青いスペクトルが重なった場合にのみ生じる色のハズです。ところが実際には「完全に青のみの波長」にR素子が反応してます。つまり、R素子の感光領域がB素子の感光領域に割り込んでいて、本来青い色を無理矢理マゼンタ(赤紫)に見せようとしていることが推測されますね。(この件も色々調べると面白そう♪)

★相手が「面積体」の場合は事情が異なるので・・・

このように、相手が点光源の時のスペクトル撮影は楽勝です。なんの工夫も要りません。
だたし、今回の主目的は、光害の主要因を特定することなので、天体写真のバックグラウンド(夜空)のスペクトルを撮影する必要があります。
この場合は、相手が面積体になりますので、ピンホールやスリットなどを用いて対象の光(の入射角度)を絞り込まないとスペクトルが全部重なってしまいます

・・・という訳で、どんな装置にすればいいか思案開始です。
ともかく、レプリカグレードの回折格子でも十分に分光できることが確かめられたので、プロジェクト④の第一段階は突破です♪

by supernova1987a | 2018-03-06 05:53 | 科学写真 | Comments(6)

『激安望遠鏡』に手を出してみる

★ずっと気になっていた望遠鏡
口径90mmクラスの天体望遠鏡として2本揃えちゃったBORG89EDですが、これ、結構良いお値段がします。ですから、2本ともバーゲンセールの時に買ったわけです。

ま、EDやフローライトを用いた屈折望遠鏡は昔からお高いものですが、だからといってお手軽なアクロマートは国内メーカーさんのラインナップから消える一方です。
高倍率時や星雲の写真撮影での性能はとりあえず置いといて、お気軽観望に使える90mmクラスの屈折望遠鏡が欲しいなあと思っていたところ、とても気になる機種が・・・・。


★Gskyer 90600、だと?

どうも耳慣れないこのアヤシい機種。気になってたんです。
口径90mm・焦点距離600mmのアクロマートなのですが、アマゾンなら経緯台とのセットで27,999円という信じられないお値段。
困ったことにほとんどレビューらしきものが見当たらないのですが、商品写真を見る限り、鏡筒・接眼部・架台・三脚の4つともプラスチックではなく金属製に見える質感で、とてもフルセットで3万円を切る望遠鏡には見えません

もし、これが「そこそこの性能」なら(・・・せめて『大ハズレ』でなければ)生徒達に自力観望させるのに良い(壊されてもキレずに済む)のになあ・・・と悶々。


★『軍拡』終了宣言はどこ行った?
先日来、「2018年の軍拡は終了♪」と宣言していたのにも関わらず、このアヤシい望遠鏡が気になって仕方がありません。だって・・・海外製の激安望遠鏡は販売業者さんが手を引けば市場から消えるので、この機種もすぐに消えちゃうかもしれないじゃないですか。

ええい!勉強代だっ!!

・・・結局、ポチっちゃいました(笑)。
以下、万が一同じように気になっている人が居たら、貴重な『人柱記事』ですよ~♪

ででん!
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この口径90mmアクロマート屈折経緯台に・・・
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 ・6×30mm xy型ファインダー
 ・正立45度プリズム
 ・25mmアイピース
 ・10mmアイピース
 ・5mmアイピース
 ・3×バーローレンズ
という具合でアクセサリーが無駄に・・・ドッサリとついてて27,999円(新品・税込)。
一体、鏡筒本体の原価いくらだよ!!
もう訳が分かりません

ちなみに、1枚物の使用説明書は、意外に分かりやすい。
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ただし、中国語と英語のみの説明なので、初めて天体望遠鏡に触れる人は意味不明かも・・・・。
 
 
★材質やつくりはどうだ?
世の中には、買ってはいけない』系の望遠鏡も多々あって、大抵は粗悪な対物レンズのプラスチック鏡筒にグラグラの架台や三脚がついてくるヤツですね。
下手すると、アクロマートですらないレンズや、そもそも光学ガラスを用いてないレンズもあるとのウワサ。

さて、今回のブツはどうでしょうか?

