あぷらなーと


あぷらなーとの写真ブログ
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あぷらなーと
文系寄りの元理系(?)
「天体」「マクロ」「実験ごっこ」その他諸々の科学写真が大好きな HN:あぷらなーと が いろんな写真ネタをのんびり語ります。あまり気合い入れすぎると続かないので、「ぼちぼち」いきます。
※コメント大歓迎です♪

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一瞬だけ、脱『変態』してみる

★天邪鬼あぷらなーとは・・・

他人と同じ事をするのがイヤなあぷらなーとは何か面白い事は無いかと(無理矢理)珍妙な装置や手法を編み出してきた訳ですが、怪我の退院を機に「過去に撮影したオーソドックスな写真」を「今の力量」で画像処理したらどうなるんだろう・・・??
と思い立ちました。

いや、決してネタ切れとかではなくて、今後の発展のために・・・です。

★というわけで、今回の素材は・・・

2015年に撮影したオリオン座大星雲M42を素材として画像処理してみます。

●望遠鏡はVMC260Lの『素』の鏡筒です。
 レデューサもフラットナーもビームスプリッタも無しです。
●カメラはニコンD5000です。
 ただし、IRフィルタの除去改造は施してます。
●フィルタはLPS-P2のみです。
●露光はISO3200で20秒露光のノータッチガイド。
 オートガイドもディザリングも段階露光も無しです。
●ただし、枚数は144コマ使います。
●ダークは撮影しましたが、フラットは無しです。


★・・・てことは・・・

冷却CMOSカメラも、モノクロセンサーも、ナローバンドも一切なしという『初心者』モードですね。

ただし、画像処理は真面目にやります!
ええ。
 ステライメージ6.5
 AutoStackert!2
 レジスタックス6
 フォトショップCC
 NikCollection
 シルキーピクス7Pro
フル動員して、『秘術の限り』は尽くしてみますとも。

まあ、実際は『秘術』ってほどでもないですが
 ①ベイヤーデータのままでビニングしてL画像を得る
 ②ウェーブレット処理+最大エントロピー画像復元の重ね技
 ③NikCollectionのHDR+Defineでディテールを出しつつノイズ除去
 ④デジタル現像することで高輝度データをサチらせない
 ⑤RGBデータはシルキーピクスでアステア調に整える
 ⑥L-RGB合成で色ノイズを回避する
 ⑦微妙なノイズはステライメージのスターシャープで消す
ってところですかねぇ。

 
すると・・・・

ででん!!
f0346040_01201793.jpg
ええと・・・
なんか、コレだけ写ればもう十分なのではないか・・・などと思ってみたり。

うーむ。今後の機材展開に関して、色々と悩んでしまうなぁ・・・・。

ま、ともかく
『明るい星雲の写真は、機材や撮影テクに凝らなくても真面目に処理すれば、まだまだ発展の余地がある』
ってことですかねー。

皆さん、
たまには初心に返って
明る-い星雲を気軽に撮ってみません??

★注
あぷらなーとの『変態機材』ファンの皆さん(いるのか?)
それとこれとは話が別ですので、決してオーソドックス路線に切り替える訳ではありません。念のため。

★★★追記★★★

さらに再処理。
こういうテイストもアリかなぁ・・・。
f0346040_10591640.jpg
ちなみにD5000に過度な期待を抱かれるのも困るので、元画像(トーン修正のみ)も載せておきます。
f0346040_11100909.jpg
ま、せめてこれくらい写ってれば、上のレベルには容易に引っ張り上げられると言うことで・・・♪


by supernova1987a | 2018-07-08 01:47 | 天体写真 | Comments(12)

短焦点版『にせBORG50S』ファーストライト その②

★ついにファーストライトに成功♪
ケンコーのACクローズアップレンズNo4を対物レンズにした『にせBORG50S』のファーストライトに成功しました。
ついでに、本当に久々の「PCの力を全く借りない星雲撮影」にも成功したわけで、機材の軽量化とも相まって怪我をした右肩の手術前通院治療中の現在でも、6月に予定している手術から退院した後の数ヶ月におよぶリハビリ生活でも、ニワトリなら決行できる光が見えてきました。(無論、ムリは禁物ですし治療を優先しますが、たまには楽しみが無いと頑張れない性分なので・・・)
f0346040_20251466.jpg



★画像処理の過程公開
別に、大した事をしたわけではないのですが、そもそもが「1600円の対物レンズ」での撮影ですから、ある程度の画像処理は施してます。
しかも、近所のLED街灯の光が望遠鏡を煌々と照らしており、空には月齢18の丸々としたお月様が輝いており、時折薄雲が通過するという劣悪条件での強行撮影でしたので。

⓪撮影データは・・・
 ・カメラ:ニコンD810A(APS-Cクロップ)
 ・対物レンズ:ケンコーACクローズアップNo4
 ・補正レンズ:BORG0.85倍レデューサ(APS-C用)
 ・フィルタ:アイダスLPS-D1
 ・赤道儀:ケンコースカイメモS
 ・追尾:ノータッチガイド
 ・撮像感度:ISO3200
 ・露出:30秒
 ・ノイズ低減:なし
 ・ダークファイル:なし
 ・フラットファイル:なし
 ・撮像枚数:121コマ
 ・記録形式:RAW

①撮影したRAW画像をステライメージ7でバッチ処理
 (1)ベイヤー画像の展開
 (2)カラー構造を加味したホット&クールピクセル除去
 (3)デモザイク(ディベイヤー)処理
 (4)2×2ビニング
 (5)FITSファイルで出力
 ※純正のキャプチャーNX-Dで現像するよりも好結果でした。
 ※ステライメージは7以上のバージョンでないとD810AのRAWが扱えません。