まず、鏡筒、これは(商品写真から推測したとおり)しっかりとした金属製でした。ただし、フードはプラスチックです。
嬉しい誤算は接眼部も金属製だったこと。
「さすがにここはプラだろう」と推測してたんですが、ちゃんとした金属製ラック&ピニオン接眼部でした。ただし精密感はありませんし、それなりにガタもあります。
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経緯台も金属製で、意外としっかりとしています。
フリーストップ式ですが、水平・垂直ともにクランプがあるのは良いですね。
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三脚はステンレス製で、伸縮部の接続のみプラスチックでした。
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★心臓部の対物レンズはどうだ?

望遠鏡の「命」は対物レンズです。こればかりは、粗悪品を引いてしまうと『即アウト』ですので。

・・・とりあえず、光をあてて観察してみます。
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なるほど、反射光から推測するに、2枚玉分離式のフラウンホーフェル型(前玉が凸レンズ)アクロマートで、
コーティングは、マルチコート×1面 マゼンタコート×1面 ノンコート×2面 といったところでしょうか。

とりあえず、変なキズや割れは無いようで一安心。

・・・ん??
・・・ちょっと待て!
な、なんぞこれ?!
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「なんか四角いの」が、前玉と後玉のスキマに挟まってる!
さらに、対物レンズの背後に「モコモコした黒い布みたいなの」が無造作に出てる!

あちゃー。
いきなり『アウト』か?
うーん。
ベテラン天文家たちの『ほらー、こんなのに手を出すから~www』って声が聞こえる・・・・。


★転んでもタダでは起きたと「思いたくない」
小中学生の頃から、望遠鏡や双眼鏡の対物レンズやプリズムを分解して掃除や調整をしてきた身です。(さすがに高級品はバラす勇気はありませんが)激安望遠鏡の分解ごときでは躊躇しませんよー。

まずは、フードが外れるハズ!
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これ、意外に苦戦しました。
ねじ込み式じゃなくて、かぶせ式でした。(軽く接着剤で止めてただけみたい)

むう?
鏡筒は金属製なのに、対物レンズセルはプラスチックだー。
しかも、なんかネジが斜めに刺さってるし・・・(笑)。

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フードを取り外すと、さっきの『謎の四角いの』がハッキリと見えますね。
ああ、これって・・・分離式アクロマートの空気層調整用のスペーサー『お散歩』してるんじゃ?
それと、『モコモコした布状のもの』・・・対物セルのビスの位置から考えて『鏡筒内に突き出したビスの先を隠す布』じゃねーか?

分離式対物レンズにとって、スペーサーはとても大切な部品です。これが『お散歩』してちゃ設計値出せません・・・てか、レンズ傾きます。

ここで、メーカーさんからの注意文が脳裏をよぎります。
曰く、

鏡筒周りの固定ネジが精密な光学システムによって調整ずみですので、勝手に変えると、光軸の変化を引き起こす可能性があります。」

光軸調整装置が無いのは悪いことばかりではなくて、『素人が調整して余計酷く』のを防ぐ手段であることも知っています。プラスチックのセルはダメなんじゃなくて、耐衝撃性などで有利なこともあると思います。だから、多少不具合があっても、分解するのはよろしくありません

ですが・・・いやいや、さすがにスペーサーが散歩してるのは『事故』でしょう。

・・・バラします♪

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うーん。レンズ押さえリングもプラスチックかー。
ま、耐衝撃性が増すのかもねー。
ただし、工具無しでリングが外れるのもどうかと思いますが(笑)。

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出ました、心臓部です。
黒いのが3つあるのが分かるでしょうか?
やっぱりスペーサーですね。ま、普通は金属箔とかを使ってスキマを微調整するものだと思いますが、コイツは薄い樹脂状のチップっぽいですね。

しかし、すごい位置だなぁ。こんなの初めて見た(笑)。

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正しいと思われる位置にスペーサを配置し直して、組み直します。
ついでに、間に挟まっていたホコリやレンズ表面の汚れも清掃♪