②121コマをステライメージ6.5で加算平均コンポジット
 ※ここでステライメージのバージョンを6.5に下げているのは、意図的です。
 (位置合わせコンポジットの速度が数倍~数十倍高速だから)
f0346040_23480695.jpg

③ステライメージ7で色調を補正
 ※今回はオートストレッチを用いました
f0346040_23481264.jpg

④ステライメージ7でレベルを補正
 
f0346040_23071846.jpg
⑤ステライメージ7で周辺減光・カブリ補正
 ※今回はフラット画像を撮影していないのでソフト上での目分量補正とします。
f0346040_23095410.jpg
⑥ステライメージ7でデジタル現像
 ※マスク処理を用いて高輝度部分と低輝度部分を分けて処理しました。
 ※本来は星雲の高輝度部分がサチらないようにする機能ですが、アクロマートの場合は恒星像を引き締める効果があります。
f0346040_23155192.jpg
⑦NikCollectionで加工
 ※HDRによるストラクチャ強調と階調圧縮およびDefineによるノイズ低減を主に行います
f0346040_23115474.jpg
⑧NikCollectionのVireza2とステライメージ7のLab色補正
 ※Vireza2では部分的な色補正(邪道ですが、ニコンファンには昔から常套手段?)
 ※Lab色補正では全体的な色調を整えます
f0346040_23212445.jpg
⑨シルキーピクスで仕上げ
 ※ここは完全に好みの問題です。
f0346040_23244796.jpg
⑩破綻した周辺部を捨てるようにトリミングして完成♪
f0346040_21253232.jpg
★というわけで・・・

主要部分は、こんな感じになりました。
f0346040_23485236.jpg

 「121コマコンポジットした直後」と「その後の処理」を比較すると・・・

f0346040_02565253.jpg

こんな感じですかねぇ。
ともあれ、上記の「Befor」画像が出てきても、頑張ればあぶり出せるということですね。

クローズアップレンズ侮りがたし!

ま、見る人によって、受け取り方は様々だと思います。

「たった1600円の対物レンズでこんなに写るのか!」
「所詮アクロマート。ハロが酷すぎ(笑)」
「所詮は転用物。センタリングかスケアリング狂ってね?」
「フィルタの取り付け位置が対物レンズに近すぎでは?」
「せめてフラット補正くらい作用させようよー」
「コントロールポイント処理は反則!これだからニコン親父は・・・」
「処理過程⑥で止めとけ!」

よって、異論は認めます(笑)

次回出撃は・・・あるのか??

P.S.
というわけで、あぷらなーとのGW連休はこれにて終了。
いやー。
怪我のため家から外に出なかったのに、妙に濃密な連休でした。
明日からはお仕事です。

by supernova1987a | 2018-05-06 19:54 | 機材 | Comments(8)

初心に返ってみる♪

★『ど変態・魔道』から一瞬だけ脱却する

どうも最近、『光害チョッパー』だの『メカニカルPEC』だの『にせBORG』だの『変態ネタ』が増えすぎました。
このままでは、沼にハマるどころか完全に魔道に墜ちてしまうので、いったん冷却します。
いや、カメラをじゃなくて、頭を(笑)。

ところで
コレどうやって撮ったか分かります?
f0346040_13500616.jpg
 「ん? これだけ天の川のモクモクが写ってるから、赤道儀でガイド撮影だよなー。」
 「あれ? でも地上の木々のシルエットがブレていないじゃないか。」 
 「・・・ということは、いわゆる『新星景』かー。」
 「特殊なマスク処理とか、しました?」

残念。全部ハズレです(笑)
 
自宅のメインPCのHDDがパンパンになってきたので、写真の元データを圧縮してNASにでも移そうかと試行錯誤中、2016年に撮影した天の川の写真が出てきたので再処理してみました。


★当日の撮影機材一式公開

まずは、当日の撮影機材一式をお見せしましょう。


ででん!
f0346040_14004145.jpg
・ニコンD610(無改造)ボディ
・シグマ20mmF1.8アスフェリカル(初期型)
・純正リモートコード
・ベルボンの三脚

たった、これだけ!



★撮影データ公開

・感度:ISO800
・絞り:F2.8
・露出:20秒
・ノイズ低減:なし
・ダークファイル:なし
・出力形式:RAW
・撮影枚数:1枚

 ・・・です。
ホントにそれだけ!

ちなみに、撮って出し』だとこんな感じです
f0346040_14073582.jpg
一応プチ遠征したときの画像ですが透明度はあまり良くなく、あきらかに光害の影響を受けてますね。(色からしてナトリウム灯系?)

でも、ある程度の画像処理でここまであぶり出せるものなのですねー。
f0346040_14184711.jpg
ええ、まあ、ステライメージ・シルキーピクス・NikCollectionの3種類のソフトを行き来しましたので、その過程は『変態的』かもしれませんが、こと機材に関しては

・普通のデジタル一眼で
・普通のレンズで
・普通の三脚で
・赤道儀とかのマニアグッズなしで

そこそこキレイな天の川が撮影できちゃうと言うことですね。

この事実、知らない人も多いんじゃないかなー。
もっともっと初心者の方には天体写真にチャレンジしてもらいたいものです。
だってー、フィルム時代とは、そもそも環境が違うのですよ。
以前書いた内容(昔と違って近年の天文はお金がかかりすぎる、云々)↓と矛盾するかも知れませんが、

要は『高望み』さえしなければ、昔よりも容易に天体写真が撮れるということでしょうねぇ。
赤道儀や改造カメラが無くても、「今の時代なら」簡単に天の川が写せる可能性があるのですから。

・・・しかし「星野写真に赤道儀が不要になる時代」がすぐそこまで来ているような気がするのは、なんか寂しい

だって・・・せっかくポチったボクのスカイメモTの立場が・・・・orz
f0346040_19532781.jpg
はっ!
危うく俗世の風に毒されるところだったわ。
見よ。赤道儀を使えば「さらにその先」があるのだ!

ででん!
f0346040_14551894.jpg
 ※D5000(改造)+シグマ30mmF1.4(初期型)絞りF4 ISO1600 30sec×48コマ スカイメモNSノータッチガイド 
 ※撮影は昨年のGW

ふははは!
赤道儀によるガイド撮影と48枚コンポジットの威力を思い知るがいい!



★というわけで
新兵器スカイメモTが(『メカニカルPEC』の実験は上手くいったものの)思いの外重量バランスに敏感で、ちょっとバランスが崩れるとフリーズ(安全回路がはたらくみたい)する上にスマホかタブレットが無いと「1倍速恒星時駆動すらできない」という『謎仕様』にイジメられて不機嫌になっちゃったあぷらなーとの戯れ言でした。

いや、『メカニカルPEC』の部品にするためだけに大枚はたいた訳じゃないんだからー。

by supernova1987a | 2018-05-05 14:58 | 天体写真 | Comments(13)

『リバースパレット』の早見図公開

★念願のナローバンドによる「鮮やかなバラ」

色々と試行錯誤しましたが、ようやく鮮やかな発色のバラ星雲を三波長ナローバンドで撮影することができました。




そこで、今後のために「一目でやりたいことが分かる」ような早見図を作ってみました。

f0346040_15483462.jpg
S:SⅡ A:Hα O:OⅢ の各波長による撮影データを
 ☆通常のパレットではR/G/Bのいずれに割り振ったか
 ☆新たに考案した『リバースパレット』ではC/M/Yのいずれに割り振ったか
が一目で分かってとても便利♪

これで今後カラー合成処理のプロセスに失敗して時間を食うことも少なくなるかな??

まあ、実際は

色ベクトルが(100,0,0)のRに充てる予定のHαにCを充てたとすると、その色ベクトルは(0,100,100)
色ベクトルが(0,100,0)のGに充てる予定のOⅢにMを充てたとすると、その色ベクトルは(100,0,100)
よって、HαとOⅢが重なった領域は従来のパレットなら(100,100,0)で黄色になるけど
リバースパレットなら(100,100,200)となって、
ここから邪魔な背景となる(100,100,100)を減算すると(0,0,100)
・・・むう・・・これは青だな。

などと『暗算』可能なのですが、めんどくさいので・・・。


★前回のエントリーで

大昔(天文少年だった頃)の作品を載せたところ色々とコメントいただきビックリ。
それでも、今回のバラ星雲の撮影(30年ぶり)は興奮しました。
だって・・・・(高校生でコレかよ?などとお世辞を頂きましたが)バラ星雲って難敵ですもん。

ちなみに前回(30年前)に同じ場所で撮影したバラ星雲がこちら
f0346040_16064340.jpg
 ※ファミスコ60S(BORGの祖先)60mm FL400mm + コニカGX3200ネガ +ニコンFG20
 ※ミザールAR-1赤道儀+MMD-QZ+GT-68+K-12mmで半自動ガイド(目視でガイド補正)露光(たぶん)5分か10分

当時の天文少年にとっては、市街地からこれくらい写せれば御の字ですよ。

それが、今回の撮影では

f0346040_23365959.jpg
こんなんになっちゃうんだもんなー。

ま、30年間の撮影環境の進化恐るべし、ということで・・・。

大昔天文少年だったオジサマ方が、かつての夢を求めて天文界に復帰してるケースもあると聞きますが、たしかになあ・・・・。

しかし、最近の天文少年って幸せなのかどうかは微妙ですね。
だって、上のバラ星雲くらいなら「工夫と体力でやっつけてやるぜ」って思うでしょうが、下のバラ星雲みたいにオッサンが物量作戦で撮った画像見ちゃうとねぇ。

昔なら、数万円の赤道儀+1軸モータードライブに1~2万円程度のガイドスコープを載せて、ファミスコ60S(当時バーゲンセールでたったの3000円ですよ!)で直焦点撮影すれば総額10万円以内には納まるので、小遣いでもなんとかなりますが、現代だと、パソコン代やらソフト代やらが重い上に、やれオートガイドだ、自動導入だ、ナローバンドだ、冷却CMOSだ・・・ではとても無理です。
たぶん、少しずつ増強していって機材がそろった時にはオッサンになってます。

ここら辺、なんとかならんかなぁ・・・。

・・・等と言いつつ、『変態あぷらなーと』自身は、BORG89ED×2本、ビームスプリッタ×2機、冷却CMOSカメラ×4機で構成される『足のついたジオング』=『フルアーマーBORG・完全体』の出撃準備に取りかかってる訳ですが(笑)。