ちなみに、ここまで対物セルはあえて外さずに作業しました。
メーカーさんの一文が気になるので・・・ね。
だって、プラスチックのレンズセルを止めているビスは、本当に『精密な光学システム』によって微調整されてるかもしれないじゃないですか。

ただし、鏡筒内に付き出したビスの頭を隠しているモコモコは撤去して、植毛紙で作ったリングを貼り付けました。
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よし、これで他人に対物レンズをのぞき込まれても『恥ずかしくない』ぞ。

さて・・・と。


★果たして、『ちゃんと見える』のか?
いよいよ、『実食』です♪
まずは、純正の組み合わせ(正立プリズム+付属アイピース)で月や街灯を観察。

・・・・悪くない・・・悪くないけど、なんかねむい。

正立プリズムを外してみます。

・・・・おお、だいぶスッキリしたぞ♪
いや、だってーまともな正立プリズムなら、それだけで3万円行っちゃうもん。
オマケのアクセサリーに期待しちゃいけませんって。

ではアイピースを『コスパ抜群の広角アイピース』UW-20(BORGはじめ、色んなとこで売ってるヤツね。)に変えてみます。

・・・・おお!
すごい
まともに見える!!


しかも・・・
あれ?
(気のせいかも知れませんが)
色収差が妙に少ない『ような気』がする・・・・

月面の縁とか、もっとケバケバに色収差が出ると思ったんだけどなぁ。

・・・よし!
足まわりチェンジだ!


★赤道儀に搭載して撮影を試み

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スカイメモSに搭載♪
見た目より鏡筒が軽いので、バランスも楽勝でとれちゃいました。

まあ、想定したのは、初心者がこの望遠鏡の経緯台操作をマスターして、次のステップに移行した状態ですかね(笑)。
さすがに、100倍越えの倍率だと、赤道儀の自動追尾がありがたいですなぁ。


★予定外のファーストライト
元々、「お気楽観望に耐えれば儲けもの」との趣旨でポチったものでしたが、予想外によく見えるので・・・・

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あーあ、原価不明のアヤシい激安アクロマートに赤道儀と冷却CMOSカメラ・・・・。
結局『変態チック』な機材に成り果ててしましました(笑)。

とりあえず、(シーイング最悪でしたが)お月様、行ってみましょう。

すると・・・

ででん!!

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 ※ASI174MC-COOL(冷却なし) Gskyer 90600直焦点 500コマのSer動画をAutoStackert!2で12%スタッキング
  レジスタックスでウェーブレット処理 ステライメージで最終調整

あれれ?
90mmのF6.7短焦点アクロマートって、こんなにスッキリ写せるものでしたっけ??

なんとなく、セミアポ級の性能のような気が・・・・・。
いや、きっと気のせいに違いない。


★ファーストレビュー総括ごっこ

Gskyer90600は非常にコスパ高くて面白い望遠鏡
 ※ただし、色んな部品が緩んでたり汚れてたり散歩に出かけてたりする
初心者用の観望用途に十分耐えうる性能
 ※ただし、周囲に助けてくれるベテラン天文家がいることが必須

天文『沼』の住人なら、さらに色々と遊べそう

 ※ただし、オモチャ感覚でポチることが必須


それにしても、対物キャップに絞り用の穴が空いていたり、アイピースホルダーの止めねじが2本で、しかもTネジが切ってあったり、鏡筒バンドの上にはストッパー付きのカメラネジがついてあったり、ドローチューブの長さと鏡筒内絞りの位置が(そこそこ)理にかなっていたり、鏡筒のアリガタはビクセン互換だったり、なんとなくマニア要素が盛り込まれてます。
そのくせ、アイピースは3本とも部品が緩んだ状態だったり、三脚のアクセサリートレーが欠品してたり、内部のつや消しがいい加減だったり、対物レンズは件のごとし・・・・・。とにかく、謎すぎる品です。

以下、続く・・・のか?