★ノスタルジーついでに・・・

昨日出てきた写真とともに、こんな写真も発掘されました。
f0346040_16445532.jpg
当時、高校の地学教室の奥からボロボロの16cmパラボラ鏡が発掘されて、天文少年の強い味方『御三家』さんに頼んで再メッキやら斜鏡等のパーツやらを頼んで格安で自作したドブソニアン望遠鏡です。他にも、プラネタリウムを自作して上演したり、でっかい八木アンテナを屋上に立ててFM電波で流星のエコー観測したり、・・・とにかく楽しかったなあ・・・・。


by supernova1987a | 2018-01-22 23:17 | 天体写真 | Comments(12)

ナローバンド撮影の『裏パレット』

★お待たせしました♪

先日より試しているナローバンド撮影における三波長合成カラー化の『見慣れないカラーバリエーション』ですが、
一通り確認作業が済んだので、いよいよ種明かしです。

f0346040_06360697.jpg
はい。
従来のHα・SⅡ・OⅢナローをカラー化するためのカラーバリエーションには、上記のような色具合のパレットは存在しません。



★・・・と、その前におさらい♪

ご承知のように光の三原色はRGB(赤緑青)の3色です。
その3色を組み合わせることで、理論上は(人間が知覚する)全ての色が表現できます。

たとえば・・・
f0346040_21285502.jpg
こんなふうに写った3つの画像を(色つきで)加算コンポジットすると

f0346040_21293589.jpg
このように様々な色が表現されます。

 R+G→Y(イエロー)
 R+B→M(マゼンタ)
 G+B→C(シアン)
 R+G+B→W(ホワイト)

となる訳ですね。
一般的なカラーデジカメがRGBの三種類の画素を搭載しているのも、上記の理由です。



★たとえばバラ星雲のSAO合成は・・・

先日『フルアーマーBORG』で撮影したバラ星雲の場合だと

f0346040_21344246.jpg
    ※左から SⅡナロー Hαナロー OⅢナロー の各モノクロ画像

こんな感じの元画像を、それぞれR・G・Bに割り振って

f0346040_21360357.jpg
こんな感じで色を付けたものを加算コンポジットすると

f0346040_21365759.jpg
こんな画像に仕上がります。
これがいわゆるSAOパレットです。

S(SⅡナロー)とA(Hαナロー)とO(OⅢナロー)をR/G/Bのどの色に割り振るかによって、色んなカラーバリエーションができます。
そしてその総数は、3の階乗=6パターンが考えられますね。

f0346040_21432591.jpg
 ※上段左から SAO OSA ASO
 ※下段左から OAS SOA AOS
  

★でも、実は他に方法があるんじゃ・・・?

今回あぷらなーとが撮影した条件が、たまたまそうなのかも知れませんが、どうもバラ星雲のナローバンド画像が発色に乏しいというか色がくすんだような印象を受けました。(完全に好みの問題ですよー。)

よくよく画像を見ていると、RGBの原色に表現されている部分が少なくて、それぞれの補色であるCMY(シアン・マゼンタ・イエロー)の領域が広いんですね。これは、元画像を見れば分かるように、ナローバンドの各領域が重なっている部分が多くて、当然その部分は原色の補色に演算されてしまうので当然と言えば当然です。

では、どうする・・・・?

これは捉え方の問題ですが、
  R+BがMだという解釈もできれば
  M+YがRだという解釈もできます
(厳密には、CMY合成が有効なのはプリンタインクや絵の具などのような減色混合の場合だけですが、コンピュータで演算する分には、別に問題はありません)

たとえば

f0346040_21533873.jpg
こんなふうに写った3つの画像を(色つきで)加算コンポジットすると

f0346040_21542141.jpg
こんな風に、CMYの間にRGBが生成されます。
(本来のCMYなら黒になるはずの部分が白になっているのは、減色合成せずに、あえて加色合成したからです)

これをナローバンド撮影に応用すると
f0346040_21344246.jpg
    ※左から SⅡナロー Hαナロー OⅢナロー の各モノクロ画像

こんな感じの元画像を、それぞれC・M・Yに割り振って
f0346040_21583667.jpg
これを合成すれば

f0346040_21594638.jpg
こんな画像が出来上がります。

HαのマゼンタとOⅢのイエローが重なった結果、鮮やかな赤が生成され、HαのマゼンタとSⅡのシアンが重なった結果、鮮やかな青が生成されました。


★というわけで『種明かし』は・・・

S・A・O 三波長で撮影したデータをカラー合成する際に、
 RGB合成せずに、CMY合成する
でしたー♪

その結果、あらたなカラーバリエーション6種類が手に入ったことになります。
f0346040_22334474.jpg
 ※上段左から SAOリバース OSAリバース ASOリバース
 ※下段左から OASリバース SOAリバース AOSリバース
  
従来のカラーパレットと区別するため、本ブログ中では便宜上「SAOリバース」などのように語尾に『リバース』を付けることにします♪

少々ケバケバしすぎるようにも見えますが、彩度を下げる処理は簡単(破綻しにくい)ので、ちょちょいのちょいです(笑)
では、すこし彩度を下げてバランスを取ってみましょう。

すると・・・・

ででん!!
f0346040_22290903.jpg
 ※上段左から SAOリバース OSAリバース ASOリバース
 ※下段左から OASリバース SOAリバース AOSリバース
いかがでしょう?
これなら、あまり違和感なく、新しいカラバリが楽しめそうですね♪


★あぷらなーとのお気に入りパレットは・・・

①『OSAリバースパレット』
f0346040_23362800.jpg
 いかにもナローバンドっぽい色のグラデーションが好き♪

②『SOAリバースパレット』
f0346040_23365959.jpg
 ウネウネが立体的に見えて好き♪

到底、天文雑誌のコンテストに出せるレベルではありませんが、
たった89mmの望遠鏡で迫力満点のバラ星雲が撮れる時点で(個人的には)笑いが止まりません。
3台目のASI1600MMと2台目のビームスプリッタも完成したことだし、ここからはバンバン『出撃』あるのみですかねー♪



★面倒くさそう・・・ですか?