★★★お約束★★★
 ○1台のみの購入のため、個体差がどれほどあるかは不明です
 ○「色収差が少ない」とか「スッキリ見える」とかはあぷらなーと個人の主観です
  ※真の性能は後日、BORG89EDとサイドバイサイドでゆっくりテスト予定。
 ○自力での分解・調整は危険だとメーカーさんが警告しています。
 ○本記事は、特定の商品の評価を下げるものでも、購入を推奨するものでもありません。



by supernova1987a | 2018-03-05 06:07 | 天体望遠鏡 | Comments(10)

ASI1600MMの『のっぴきならぬ問題』②

★全く予想外の展開を見せるASI1600MM『2号機』

『フルアーマーBORG』の主要装備として調達したモノクロ冷却CMOSカメラASI1600MM-COOLの2号機の調整のため試運転していた時、あぷらなーとに降りかかってきた『のっぴきならぬ問題』。青天の霹靂とはまさにこのこと(涙)。


全く想定外だったため、まともな検証はできませんが、ここで引き下がっては天リフさんも公認の『ど変態』の名が廃ります。
転んでもタダでは起きたと「思いたくない」のが信条の あぷらなーと ですから、ここは
「想定外に面白そうなネタを手中に収めた!」
と気分一新、楽しむことにいたしましょう♪
前回感じた『違和感』を視覚化するために、少しばかり『検証ごっこ』してみます。


★直感的に『なんか変』を視覚化する

前回感じたMM1号機とMM2号機との差異は、主として下記の3点でした。
 ①1号機に盛大に生じていたクールピクセルが2号機では姿を消した
 ②2号機には「なんか気色悪いノイズ」が出てる
 ③2号機はモノクロ機特有のシャープ感が無い
このうち、②を分かりやすくするために、前回の画像を強拡大してみます。

すると・・・
f0346040_01450505.jpeg
ダークもフラットも引いていない、素のRAW画像(16bitモノクロFITS)を100コマ加算平均コンポジットした画像の強拡大です。
見えますか?
モザイク状のノイズが・・・

ああ、なるほどね。
変だと思ってたんですよ。
最初に感じた『違和感』はモノクロ機なのにディスプレイに表示してみるとモアレが生じていたこと。
これって、絶対に周期的に明滅しているってことなんですよねぇ。
・・・そう。まるでカラー機のベイヤーデータのように・・・。

・・・となれば、すべき『検証ごっこ』は!


★出でよ、愛しのDelphiっ!!

ずいぶん前に「ASI1600MCの謎」シリーズを連載していた時に使ったPASCAL系プログラミング言語Delphiの出番が回ってきたようです。
え?他にも完成された解析ツールは沢山あるですって?
いやいや、今回やりたいのは、モノクロ機であるASI1600MMのFITSファイルを「まるでベイヤー機のように」解析することなんですよー。
だって、上記の画像を見て明らかなように、縦×2+横×2の4ピクセルを単位として周期的に『変なこと』が起こってますもん。

・・・という訳で
Delphi10.1コードネーム「ベルリン」よ
今こそ我が眼前に蘇るがいいっ!!
f0346040_01584476.jpeg
ふふふ。
Delphi復活♪

まあ、去年FITSファイルを『素のまま叩く』ツール作りではずいぶん苦労しましたからねぇ。


そのとき作ったコードを少し修正すれば、今回の目的には事足りるでしょう♪
あ、現在のあぷらなーとは、研究者でも開発者でもなく、文系寄りのオッサンですので、あまり期待しないでください。


★『解析ごっこ』するにあたり、想定したモデル

本来モノクロ機であるASI1600MMは、当然、「画素の種別」なんていう概念そのものがありません。
(カラー機なら、R画素・G画素・B画素に分類できますが・・・)
・・・ですが、前述の通り、どうも「4画素単位で変なことが起きてそう」なので下記のようにピクセルを分類して解析してみます。

f0346040_02074364.jpeg
つまり、モノクロの撮像素子をL1~L4の4つのグループに分類し、それぞれが『まるでカラーベイヤー機の様に』分布しているという仮定です。

だって、格子状の『変なノイズ』を説明しようとすると、こうするしか無いです・・・。



★いざ『解析ごっこ』開始!!