さて、この処理(リバースパレット)は一見処理が面倒くさそうですが、ステライメージをお持ちでしたら、
「RGBカラ-合成」アイコンの横に「CMYカラー合成」のアイコンがあるので、それ押しちゃえば、RGB合成と同じ感覚で一発完了です。厳密には(演算ロジックに合点がいかない挙動があるので)もう少し検証が必要なのですが、早く「新しいパレット」遊んでみたいという方には、オススメですね♪



★昔取ったなんとやら・・・

今日、色々と捜し物をしていると、懐かしい写真が出てきました。
f0346040_22411391.jpg
約30年前(高校生の頃)地元の某プラネタリウム主催の天体写真展で念願の最優秀賞もらった時の作品ですね。
アルテア15(15cm・F10のカタディオプトリックカセグレン)+オルソ5mmアイピース。
これにR・G・Bの原色フィルタをかましてコダックTーMax400モノクロネガで3バンド撮影。
暗室にこもって各バンドの画像を手動でコンポジットして仕上げたモノクロ印画紙をフィルター付きの一眼レフで多重露光することでRGB合成。
ラボのオペレータにCMYの各露光データを直接指示してカラーバランスを調整。

複雑な処理過程を審査員にアピールするために、展示用の台紙まで自前で用意したんですから気合い入ってます。
提出前にインフルで高熱を発症してた中で書いたので、レタリングが下手くそなのは、ご愛敬(笑)。

ああ、若かったなあ・・・。



by supernova1987a | 2018-01-21 22:51 | 天体写真 | Comments(10)

鮮やかさ優先でバラ星雲を処理してみる

★種明かしは次回ということで・・・

前回のエントリーで、

従来のナローバンド3波長のカラー合成6パターン以外の可能性について言及しましたが、
さらに処理を進めたので、色々なカラーバリエーションをお見せします♪


★バラ星雲で『あの色合い』を出してみる

ナローバンドカラー合成の名手の方は大勢いらっしゃって名作が多数公開されているのですが、その中でもあぷらなーとが憧れていた『色合い』というものがあります。
それは、原色の発色が鮮やかで、それがグラデーションのように推移している『レインボー調』とでも言うべき風合いを実現されている作品です。

ただし、バラ星雲でその『色合い』って見かけませんよね。
恐らく、バラ星雲の場合Hα・SⅡ・OⅢの各領域が結構重なり合ってしまっていて色分離特性(相性)が悪いことが一因かと推測します。
(前回、『なんか補色っぽい』と表現したとおり、パッとしないんですよねぇ・・・)

ならば!
というわけで、前回の(従来のカラバリ6パターン以外の)処理をさらに進めてみました。

すると・・・


ででん!!
f0346040_06360029.jpg
どうでしょう?
けっこう『あのイメージ』に近い風合いのバラになったと思いませんか?
Hαが強い(と期待する)領域が鮮やかな緑で、SⅡが強い(と期待する)領域が鮮やかな赤に描写できました♪
・・・で、その間がグラデーション♪
おそらく、バラをSAO合成する方が目指してるのは実は『この色合い』ではないかと・・・・。

では、前回の画像(立体感優先処理)もきっちり仕上げてみます。

f0346040_06360697.jpg
はい。
前回目指した(意図した)色合いが出せました。
これはモクモクの部分を立体的に目立たせるという趣旨のカラバリですね♪


また、青いバラがお好きなら・・・
f0346040_06461259.jpg
こんなのもアリですかねぇ。

いずれにしても、これらの色合いは、メジャーな3色合成による6パターンのカラーバリエーション↓
f0346040_05471315.jpg
には一切含まれていないのが分かると思います。

あ、ちなみに、Hα・SⅡ・OⅢ以外の画像(LやRGBなど)は一切混ぜていません


★次回のエントリーで

バラ星雲のナローバンド撮影におけるこの手法の有効性について、説明を試みます♪

P.S.
別に、新しい手法を開発したわけではなくて、
Hα・SⅡ・OⅢのカラー合成のバリエーションは6パターンのみではなく
そもそも、12パターンあるよーってオチなので、あまり期待しないでくださいね♪


by supernova1987a | 2018-01-20 07:02 | 天体写真 | Comments(6)

比較明の「光跡途切れ」にお悩みの方に朗報

★光跡途切れを軽減する『イーブンオッド法』

あぷらなーとブログを始めたきっかけとも言える「比較明合成で生じる光跡途切れ」を軽減する妙案『イーブンオッド法』ですが、一つ弱点がありまして、それは『イーブン群』(偶数コマNoの画像ファイル群)と『オッド群』(奇数コマNoの画像ファイル群)に分ける作業の煩わしさなのですね。


まあ、発案者自身は「アヤシげなワザ」を習得してまして、単純に言えばWindowsのアイコン表示の仕様を利用するベタベタな手法です。

こんな感じでファイル表示させてしまうと
f0346040_04394434.jpg
いちいち、1個飛ばしでファイルを選択しないといけませんが、

こんな感じで大きめのアイコン表示にして、2列表示になるようウインドウを調整すれば・・・
f0346040_04405288.jpg
自動的に左列が『オッド群』、右列が『イーブン群』になりますので、各列をエイヤッと選択して別フォルダにコピーすれば弁別完了です♪


ともあれ、それでもヒューマンエラーは出るもの。
特に、画像ファイルの移動に失敗して大切なコマが欠損したら大惨事です。
それだけに、万人にお勧めできる手法ではなかったのですが・・・。



★またまた救世主ぴんたんさん降臨♪

FlatAideProの開発者で、先日、ASI1600MMの弱点である大量のクールピクセルに伴う『縮緬ノイズ』軽減のために編み出した拙作『クールファイル補正法』を速攻で実装するという神業をやってのけたぴんたんさんから「『イーブンオッド法』も実装したい」との連絡が!!

・・・で、楽しみにしていたわけですが、昨日、早くも「実装完了」とのコメントを頂きました♪
やっぱり仕事速すぎですよー ぴんたんさん。


★早速『イーブンオッド』を使ってみる

最新版のFlatAideProに更新して、メニューを操作してみます。
f0346040_04534667.jpg
プロセス → 比較明スタック に入ると・・・
f0346040_04544142.jpg
おお!
「イーブンオッド法」を適用するオプションが!

では、早速実行してみます♪

すると・・・


ででん!
f0346040_04564658.jpg
 左:通常の比較明合成 光跡がプチプチ途切れているのが分かりますね。
 中:あぷらなーとのマニュアル操作による『イーブンオッド』です。プチプチが大幅に軽減されています。
 右:ぴんたんさんのフルオート『イーブンオッド』です。まさに「意図通り」の効果が現れています♪

f0346040_05142615.jpg
 ※いずれも、上記画像のトリミングです。


素晴らしい!

ちなみに、Corei5-6600(3.3GHz)機でASI1600MC-COOLのFITS画像120コマを合成するのに約120秒ほどでした。

一応、発案者のアドバンテージとして『操作に慣れている』という特殊スキルがあるので、マニュアル操作で約20秒で完了させられるのですが、先述の通り「イーブン」と「オッド」に分けるのが手間ですのでねぇ。これが一発で処理できるとなるのはありがたい限りです。

『クールファイル補正法』に引き続き、『イーブンオッド法』の機能も、無料で完動してくれます。
一般的なデジカメのRAW画像には対応していない仕様なので、最大限の恩恵を受けられるのはRAWファイルをFITSで出力するCMOSカメラ使いの方々ですが、ステライメージなどでバッチ処理すれば一般のデジカメ画像でもRAWのままFITS化することもできますしね♪

光跡のプチプチ途切れにお悩みの方、ぜひお試しを♪

※イーブンオッドが効果的に機能するのは、デモザイク(ディベイヤー)する前のベイヤー画像です。JPEGやTIFF画像の場合は、メーカーの仕様により過補正になる場合もあります。


by supernova1987a | 2018-01-14 05:15 | 天体写真 | Comments(11)

クールピクセルにお悩みの方に朗報♪

★マイナーバージョンの違いにより差はあるものの

ASI1600MM-COOLは大変優秀な冷却CMOSカメラで、私などは2個も買っちゃったのですが、私の『1号機』の最大の弱点は、ウジャウジャ出てくるクールピクセルでした。

f0346040_11075769.jpg
大晦日に『年越し薔薇』したときの画像をダーク・フラット処理して、位置合わせ無しで119枚コンポジットした画像です。
こんな感じで黒点まみれになってるわけですね。さらに、これを位置合わせありでコンポジットすると、『縮緬ノイズ』(モヤモヤした黒い筋)が無数に生じて悲惨な像になります。


★『クールファイル補正法』考案♪

そこで、苦肉の策として編み出したのが『クールファイル補正法』でした。


これ、珍妙な処理過程なので「鼻で笑われるだけ」かなーと思っていたのですが、意外に反響が大きくって、色んな方が実際にテスト運用して成果を出されたようです。

ただ、結構複雑な行程を踏むので処理枚数が多いと難儀します。特に単純ミス(加算したっけ?減算したっけ?位置合わせしたっけ?処理後のファイルはどこ行った?)が出るのが怖いんですね。特に徹夜観測明けは危険です。

ところが!


★救世主ぴんたんさん降臨♪

昨日の拙ブログに「目を疑うような」コメントが・・・。
あの「FlatAide」の開発者ぴんたんさんから「お初コメント」をいただいたのですが、
その内容が・・・

ええっ!?

「FlatAide Proに『クールファイル補正』機能を実装した!」

ですと?!
しかも、バッチ処理一発で完了するという夢のような仕様
・・・で、本来はライセンスを購入しないと(処理画素数などに)制限がかかるPro板なのに、この機能はフリーで使えるという太っ腹仕様。


★早速試してみる♪
f0346040_11240827.jpg
FlatAide Proを立ち上げたら

プロセス → バッチ演算
と進み、「クールピクセル補正」にチェックを入れます。

元ファイル群を「ブラウズ」ボタンで読み込んで
処理後ファイルを吐き出すフォルダを「保存先フォルダ」で指定します。

・・・で、実行してみますと・・・・

1600万画素のFitsファイル119コマを全課程処理するのにわずか6分!
しかも、随時メモリも解放してくれているようで、最大でも8G弱しかメモリを食いません。

さて、上手く処理できているか見てみましょう♪

すると・・・

ででん!
f0346040_11294371.jpg
 左:ダークフラット補正のみでコンポジット
 中:あぷらなーとの『手動クールファイル補正』実施後コンポジット
 右:ぴんたんさんの『一発でクールピクセル補正』実施後コンポジット

すげえ!