さて、自前の解析ツールでL1~L4各グループごとに、輝度分布がどうなっているのかを見てみましょう。

すると・・・

ででん!!
f0346040_02114011.jpeg
出た!!
あちゃー。
こりゃダメだわ。

L1&L4のグループ(カラー機ならGチャンネル2本に相当)と、L2&L3のグループ(カラー機ならRチャンネルとBチャンネルに相当)とが
全く異なる輝度分布を示してるじゃないか!!

ええと、横軸は素のままの輝度値(リニアスケール)で、縦軸がカウント数(ログスケール)です。

これ、いうなれば『感度が高い素子』と『感度が低い素子』が交互に配置されてるってことで、これじゃいくらコンポジットしても滑らかになる訳が無い!!

★★★12月24日追記★★★★★★★★★★★★★★★★★
解析ミスがありました。撮影時に上下反転出力をしていたことを見逃していました。
上記グラフの素子グループは下記のとおり間違っています。
 L1→L3の誤り L2→L4の誤り L3→L1の誤り L4→L2の誤り
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


え?
「ASI1600MMって、元がカラーデジタル一眼用の撮像素子の転用だし、そんなもんじゃないの?」
ですって?
いやいや、同じ条件で撮影したMM1号機を同様の解析に掛けてみた結果が下記です。

f0346040_02193951.jpeg
ね?
どの素子もキレイに分布が揃ってるでしょ?
・・・というか、モノクロ機なんだから、それが当然


★いやはや、まいったなぁ・・・

大枚はたいて追加購入したASI1600MM-COOL2号機なんだけど、クールピクセルが劇的に減少したのは良いとして、
こんなの補正できるソフト、無いよぉ。

え?
「フラット補正でなんとかならぬか」
ですか?

ええと・・・たぶん無理っす。
輝度分布を見ての通り、比が一定になってるんじゃなくて、差が一定になってる雰囲気なんですよねぇ。
だから、キャリブレーションで除算を用いる従来のフラット補正では無理。

いや、待てよ。
これって、ひょっとしてオフセット調整でなんとかなるかも・・・・。
たしかオフセットのキャリブレーションって減算処理ですよね?

まあ、オフセットノイズの測定で同じ結果が出たら・・・の話ですが。

しかし、まあ
じゃじゃ馬だな、ASI1600MM2号機よ・・・
マジで泣きたくなるわー。

P.S.
まあ、時間が取れたら、色々と真面目に再検証ごっこしてみます。
・・・といいつつ、そろそろ「本業」が激務化するので、しばらくは無理かも(涙)
「Pro」版じゃない方のASI1600MM-COOLで「乾燥剤入れ口が黒いキャップになってて、カメラケースがサービス品でついてきてる」ロットをご愛用の方、皆さんのMMは「変な現象」起こさない良い子ですか??

by supernova1987a | 2017-12-20 02:46 | 機材 | Comments(16)

クローズアップレンズ『だけ』で月面を撮る

★カメラ用の『老眼鏡』

趣味たる物、他人とは違った『妙なこと』やる方が面白いですよねぇ?
失敗しても良いネタになるし、成功すればなお良し♪

さて、カメラレンズの先に付けて簡易マクロ撮影をするためのアイテムとして「クローズアップレンズ」がありますね。
これをつけると最短撮影距離が短くなる・・・早い話が、カメラにつける『老眼鏡』ですな。

f0346040_23531840.jpg

大抵のクローズアップレンズは1枚玉なのですが、「ACタイプ」と呼ばれる高級品は2枚玉のアクロマートになってまして、色収差が軽減されています。
近年では、天体望遠鏡の接眼部やカメラアダプタに組み込んで「簡易レデューサ」や「簡易フラットナ」として用いられることも多くなりました。
これ、以外と侮れない性能なので、あぷらなーと自身もVMC260LやBORG89EDでの天体写真撮影に多用してます。