いやはや、処理アイディアをあっという間に実装レベルまで持って行けるスキル、恐れ入りました。

黒点問題・縮緬ノイズ問題でお悩みの方、
あぷらなーとの『クールファイル補正法』が面倒くさくて悶絶中の方

FlatAidePro 必携ですぞ!


★★★補足★★★
自己解決したのですが、処理前のFITSファイルの拡張子は「fits」ではなくて「fts」に変換しておかないと上手く行かないようです。私の場合は、元ファイル群をコマンドプロンプトから「ren *.fits *.fts」実行で一括リネームしてから処理しました。FlatAide使いの皆さんには常識だったのかも知れませんが、私、初めて触ったもので・・・。
★★★追記です★★★
ぴんたんさんより、
「さきほど公開したver1.0.25では拡張子*.fitsでも問題はなくなった」
とのコメントをいただきました!!
・・・ぴんたんさん、仕事速すぎ♪


by supernova1987a | 2018-01-03 11:41 | 天体写真 | Comments(19)

突発的なホットノイズって何なんだろう??

★『クールファイル』やらフラット補正やら・・・

最近、色々と天体写真の下ごしらえを勉強中ですが、ダーク減算用のダークフレームを処理していたとき、ふと思いました。
・・・突発的なノイズの中には、結構明るいヤツがあるよなぁ・・・。
これ、何なんでしょ?

巷では、宇宙線が撮像素子をヒットしたものが多数含まれているというウワサ
大学院生時代に「一次宇宙線のエナジースペクトル解析」が専門だった身としては興味津々。



★観測装置はないけれど、少し遊んでみた

宇宙線とは、「宇宙から飛来する高エネルギーの放射線の総称」です。カミオカンデでお馴染みのニュートリノとか、バーストした天体から飛んでくるガンマ線とかが有名ですね。もっとも、地球に飛来した高エネルギーの宇宙線は地球大気とインタラクション(相互作用)して、二次粒子に変化しますので、イメージとしては地表に到達する宇宙線は、『宇宙線本体のカケラ』とか破壊された『大気原子の破片』がごっちゃになって飛んできているものです。地表に降ってきている宇宙線の大半は、ミューオン(μ粒子)とエレクトロン(電子)とポジトロン(陽電子)の混成だと思われます

ちなみに、研究していたころは標高5000m超の高山のてっぺんに有効面積が1~4平米のシンチレーションディテクタを多数展開して、空気シャワー現象(大気内で無数に増殖した荷電粒子がシャワーのように飛んでくる現象)を観測していました。例えるならば、「1画素の大きさが1~2mくらいある数十画素のデジカメ」といったところでしょうか。

アマチュア用のCCDセンサーとかCMOSセンサーとかは学生時代になかった装置なので、完全に専門外です。確かに、フォトマル(光電子増倍管)を使ったシンチレーションディテクタのデータ解析の際に、プラスチックシンチレータ(望遠鏡の主鏡のような役割)にヒットせずにフォトマル(望遠鏡の副鏡の位置にあるようなもの)を直接ヒットする粒子があって、その影響を排除するのに苦慮した思い出があります。これと同じようなことがデジカメでも起こっているんでしょうが、よく分かりません。

・・・で、ちょうどD5000用のダークファイルを作り直そうかと思っていたところなので、ついでに遊んでみました

f0346040_02525803.jpg
レンズ無しのD5000を3台縦に連結して、真上を向けて15秒露光を延々繰り返すという『遊び』。
はい。「なんちゃって積層ディテクター」ですな(笑)。
さすがに三層通過できる立体角はわずかなので、なかなかヒットしないでしょうが、二層くらい貫通する粒子が捉えられても不思議はないかも??

※注:すんません。遊びなので、なんにも計算してません。



★ダークを引いても残る輝点例

D5000を三連結した『なんちゃって積層ディテクター』の第一層目で捉えられた「不自然な輝点」の例がこれです。

f0346040_03032817.jpg
※D5000IR改造 ISO1600 15秒露光 長秒時ノイズリダクションあり RAW 強トリミング  レベル調整


撮影時に長秒時ノイズリダクション(1枚撮影するごとにダークを取得して減算する機能)を掛けていますのでほとんどダークノイズは消えています。
そんな中、画像をよく見ると数コマに1個程度の割合で強い輝点が写っていました。もちろん、1枚ごとにその位置は異なります。

さて、今度は15秒露光をした画像100コマを比較明コンポジットしてみましょう。
すると・・・・

f0346040_03094416.jpg
こんな感じで、結構ウジャウジャ写っちゃうものなのですねぇ。あらためてビックリ。



★二層貫通した例??

そんな中、3台のD5000の画像を丹念に調べてみて1例だけ「二層貫通したのかも??」と思われる事象が見つかりました。

f0346040_03123417.jpeg
左が一層目のD5000に写った輝点で、右が二層目のD5000に写った輝点です。三層目のD5000には何も写っていませんでした。それぞれヒット箇所が500ピクセルほどズレているので、これが斜めに入射した粒子だとすると、ちょうど三層目に到達したところで撮像チップ外に外れたことになり、つじつまが合うと言えないこともありません(笑)。


※注:いわゆるコインシデンスタイム(同期時間幅)が15秒もあるので、全くあてにはなりませんよ(念のため)



★ともかく・・・

今回の『遊び』で、ランダム発生しているホットピクセルが意外に多いことが分かりました。
果たしてこれが二次宇宙線がヒットしたものかどうかは分かりませんが、ダークファイル作成時には、安全のため加算平均ではなくメジアンとかシグマクリップとか使った方が良いのかも知れませんね。(ちなみに今回の撮影は木造の屋内で行いました)

フランジバックが短い(有効立体角が大きくなる)ミラーレスを使った『三層ディテクタ』とか、霧箱とCMOSセンサーを組み合わせた『ハイブリッドディテクタ』とか、面白そう♪・・・いや、いっそのこと、ジャンク品のデジカメを買いあさってセンサーだけ積み重ねるとか・・・・ダメだダメだ。これ、泥沼に陥りそうなのでやめとこう(笑)。


★★★ご注意★★★
※今回の記事は、完全なる『落書き』ですので信用してはいけません
※シーレベルの地表の場合、ミューオンを主体とする二次宇宙線は1㎠センチあたり1分間に1個程度到来していると言われていますが、どのようなエネルギーレンジの時に『感光』するのか、あぷらなーと自身が理解していません。また、撮像素子を貫通した時よりも停止した時の方が放出するエネルギーは大きいはずなので、そもそも『貫通して写る』のかどうか極めてアヤしいです。
※ライトフレームに生じる突発的輝点はステライメージのホットピクセル除去フィルタで相当緩和できますので、ほとんど実害はないでしょうね。
※強い粒子が入射した際は、素子自体が破壊されて永続的なクールピクセルになるとのウワサもありますが、真偽の程はよく分かりません。

by supernova1987a | 2017-09-26 03:45 | 天体写真 | Comments(6)

『クールファイル』補正でM31を再処理してみる

★クールピクセルの軽減のために

「位置合わせ無しコンポジットした画像からクールピクセル情報を抽出して補正する」というアイディアがなかなか上手くいっています。

そこで、ツインBORG60EDで撮影したM31のデータをLRGB合成して再処理するために、今度はカラー冷却CMOSカメラASI1600MC-COOLのクールピクセルについて処理してみました。


★カラーカメラのクールピクセルはどんな様子?

ASI1600MM-COOLの時と同じ手法で、ASI1600MC-COOLのクールピクセルを抽出してみます。

f0346040_01181270.jpg
 左:ダーク・フラット補正したMCのRAW画像を位置合わせ無しで60枚コンポジット
 右:その画像から抽出したクールピクセル(の反転画像)

カラーカメラはそのベイヤー構造のために、ぱっと見クールピクセルが目立ちませんが、抽出処理をしてみると「ウジャウジャ」出てきました。
ただしカラーカメラの場合、実際の画像処理ではクールピクセルが目に付くことは希ですし、一般的にクールピクセルの軽減処理は不可欠では無いとされています。

では、なぜ目立ちにくいのかを確かめるために、上で抽出したクールファイルをさらに反転して、デモザイク(ディベイヤー)処理に掛けてみます。

f0346040_01230046.jpg
 左:ダーク・フラット補正したMCのRAW画像を位置合わせ無しで60枚コンポジットしたものをデモザイク
 右:クールファイルを反転しデモザイク

どうやらカラーカメラの場合はそのベイヤー構造によって、クールピクセルが「輝度の欠損」ではなく主に「色の欠損」として処理されるわけですね。
そのため、クールピクセルを放置していても「黒い筋」にならず、むしろ「色むら」として認識されやすいと推測されます。
ちなみに、ホットピクセルは輝度が過剰になっているため加色混合法にしたがい「赤か緑か青か」で現れますが、クールピクセルの場合は一種の減色を行うことになるため、補色である「イエローかシアンかマゼンタか」で現れるようです。(上の右図参照)



★ASI1600MC-COOLで『クールファイル』補正処理

では早速、ASI1600MC-COOL用に作製した『クールファイル』について、補正の有無を比較してみましょう。

f0346040_01382897.jpg
 左:クールファイル補正なしで加算平均コンポジット(位置合わせあり)
 右:クールファイル補正を加えて加算平均コンポジット(位置合わせあり)

左の画像に見られる「マゼンタやシアンで横に伸びた様な不愉快なノイズ」が右の画像ではキレイに除去されていること分かります。
モノクロカメラほどではありませんが、カラーカメラにもこの手法は効果があるようですね。


★では、全データを使って再処理してみます。

ツインBORG60EDにASI1600MC-COOLとMM-COOLを用いて撮影したM31の画像(MCとMM、それぞれゲイン300・30秒露光×120コマ)を再処理してみました。


f0346040_10260084.jpg


前回LRGB合成したときは、NikCollectionのノイズ処理やシルキーピクスのノイズ整列などを多用する必要(要するにノイズをぼかして誤魔化す必要)がありましたが、今回はほとんどノイズ処理の必要がありませんでした。いい加減なフラットファイル(PCモニタ+ディッシュ)を使ったので色むらは残っていますが、M31本体とその周辺の『縮緬ノイズ』や『色むら』は激減しました。

えらく苦戦しましたが、少し前進したような気がします♪



★さて、次は・・・・

久しぶりに「主砲」VMC260L+ビームスプリッタ装置を用いて、星雲などをドカーンとクローズアップしたいですねぇ。
f0346040_01514360.jpg
  ※この可愛らしいイラストは、『ASI1600仲間』の にゃあさん が描いてくれました。

 どうです? スゴイでしょこれ。
 もうメーカーさんのカタログや説明書に使えそうなクオリティで、ビックリ!



by supernova1987a | 2017-09-11 19:29 | 天体写真 | Comments(6)


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