・・・とまあ、ここまでは良くあるお話なのですが・・・。



★せっかくの『アクロマート』なので

銀塩カメラ時代には、良く知られていたウラ技として「ACクローズアップレンズそのものを望遠レンズの替わりにすると意外に良く写る」ってのがありました。
これはメーカーさんも認識されていたようで、例えばケンコーからは「その用途」専用の鏡筒まで販売されてました。

残念ながら、今はそのパーツは売られていませんが、BORGのパーツをフル動員すると、クローズアップレンズを対物レンズにした簡易望遠鏡が作れます

たとえば、2500円程度で販売されているACクローズアップレンズNo2の52mm径(口径約50mm・焦点距離500mm)を用いて「ちょい本気」で望遠鏡を作ると・・・


ででん!
f0346040_23572940.jpg
こんな格好いい屈折望遠鏡が作れちゃいます。

あ、皆さんが言いたいことは分かります。
「2500円の対物レンズに対して、パーツにいくらつぎ込んでるんだ?!」
はい。その通り、コスパが良いんだか悪いんだか分からないアヤシい望遠鏡です。

名付けて
にせBORG50L」!!

・・・とまあ、ここまでならジョークで終わるのですが、『変態』あぷらなーとはこれで終わらせませんよー。


★にせBORG50L出撃!

今日は台風通過後の晴れ間が広がったので、「にせBORG」出陣となりました。
撮影対象は、ちょうど見頃のお月様♪

f0346040_00080597.jpg
どうです、この勇姿?!
とても2500円の対物レンズとは思えないでしょう??

f0346040_00092908.jpg
撮影用カメラはいつものASI1600ではなくて、ニコン1V3をチョイス。
焦点距離500mmだと、マイクロフォーサーズでは月の像が小さすぎるので1インチフォーマットがちょうど良いのです。
それになにより撮影にPCが要りませんしね。

さて、ニコン1V3の「必殺技」秒間60コマの超高速連写で50コマほどRAW撮影して、本日の撮影会は終了。


★ほんとに2500円のレンズで月面が写るのか?

さて、「にせBORG」の実力をお見せする時がやってきました。
あいにくシーイングは最悪でユラユラした月面でしたが、そこは画像処理で乗り切ります。

50コマ撮影した画像をAutoStackert!で100%スタッキングしたものをステライメージで最大エントロピー画像復元+軽くアンシャープマスクすると・・・


ででん!
f0346040_00195209.jpg
どうです?
まさかこれが2500円のレンズとは思えないでしょう?

と言うわけで、(個人的に大好きだった)ミニBORG50アクロが絶版になった今でも、ケンコーのACクローズアップレンズがあれば、大丈夫
いくらでも「にせBORG」が作れますね。

今回は、No2(焦点距離500mm)を使いましたが、No4(焦点距離250mm)を用いると、まさに「ミニBORG50アクロ」と同等のスペックに!!



★あれれ・・・・・

「にせBORG」が、いつの間にか
ぞ・・・増殖しちゃった(笑)

f0346040_00241186.jpg
★ご注意★
①ケンコーのACクローズアップレンズには色々な焦点距離の物が揃っていますが、No3だけは対物レンズに転用できません。
 なぜかNo3だけは「強烈な球面収差」が残っていて、「アクロマート」ではなく単なる「色消しレンズ」のようです。
②短焦点になればなるほど、像面湾曲の影響で画面周辺の像が大きく乱れます。
③短焦点になればなるほど、色収差が盛大に出ます。

※どうでもいい蛇足:
 色消しレンズ:色収差を補正したレンズ
 アクロマート:2色について色消しで、そのうちの1色については球面収差もコマ収差もないレンズ
 セミアポクロマート:3色について色消しで、そのうちの1色については球面収差もコマ収差もないレンズ
 アポクロマート:3色について色消しで、そのうちの2色については球面収差もコマ収差もないレンズ
 いずれもペッツファール条件を満たすことは要請されていないので像面湾曲は残ります。


by supernova1987a | 2017-10-31 00:42 | 天体写真 | Comments(8)


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